県の組織再編、景観保護などについて議論
知事と市町村長との意見交換会
田中康夫長野県知事と各市町村長との意見交換会が10日、県伊那合同庁舎であった。県政上の基本政策に関して市町村長と直接意見交換すためのものだが、総論的な議論と各論的な議論が混在したものの、県の組織再編や景観保護、森林保全とその財源などについて意見が交換された。
田中知事は市長村の意見を聞かない窶狽ニいう市町村や県会議員らの意見を踏まえて、04年より県側から設定されて行われているもので、地方事務所が存在する10圏域ごとに行われている。
県側は知事のあいさつの後、(1)県の組織再編、(2)廃棄物の減量化・資源化を進める県の取り組み、(3)これからの森林政策、(4)景観の保護・育成計画窶狽ネどの基本政策について説明。
市町村側からは、事前に意見質問項目を提出した市町村長が発言。小坂伊那市長は、景観計画に関連して、権兵衛トンネル開通に伴う国道361号線沿いの景観保護について、伊那市と南箕輪村、さらに木曽などの広域的な対応策について権威イニシアティブを取ることを要請した。
伊東高遠町長はポレポレの丘事業をコモンズ支援金認定事業とするよう要請した。
矢ヶ崎辰野町長は、県の組織再編について厚生課と保健所の統合は賛成だが、農業振興と密接な関係にある土地改良課を環境部門に統合するのは疑問と注文をつけた。
平沢箕輪町長は、組織再編について(1)職員の意識改革(2)民間委託の積極的推進窶狽|イントとして指摘し、高校再編問題で「教育委員会の提案は唐突で納得できない」として箕輪工業高校全日制廃止(多部制・単位制への移行)を含むプランの白紙撤回を求めた。また救急救命士の認定を急ぐように求めた。
高坂飯島町長は中央道の上を渡る水路橋の改修への県の補助を求め、曽我中川村長は中川村の地域振興をめざすブランド化戦略との関係で、県の応援が組織再編計画の中にどのように組み込まれているかを質した。
宮下長谷村長は、森林保全政策との関連で、水源税などの導入について質し、知事は森林税の06年度からの導入に向け準備していると答えた。
中原駒ヶ根市長は、事前の意見質問項目の提出が遅れたため最後になったが、(1)組織再編については市町村との棲み分けを明確にすべることを求め、(2)高校再編については唐突な再編計画の提案に講義して白紙撤回を要求した。(3)また昭和伊南病院の救急救命センターの設備・体制の整備が必要とした県の報告に対して、「地元の努力を無視している」と感情をあらわにして自説を述べた。