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伊那市社協が交通弱者の送迎ボランティアを募集 ~ボランティアによる交通弱者の足の確保を目指す

 伊那市社会福祉協議会は、一般交通機関の利用が困難な高齢者や障害者の送迎を担う運転ボランティアを募集している。ボランティアの主な仕事は、社協が行う筋力トレーニング教室を利用する障害者・高齢者や、上伊那郡市外の遠隔地まで通院する障害者の送迎。将来的には人材を各地に確保し“地域の支え合い”という形で交通弱者の足の確保につなげたい考えだ。
 4月から、交通弱者の足として活躍してきた「福祉有償運送」にさまざまな制約が課せられるようになり、サービスからもれた交通弱者の足の確保が課題となっている。打開策の一つの手段が金銭の授受が発生しないボランティア送迎。一部には、市から借りた車を使い、ボランティアが送迎を担う準備を進める地区も出てきた。
 社協でも、独自に一般ボランティアを募り、送迎サービスを提供していた過去がある。しかし、市の請け負い事業になってからは固定の運転手が確保され、ボランティアが社協から離れてしまった。今回の取り組みは、ボランティアの機運を高め、再度つながりを復活させる狙いもある。担当者は「介護保険が始まってから『福祉はプロがやる』とされてきたが、地域の力が必要」と語る。
 長距離送迎は、市が交付する移送サービス利用助成券の対象(上伊那郡市、諏訪市)外となる病院を利用する人に向けたサービスで、社協が貸し出した車をボランティアが運転し、利用者がガソリンを満タンにして再び社協に車を返すようにする。高速利用代金も利用者負担。サービス提供者は移動にかかる実費程度で目的地までの行き来ができる。
 ボランティアには、個々の事情に応じてさまざまな形で参加してほしいとしている。車いすの扱い方、福祉車両への車いすの固定方法などの実習をした後、ボランティアに入る。
 問い合わせは市社会福祉協議会(TEL73・2541)へ。

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