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「やまびこリーグ」開幕 9チームで熱戦展開
伊那市やまびこソフトボール連盟(渋谷三男会長)は9日夜、同市の富士塚スポーツ公園グランドで2008年度リーグ戦の開会式を開いた。本年度は昨シーズンと同じ9チームが参戦し、ナイターゲームで熱戦を繰り広げる。
渋谷会長は「ようやくこの日を迎えることができた。昨年は連盟創立30周年の節目だったが、40周年を目指して今日から新しいシーズンが始まる。各チームのカラーを出して楽しいシーズンにしてもらいたい」とあいさつした。
選手宣誓は「西町」の主将で、自営業の唐沢武治さん(47)=同市小沢=が「やまびこリーグ精神にのっとり、正々堂々と戦うことを誓う」と宣言。式典が終わると、早々にリーグ戦が始まり、開幕戦2試合を行った。
同連盟は、満年齢40歳以上の男子、満年齢20歳以上の女子選手を対象としたリーグ。8月まで、富士塚スポーツ公園グランドを会場に全チームが総当たり戦を展開。引き続き10月にかけてトーナメント戦がある。
開幕戦の試合結果は次の通り。
▽西町●竏秩恬ウ東クラブ▽インターフェアOB●竏秩恚ムクラブ -
八重桜は面白い
八重桜は面白い。彼岸桜や染井吉野の開花に、人々が「3分咲きになった」「満開だ、花見だ」と大騒ぎしている時は、桜でないような白けた顔をしていて、それらが葉桜になると、突然、つぼみを膨らませ、咲き始める。花びらはわき上がるように、10枚、20枚、菊咲きなどは200枚、300枚にもなる。色も桜色とは似ても似つかない黄色や緑色さえもある。だから八重桜は楽しい。今回は八重桜が30縲・0種類咲いている伊那市高遠町の花の丘公園で取材した。(大口国江)
◇次々と八重桜250本が咲く 高遠町東高遠花の丘公園
同園の八重桜の品種は50とも60種類とも言われ、近隣でこれほど多品種の八重桜が見られる所はほかにない。
今咲いているのはピンクのハナガサ、ベニシグレ、ベニユタカ、淡紅色のイチヨウ、フゲンゾウ、白系のシロタエ、ショウゲツなどのほか、黄色の桜ウコン、緑色の珍しいギョイコウも咲いている。 同園の八重桜250本の3割を占める代表品種カンザンも咲き始め、まもなく満開になる。
また、中国から贈られたパンダ「ランラン」の死を悼み、北海道松前町の子どもたちが名付けた極淡紅色の「ランラン」、交流記念に静岡県三ケ日町から贈られた「ミッカビサクラ」、天然記念物の「オオムラサクラ」も見ごろ。
花の丘公園は1989年、ふるさと創生の一環として、宝くじ桜千本の配布を受け、高遠町民の手で植樹した。町内24団体300人が八重桜500本、山桜250本、大島桜250本を植え付けた。 -
美篶きらめき館しゅん工式
伊那市美篶に、美篶支所・公民館・伊那図書館美篶分館の機能を併せ持つ「美篶きらめき館」が完成し6日、しゅん工式があった。美篶公民館支所の老朽化に伴う移転新築で、関係者約100人が集い祝った。
美篶公民館支所は1962年に建設し、77年に増改築したが老朽化していた。98年に建設委員会を発足。06年8月に建設位置を決定し07年2月から設計開始。同年7月に建設着工し08年3月にしゅん工した。
式で小坂樫男市長は、「美篶地区の行政、文化の中心地になる。高遠・長谷地区からも旧伊那町からもご利用があると思う。きらめき館を地域の文化活動、行政の中心として、皆さんのよりどころとして大事に使っていただき、皆さんに愛され末永く続くことを願う」と式辞を述べた。
美篶公民館支所建設委員長の赤羽要さんは、「年を取るごとにきらめきを増し、名前に恥じない施設になることを心から願う」とあいさつした。
きらめき館は、蔵書約2万冊の図書館、冬は床暖房になるプレイルーム、講堂、研修室、実習室、会議室などがある。 -
シニアサッカー「南信35リーグ」08年度リーグ戦始まる
35歳以上のサッカー愛好者でつくる「南信35リーグ」の08年度リーグ戦が6日、伊那市陸上競技場で始まった。11月2日まで、同競技場と飯田市の飯田松尾グラウンドでホーム&アウェーの試合を繰り広げる。
