-
駒ケ根市長施政方針演説
駒ケ根市議会は27日、3月定例会を開会し07年度一般会計予算案など40議案を上程、提案理由の説明後、各常任委員会に付託した。中原正純市長は提案理由説明に先立って行った07年度施政方針演説で「市長5期目の締めくくりの1年を、心豊かで幸せが実感できるまちづくりと地域に根ざした持続可能な創造のまちづくりに向け・ス自力・再生・向上・ス型予算を元に理事者、職員一丸となって取り組んでいく」として、市民の理解と協力を求めた。
中原市長は国の予算と地方財政計画について述べ、市の07年度予算の概略を説明した上で主な取り組みについて項目ごとに発表。協働のまちづくりについては「(仮称)まちづくり基本条例」の制定や市民参加型行政評価制度の導入、子育てへの取り組みでは「子育て10カ条」の明文化と活用や「食育推進計画」の策定などを通じて家庭養育機能、地域ぐるみの子育て機能を柱にした幼児教育の一層の強化を図る竏窒ニした。健康では健康運動指導士の養成など「市民総合健康づくり事業」の推進、環境では廃食用油のリサイクル事業や家庭生ごみの液肥化実験を新たに進めるほか、都市基盤整備や産業振興にも引き続き積極的に取り組んでいきたい竏窒ネどとする施政方針を示した。
会期と日程は次の通り。
▽27日=本会議(開会、提案説明、質疑)▽8日=本会議(一般質問)▽9日=本会議(一般質問)▽12日=委員会▽13日=委員会▽14日=委員会▽15日=委員会▽20日=本会議(採決、閉会) -
【記者室】支え合いマップづくりのすすめ
災害発生時などに独り暮し高齢者や障害者などの社会的弱者を支援する「支え合いマップ」づくりが駒ケ根市で進んでいる。お年寄りらの日常の人間関係や行動範囲などを自治会や隣り組単位でこと細かに地図に書き込んでみると…▼住民同士のつながりがくっきりと浮かび上がり、万一の災害などの際には行政の救助に先駆けて互いに連絡し、助け合うことができるというもの。阪神大震災の発生直後、地域住民の助け合いで多くの命が救われたことが手本となっている▼これが実際に生きる事態とならないことを祈るばかりだが、特に心配されるのが数十年以内に必ず起こるといわれる東海地震。高齢化がますます進む今だからこそ、さらに広がってほしい取り組みだ。(白鳥文男)
-
県議選 林奉文氏事務所開き
県議選(3月30日告示、4月8日投開票)の駒ケ根市区(定数1)に立候補する現職の林奉文氏(61)=あおぞら、南割=は25日、同市中央で事務所開きをした。後援会員や支持者など約120人が集まり、必勝を誓って気勢を上げた。林氏は支持者らに対し「知事が交代し村井県政になったが、改革は絶対に後戻りさせず前進できる県にしていかなければならない」、「昭和伊南総合病院の救命センター返上問題では私が県に存続を強く要望した結果、10床残すことができた」などとして、地元のことをしていないという批判は当たらないとした上で「県民、市民とともに全力で頑張っていく」と決意を示した=写真。
同市区は元県議の佐々木祥二氏(55)=無所属、赤須東=が立候補を表明しているがほかに出馬の動きはなく、前回選と同じ顔ぶれでの一騎打ちとなりそうな様相。
林氏は上伊那農業高卒。03年4月の前回選では現職だった佐々木氏をわずか255票差で破った。 -
土星観測教室
駒ケ根市のおもしろかっぱ館と市立博物館は22日夜「親子・子どもふれあい事業」として土星の観測教室をおもしろかっぱ館で開いた。親子ら約50人が集まり、代わる代わる天体望遠鏡をのぞいて「あ、輪が見える」と感動の声を上げた=写真。倍率40倍の望遠鏡で見ても土星は米粒ほどの大きさ。それでも参加者は「初めて輪を生で見た」と興奮を押さえ切れない様子だった。
