【記者室】大和なでしこ
男女共同参画社会の実現を目指した取り組みが各地で盛んに行われている。戦後、女性の地位は格段に向上したとはいうものの、欧米などに比べるとまだまだのようだ▼プロテニスの伊達公子選手が現役だったころ、試合の合い間にタオルで汗をぬぐい、そのタオルを静かに畳んで置く場面をテレビで見たことがある。対戦相手の外国人選手は丸めて放り投げていた。見ていて「大和なでしこ」という言葉が頭に浮かんだものだ▼今どきそんなことを女性に要求しようものなら袋だたきに遭うのは間違いない。だが、あれを男がやったら…と思うと気色が悪いのも確かだ。男性優位社会は変えなければならないが、方向性を誤った男女同質論には疑問を感じざるを得ない。(白鳥記者)