伊那公民館講座 絵手紙教室
下手でもいいから相手を思って
2001(平成13)年度から始まる、伊那公民館講座「絵手紙教室」。現在は50竏・0代の女性約40人が月一回集まり、2月までの全10回の教室で絵手紙を学んでいる。
本年度は参加定員20人のところ、希望者を上回る人数が参加。A、Bの2クラスに教室を分けるほどの人気ぶりだ。
初めて筆を持つ初心者ばかりの受講生たちは、送る相手を思いながら、はがきに絵を描いたり、一言を添える作業を楽しんでいる。
「普通の絵を描くのは才能がいるが『下手でもいいから』というのが気楽」「誰にでもできる、親しみやすさがある」竏窒ネどが、受講理由になっている。
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絵手紙には優劣の価値観はない。「心を込めて描いたものは下手でもよい。全力を出して制作したものこそ、その人らしい味わいが出る」と、2代目講師の倉科照子さん=伊那市西町=は話す。
送られた人に感動を伝えることが絵手紙の価値。絵や書の上手さではなく、相手を思うことが重要となる。
筆のてっぺんを持って、あえて描きづらい方法をとる。題材をよく見て、ゆっくり集中する。筆先に伝わる手の震えと共に、自分の心が素直に感じた思いを表現する。
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絵手紙は、はがきの交換を通じて交流を広げていくことがだいご味。作品を描いて貯めておくのではなく、相手に送って楽しむことにもある。
季節の到来を告げる作物、花のほか、花火などの風物詩竏秩B生活の中に存在する・ス小さな感動・スが、題材となる。
「下手でもいいじゃない」
「絵手紙を楽しむことに意味がある。基本的な技術を習得し、どんどん交流の機会を増やしていってもらえば」(倉科さん)。