教室の開始時刻にはあいにくの曇り空。参加者は「残念だが仕方ない」とあきらめて、同市東伊那小学校教諭の日岐敏明さんに土星や星座にまつわる話を聞くうち、願いが通じたのか夜空に晴れ間が広がって待望の土星も現れた。 -
第19回駒ケ根高原スキー大会
駒ケ根市は25日、第19回駒ケ根高原スキー大会を同市の駒ケ根高原スキー場で開いた。少年、中学生、一般の各男女の部に県内外から92人が出場し、それぞれ優勝を目指してコースに挑んだ。
快晴、無風の絶好のコンディションの中、出場した選手らは1秒でも速くゴールしようと果敢に旗門に挑んでいた=写真。
上位は次の皆さん。
▼小学生以下女子(1)清水映名(名古屋市)29秒70(2)堀島有紗(岐阜県)(3)清水千春(名古屋市)▼小学生以下男子(1)加藤卓也(駒ケ根市)28秒01(2)伊藤哲(伊那市)(3)堀島行真(岐阜県)▼中学生女子(1)古河原梨紗(宮田村)34秒05(2)田島夕貴(名古屋市)▼中学生男子(1)竹村悠斗(駒ケ根市)24秒21(2)小椋悠太(同)(3)加藤雄太(名古屋市)▼一般女子(1)下村早和子(京都市)26秒19(2)堀島則子(岐阜県)(3)加藤千翔(名古屋市)▼一般男子(1)瀧本聖二(名古屋市)23秒80(2)高橋裕二(滋賀県)(3)生源寺寿治(滋賀県) -
駒ケ根市議選現職7人出馬へ
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選(4月15日告示、22日投開票)に現職の竹内正寛氏(56)=無所属、町三区=が立候補の意向を固めた。竹内氏は4期目。日本大卒。会社役員。
現職21人のうち立候補を決めたのは7人目となり、引退を決めた11人と合わせ、態度を保留している共産党の3人を除いてすべて進退を明らかにした。
これまでに立候補を表明した現職はいずれも無所属の長谷部清人氏(58)=上穂町、塩沢崇氏(62)=南割、猿田洋子氏(45)=下平、木下力男氏(66)=小町屋、宮沢清高氏(53)=町三、坂井昌平氏(55)=中沢=の6人(議席順)。
新人で立候補を表明しているのは3人。定数は今選挙から15となる。 -
伊南行政組合議会第1回定例会
伊南行政組合議会は26日、07年第1回定例会を開き、07年度一般会計予算案、同昭和伊南総合病院事業会計予算案など6議案をいずれも原案通り可決して閉会した。
07年度一般会計予算は総額20億6390万円で、前年度当初比2億7810万円(15・6%)増。歳出では今年度着工した消防本部・北消防署建設事業などの工事費として3億7930万円を計上した。
昭和伊南総合病院事業会計予算は事業収益として61億760万円(前年度比0・9%減)、事業費用として63億1940万円(同0・8%増)をそれぞれ見込んだ。
議会全員協議会では、昨年11月に議員定数等検討委員会(北澤洋委員長)が示した議員定数を21から17に削減する案などを盛り込んだ規約改正について説明され、了承された。これにより各市町村別の定数は駒ケ根市7、飯島町4、中川村3、宮田村3となる。新定数の適用時期は各市町村議会の議決を経た上で4月30日としたい考え。 -
赤穂南小児童に8020推進員バッジ
01年に文部科学省の歯と健康づくりの推進指定校となって以降、良い歯をつくる活動に力を入れて取り組んでいる駒ケ根市の赤穂南小学校(下平達朗校長)の5年生児童80人全員に、80歳になっても20本の歯を維持しようという8020運動のこども推進員バッジが贈られた。23日、同校の歯科校医でいずれも同市で開業している横田克彦さんと菅沼香さんが訪れ、一人一人に「頑張ってね」とバッジを手渡した=写真。代表児童2人が「みんなの歯がピカピカになるように頑張りたい」、「これから歯をもっと大切にしたい」とそれぞれ決意を発表した。