南信35リーグは上伊那6チーム、茅野市と飯田市各1チームの8チームが参加。生涯選手としてサッカーをやっていこうと、県サッカー協会シニア委員会の活動でシニアの競技人口増をねらい昨年発足。リーグ戦は今年2年目。
選手は、県リーグの現役チームに所属している人も含め35歳から59歳まで。リーグ戦は2回の総当りで、初戦は4試合あった。
チーム「いなのかんたろう」に所属する南信35リーグの運営委員長・小沢広志さんは、「芝生の上でけがのないように楽しくやりたい」と話している。 -
伊那市西箕輪
本藍染「静香しげ八」
吉田恒雄さん「どこにでもあるような草から、どうしてこんな色がつくんだろう。自然の不思議さ、力強さが一番の魅力かな」
愛知県小牧市からIターンし、西箕輪羽広に本藍染の工房を構え1年になる。
染色は、繊維製造・染色をしていた父親の仕事を手伝ったのが始まり。今から40年前、高校を卒業し専門学校に通いながらのことだった。父が亡くなりサラリーマンになったが、「自然の流れで、年を取れば取るほどやってみたくなった」と、趣味として続けていた染色を専業にするため早期退職した。
工房名「静香」の静は親の戒名からもらい、「しげ八」は父が使っていた名を引き継いだ。
「天然灰汁発酵建て」という江戸時代から続く人と環境にやさしい伝統の染色法にこだわる。蓼藍草(たであいそう)から出来る藍染色液の原料「すくも」を、木灰から取った灰汁水で発酵育成させ染色液を得る。薬品や合成染料を一切加えず、菌の育成には清酒やふすまなどの天然栄養素を与える。
工房には染色液を取るための2石(360リットル)の大がめが4つある。親の代からのものと、九州の骨董市で見つけ運んだもの。
毎朝5時か6時には4つのかめを確認し、空気を入れるため染色液をかき混ぜる。「染色液の発酵菌は生き物なので、温度とアルカリ度の管理が一番難しい」。温度計、pH計を使ってはいるが、毎日自分の舌で液をなめて状態を確認する。
発酵菌にとっての最適温度は25度から27度。愛知県にいたころは夏に温度が上がり過ぎないよう液を管理したが、伊那では冬の管理に気を配っている。
染めるのは麻、綿、シルク、ウールの天然素材のみ。藍色を出す難しさは、色の「濃さ」で、濃い色を出すには元気な状態のかめ、薄い色はわざと少し元気のないかめを使うなど、そこは職人の勘が物を言う。
「どこまでいっても合成染料では出ない藍色。自然の染色液の持つ美しさがある」
柄に染めるにはろうけつ、板締め、縫い絞り、糸くくりなどの技法がある。「下絵も描かないし、絞りはその日の気分でやる」。絞りは途中で糸をほどき、また絞り直したり、ろうけつと板締めを混ぜるなどして、独自の柄に染め上げる。
若いころから山登りが好きで、よく訪れていた長野県。「自然が気に入った。自然素材を使うので合うのかな。落ち着く感じがする」と移り住んだ伊那の地で、「一生修業」と本藍染に打ち込んでいる。(村上裕子) -
手づくりロボット展&電車模型展
子どもの日の5日、子どもたちに科学に親しんでもらおうと伊那市生涯学習センターは「手づくりロボット展&電車模型展」を伊那市のいなっせで開いた。多くの親子連れなどが訪れ、目の前で動くロボットやレール上を走る電車の動きにキラキラと目を輝かせた。
伊那東部中学校の技術部が製作した約10種類の小型ロボットは、ピンポン球程の大きさの発泡スチロール製ボールをさまざまな方法で運んだりはね飛ばしたりできるもの。「動かしていいよ」と言われた子どもたちは大喜び。早速リモコンを手にすると夢中で操作して無邪気な笑顔を見せた=写真。
伊那東部中学校と高遠中学校は昨年の中学生ロボットコンテストに出場させた競技用ロボット計10台を対戦させるデモを披露。複雑な動作を見せるロボットに大きな歓声がわいた。
電車模型展の会場には長さ約20メートルの楕円コースが設置され、HOゲージ(レール幅16・5ミリ、縮尺87分の1)の模型電車が周回。子どもたちは実車の運転台に似せた操作盤でアクセルやブレーキを操作し、トンネルや鉄橋、駅などを走らせて運転士気分を味わった。中には子どもそっちのけで操作に夢中になる父親の姿も見られた。 -
BCリーグ 伊那市で公式戦
