かんてんぱぱで織田昇近さんの作品展
「心に訴える万物の声」を描く下諏訪町の洋画家・織田昇さん(78)の個展が、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。風景、人々の営みなどをテーマとした約65点が、訪れた人たちの心を引き付けている。
ここ2、3年で描いた作品が中心。
県展に5回連続して入賞した後、県展審査員などを務めてきた織田さんは「確固とした自分自身のものをつかみたい」と97年、放送大学に入学した。学部課程を修了した後も大学院で哲学を学び「東洋的芸術観」「無」といったものを追求してきた。
織田さんは「現代は描く技術のみが先行してとらえられることが多いが、もともと考えを表現する手段でもあった芸術は哲学と密接な関係にある」と話す。
インドの葬式をとらえた人物画、山並みからわき立つ雲の動きを描いた風景画など、描く対象はさまざまだが、それぞれの事象に内在する思いなどを力強く表現している。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。7日まで。