チーム小池工房のトライアスリート
伊那市
鈴木進一さん(60)
小池夏樹さん(37)
朝は仕事に行く前に走り、夜はジムのエアロバイクでトレーニング。二人の1日の日課だ。「よくやるね」と言われることもあるが、トレーニングは生活の一部だから、仕事が忙しくて練習できない時の方がストレスはたまる竏秩B口をそろえる。
水泳、自転車、ランニングの3種目で競うトライアスロンを通して知り合った二人は今、小池さんが代表を務める「小池工房」で共に働くパートナーであり、トライアスロンに励む「チーム小池工房」の仲間でもある。まだ面識が無かったころ、別々でエントリーして立川のデュアスロン大会に参加したことがある。鈴木さんは、そこで小池さんの存在を知った。「上位者が掲載された雑誌に『伊那市出身』ってあって、伊那にもすごい奴がいるんだなって思ったよ」と振り返る。
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共に、最初からトライアスロンをしていたわけではない。
48歳までマラソンをしていた鈴木さん。日本無線に勤め、実業団並みの厳しい練習を重ねていたが、記録が伸びないことに悩んでいた。そんな時、トライアスロンと出合う。人に勧められ、いきなり出場した大会で総合6位に入賞。それにはまり、この世界にのめり込む。
50歳から51歳にかけて参加した佐渡、神奈川、伊良子、野尻湖などの9大会では、いずれもベスト3以内に入賞。一種目だけだとなかなか縮まらない記録の差も、3種目あると得意、不得意の差で縮まる。年齢、性別に関係なく、鍛えた分だけ成果に出る竏窒サの面白さを知った。
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小池さんは自転車から入った。大学時代に奈良県から京都府まで4時間ほどかけて自転車で通ったこともある。大学卒業後は東京で就職。勤めながらも自転車競技をしてきたが、会社の同僚に誘われてトライアスロンを始めた。「記録が伸びずに嫌気が差すこともあったけど、仲間と一緒に練習するのは楽しかった」。
伊那市で小池工房を始めてからも、トライアスロンは続けていた。鈴木さんとは共に働くようになった6年前から一緒に練習するようにもなった。走りはもともと独学だったが、「フォームが悪くても早いからフォームが良ければもっと早くなる」と話す鈴木さんの指導でフォームの改善に努めたところ、ぐんぐんとタイムが伸びていった。
昨年は長野県縦断駅伝で、上伊那の走者として13区を走った。沿道には、小池工房のお客さんも応援に駆けつけてくれ、嬉しかった。
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小池さんの成長を間近で見てきた鈴木さんには目標がある。「小池君を長野マラソンで6位以内に入賞する選手にしたい。小さいけどパワーがあり、筋力もしっかりしている。フォームがきれいになったら必ずいくと思っている」。自分が果たせなかった夢を託す。それに対し小池さんも「できるところまでやってみたい」と、意気込みを見せる。