布マルチ体験会
駒ケ根市の天然素材家具製造の工房楽木、伊那市の福祉事業所「どうぞのいす」でつくる伊那谷工房(牧野郁生代表)は地球環境にやさしい米づくりをしようと今年新たに取り組む「エコロジー米プロジェクト」の一環として3日、駒ケ根市東伊那の牧野さん方で布マルチ体験会を開いた。約10人が参加し、初めての布マルチの敷設に取り組んだ。晴天に恵まれたものの時折強い風が吹く天候の中、風によるめくれ防止のため動力ポンプで水を吹きつけながらローラーを引いて布マルチをゆっくりと10アールの田に敷き詰めた=写真。
マルチが水平に敷設されていないと根が水につかない部分ができるため、田の表面はあらかじめ真っ平にしておくことが必要。牧野さんは「10年間米を作っていなかった田ということもあってなかなか平らにならず、バックホーなども使って苦労しながら何とかならした」と話す。エコロジーのため、ポンプやバックホーの燃料にはBDF(バイオディーゼル燃料)を使い、肥料には工房で出たおが粉や人糞などで作った堆肥を使うという徹底ぶり。参加者らは、この熱意と努力が収穫に結びついてほしい竏窒ニ期待を込めて作業に励んでいた。
布マルチはくず綿で作った不職布シート。2枚のシートの間に4列に並べた種もみを挟みこんである。田植えと除草の手間が省ける上、約50日で分解されて有機肥料になる。