同小は「歯の日」や「歯ッピータイム」を設けるなどして児童の虫歯予防に力を入れている。06年には県内で唯一、第45回全日本学校歯科保健優良校表彰(日本学校歯科医会、日本学校保健会主催)で最優秀校に認定され、文部大臣賞に輝いた。 -
中沢小児童が宅幼老所に寄付
駒ケ根市の中沢小学校ふれあいボランティア委員会(小松美沙紀委員長、11人、北村美加教諭)が1年間かけて取り組んできたアルミ缶回収の収益1万5千円を寄付したことにより、車いす1脚を購入した同小近くの宅幼老所「こころ」(小池秀春代表)は22日、児童らを招いてお披露目の会を開いた。小池代表は「寄付を受けたのは初めて。お年寄りを大切にしようという皆さんの気持ちが本当にうれしい。これを機会にぜひ気楽に遊びに来てください」と礼を述べた。お返しとして利用者らが感謝の心をこめて縫った手作りのぞうきん10枚が富永由喜所長から児童らに贈られた=写真。児童らは早速お年寄りの肩をたたいたりして交流を深めていた。
こころの車いすは4脚あったが数が足りず、日ごろから不便を感じていたという。 -
昔昔亭健太郎独演会
駒ケ根市出身の落語家昔昔亭健太郎さんの独演会が22日夜、同市の赤穂公民館で開かれた。駒ケ根市公民館協議会主催。健太郎さんは落語『たぬきの恩返し』と『番町皿屋敷』の2題を披露。集まった約80人の人たちの爆笑を誘った=写真。落語の合間には、紙に書いた変な漢字を示しながら会場に問いかける得意のお座敷芸。「『箱』の字が寝ているから竏窒ヘこね(箱根)、縦になっているから竏窒ヘこだて(函館)」などの頓知を効かせた解答に、訪れた人たちは大笑いしたり感心したりしていた。
健太郎さんは3月8日にも同市の東伊那公民館で毎年恒例となった独演会を開く。 -
駒ケ根市いろりばた塾
観光や文化、環境などについて自由な発想で学ぶ駒ケ根市の「いろりばた塾」が20日夜、同市東伊那のふるさとの家で開かれた。市民ら約20人が集まり、グリーン・ツーリズムの第一人者で東洋大学社会学部教授の青木辰司さんの講演「グリーン・ツーリズムの現状について」を聴いた。
田舎の風景に感銘を受けて度々英国を訪れるという青木さんは当地の様子をスライド写真を交えて紹介し「日本ではグリーン・ツーリズムが間違って解釈されていることが多い」として「緑豊かな農村地域での滞在型の余暇活動であり、物見遊山的な観光とは対極にある」と話した=写真。その上で「駒ケ根には素晴らしい自然環境があり、グリーン・ツーリズムの条件が整っている。今後の取り組みにより、将来が十分期待できる」と呼び掛けた。 -
テクノネット駒ケ根事業報告会
連携して経営体質を強化していこうと地域の企業が集まってつくるテクノネット駒ケ根は22日、発足10年を記念して事業報告会を駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員など約80人が参加し、加盟企業による個別研究会の事例報告を行ったほか、特別講演として一橋大学大学院商学研究科教授の関満博さんによる「地域力創造のための人材育成法」を聞いた。
事例報告では上伊那貨物自動車の小池長社長が企業ドメイン研究会の成果などについて報告=写真。「研究会で学ぶことがなければ、会社が今どうなっていたか分からない」と収穫の大きさを強調した。塩澤製作所の塩澤和彦社長は固有技術研究会の成果について「製造業の命は独自の技術にある。研究会の活動が従業員のレベルアップと技術力の向上につながった」と報告した。 -
