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南箕輪村田畑の「盆正月」

南箕輪村田畑の「盆正月」

 南箕輪村田畑の100年以上続く伝統行事「盆正月」で16日深夜から17日未明にかけ、松沢亨区長ら役員の自宅を、区内の男性たちがしめ縄や車、農機具などを飾り立てて封鎖し、もう1日盆休みがほしい-と要求した。役員宅では朝から片付け作業に追われた。
 封鎖するのは区3役と公民館3役の6軒。地区PTAなどでつくる「伝統行事を守る会」が、深夜に作戦を決行した。
 区長宅は、玄関前に板やはしごを立てかけ、物干し竿にくわなどの農具を下げ、植木鉢や肥料、タイヤなどが並べられた。松の枝としめ縄を飾り、鏡もち、スイカ、トウモロコシなどの野菜も供えられた。
 道路からの入り口には「お正月」の文字が白字で大きく書いてあり、玄関まで自転車やヘルメットを飾った脚立、軽トラックと、段階的にバリケードを築き、軽トラックは車庫から移動しタイヤの空気が抜かれていた。
 松沢区長は、玄関から出ることができず裏口から外に出た。区の会計をしたときにも封鎖を経験。2度目の“受難”で、「歴史的な流れがある行事だけど、これは大変だ。片付けに1日かかるかな」と苦笑。「盆正月なので1日休むように」と、区内の組長に電話連絡した。家族も、「やいやい…と言いながらも、温かく見守られて伝統が続いてるんだろうね」と話していた。

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