BC(ベースボール・チャレンジ)リーグの公式戦は5日、伊那市の県営伊那球場で行い、ホームの信濃グランセローズが新潟アルビレックスと対戦した。雨が降る中、スタンドには地元を中心に約1500人のファンが集まり、一投一打・スに熱い声援を送った。
07年開幕のBCリーグが上伊那で公式戦を行うのは、前シーズン9月に続いて2度目。試合は4回、1点を先制し、なお満塁の場面で、三塁線に落ちる2点二塁打を放った伊那市出身の坂田の活躍などがあり、5竏・でグランセローズが勝利した。
試合が始まる前から小雨が降る悪天候となり、前回より約500人少ない入場数。しかし、球場はチームの今季2勝目に盛り上がった。
南箕輪村の教員・千菊夫さん(49)は「去年、観に来たときは負けだったので今回は勝てて良かった。9月にここ(県営伊那球場)である試合もぜひ来たい。雨が降っていても」と笑顔で話した。
試合前のセレモニーでは、地元のダンス教室「M,sスターズ」の児童や、太鼓グループ「美舞打」のメンバーがダンス披露や太鼓演奏で観客をわかせた。 -
こどもの日歩行者天国
伊那大道芸フェスタ2008こどもの日歩行者天国「伊那大道芸フェスタ2008」(伊那市商店街活性化委員会主催)が5日、通り町3丁目から入船交差点の間で繰り広げられた。7組の大道芸や商店街のイベントがあり家族連れでにぎわった。
大道芸は2会場で、笛師九兵衛の楽器演奏、田楽座の太鼓や南京玉すだれなどがそれぞれオープニングを飾り、ゴンベエワールドのバルーンアート、一輪車に乗りながらのジャグリング、ハンドベルなどを演奏する音楽的道化などが次々とあり、大人も子どもも歓声を上げ、拍手をしたり、アンコールしたりと楽しんでいた。
会場では子どもたちによる「ロックソーラン節」、ゲームなどもあった。 -
高遠パターゴルフ愛好会08年度開幕
伊那市の高遠パターゴルフ愛好会(丸山義貞会長)は4日、長藤四日市場の信州高遠グリーンパークで08年度の開幕式をした。汗ばむ陽気の中、会員30人が参加しシーズン最初のプレーを楽しんだ。
開幕式で丸山会長は、「暑さに負けず、楽しく最後まで出来ますように、ルールを守ってやっていただきたい」とあいさつ。来賓の伊東義人高遠町総合支所長は、「農業も大事だけど運動を続けることが健康管理になる。地域が活性化するには、今までやってきた良いことの火が消えないよう続けていくこと。継続してやってほしい」と話した。
伊東総合支所長と丸山会長の始球式の後、会員は3、4人ずつに分かれて18ホールを回った。
会員は40歳代から80歳代の70人。5月から11月までがシーズンで、例会13回、大会が2回ある。今年は伊那市民大会の開催も計画している。会員も募集中。年会費は1500円。問い合わせ、申し込みは高遠グリーンパーク(TEL96・2324、火曜定休)へ。
結果は次の通り(敬称略)。
(1)広瀬良治62(2)山崎喜代次65(3)芹田久雄66(4)小松登貴子67(5)矢島鉄男67(6)宮下文子68(7)矢沢一男68(8)山崎広美69(9)遠藤すすむ69(10)池上岩多69
▽ホールインワン=白鳥育広(No6) -
伊那市マレットゴルフクラブ
伊那毎日新聞社杯争奪大会伊那市マレットゴルフクラブ(根津昌行会長)の伊那毎日新聞社杯争奪大会は5日、伊那市西箕輪のマレットパーク羽広で開き、会員50人が熱戦を繰り広げた。
36ホール、パー144のストロークプレー。会員はそれぞれが優勝を目指し、慎重にコースを読みながらプレーに熱中した。
同クラブは市内在住の84人で構成。月3、4回、主に土・日曜日に例会を開く。月例大会は年間10回。5月から11月はマレットパーク羽広、冬期は榛原河川敷のマレットゴルフ場でプレーしている。
結果は次の通り(敬称略)。
▽男性 (1)平沢義郎121(2)清水安雄123(3)北林秋雄125(4)浅井和夫(5)清水松男(6)下山啓一
▽女性 (1)浅井フミ子123(2)北原重子127(3)藤沢しげ子131(4)黒河内加奈子(5)平沢祐子(6)池田紀子
▽ホールインワン 浅井和夫、宮下清士、伊藤和子、加塩けさ子 -
今日立夏
子どもの日の5日は二十四節気の一つ、立夏。「初めて夏の気配が現れる日」で、暦の上では今日から夏となる。
