伊那谷ねっと

サイトマップ ニュース検索
125/(日)

ニュース

戦争の記憶今に残そう
教訓新たに、戦時品持ち寄りながら

戦争の記憶今に残そう<br>教訓新たに、戦時品持ち寄りながら

 飯島町郷土研究会(桃沢匡行会長、60人)は29日、戦争体験を風化させないようにと、戦時中の品を持ち寄って思い出を語る会を開いた。旧日本軍の指揮命令が記された「作戦要務令」など貴重な資料もあり、国のために退却することを許さず、突き進んだ戦争の愚かさを改めて心に刻んだ。
 終戦記念日を迎える8月に同会は、6年前から「戦争体験を語る会」を開いてきた。
 昨年は休止したが、会員の高齢化も進み、体験とともに戦争資料も散逸すると危ぐ。悲惨な戦争の歴史を改めて振り返ろうと、初めて思い出の品を持ち寄る方式で開催した。
 会員ら約20人が参加。出征時に肌身離さず持っていった「武運長久」の寄せ書きがされた日の丸、戦争を鼓舞する当時の雑誌、鉄製の戦闘帽など持ち寄り、当時の記憶をたどった。
 「作戦要務令」を持参した男性は「これには部隊を前進させることは書いてあっても、退却することには全くふれていない。何でもかんでも進め、進め。日本軍の性格が良く現れている」と話した。
 人道の優先を許さなかった、我が国の歴史の1ページ。戦争が残した教訓をもう1度見つめ直していた。

前のページに戻る 一覧に戻る