あす告示 伊那市長選・市議選
市長選は無投票か
新市発足に伴い、伊那市の市長選・市議選が23日告示、30日投票の日程で行われる。市長選には、前伊那市長小坂樫男氏(70)=無所属・小沢=が出馬表明しているのみで、無投票の公算が大きい。市議選は、旧市町村を単位とした選挙区で、いずれも定数を超え、選挙戦は確実となっている。
【市長選】
小坂氏の後援会組織は、全域を網羅する形で29支部を設けた。新たに結成した高遠町・長谷の各支部は、有権者の8割ほどをまとめた。市内の企業や区など180件以上の推薦を得ている。
小坂氏は市町村合併に伴い、3月30日に市長を失職してから、約40カ所の集落や市議選立候補予定者の集会に出向き、出席した住民に政策などを訴えた。
後援会では「新たな立候補予定者が出るのか、23日午後5時までは分からない」と気を引き締め、選挙戦を想定して24日からの選挙運動の最終的な詰めをし、万全を期す。
市民有志は、住民主役のまちづくり構築のために新人擁立に動いたが、告示を前に「時間的な余裕がなく、選対が組めない」状況で「ほぼ不可能に近い」と悔しさをにじませる。
【市議選】
市議選(定数26)は初回に限り、旧市町村を単位とした選挙区を設ける。定数は伊那18、高遠5、長谷3で、それぞれ21人、8人、5人が出馬を表明。立候補予定者は各地域をそれぞれ回り、組織拡大を図っている。
伊那選挙区は、前職5人のうち3人が引退した西箕輪への他地域からの切り崩し、新人1人が加わった東春近の攻防などが展開される。
高遠選挙区は、立候補予定者5人が立つ中心部の高遠地区が激戦区。
長谷選挙区は、前回選挙が無投票だったことや定数が変わったことで、各陣営とも票読みに苦労している。