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中川村南田島の山崎美代子さん(57)

食の安全支援隊代表

中川村南田島の山崎美代子さん(57)

 安心・安全の放し飼い地鶏の信州シャモの精肉と、各種卵の販売、卵を使ったシフォンケーキなど農産加工品の製造、販売も手掛ける「食の安全支援隊」の代表者。
 観桜期の大草城址公園で「信州シャモ」の肉を使った焼き鳥、放し飼い鶏の卵が入ったおでん、ケーキ類を販売「肉はしまって歯ごたえがあり、適度に脂が乗って、ジューシー」「卵は旨みが濃い」「ほんわり甘いケーキ」と評判になった。
 ◇◇
 49年、中川村生まれ、69年、会社員だった啓造さんと結婚、その後、啓造さんは独立し、89年に山崎建設を起し、美代子さんも専務として支えた。子育て時代、息子3人がアトピーや喘息に悩まされたことから、食の安心についてことさら関心が高かった。
 2年前、次男の仁志さん(31)が「焼き鳥の店を出したい」と希望。啓造さんは「安全でおいしい肉が食べられる、それなら、鶏を飼おう」と決断。200平方メートルのビニールハウスを建て、いきなり、県産の信州シャモ28日雛百羽導入した。「信州に適した鶏として開発され、シャモの血が混じっているなら、おいしいだろう」と考えたとか。
 餌はこだわりの自家製発酵飼料。無農薬で栽培したトウモロコシや魚のアラを原料に、たんぱく質、糠糖類、穀類を加え、加熱殺菌し、粉砕混合し発酵させ、1週間寝かして与えた。腸内有害菌の増殖を抑え、乳酸菌やビタミンA、B群を多量生産する菌を活きたまま配合し、鶏の免疫力を強化した。鶏には人体に悪影響を及ぼすといわれる保存料や着色料、抗生物質など一切与えていない。
 雛を120-150日飼育し精肉に。放し飼いはゲージ飼いと違い、ストレスがなく、自由で伸び伸び運動ができ、販売先の村外飲食店や消費者から「弾力のある肉質、ひと味ちがう」「歯ごたえがあり、ジューシー」と高く評価された。
 2年目、200羽に増やし、県が推奨する黄金シャモも百羽入れた。
 「料理には卵も欲しい」と産卵用の鶏を飼い始めたのは昨年8月から。栄養価が高い赤玉プリマスロックや青い卵を生む「アローカナ」、白色レグホンなどを相次いで合計400羽導入し、卵の色は白、水色、赤系と3色。雄も一緒に飼育し有精卵にした。着色料や抗生物質を投与しないため卵の黄味の色は薄い「黄味の濃さと栄養価は関係がない」とか。
 たくさん出るキズ卵をなんとかしようと、始めたのがシフォンケーキづくり。たっぷりと卵を入れたケーキは「シルクのように軽く、ふんわり甘い」。「デパートでも売れる」と友人、知人に評判。自信を持ち、直販のほか、村内のたじまファームや飯島町七久保の道の駅花の里いいじまで販売を開始した。
 今後の展開は、当初の目的だった焼き鳥屋の出店。現在、場所を検討中とか。
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