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下島育子さん(54)

手作り工房「りんごの木」主宰、日本グラスアート協会認定、インストラクター

下島育子さん(54)

 「光を通して浮び上がり、あふれるような色彩で見る人を魅了するステンドグラス。ステンドグラスではないが、ステンドグラスの雰囲気を楽しむことができる」-。
 駒ケ根市北割生まれ。会社員を経て、「理容しもじま」を営む下島善三さんに嫁ぎ、家業を手伝うため、家事、育児の傍ら、通信教育で学び、理容師の免許を取得した。以来、25年間、夫と二人三脚で理容店を切り盛りした。「お客様とのコミュケーションが楽しい。ここでは本音でしゃべってくれる」。
 2年前、東京で理容師の修業していた長男の和善さんが帰郷。家業を手伝ってくれるようになり、趣味の世界に没頭できるようになった。
 もともと、ものづくりが好きで、仕事の傍ら、趣味で押し花やパッチワークを習っていたという。ヴォーグ社のパッチワークの本に掲載されていたグラスアートの記事に目が止まった。「5カ月でインストラクターの資格が取れる」というグラスアート甲府教室の生徒募集に「前からやりたかったステンドグラスに似ている。誰もやっていない新しいアート。しかも、短期間で資格が取れる」と飛び付いた。
 1昨年10月から甲府教室に通い、5カ月後に長野県で初めての日本グラスアート協会公認のインストラクターになり、教室「手作り工房りんごの木」を開いた。
 グラスアートは1枚のガラスに接着剤つきのリード線を貼って、デザインを描き、裏から日焼けしにくい特殊フイルムを貼って彩色し、フイルムの端をリード線でとめて作品を作る。ステンドグラスに比べると、手軽に短時間でき、安全に作ることができるのが特徴。
 「リード線をしっかり圧着させ、フイルムに空気やゴミを入れないように貼るのがコツ。リード線でカーブを作ったり、色の調和が難しい」とか。
 昨年7月、伊那市のかんてんパパで、初めて、教室の作品展を開き、3日間で千人が来場。写真立てや宝石箱、壁掛け、テッシュケースなどの小物やランプシェード、衝立などの大作を鑑賞し、グラスアートの世界に親しんだ。
 しかし、グラスアートの認知度は低い。伊那市のペアーレや飯島中央公民館の講座で教えるなど、多くの人がグラスアートを手軽に楽しめるように活動の輪を広げている。
 「ステンドグラスのイメージが強すぎて、とっつき難い面もあるが、体験してみると、うそみたいに簡単にできる。子供でも高齢者でも楽しめる。時には苦労して、大作を完成させた時の喜びは格別」。5人家族。
 教室の申し込みは「手作り工房りんごの木(TEL83・1353)」大口国江

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