「さんよりこより」で洪水を起こす厄病神をたたきつぶす
出店復活でにぎやかに
伊那市美篶の上・下川手の天伯社に伝わる七夕祭り「さんよりこより」が7日、同社であった。地元住民や帰省中の家族連れなど150人以上が参加。20縲・0年ぶりに出店が復活し、にぎわいを見せた。
保育園児や小学生は事前に七夕飾りを用意。鬼男2人を囲むように円陣を組み「さんよりこより」と言いながら3周し、鬼男を七夕飾りでたたいた。
そのあと、地区役員ら約30人が同社にまつられている大棚機姫命(おおたなばたひめのみこと)を安置したみこしを交代で担ぎ、瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)がまつられた対岸の富県桜井の天伯社へ向かった。「天の川」に見立てた三峰川を、ひざ上までぬれながら渡った。
境内には、地元の壮年団有志がカブトムシ、たい焼き、ラムネ、ローメンなどを出店、威勢よく呼び込んでいた。
この例祭は室町時代、大洪水が起きた際、高遠町藤沢片倉の天伯さまが桜井、川手に流れ着き、まつったことから始まったとされる。「さんよりこより」のかけ声は、洪水を起こす厄病神をたたきつぶす意味という。