子どもを育む上伊那地域ネットワークフォーラムが開催
不登校や引きこもりの児童・生徒らを支援する団体、個人が、情報交換や連携を図り、子どもたちが健やかに育つ地域について考える「子どもを育む上伊那地域ネットワークフォーラム」が17日、伊那市駅前ビル・いなっせであった。約200人が参加。「ヤンキー母校に帰る」のモデルとなった義家弘介さんの恩師・安達俊子さんを講師に迎え、子どもたちへの支援のあり方について考えた=写真。
高校中退者や不登校生徒を全国から受け入れる北海道北星学園余市高校創設当初から英語科教師として35年間を勤めた安達さん。学力への劣等感、世間の冷たい眼差しなどにさらされ、心の傷を負う生徒たちと過ごす日々はトラブルの連続だったという。問題が起こるたびに生徒たちと向き合いながら「教え合い、学び合う学習形態」「地域に開かれた学校づくり」を進めてきた。
安達さんは「『先生として完璧を装っている先生が大嫌いだ。悪いことをした時はしっかりしかってほしいし、涙を見せてほしい』という生徒の言葉に、打ちのめされた。それからは肩の力を抜いて、生徒と共に怒ったり泣いたりすることができるようになった。教師としてのあり方を教えてくれたのは誰でもない生徒たち」と35年間を語り、問題行動だけで生徒を判断するのでなく、その裏にある心理を見つめることが大切であることを訴えた。