厄除け行事「おさんやり」の南小河内盆祭実行委員会
長野県文化財保護協会の文化財保護功労者表彰受賞
箕輪町南小河内に古くから伝わる厄除けの民俗行事で町無形民俗文化財の「おさんやり」を保存、継承している南小河内盆祭実行委員会が10日、長野市であった社団法人長野県文化財保護協会の総会で文化財保護功労者表彰を受賞した。町の文化財では初の受賞。06年度実行委員会長の坂下四郎・南小河内区長が11日、平沢豊満町長に喜びの報告をした。
おさんやりは、江戸時代初期に始まったとされる。柴舟をつくり集落の境の道祖神まで担ぎ、区内の四辻で子どもたちの立てるおさんやりを3周して1年の災厄をはらう。8月16日の夜、舟を壊し、区民はその破片を持ち帰って家の門口に1年掲げて厄除けのまじないにする。
77年、町無形民俗文化財に指定。従来祭りを運営してきた青年会の解散に伴い97年から区長招集の実行委員会組織で運営。正副区長、分館長をはじめ約40人で構成し、祭りは全区民が参加する。
04年は、町の地域総合活性化事業で「南小河内小唄」を復活しCD化、行事の歴史を冊子にまとめ、後世に残すため祭りの様子をDVDに記録した。
04年の活動をはじめ、おさんやりの保存、継承に尽力したとして受賞。表彰は北信から南信まで各1団体の計4団体だった。坂下会長は、「受賞を機に伝統行事を皆で力を合わせ責任もって維持管理し、後世につないでいきたい」と話した。
平沢町長は、「地域活性化の成果として大変評価できるし、町中の先導者として町全体の活性化の目標になっていく。喜ばしい」と受賞を祝った。