宮原淳一水彩画展
日本水彩画会員の宮原淳一さん(71)=伊那市境=の水彩画展が28日、伊那市の県伊那文化会館で始まった。「一生に一度」という個展に、平日にもかかわらず来館者は朝から切れ間なく、宮原さんの絵の世界をじっくりと鑑賞している。
“緑の画家”といわれる宮原さんの作品は、風景の中でも森や林の中の特殊な一部分を切り抜き、7色の緑で刻銘に描く細密画。日本水彩画会展に初出品した99年、初入選し石井柏亭賞(2等賞)を受賞。01年に奨励賞、03、05年に会友奨励賞を受賞し、05年に会員に推挙された。広島や名古屋などにもファンがいる。
展示作品は84点。入賞作品など代表作に加え人生記録、生活記録という側面の絵として、子どもや孫の人物画、宗教的な絵、花などの静物画もあり、「一番気に入っている」という63年ころの妻を描いた「観世音菩薩」も展示。水彩画のほか日本画、水墨画、油彩画、パステル画などさまざまで、中学校時代の作品、高校3年のときの県展、全国児童画展入選作品もある。
宮原さんは、「大衆とともに専門家にもいいと言われる作品でなければ残っていかない。表に出た出世作だけでなく、記録としての作品なども見てほしい」と話している。
展示は7月2日まで。午前9時縲恁゚後5時半(最終日午後4時)。無料。