「春」最後の4日は朝から快晴の青空が広がり、強い日差しも照りつけて気温はぐんぐん上昇。最高気温は伊那市で午後1時に29・0度(アメダス)を記録するなど、あわや真夏日(最高気温30度)の暑い一日となった。
暦より一足先の夏の到来に、道行く人の服装にも半そでが目立った。伊那市役所横にある「せせらぎの小径」では、はだしになって流れに入り、気持ちよさそうに水と戯れる子どもたちの姿も見られた。
気象庁によると、5月の関東甲信地方の平均気温は、平年に比べて「高い」「平年並み」の確率が共に40%で「低い」が20%。しばらくは平年並みか、それ以上の陽気が続きそうだ。 -
伊那で連句会
数人が集まり、五、七、五の長句と七、七の短句を交互につないでゆく連句の会が4日、京都市の連句愛好会「連の会」会長久保田堅市(雅号・夜虹)さん(79)=京都市=方の伊那市西箕輪にある山荘で開かれた。久保田さんと、連句仲間で大阪府や兵庫県、滋賀県などから集まった同好の士7人が南アルプスを眺めながらのんびりと風流の世界に浸った=写真。
最初に詠む「発句」は通常の俳句と同様の五、七、五。客を代表して小池正博さんが「井月の句碑を巡りて夏来たる」と、午前中に皆で巡った井上井月の句碑と季語を詠み込み、2番目の「脇句」は亭主の久保田さんが「まずはビールで歓迎の杯」と明るく受けた。第3句以降は全員がそれぞれ1句ずつ詠み、最もふさわしいものをまとめ役の「さばき手」が選んでつなぐ形で進められた。36句で完成だが、参加者は時間を気にせず、月、花なども織り込みながら和気あいあいで句作を楽しんだ。
久保田さんは景色の良さなどにひかれて約40年前に山荘を建て、毎年数十日間滞在している。「連句は展開の面白さが魅力だ。この顔ぶれでここで連句会を開くのは6年ぶり2回目。今後は春夏秋冬の季節ごとに開ければいいね」と話した。 -
伊那西小学校で防犯訓練
伊那市の伊那西小学校は2日、不審者が校内に侵入したことを想定した防犯訓練をした。
スクールサポーターの倉田富夫さんが不審者役となり、偽の包丁やナイフを持って校内に侵入。
校内では放送により職員たちが児童たちを教室のひとつに避難させ、入口に机や椅子でバリケードを築いた。
さすまたを持って不審者のもとへ駆けつけた職員たちは、不審者を包囲し、制圧。
訓練終了後、学校職員は倉田さんや伊那警察署員からさすまたの使い方やバリケードの築き方について、指導を受けた。
伊那署員は「一番は子どもたちの安全。次に自分たちの安全。犯人を取り押さえるのは二の次、三の次です」と不審者への対応を学校職員に話していた。 -
「絵手紙で伊那市をPR」展
東京都中野区の中野ブロードウェイ商店街で23日から1カ月間、伊那市の魅力を発信する絵手紙展を開く「伊那谷絵手紙の会」(倉科照子会長)は、展示する作品を伊那市民にも見てもらおうと「絵手紙で伊那市をPR」展を伊那市役所1階ロビーで17日まで開いている。
日本絵手紙協会公認講師らでつくる「伊那谷絵手紙の会」会員の作品、会員が指導する講座生らの作品のほか、伊那市民から寄せられた作品など大小約270点を展示。仙丈ケ岳、西駒ケ岳などの自然や、五平もち、高遠まんじゅう、ローメン、そばなど、伊那市の名物をテーマに描いた作品など、温かく、ほのぼのとした作品の数々が並ぶ。訪れた人たちは「伊那の良いところがアピールできればいいね」などと話しながら、1枚1枚じっくりと鑑賞している=写真。
中野の住民がサクラをテーマに描いた作品約230点も併せて展示している。
中野での絵手紙展は、同商店街の管理組合理事長で伊那市荒井出身の伊那市ふるさと大使、久保村昭衛さんとのつながりから実現の運びとなった。商店街では現在、伊那市を紹介するパネル展も開かれている。倉科会長は「この絵手紙展を機会にさらに交流が深まってくれればうれしい」と話している。 -
伊那図書館子どもの日スペシャル
伊那市の市立伊那図書館(平賀研也館長)は4日、開設15周年プログラム「図書館をもっと知ろう、楽しもう第1弾! ゴールデンウィーク特集」として「子どもの日 工作教室」と「お話の広場 子どもの日スペシャル」を同館で開いた。
