伊那谷地域社会システム研究所
第8回支援先活動報告会
伊那谷地域社会システム研究所(向山孝一理事長)が04年度に助成した7団体・個人による第8回支援先活動報告会は6日、箕輪町の伊那プリンスホテルであった。関係者ら約70人が参加し、7団体・個人の活動と成果報告を聞いた。
同研究所は、環境保全や地域文化の伝承のために活動する団体・個人を援助する財団法人。96年に設立し、毎年助成先を募って助成金を送っている。
「木祖村自然同好会」は、自然環境保護・保全活動に取り組み、池へのいかだ式湖沼浄化システムの設置などを紹介。「システムは水質浄化に一役買っているのでは。今年カワセミが来た。水がきれいになり、小魚が増え、それをねらって来たと思う」と報告した。
木曽川源流の生態系調査に取り組む「小さな自然の会」は、7月末から8月の1年で一番暑い時期に、ハコネサンショウウオが岩肌に集結するという調査結果を報告。サンショウウオではあまり例のない行動で、「もっと調査が必要」とし、「今後、全国でも数例しかない卵の発見と幼生がいつころ出てくるのか分かればいいなと思う」と話した。
このほか、日本聴導犬協会は補助犬育成の普及活動、南アルプス研究会は仙丈ケ岳環境保全研究と登山者への啓蒙・啓発活動、飯嶋敏雄さんは諏訪湖流入河川の珪藻植生調査、永沼治さんは水質と珪藻・水生昆虫調査、リサイクルシステム研究会は天竜川水系水質調査と環境教育について報告した。