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南箕輪村
ハーモニカクラブ
ポコリットみなみみのわ

南箕輪村<br>ハーモニカクラブ<br>ポコリットみなみみのわ

 「楽しくが基本。少しくらい間違えても、皆で演奏すれば怖くない」。ハーモニカの好きな仲間が集まり、心安らぐ美しい音色を求めて演奏を楽しんでいる。
 03年度、南箕輪村公民館の初心者ハーモニカ教室で学んだ有志が、ハーモニカを続けていこう-と、04年3月に発足させた。翌年、04年度の教室修了生の有志も参加し、現在は村内在住者を中心に16人が所属している。
 初心者ハーモニカ教室は、クラブ代表の高嶋一人さんが01、02年に飯島町で開いた教室に参加したのをきっかけに、村公民館に要望して開講した。講師に、飯島町の教室で指導していた西本一郎さん=飯田市=を招いた。西本さんは、日本ハーモニカ芸術協会公認指導員師範、信州ハーモニカ同好会顧問。クラブ発足後はクラブ講師も依頼し、毎月1回の指導を受けている。
 活動は毎週水曜日の夜2時間、村公民館で例会を開く。第1水曜日は講師に教わり、残りの週は習ったことを基本に皆で練習に励む。基礎を大事に、ドレミを吹くだけでなく、ベース奏法、マンドリン奏法、バイオリン奏法などさまざまな奏法の習得を目指している。
 以前は月2回の例会だったが、家ではなかなか練習できないため、毎週の例会に切り替えた。会員の負担にならないように、「来れる人は来てやりましょう」という軽い呼びかけで始めたが、毎回ほぼ全員が集まるほど出席率がいい。
 「ハーモニカは音色がいいんだよね。何とも言えない哀愁があって」「1曲吹けると楽しくなる」「息をしてりゃ音がするし、健康にもいい」
 ハーモニカに魅了された会員は、50歳代から70歳代。夫婦も2組いる。「クラブはとってもいい雰囲気。和やかでね」。男女がおよそ半分ずつで、茶話会をしたり、忘新年会をしたりと、交流も深めている。
 演奏発表の場は、村の文化祭、村社会福祉協議会のデイサービスセンターや社協まつりなど。西本ハーモニカ教室の発表会にも参加する。11教室125人が集まる発表会で、今年は9月に飯田市である。合奏2曲と2人の独奏を予定しており、今はその練習に取り組んでいる。
 デイサービスセンターでの演奏は、クラブ発足の年の04年12月から続けている。クラブ活動目標の一つ、地域貢献活動の一環で、年に8月と12月の2回計画する。
 今年は、「自立した村で、歌を通じて村民の心を一つにしたい」との願いを込め、61年に作られ今はほとんど歌われていない「南箕輪村民歌」のほか、「大芝高原音頭」をハーモニカ演奏用に編曲し、披露する。
 クラブ名の「ポコリット」は、音楽用語の「ポーコ(少し)」と、「リタルダンド(だんだん遅く)」の略記リットを合わせた造語。あせらず、ゆっくりでもいいから吹けるようになれば-との思いで名づけた。
 名前の通り、ゆったりと楽しく活動し、哀愁漂うハーモニカの音を響かせている。(村上裕子)

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