宮田村でクマ出没
宮田村新田区のマス養魚場近くの県道で、26日と28日のそれぞれ夜間に体長2メートルほどのクマが目撃された。村西側一帯の山麓で近年、クマが頻繁に出没。一昨年の8月には今回の現場から4キロほど離れた北割区で人が襲われてケガを負った例もあり、村や警察などは住民や通行者らに注意を呼びかけている。
目撃現場はいずれも養魚場から数百メートルの範囲内で、体格なども似通った大きなクマ。いずれも1頭でいる所を目撃されており、県道を横切って太田切川や黒川方面に逃げた。
付近に民家は少ないが、村は広報を通じて注意を呼びかけるほか、夜間パトロールも実施。捕獲用の檻(おり)を近く設置する。駒ヶ根署も巡回広報を始めるなど、警戒している。
天竜川漁協が運営する養魚場では昨年の春から夏にかけて、クマが連日のように出没。大型のクマを捕獲したが、養殖しているマスが獲られるなどしたため、電気柵を設けた。
柵設置後は目立った被害もなく、現在もクマが場内に侵入するケースはほとんどないという。
ただ、冬眠から目覚めたクマが、付近一帯をエサ場にしているとも考えられ、同養魚場や役場の関係者は「排水口にたまったり下流に流れた魚をつかまえているかも」と話した。