衆院選5区、3者立候補か
各派体制整備急ぐ
参院での郵政民営化法案否決を受けた8日の衆院解散で、長野第5区も各派一挙に選挙態勢に突入した。これまでに出馬の意志を表明しているのは、自民党現職の宮下一郎氏と、共産党の三沢好夫氏。前回03年11月の選挙で加藤隆氏を擁立し敗北した民主党も、地元候補擁立に動いている。
宮下氏の後援会では、7月中から国会情勢を「解散含みの流れ」と読み、17日の上伊那本部・支部役員会、23日の上伊那の推薦団体の会議などを持ち、着々と体制を整えている。初当選した前回選挙では実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会をそのまま継承する形で選挙を戦ったが、04年春に後援会の体制を一新し、若返りを図った。
国会開催中も週末は地元に戻り、地域のお祭りや地区の後援会の集まりに精力的に参加。郵政民営化法案では、当初は政府案に反対の姿勢を示したが、衆院での議決では賛成票を投じた経緯などを説明し、真意の理解を求めている。
前回に引き続き三沢氏の擁立を決めている共産党は、衆院解散を受け、ただちに「本番体制」を確立。今週中には各市町村の選挙対策委員会が動き始める予定だ。
同派も、衆院解散以前から、解散含みの情勢を「9月11日投票になる可能性が高い」と読み準備を進めてきた。
焦点の郵政民営化法案の参院での廃案については、「民意を反映した成果」(三沢氏)と評価しながらも、同法案ばかりでなく消費税問題、憲法改定問題など「保守2党制への流れの中で、埋もれてしまっている重要問題」についての態度を明確にして、「党の存在感を押し出してゆく」戦術だ。
一方、前々回・前回と加藤隆氏を擁立して敗れた民主党は、加藤氏に代わる候補者を、4縲・人ほどに絞り込んでいる状況。最終的判断は北沢俊美参院議員に一任されていると言われ、4縲・日中には一本化される見込みだ。立ち上げたばかりの5区の党支部組織がどのように機能するかが注目されている。