駒ケ根市 原助役を副市長に
駒ケ根市の中原正純市長は21日開いた会見で、地方自治法改正により4月から新たに設置する副市長に助役の原寛恒氏(60)を充てたいとする考えを明らかにした。報酬は助役と同額。任期は残任期間の08年3月31日まで。同市が置く副市長は1人。
-
駒ケ根市議選に新人菅沼孝夫氏出馬へ
任期満了(4月29日)に伴う駒ケ根市議選(4月15日告示、22日投開票)に新人の菅沼孝夫氏(52)=無所属、北割一区=が立候補する意向を固めた。北割二区の現職宮下治氏(2期)の引退により北割一、二区の市議が不在となることなどから、区民らの要請を受けて出馬を決めた。会社役員。飯田長姫高校卒。
新人の立候補表明は3人目。現職では7人が出馬を表明している。定数は15。 -
観成園跡に地域自立支援施設
駒ケ根市は昨年新築、移転した特別養護老人ホーム「観成園」跡=上穂栄町=に、共同作業所「桜木園」、児童発達支援施設「つくし園」などを移転し、駒ケ根地域自立支援施設(仮称)とする方針を22日の市議会全員協議会で報告した。旧観成園の用地は市の所有だが、建物は伊南福祉会の所有であることから今後譲渡を求めていくという。
隣接していた旧看護専門学校校舎の解体に伴い、建物内に設置していた市文化センター分館と市立図書館・博物館収蔵庫、小中学校中間教室としての機能も同施設内に移転する。担当者によると3月中に改修計画をまとめ、4月以降に工事を発注。07年内の完成を目指したい考え。
観成園跡に移転が検討されていた市福祉共同作業所「たんぽぽの家」はつくし園移転後の高砂園に移転。子育て交流支援室は移転せず、現在のまま駒ケ根駅前ビル・アルパ3階に置くこととしている。 -
駒ケ根市女性懇談会
駒ケ根市は20日、赤穂公民館の学級「女性セミナー」の受講者らと中原正純市長の懇談会を赤穂公民館で開いた。受講者8人が参加し、中原市長や市職員に日ごろ感じている疑問や意見などを率直にぶつけた=写真。
質疑は交通安全や介護問題、健康づくりや通学児童の安全確保など、多岐にわたって活発に行われた。「危険な交差点に横断歩道をつけてほしい」「気楽に参加できる健康づくりの機会が必要」など、日常の視点からの女性らしい細やかな発想の意見や提言の数々に、時には職員らがたじたじとする場面も竏秩B市長らは意義のある懇談になったと話していた。
女性との懇談会は来年度以降も続けていく。 -
駒ケ根市保健補導員活動研究会
駒ケ根市と同市保健補導員連合会(和田佳代子会長)は20日夜、保健補導員活動研究会を市文化会館で開いた。保健補導員のほか、市内各地区の区長、分館長、環境美化推進連合会長など約150人が参加し、「保健補導員活動に思うこと」のテーまでグループ討議をするなどして保健補導活動への理解を深めた。参加者は「区や自治会に入っていない世帯への対応が困難」「任期2年はとても大変」「市民の健康づくりの担い手としてもっと活動を広げるべき」などの意見を交わしていた=写真。
市の担当者から06年度の循環器検診の結果やメタボリック・シンドローム(内臓脂肪症候群)などの状況が報告された。 -
駒ケ根市長が県土地改良事業団体連合会長に
駒ケ根市の中原正純市長は22日付で県土地改良事業団体連合会(水土里ネットながの)会長に就任した。21日に長野市で開かれた理事会で選任された。
中原市長は1988年から同連合会上伊那支部運営委員、93年から理事、98年から副会長を務めた。 -
駒ケ根市が総合運動公園構想を工業団地に転換
