西村克己さん 初の木彫展
表情柔らか木の温もり伝わる
趣味で木彫に取り組む、伊那市西春近の西村克己さん(67)の初個展は22日まで、西春近郵便局で開いている。柔らかな表情の人形などを出品、木の温もりを感じる作品に利用者が和んでいる。
20年前、テレビで木彫りの講座番組を見たのがきっかけ。自分でも出来そう竏窒ニ、教則本で学び、独学で作品づくりに取り組んでいる。同地域に住む知り合いの木彫家の誘いで、公共の場で初めて作品展を開いた。
七福神、犬、能面、子どもなどを題材に、仏像の写真集や旅行先の土産品を見本に手掛けた木彫り28点を出品。幅広い大きさの作品の中には、高さ5センチほどの小品もあり、細かな作業がうかがえる。
マツ、ヒノキ、イチイなどの材料は、河原にある流木、自宅の立木の枝などを利用。木材によって木目、色合いに違いがあり、見比べて楽しむこともできる。
作品を手掛ける時は「飯も忘れるくらい」に集中して作業、特に人物などの表情には多くの時間を費やしているという。
西村さんは「『細かく彫ってあるな』という気持ちが伝わればうれしい」と来場を呼び掛けている。