工作教室には市内の親子らが参加。ごく薄いビニール袋を利用した投げると飛ぶこいのぼりや、新聞紙を折って作るかぶと、千代紙を折って立体的に表現したこいのぼりを貼り付ける「こいのぼりカード」などを職員のアドバイスを受けて作った。ビニール袋のこいのぼり作りに挑戦した親子らは、好きな色のフェルトペンで目やうろこを描き込んだり、色紙をはさみで切って胸びれを作ったりして楽しく作業に取り組んだ=写真。
お話の広場では、絵本の読み聞かせやパネルシアター、紙芝居などが上演され、訪れたちびっこらを楽しませた。 -
ごんべえ号運行開始1カ月
権兵衛トンネルを経由して伊那市と木曽町を結ぶ連絡バス「ごんべえ号」が4月1日に試験運行を開始してから1カ月竏秩B伊那市がまとめた4月の集計によると、利用者総数は544人で、平均利用者数は一日当たり18・1人、一便当たり2・27人だった。市の担当者は「思ったよりも伸びていない。利用者が増えるよう、関係者と相談しながらダイヤ改正なども含めて利便性を図っていきたい」としている。
バスは伊那市の伊那バス本社前と木曽町の県立木曽病院を約1時間15分で結ぶ。運行本数は一日8本。初日の4月1日こそ計100人が利用したが、2日11人、3日6人と減少。その後も高遠城址公園の花見などが要因とみられる増減はあるものの、おおむね横ばい状態が続いている。 全240便のうち、一便当たりの利用者数が最も多かったのは29日午前8時56分木曽発3便の33人。次いで1日の同便と午前6時55分伊那発2便が同数の22人だった。利用者数が二けた台に乗ったのはほか4便と合わせて計7便のみで、ほとんどの便は一けた。ゼロだった便も81あり、全体の約3分の一を占めている。 -
駒ケ岳神社里宮で例祭
伊那市荒井区の駒ケ岳神社里宮で3日、例祭があった。内の萱・天狗の地域住民ら20人余が集まり、五穀豊じょうと駒ケ岳登山者の安全を祈った。
西駒ケ岳の開山式も兼ね、いよいよ夏山シーズンが到来する。内の萱口から西駒へ登る桂木場ルートの利用者は近年、減っているが、登山口下にある小黒川渓谷キャンプ場に泊まってから登る人もいるそうだ。ルートは、例年より多く雪が残っているという。
本殿前の神事で、参列者は玉ぐしを供えたりして農産物の豊作などを祈念した。
終了後、神楽殿で直会(なおらい)を開いた。里宮に隣接して蚕玉さまがまつられていることから、サカキに刺した繭玉を飾り、タラの芽やセリ、ワラビなどの天ぷら、お浸しを味わった。
神社周辺のしだれ桜やオオヤマザクラが散り始めで、風が吹くと桜びらが舞い落ち、参列者は歓声を上げた。
1885(明治18)年、西駒ケ岳にある駒ケ岳神社の里宮として本殿と神楽殿を建立。本年は神楽殿の屋根を塗り直した。 -
高烏谷山富県区民ハイキング
伊那市富県の区民が高烏谷登山を楽しむ第41回区民ハイキングが3日あった。富県公民館主催。五月晴れの青空の下、子どもからお年寄りまで約550人が参加し、8合目にある「つが平」(標高1220メートル)を目指してそれぞれのペースで元気に歩いた。
ふもとの各地区公民館など5カ所から午前8時前後にスタートした参加者は、木漏れ日が差し込む明るい林道の景色を楽しみながらゆっくりと山道を登った。急傾斜の道では互いに励まし合いながら、8キロ余りの道のりを約2時間で登り切って目的地のつが平に到着。残雪の中央アルプスの山並みや眼下に広がるふるさとの眺望を楽しみながら持参の弁当を広げた=写真。
つが平では富県小、新山小の児童らがそれぞれの校歌を歌う交流行事のほか、山ろくに拠点を置く歌舞劇団「田楽座」による太鼓演奏などのアトラクションもにぎやかに行われた。 -
「藍染 静香しげ八」の吉田恒雄さん
藍染展をみはらしの湯で伊那市西箕輪に工房「藍染 静香しげ八」を構える(58)は、みはらしの湯ロビーで藍染作品展を開いている。
吉田さんの藍染は「天然灰汁発酵建て」という薬品や合成染料を一切混ぜない、手間と時間はかかるが人と環境にやさしい江戸時代から続く染色法。灰汁には椿の木灰が理想だが入手が難しいため樫などを使う。発酵菌の温度とアルカリ度の管理が一番難しいという。
作品展は、愛知県からIターンして1年の節目に計画した。タペストリー、ジャケット、帽子、スカーフ、財布や通帳入れなど約20点あり、麻、綿、シルクの天然素材のみ。同じ藍色でも濃淡さまざまで、糸くくり、板締めなどの方法で染めた模様も楽しめる。
