橋上のイベント「どんぴちゃ祭り」が中止
殿島橋の橋脚の沈下でできず
梅雨前線の影響で、各地域の夏祭りが中止になる中、9月2日に予定していた伊那市の「第17回どんぴちゃ祭り」も中止になった。開催場所となる殿島橋の橋脚が沈下したためで、28日夜の第2回実行委員会で決めた。
天竜川にかかる殿島橋(歩行者専用)は延長約210メートル。梅雨前線の影響で、橋脚が沈下し、通行できない状況にある。
橋上でのイベントは全国的に珍しく、例年、東・西春近の綱引き陣取り合戦や花火大会などを展開している。
商工会関係者、地元区長らで構成する実行委員から「やはり橋の上でないと意味がない」と意見があり、場所の変更はせず、中止とした。天竜川の中州で打ち上げている花火は、殿島橋から道具を運び込んでいるが、橋が使えないため、取りやめた。
中止に伴い、東・西春近の地元企業約240社(05年実績)から募った寄付金は、すべて返却。正副会長、事務局が手分けをし、地元の理事と一緒に寄付者を回る。
今後、橋の早期架け替えについて市を通じて伊那建設事務所に要望。商工会の合併などを控えているが、伝統ある祭りを続けていきたいと意向を確認した。
殿島橋の橋脚2基とその上部約60メートルは30日までに撤去される。