伊那市の東春近小4年生のりんご体験学習開始
どきどき摘蕾に挑戦
伊那市の東春近小学校は26日、恒例の4年生を対象とした「りんご体験学習」を、同市東春近田原の伊藤一路さん(78)・豊子さん(74)夫婦のりんご園で始めた。本年度初回はリンゴの摘蕾(らい)作業を体験。つぼみが大きな果実に成長するのを楽しみながら汗を流した。
本来は摘花作業をする予定だったが、寒さで開花が遅れてむなく変更した。児童82人(3クラス)は、伊藤さん夫婦らから手順を教わり「つがる」「王林」の2品種のリンゴの木、合計約40本の作業をした。
摘蕾、摘花などは一つの房に花が5つ咲く中から、真中の中心花だけを残し、周りの花を摘む作業。中心花に栄養分を集中させ、良いリンゴを実らせるためだという。
児童たちは摘蕾作業をしたことがないためはじめは手間取ったが、作業を進めるうちにコツをつかんで順調に終わらせた。松澤拓実君(10)は「甘くて大きなリンゴができるのが楽しみ」と期待していた。
「りんご体験学習」は、果樹栽培の様子や農家の人の苦労や願いに触れることが目的。リンゴで何か貢献したい竏窒ニの思いで伊藤さんが話を持ちかけ、今年で12年目を迎える。
本年度、児童たちは5月下旬に「ふじ」の摘果をし、11月下旬には収穫する予定。来年2月は、学校で学習のまとめの会を設け、伊藤さん夫婦にリンゴ料理をもてなす。