【アマチュアカメラマン 中原寧之さん】
駒ケ根市赤穂福岡
駒ケ根市立博物館で「十二天の森のキノコ展」を9月30日まで開催中。自宅近くの平地林「十二天の森」を散策している時にふと気づいて夢中になったキノコたちを3年間かけてじっくり撮影した。10月7日からは「誕生から巣立ちまでのドキュメント竏茶Aオサギ」を開く。このほか、昨年はコオイムシを撮影した写真展も開催するなど、動植物の生態を撮影テーマの中心に据えているのかと思いきや竏秩B
「基本はスナップです。でも目につくものは本当に何でも撮ってきましたね。博物館の写真展はね、森で撮影中に偶然会った学芸員が写真を見て『このままじゃもったいないから博物館で発表しろ』と強く勧めてくれたからなんです」
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「情緒、人間性、人格、センス竏秩Bすべてを育ててくれた」という山紫水明の地、兵庫県の龍野市(現たつの市)で生まれた。自然が好きで昆虫や植物採集に明け暮れる少年時代を送った。
小学校高学年の時、父のカメラを借りて初めて写真を撮影。その魅力にとりつかれた。中学では写真部に入部。そのころからカメラ自体にも興味を持ち、分解して内部構造に見入ったりしていた。
大学卒業後はカメラの設計をしたくて三協精機に入社。情熱と知識の深さを買われ、すぐに一眼レフの設計を任された。
収入のほとんどをカメラに注ぎ込んだ。当時カメラのステータスは高く、新品は買えないことから中古カメラを買い集めた。
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写真は「まず出合いが大切」と言う。
「趣味の写真はね、一人よがりでもいいんです。本人が満足すればいい。対象に気づく感性があれば、素人でもプロを超えることはできると思う」
その一方で、暗くてもフラッシュはできる限り使わない、長望遠レンズを使う時でも三脚は使わない竏窒ネどの強い信念を持つ。
「写真は光ですからね。できるだけ自然の光を生かしたい。それに、例えばアオサギを狙っていて何か起きた時、カメラを三脚で固定していたら瞬間的に追従できない。ブレさせないためには息を止めていなければならないんですけどね」
数十年続いたカメラのコレクションは今では500台にもなっている。
「全部が使える状態ですよ。飾りではなく、使うために集めた物ですから。ところがね、久しぶりに取り出して空シャッターを切った瞬間に壊れたりするんですよ。そんなことがあるんです、機械というのは」
(白鳥文男)