伊那公民館でふるさと講座
伊那市の伊那公民館で25日、06年度ふるさと講座があった。市民大学受講者など約130人が参加。講師に迎えた前山寺公民館長の湯澤敏さんは、失われつつある地域の方言や童謡・唱歌の素晴らしさを語り「お年寄りが積極的になって未来を担う子どもたちに伝承してほしい」と訴えた。
湯澤さんは、音楽の時間でも童謡・唱歌を歌うことがなくなった今、そういう歌を知らない子どもが増えていることを説明。「昔懐かしい情景は変化してしまうものだが、そういう時代があったことは子どもたちに伝えていかなければならない」と語り、そういうことを知っている高齢者世代が積極的になることを呼びかけた。
また、お年寄りと一緒に生活する子どもは、比較的大らかで人の痛みを思いやれる子どもが多いことを示し「子どもは年寄りの本音から人の弱み、痛み、人を思いやる心を学ぶ。高齢者と一緒に暮らすことは、子どもの人間性を育てる」と語った。