「合成染料では出せない色。自然の染織液の持つ美しさを見てほしい」と話している。
展示は5月末日まで。およそ10日ごとに作品の入れ替えをする。 -
市町村対抗駅伝 伊那市チーム結団式
第18回県市町村対抗駅伝競走大会と第4回県市町村対抗小学生駅伝競走大会(6日、松本市)に出場する伊那市チームの結団式が1日夜、市役所であった。参加選手や監督らが出席。北原明教育長からユニホームを受け取った選手らは、一致団結し、入賞することを誓った。
選手一人ひとりが意気込みを語ると、桜井健一監督が「選手たちの力強い意気込みが心強い。ここ数年は上位に入ってないが一昨年から順位を上げてきているので期待できる」とあいさつ。選手代表の飯塚光輔選手は「伊那市のたすきを全員でつなぎ頑張りたい」と決意表明した。
一般は松本城太鼓門を出発し、松本平広域公園陸上競技場に到着の8区間39・3キロコース、小学生は同競技場発着の一人1・5キロずつの4区間6・0キロコースで競う。前回大会の成績は一般が総合9位、小学生が同15位だった。
選手の皆さんの紹介は後報。
入賞を目指してたすきをつなぐ伊那市チームのみなさん -
手良小1年生“調理室デビュー”
春の香り、よもぎ団子作り伊那市の手良小学校1年生(25人、田畑孝江教諭)は2日、皆で摘んだヨモギを使ってよもぎ団子を作り、春の香りを楽しんだ。
「春探し」で学校周辺を探検した際に、ヨモギが生えているのを発見。家庭でよもぎ団子を食べたことのある児童がいたことなどから、料理をするため1日にヨモギ摘みに出かけ、スーパーのレジ袋に1人半分くらいずつ摘んだ。
この日は、1年生にとって記念すべき“調理室デビュー”。初めての調理実習のため、今回は栄養士の早川佳代さんが米粉とゆでてすりつぶしたヨモギを混ぜ団子に丸める直前の状態にまで下準備し、児童は若草色の生地を一口大に丸める作業に取り掛かった。
コロコロと上手に丸め中心を軽く押し、沸騰した湯の中へ。団子が最初の若草色から鮮やかな濃い緑色に変わると、「緑になった!」と次々に鍋の中をのぞいた。ゆで上がった団子はきなこをつけてさっそく試食。「おいしい」「ヨモギの味がする」とニコニコ顔だった。
児童は、よもぎホットケーキ作りも考えており、過日2年生が給食の時間に届けてくれたノカンゾウの料理のお礼をしたいという思いもある。ヨモギでどんな料理ができるかを調べ、次回はヨモギをゆでる作業から取り組む計画をしている。 -
【記者室】子どもの純粋な感性を見習え
伊那北駅前の小緑地を整備して美しくしようという活動が始まった。中心的に取り組むのは伊那小の5年夏組の児童。地元の住民も協力するが、どんな場所にするのかという具体構想は子どもたちに任せるのだという。
緑地は昔から知っているし今も時々前を通るのだが、いけすの水が汚いとか、ごみが落ちているとかを問題だと感じたことは皆無。ましてや自分の手で何とか美しくできないか竏窒ネどとは、ちらっとでも考えたことはない。子どもたちに比べて何と鈍感なことか。
児童らは自発的に清掃までしてきたという。大人はさまざまな利害ばかりで生きているが、彼らは「汚いからきれいにしたい」と素直にそれだけを考える。この純粋な感性を見習いたいものだ。(白鳥文男) -
TBM伊那工場しゅん工
原子力発電所用タービンブレードなど製造のティービーエム(本社宮田村、山田益社長)は2日、伊那市西箕輪の伊那インター工業団地に新たに建設していた伊那工場の第1期工事が完成したとしてしゅん工式と祝賀会を同工場で開いた。関係者約60人が出席し、玉ぐしをささげるなどの神事や機械の始動式を行って新工場の完成を祝った。山田社長は「昨年度は20万ピースの製品を生産し、本年度は25万ピースの見込み。仕事はいつも順調にいくとは限らないが、これからも努力していきたい」と述べた。
同社は受注増などで本社工場が手狭になったことから2年前、団地内の約45500平方メートルの用地を取得。鉄骨平屋建て、延べ床面積約6600平方メートルの工場棟1棟を建設していた。唐沢敏治副社長は「土地が広く、インターチェンジから近いことなどからここに決めた。今後さらに工場棟と管理棟1棟を建設する計画。宮田の工場は引き続き稼動していくが2、3年後には本社機能を伊那工場に移転したい」としている。
