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【登場】手良小学校校長 植木行雄さん(57)

壁を乗り越えられる力育てたい

【登場】手良小学校校長 植木行雄さん(57)

 「高学年の子どもが下の子どもたちの面倒をみれることは、大きな学校では持続できない。自立する力を自然と身に付け、思いやりの心を育てている」
 校長職を初めて任された。全校児童156人の同小学校のような小規模校への転入は約20年振り。素直で素朴な人のつながりが身近にある、小さな学び舎の・ス良さ・スを改めて実感している。
 教員生活は35年目。1972年、小県郡真田町の本原小で教べんを取りはじめて、東伊那、伊那、辰野西などの上伊那の学校を中心に教職に就く。県総合教育センターでは3年間、自立教育部で働いていた経験もある。
 「子どもは本来、自分の思いを持って生きている」。
 自ら追求して、自分自身をつくりあげている児童たち。失敗した経験を生かして、判断していく力を養っていける支援の場を提供することが教育理念だ。
 児童を信じて「任せて、やらせてみる」。失敗は回り道になる可能性となるが、子どもが自分の力で得た経験は、教師が教える何倍もの学習になるという。
 「自分で決定したことの失敗は本人にとっては苦にはならない。失敗しないようにレールを引くのではない。行き詰まった時の壁を乗り越える力を育てたい」
 趣味は自宅でパンジーなどの花を育てたり、海や渓流で釣りをすること。パンジー栽培に至っては20年以上前から続く。例年、まざまな色の花が60鉢、玄関に並ぶという。
 駒ヶ根市赤穂在住。両親、妻と4人暮らし。

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