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伊那市の小黒川付近でクマに襲われけが

周囲に注意呼びかけ

伊那市の小黒川付近でクマに襲われけが

 11日午前9時30分ころ、伊那市西町区大坊の小黒川付近で、河川管理のため一人で巡視中だった駒ヶ根市東伊那の県嘱託職員・新井佑幸さん(63)がクマに襲われ、顔面や額、左ふとももなどを負傷した。市は防災無線や有線放送などを通じて注意を呼びかけている。
 新井さんは、自力で近くの民家まで助けを求め、救急車で市内の病院に運ばれた。命に別状はないという。
 助けを求められた女性(62)によると、「額は右側が10センチ、左側が20センチくらいの長さで裂け、顔やシャツは血だらけ。急ぎ、氷で冷やした。お尻も左側のズボンが破れていた。自分で車を運転し、救助を求めてきた。気丈でしっかりしていた」。
 現場は、幅1・5メートルくらいの作業道。草の上には点々と血が残されているなど、被害の大きさが分かる。
 地域住民の多くは、作物の被害や足跡などからクマが近くに生息していることは分かっていたが、人を襲ったのは初めて窶狽ニ驚いていた。
 市は、午前11時に防災無線で周知し、近くのキャンプ場、学校にも注意を呼びかけた。また、午後は、伊那市猟友会の協力で、現場付近の小黒川両岸に、1基ずつドラム缶の捕獲檻(おり)を設置した。
 上伊那では昨年8月16日、宮田村でジョギング中の男性が子連れのクマに襲われている。

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