建設費、機械・設備費などの投資額は約20億円。 -
日中友好協会伊那地区本部定期大会
日中友好協会伊那地区本部(会長・小坂樫男伊那市長)は1日夜、08年度定期大会を伊那市美篶の信州伊那セミナーハウスで開いた。1年おきに実施している中国への訪問を10月ごろに行うことなどを盛り込んだ08年度事業計画・予算案を承認した。訪中時には伊那市と友好提携している北京市通州区の公園に、伊那市の花でもあるサクラの苗木を持ち込んで植樹する計画。小坂市長は「今のところ検疫の関係で難しいと聞いているが、せっかくの機会なので何とか持っていきたい」と話した。
本年度の新規事業として、中国からの帰国者支援の一環で月に1回ずつマレットゴルフや食事などを楽しんでもらう福利厚生に10月から取り組む。
正副会長、理事などの役員改選では全員の再任が承認された。 -
平成の大検地あと3分の1
伊那市と隣接する市町村境を歩く新市誕生イベント「平成の大検地」が残り3分の1になった。本年度中に周囲200キロを踏破する計画。
新市の誇るべき郷土の美しさを市民に再認識してもらい、広く全国に発信するねらいで、06年7月、仙丈ケ岳登山を皮切りに始まった。地区公民館などが企画した山行も含め、多くの市民らが参加。検地の際、参加者にのぼり旗「平成の大検地測量方」を渡し、頂上で記念撮影を依頼している。
残っている区間は鋸岳縲恟ヒ峠、火山峠縲恣件t近など。
上伊那の中高年でつくる市民登山団体「伊那百名山の会」(春日千定会長)はこのほど、戸倉山(標高1681メートル)を目指して山行。会員を中心に、約40人が新山峠、分杭峠、駒ケ根市中沢の3グループに分かれて戸倉山に登った。
駒止めの松周辺のミツバツツジ群生地ではピンク色の花が満開で、参加者は腰を下ろして「花見」を楽しんだ。ミツバツツジの保護やごみ拾いを兼ねた山行で、持参したなたやかまでツツジに覆い被さった枯れ枝などを除去した。
頂上では3グループが合流。青空の下、昼食を食べたり、アルプスを眺めたりと1時間ほどゆっくりて下山した。
春日会長は「自然保護活動を通じ、南アルプス世界自然遺産登録に向けてふさわしい里山にしたい」と話した。 -
第1回長野県工芸美術選抜展
第1回長野県工芸美術選抜展が1日、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで始まった。県内の工芸美術作家18人による多彩な作品約250点の共演に、来場者が関心を寄せ見入っている。
選抜展は、松本市で6年前に始まった美術工芸展公募展の関係者の中で、年々応募者のレベルも上がり仲間で選抜展をやってみたい、公募展は松本市在住・在勤者対象だが長野県に広げたい-などの思いで開催した。
陶芸、木工芸、漆工芸などに加え、工芸展では見ることのできない手描染色、和紙画、マクラメ、西洋陶芸、工芸盆栽など全11分野の工芸美術がそろった。将来的にプロを目指す人も含め、松本市を中心に伊那市、箕輪町などからも作家を選抜している。
代表の陶工・木村万岳さんは、「新しい分野を一緒にやり、見やすく楽しめるようにした。混ざり合うことは難しいが、皆さんの意欲が表れている」という。選抜展は、中央展に出品していく登竜門に-との思いもあり、「将来的には県内巡回展にして輪を広げたい」という。
会期は6日まで。午前9時縲恁゚後6時(最終日午後5時)。 -
伊那文化会館で「舞台うら探検隊 設備見学編」
伊那市の県伊那文化会館は29日、「舞台うら探検隊 設備見学編」を同館大ホールで開いた。家族連れ約120人が、普段見ることのできないオーケストラピットや奈落などを見学し楽しんだ。
舞台を身近に感じてもらうための企画。参加者は大ホール内の照明やスピーカーの位置を確認。舞台は奥行き20メートル、横20メートル、高さ24メートルあり、舞台空間の効果を生かすために通常見ている舞台よりはるかに広い空間になっていることも知った。
オーケストラピットの体験では、オペラでオーケストラが生演奏する想定で、参加者全員がピット内に入り、舞台から3・6メートル下がったオーケストラが演奏する実際の高さまで降下した。
