伊那市に東春近小学校で不審者侵入対応訓練
伊那市の東春近小学校(橋爪伝校長、380人)と伊那署はこのほど、不審者侵入対応訓練を同校舎で実施した。職員らは訓練で、児童の安全確保と不審者対応の学校独自のマニュアルを再確認し、緊急時の対処方法を実践で学んだ。
訓練は3年目の取り組み。伊那署員が演じる不審者が、屋外と通じる、南側1階の2年東組の窓から侵入したとの想定で実施した。
不審者役は模造刃物を振り上げ「子どもはどこだ」などと大声を出して迫真の演技。2年東組の児童らは突然の出来事に驚いたものの、担任教諭が迅速に避難誘導したため、素早く逃げた。
不審者は集まった男性教諭らの制止を振りきって2階へ駆け上がるなどしたが、さすまたやほうきなどを持った7人の職員に囲まれると、壁に抑えつけられ取り押さえられた。
その間、犯人の行動などは校内放送で報告され、1階に教室のある1・2年生は体育館へ避難。残りの学年は安全が確保されるまで教室に立てこもった。
伊那署の生活安全課署員は総評で、避難する時に心がけてほしいことを注意。「先生の指示に従がって、単独行動はせず、皆で動くこと。自分の命ほど大切なものはないので、逃げているときに靴が脱げても引き返さないように」などと呼びかけた。