駒ケ根市は同市下平の天竜川沿いにある7・37ヘクタールの「21世紀下平ふれあい農園用地」にプール、体育館、テニスコート、いこいの広場などから成る市総合運動公園を建設する竏窒ニしていた構想を抜本的に見直し、新たな工業団地として企業を誘致していく方針を打ち出した。22日の市議会全員協議会で中原正純市長が明らかにした。中原市長は「合併が白紙に戻り、財政が厳しい中で構想通りに進めていいのかどうか検討を重ねてきた。国への依存体質を改め、自力で税収を確保するためには産業振興が不可欠であることから、この際工業団地として利用したい」として理解を求めた。
土地は市土地開発公社が取得し、造成後売却する考え。市によると、既に県外の企業が現地を視察に訪れたという。市内の現有工業団地は相次ぐ企業の進出により残りが少なくなっていて、市は新たな工業団地の確保を模索していた。構想の見直しに伴って、計画されていた施設の建設は改めて個別に検討されることになる。
同地は下平地区に公共下水道終末処理場を建設する際の用地取得が困難だったため、将来総合運動公園などを建設することを条件に住民が換地に合意した経緯がある。その後、「農事組合法人リバーサイド21」が用地を取得し、管理、耕作に当たってきた。 -
【NPO法人天竜川ゆめ会議代表理事 福澤浩さん】
夏は汗だくになってアレチウリの駆除。冬は寒風に凍えながらハリエンジュの伐採に取り組んでいる。
「子どものころに遊んだ天竜川の風景がいつの間にか変わってしまった。昔は河道内は石で白かったのに、今は樹木だらけ。地元の人に聞いてみてもこの状態はやっぱりおかしいという。そんな天竜川を本来の姿に戻したいんです」
県内だけでなく、下流にも活動を広げようと静岡県の浜松市にも足を伸ばして協力を呼び掛けたところ「バカじゃないか。こっちは今それどころじゃない」と言われた。聞いてみると、上流で水をせき止めるから砂が運ばれて来ない、そのために海岸の浸食が起きて困っているのだという。そこでウミガメを放流するツアーを組み、行きがけにビニール袋に砂を入れて持って行って海岸にまくなどの活動も行っている。
地元の人たちに天竜川のことをもっとよく知ってもらうきっかけにしようと、試験を行って認定証を発行する「天竜川試験」も計画中だ。
◇ ◇
駒ケ根市東伊那生まれ。天竜川で遊び、川魚やざざむしを食べて育ったが、仕事での長い外国暮らしなどで30年来疎遠になっていた。再びかかわることになったのは5年前。国土交通省天竜川上流工事事務所などが天竜川の未来像をまとめようと一般に呼び掛けてまとめた『天竜川みらい計画』策定に応募し、委員として1年半にわたって熱い議論を重ねた。『みらい計画』が完成し、会が解散したその日、素朴な疑問を仲間と交わした。
「計画はできたが、行政はこれを本当に実行してくれるのかな」。同じ思いの参加者が集まり、今後の行政の取り組みを監視していこう竏窒ニ市民団体「天竜川ゆめ会議」を結成。国、県、市町村など行政に呼び掛けて「みらい計画のその後についての座談会」を開こうとしたが、県が開催を嫌がった。
「行政のやり方に文句をつける会だろうと思われたらしい。そうではなく、市民として協力できることを話し合う場にしたいんだ竏窒ニ何度も足を運んで説得を試みました」
苦労してようやく開催にこぎつけたところ「意外なことにけっこううまくいった。行政も思いのほか協力的でね。何だ、天竜川を良くしようという考えは同じじゃないか、と分かってうれしかった」
◇ ◇
本業は土木、宅地、庭園などの設計や測量を行う会社「緑地計画」の経営者。あちこちで「仕事の方は大丈夫か」といわれるほど精力的に活動している。活発な活動があだになり、いわれのない苦情や批判、中傷を受けることもたびたびというが「メンバーが共通の思いを持ってみんなで動いているから続けてこられた。目的は自然環境を守ることなんです。たまたま川が切り口になったというだけで。夢は子どもを含めた流域の住人みんなが会員になってくれること。ごみを拾った子どもはごみを捨てないといいますからね。そうして川にも山にも昔の良さを取り戻してほしい」。