そこで演奏者役、指揮者役を決め、演奏者入場、楽器のチューニング、指揮者入場、そしてホールに流れる音楽に合わせて演奏するまでを体験。指揮者の子どもが両手を振り上げて指揮し、演奏者がバイオリンを弾く様子などをまねると、ほかの参加者は笑顔で楽しんでいた。 -
KOZUE縲恟ス縲怎Rンサート
NPO法人クラシックワールド主催の上伊那出身の音大卒業生による「KOZUE縲恟ス縲怎Rンサート 響-音楽家による多彩な音の世界-」が25日夜、伊那市生涯学習センターホールであった。ピアノとマリンバの8人の音楽家がすばらしい演奏を披露した。
伊那市、辰野町、南箕輪村、中川村出身のピアノ7人、マリンバ1人。ショパンのソナタ3番第1楽章、プロコフィエフのソナタ6番第1楽章、ベートーヴェンのソナタ第8番作品13「悲愴」第2楽章、シェーの賛美歌195番「キリストにはかえられません」などを演奏した。
1人1、2曲の演奏で、作曲された背景や曲に対する思いを込めてステージで熱演。観客は演奏に静かに聞き入り、盛大な拍手を送っていた。 -
美篶青島の渋谷さん宅
家庭用にみそを手造り昔ながらの方法でみそを手造りしている伊那市美篶青島の渋谷節男さん(68)宅で、今年もみそ造りが始まった。大豆30キロを用意し、みそ玉作りに精を出した。
渋谷さんの家では1度に2年分のみそを仕込むため、みそ造りは1年おき。今年が仕込みの年で、節男さんと妻の米子さん、米子さんの妹の唐木律子さんの3人が手分けして取り組んだ。
節男さんは庭先に用意した大釜で大豆を煮る役目。豆が煮上がると、物置に用意した大豆をすりつぶす道具に入れる。ミンチのような状態になった大豆を今度は米子さんと律子さんが四角い形に整えてみそ玉を作り、わらを敷いた台の上に並べていく。
長年みそを手造りしているため、「市販みその味は知らない。造るのは面倒だけど、家で造ったみそはうまいもんで」と米子さん。節男さんも、律子さんも、「香りが違う」「一味違う」と口をそろえる。
みそ玉は1週間から10日寝かせた後、カビを洗い落とし、麹と塩と混ぜ、おけに入れて寝かせる。3カ月ほど経ったところで、みそをもう1回ひき直し、再度おけに詰めて寝かせる。春ころに食べられるようになるといい、1年後の出来上がりを楽しみにしている。 -
地域と児童が伊那北駅前整備
JR伊那北駅前広場の景観を伊那市の北の玄関口にふさわしく美しいものにしようと、駅周辺の商店主などでつくる山寺活性化協議会(矢野昌史理事長)と近くの伊那小学校5年夏組(浦野孝文教諭、33人)は協力して広場のいけすと緑地の整備に動き始めた。1日朝、約50人が現地に集まり、児童らは草むしりやいけすの掃除、協議会役員は枝打ちや不要木を取り除くなどの作業に当たった。ヤナギやツツジは残し、生い茂っていた低木約30本を重機で撤去した。緑地の面積は約70平方メートル。参加者らは「意外と広くて思ったよりも大変」などと話し合いながら作業に汗を流した=写真。
夏組の児童らは昨年4月の社会科授業の一環でごみと環境について調べたことがきっかけで、駅前広場の状態に着目。「いけすの水が汚い」「ごみがたくさん落ちている」などの声が出る中、6月の伊那北高校文化祭「ペン祭」のいけす利用を考えるワークショップにも参加して問題意識を深めた。維持費などの問題からいけすを取り壊すこともあり得ると聞き、市長に手紙を書いて維持を嘆願したことも。「このままではいけない。自分たちで行動を起こそう」と10月からは自主的に週1回の清掃をする一方、協議会と駅前再生構想について話し合ってきた。
浦野教諭は「これからここをどんなふうにするのかは子どもたちに任せている。芝生を植えるとか、花壇をつくるとかのアイデアが出たが、地元の人たちと話し合いながら良い方向を決めていってほしい」と児童らの活動を温かく見守っている。
同協議会は昨年、付近に学校が多いことから駅周辺を学生の街と位置付ける「学生の街ビジョン」構想を立ち上げた。今回の作業はその最初の取り組みでもある。矢野理事長は「子どもたちの気持ちがうれしい。一緒に考えながら、市民みんなに愛される駅前公園にしていきたい」と話している。