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伊那市の06年度一般会計予算は315億8500万円

子育て支援、教育、産業立地の3本柱を重点に配分

 伊那市は1日、06年度予算案を発表した。一般会計は、4縲・月の暫定予算分を含めて315億8500万円。旧伊那市・高遠町・長谷村を合計した前年度当初予算に比べて3・1%(9億5900万円)の増。長野県一のまちづくりを目指し「子育て支援」「教育」「産業立地」の3本柱を重点に配分した。
 合併で削減されたのは、人件費が主。市職員、議員の削減で、前年度比5億5400万円が減った。
 また、合併に伴って各種証明書の交付など住民の利便性の向上、合併の一元化による各種事業の充実、地域ブランドの発信などサービス向上が図られている。
 歳入の市税は、前年度比4・3%増の82億7千万円。そのうち市民税の個人分が27億7千万円、法人分が8億4千万円。地方交付税は84億8千万円。市債は31億6千万円。
 歳出は、教育費が伊那東・東春近の両小学校の改築、高遠城址公園の整備、旧上伊那図書館の整備で前年度比7億8500万円増えた。議会費は議員定数の削減で1億円減った。
 新規事業は、本庁の大規模改修(市民交流スペースや外部トイレの設置)、長谷の高齢者専用住宅の建設、市民の健康を守る生活習慣病予防教室開催(信州大学との連携)など。権兵衛トンネル開通で通勤範囲が広がり、産業立地によって高遠町・長谷の過疎化に歯止めをかけるほか、子育て支援として上の原保育園を祝日や土・日曜日も開所する。
 合併特例債の事業として、本庁舎の大規模改修、保育園の増築工事(富県南部・西春近北)、伊那小学校の校舎耐震補強などを盛り込んだ。借入れ額は4億6300万円。そのほか、美篶保育園の整備、学校施設の耐震補強などが想定されるため、起債借入れ限度額177億2千万円のうち8割ほどを使う見込み。
 高遠町・長谷を対象とした過疎対策事業債の事業は、小原南など公営住宅の建設、高齢者専用住宅の建設、道路改良など5億4200万円を借入れる。
 特別会計は9会計で227億9100万円(前年度比0・4%減)、企業会計は2会計で27億300万円(同12%減)。
 06年度末の基金残高(一般会計分)は50億1700万円の見込み。06年度当初の起債制限比率は12・2%。
 小坂市長は「合併に伴う新市まちづくりへの要望は増加しており、新市事業には合併特例債や過疎対策事業債を有効活用する」と述べ、経費節減などに努めていくとした。
 主な新規事業・重点事業は次の通り。
 ◇防災対策▽CATV緊急割り込み告知放送整備事業
 ◇庁舎管理▽本庁舎大規模改修
 ◇地域自治振興▽地域自治区の運営
 ◇公債▽ミニ公募債の発行
 ◇火葬場▽火葬炉の全面入れ替え工事
 ◇介護予防拠点施設管理▽高齢者専用住宅建設
 ◇健康づくり▽信州大学との連携による生活習慣病予防教室の開催
 ◇地域環境保全林整備特別対策▽ますみケ丘平地林の環境・保全整備と利活用事業の促進
 ◇商業振興▽中心市街地活性化事業▽空き店舗情報発信事業▽商店街情報表示システム設置事業
 ◇防災施設管理▽防災行政無線の接続工事
 ◇学校施設▽小・中学校耐震化診断

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