(白鳥文男) -
中沢で市政懇談会
中沢高齢者クラブと中沢公民館は19日、市政懇談会を中沢公民館で開いた。クラブの会員など約60人が参加して中原正純市長の話を聴いた=写真。
中原市長は竜東地区の振興について、自分なりに懸命に取り組んできたつもり竏窒ニ述べた上で中沢地区を東伊那地区と比較して「人口の減少率が高く、住宅整備の遅れなどから若い人が流出しているために高齢化率も高い。しかし中沢には素晴らしい文化や歴史、自然環境があるのだからこれらをあらためて見つめ直し、特色を生かした地域づくりに住民と行政の協働で取り組むことが必要。今年旧区が一区に統合したが、これを機に中沢全体をどうしていくのかという発想で互いに知恵を出し合おう」と述べた。 -
駒ケ根市林政協議会
駒ケ根市林政協議会は20日、市役所南庁舎で会議を開き、07年度の松くい虫防除対策事業や森林整備事業、クマなどの有害鳥獣駆除の概要などについて市担当者の説明を聞いた。委員14人のうち10人が出席。代表者に中原正純市長から委嘱状が手渡された=写真。任期は09年1月31日までの2年間。会長には木材・製材業代表の菅沼盛和さんが、副会長には市林業青年会議会長の吉澤利文さんがいずれも引き続き選出された。
松くい虫被害については02年度以降、年々被害が拡大し、06年度は枯損木の処理本数が1500本に及ぶことなどが報告された。 -
信濃グランセローズ後援会が駒ケ根市長に顧問就任依頼
今年4月に開幕するプロ野球独立リーグ、北信越ベースボール・チャレンジ(BC)リーグの「信濃グランセローズ」の後援会「Club(クラブ)セローズ81」の塩澤和彦幹事ら3人が20日、駒ケ根市役所を訪れ、中原正純市長に上伊那後援会顧問への就任を依頼した=写真。中原市長は「昔は青年会議所で早起き野球をやったものだ。プロともなれば活動も大変だと思うがぜひ頑張って成功してほしい。精いっぱい応援していきたい」と快諾し、承諾書にサインした。
後援会は県内の全市町村長に各地区の顧問就任を打診し、約8割の了承を得ているという。 -
駒ケ根市07年度当初予算案発表
駒ケ根市は21日、07年度当初予算案を発表した。一般会計は総額141億9400万円で前年度当初比4・4%、5億9800万円の増となっている。中原正純市長は「自立を選択した市が厳しいながらも健全財政を堅持しつつ、市民が一丸となって向上することを基本とした・ス自力・再生・向上型予算・スとした。メリハリが利いた、バランスの取れた予算になった」としている。
歳入では、全体の約3割を占める市税を、税源委譲の本格実施などによる伸びを見込んで50億9800万円(前年度当初比13・3%増)と見積もった。50億を超えたのは初。地方交付税は25億1500万円(同7・5%減)、市債は9億6900万円(同15・7%減)を見込んでいる。
歳出では、全体の18・8%を占める人件費に26億7400万円(前年度当初比11・1%増)を計上。大幅増の要因は定年退職予定者9人増による退職金2億5500万円増などによる。普通建設事業費は伊南バイパス関連市道整備事業などの大型事業が収束に向かうことなどから同9・8%減の15億1100万円。
財源の不足分4億2千万円はふるさとづくり基金を取り崩して対応。その結果、同基金と財政調整基金の07年度末合計残高は7億2900万円となる見込み。
