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2511/(月)

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新エネ、省エネ融合の新工場9月竣工へ
浦野紙器、環境配慮に徹底した理念で

新エネ、省エネ融合の新工場9月竣工へ<br>浦野紙器、環境配慮に徹底した理念で

 ダンボールや金属加工の浦野紙器(宮田村新田区、浦野勇社長)は、県内最大の太陽光発電システムや徹底的な断熱効果を施した新工場を建設している。地球的規模の環境に配慮する理念を持った工場で、同社や工事関係者は「新エネルギーと省エネルギーを融合したこれだけの工場は全国にも例がないのでは」と胸を張る。利益優先の企業風土が強まるなかで、大手企業も二の足を踏む課題に宮田村の中小企業が果敢に挑んでいる。
 本社に隣接する形で建設が進む新工場。屋根には840枚もの太陽光パネルが並ぶ。
 完成すれば出力は150キロワット。新工場の電気量の多くを賄うことができ、同社全体の年間電気消費量に換算すれば約15%をカバーする計算だ。 
 また、太陽光という新エネルギーを導入するだけでなく、省エネ対策にも万全を期す。
 屋根だけでなく、コンクリート敷きの床下にまで断熱材を敷設。
 断熱効果をさらに向上させるため、窓には全てペアガラスを使用する徹底ぶり。
 工場内の機械熱の影響で冬は暖房費をほぼ使わず、夏の冷房費も4割削減を見込む。
 設計に関する基本的なコンセプトは浦野社長が自ら立案。「100年、200年先の地球環境を考え、真剣に企業が取り組む時。損得だけではない。我々の新工場が、その起爆剤になれば」と説明する。
 国の優遇制度を利用して昨年あたりから、太陽光発電を設ける企業が増加。今年は全国で460社、県内でも約10社が制度を利用して導入するが、大手に比べて中小企業の積極性が目立つ。
 事情に詳しい工事関係者によると、アピールとして導入する企業も多く、根本からエネルギー対策に乗り出している企業は全国的にも数少ないという。
 新工場は本社隣接地に1750平方メートルの平屋建てで建設中。9月末に竣工し、金属加工部門が操業する。

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