天竜川堤防決壊個所・専門家調査
侵食・洗掘想定
今後調査必要
国土交通省天竜川上流河川事務所は21日、箕輪町松島北島地籍の天竜川堤防決壊個所の専門家による調査結果を発表した。決壊原因は「堤防の侵食、洗掘が想定されるが、今後の調査が必要」としている。
調査は20日、国土交通省の河川局、国土技術政策総合研究所などの専門家4人が実施。決壊個所の調査、発見者らからの異常発見時の状況、決壊初期の堤防の変化などのヒアリングをした。
今回の堤防決壊は、計画高水位に相当する水位まで上昇する規模の洪水により、堤防から越水していないにもかかわらず発生した。
聞き取りによると、越水していないが水位が相当程度まで上昇している状態で、堤防の川側の水面付近から堤防の一部損壊が始まり、除々に損壊が拡大して決壊し、上下流に拡がったという。
原因は、堤防の侵食・洗掘が想定されるが、護岸基礎部の侵食に伴い護岸が崩壊したのか、護岸上部からの洗掘から崩壊したかの解明は、決壊時の河川の状況、流速やその分布など今後調査が必要-という。
当面の対策は▽現在実施している大型ブロック投入の継続▽高い数位が長時間継続する可能性もあるため侵食拡大の可能性や施工効率に留意して対策する-2点を示した。