特別会計124億6600万円を加えた総計は266億6千万円で前年度当初比3・5%(9億円)の増。
主な新規事業などは次の通り(カッコ内は事業費)。
【「自力」=自力による発展基盤の構築による持続可能なまちづくり】▽第3次総合計画後期基本計画の策定(160万円)▽企業誘致推進事業・人「財」確保対策(788万円)▽土地開発公社経営健全化支援(2993万円)
【「再生」=既存計画の見直しや資源の再生活用による新たな発展】▽総合運動公園構想の見直し、工業団地化(1千万円)▽地域自立支援施設(旧観成園)整備(5500万円)▽ふるさとの家厨房等改修事業(3600万円)▽切石浄水場改良事業(1億6千万円)▽飯坂団地取り壊し、跡地売却(2600万円)
【「向上」=安全・安心なまちづくりを推進し、未来を見据え市民が一丸となって向上を目指す】▽南田市場土地区画整理事業(6億5746万円)▽伊南バイパス関連市道整備事業(5560万円)▽公共下水道事業(20億6169万円)▽農業集落排水事業(8億5594万円)▽道路交付金交通安全施設整備(2千万円)▽伊南行政組合消防本部・北消防署建設負担金(5700万円)▽障害者自立支援法に基づく地域生活支援事業(2388万円)▽バイオディーゼル事業(534万円)▽家庭生ごみ分別回収実験事業(71万円)▽市民総合健康づくり推進事業(150万円)▽ヘルスアップ事業(380万円)▽児童手当(2億9338万円)▽家庭児童・教育相談・保育カウンセラー事業(1230万円)▽品目横断的経営安定対策事業(495万円)▽有害鳥獣駆除対策事業補助(2500万円)▽性教育の手引書作成(271万円)▽多文化共生事業(152万円) -
【記者室】温泉掘削成功の功罪
駒ケ根市と宮田村の旅館など14施設に温泉を供給する駒ケ根高原温泉開発が掘削していた4号源泉から温泉の湧出が確認された。湯量の少なさから将来に向けての不安もささやかれていた温泉郷だが温度32度、湯量もまずまずで、心配はひとまず解消されたようだ▼昨年春の調査開始から位置選定、掘削竏窒ニ不安と期待の狭間でかたずをのんで見守ってきた関係者は一様に安堵の表情を見せている。あとは温泉審議会の許可を受け、ポンプやパイプなどの工事を終えれば夏の観光シーズンに間に合う▼だが開発費の1億5千万円は全額長期借入金で、損失は市が補償すると聞けば喜んでばかりもいられない。観光の目玉としてアピールし、早く元を取ってもらいたいものだ。(白鳥文男)
-
十二天の森案内板設置
駒ケ根市にある平地林「十二天の森」の敷地内の地理が分かりにくいとの市民からの苦情が市民団体「十二天の森を守る会」(城田嘉一会長)に寄せられたことから同会が市に要望し、共同で製作に当たっていた案内板が完成し17日、現地で設置作業が行われた=写真。同会の会員約30人のほか、近くの駒ケ根工業高校の生徒も応援に加わり、スコップなどを使って案内板をしっかりと土中に埋め込んだ。
製作した案内板は10枚。森の中の要所要所につけた1縲・0の通し番号の場所ごとに専用の案内板を設置した。参加者は、大人も子どもも見やすいようにと案内板の高さを約1・5メートルにそろえたり、案内板の向きが地図の方向と食い違わないよう気を使いながら丁寧に作業した。
城田会長は「微力だが、森を訪れる人たちの役に立ってくれればうれしい」と話している。 -
認知症の理解と介護について考える講座
駒ケ根市は17日、南庁舎で、50人が参加し、認知症の理解と介護について考える講座を開いた。50人が参加し、中畑英樹医師(中畑内科・消化器科クリニック)を講師にアルツハイマー病と脳血管認知症について学んだ=写真。
この中で中畑医師は認知症とは「成人に起きる記憶と知能障害、一旦正常に発達した知能が、後天的な脳障害により低下し、日常生活や社会生活が営めなくなった状態」と定義し、記憶障害や見当識障害、日常会話、食事、排泄などの項目で、認知症の軽症、中等症、重症など判定基準に触れた。
また、アルツハイマー病の病期分類と主な症状について、前駆期(MCI)は診断が困難で、うつ状態やうつ病と間違いやすいとし、初期では記銘力、近時記憶障害が出現する。中期に進むと、遠隔記憶障害が出現し、後期では記憶障害は重篤、人格変化が目立ってくる-と話し、各病期における症状を詳しく解説した。 -
竜東線の吉瀬田切大橋が連結し、両市町の小学生が交流見学会
主要地方道伊那生田飯田線(竜東線)の天竜川に架かる吉瀬田切大橋(仮称)のアーチ部が連結され19日、飯島小学校5年生と赤穂南小学校6年生の合わせて65人が見学交流した。吉瀬-田切工区840メートルにかかる同橋は、鈑桁橋88メートル、鋼ローゼ桁橋(本橋)144メートルからなり、9月末完成、来春供用開始を目指す。総事業22億円(うち架橋工事15・4億円)。
竜東線吉瀬-大草間は幅員が狭小、落石、土砂崩落などから改修を計画。うち吉瀬-田切工区は橋で結び、地域間の交流の促進で魅力ある地域づくりを支援する「交流ふれあい整備事業」と位置付け、2000年に事業化され、02年年度吉瀬側の鈑桁橋が着工、翌年飯島側も着工、同時並行で架橋工事が進み、17日、橋の中央でアーチ部が連結した。
本橋の鋼ローゼ桁橋は橋長144・5メートル、支間長142・2メートル、橋台、橋脚各2基、車道7・25メートル、歩道3・5メートルを設ける。▽景観や落雪対策により、アーチ形式を採用▽ライフリサイクルコスト低減のため耐候性鋼材無塗装使用▽床版に耐久性の高い合成床版を用いた。
見学会はアーチ部の完成に伴い、吉瀬と田切を結ぶ大きな一歩を刻んだことを記念し、市と町の子どもたちが交流見学することで、橋の意義を現地で体験してもらおうと開いた。両市町の小学生は橋の巨大さ、工事のち密さに驚き、完成への期待を膨らませていた。 -
すずらん子ども交流センター開所式
駒ケ根市の赤穂小学校敷地内の第2社会体育館内に建築していた新・すずらん子ども交流センターの工事が完成し19日、開所式が現地で行われた。教育関係者約20人が出席し、テープカットのセレモニーを行うなどして施設の完成を祝った=写真。中原正純市長は「懸案であり、待望久しかったセンターが開所できた。新施設が子どもたちの安全、安心の場であるとともに、元気に心豊かに成長する場であってほしい」とあいさつした。
同センターは町一区の桜木と赤穂中割のすずらんの両子ども交流センターの建物が老朽化したことから改修案が浮上。この際学校に近い場所への設置を竏窒ニする保護者などからの要望を受けて統合した。改修事業費は1550万円。述べ床面積は192平方メートルで、施設内には竹馬や一輪車、各種のおもちゃやゲームなどを備えた100平方メートルのあそびのひろばや39平方メートルの図書室などのほか、事務室や湯沸し室、倉庫などがある。登録児童数は140人。 -
駒ケ根市高齢者クラブ連合会作品展示会
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は19日までの3日間、第32回作品展示会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員約160人が制作した陶芸、書道、手芸、絵画、写真などの力作340点が展示された=写真。訪れた人たちは作品に顔を寄せて見詰め「すごいね」「大したもんだ」などと作品の出来栄えに感心しながらじっくりと鑑賞していた。