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大宮五十鈴神社拝殿の新築工事程なく終了
明治以来約100年ぶりとなる拝殿の新築工事が行われている駒ケ根市北割一区の大宮五十鈴神社(白鳥俊明宮司)では9カ月に及んだ工事が程なく終了する。建物を覆い隠していた工事用の足場などが取り除かれ、その全容を現した新拝殿の屋根には一面に真新しい銅板がふかれ、夏の光にまぶしく照り輝いている=写真。神社は完成を祝って9月7日にしゅん工式と祝賀会を行うことにしている。
同神社は1700年の歴史を持つ由緒ある神社だが約100年前に建てられたという旧拝殿は老朽化が進み、雨漏りや隙間風などに悩まされていた。神社総代会は一昨年から昨年にかけて拝殿建設委員会を立ち上げて新拝殿の設計などを進める一方、氏子らに各戸5万円の寄進金を依頼するなどして総工費9千万円に上る費用を集めた。 -
西箕輪大萱で百八灯
伊那市西箕輪の大萱公園で16日夜、盆行事「百八灯(ひゃくはってい)」があった。布玉約130個が炎を上げて燃え、幻想的な雰囲気に包まれた。
「百八灯」は、ぼろ布を直径15センチに丸めた玉を針金で巻き、灯油をしみ込ませて燃やすもの。精霊を送り出す火祭りで、江戸時代に始まったのではないかとされる。
午後8時半ごろ、地元の消防団員が公園西・南側のワイヤー延長100メートルに取り付けた布玉に点火。30分ほど布玉がめらめらと燃え、訪れた家族連れなどが様子を見守った。
布玉数は108個だが、大萱は戸数が多いため、当番に当たった組の各戸で準備。中学生が各戸を回って集め、当日も布玉の取り付け作業を手伝っている。 -
伊那市坂下区で灯ろう流し
伊那市坂下区の天竜川で16日夜、第52回精霊流しがあった。新盆を迎えた家族ら約300人が集まり、故人のめい福を祈った。仏教会主催、坂下商工会主管。
灯ろうは、坂下区を中心に、市内、近隣市町村などから150基の申し込みがあった。
天竜川右岸にある坂下駐車場での大法要に続き、地域住民らは戒名を書き入れた灯ろうにロウソクをともし、天竜川にかかる大橋上流から流した。静かに手を合わせ、川の流れに沿って、ゆらゆらと進む灯ろうを見守った。
精霊流しでは、戦争や、交通事故などの災害犠牲者の供養と、世界平和も祈願した。 -
権兵衛トンネル開通前記念第20回大芝高原まつり
21日開催権兵衛トンネル開通前記念第20回大芝高原まつりは21日、大芝高原一帯で開催する。
多目的広場のステージで午前10時から開会式。FM長野パーソナリティーの小林新さんが司会、進行を務める。催しは18。今年は新企画で「木曽の物産展」も多目的広場で開催。木曽福島町、開田村、旧楢川村(現塩尻市)の物産を販売する。
クラシックカーフェスティバルは、会場を例年の大芝プール駐車場から大芝の湯西側駐車場に変更。恒例の花火大会は85番組で、そのうちスターマインは19。記念花火は11組。
今年は大芝高原周辺の民間企業の駐車場は利用できないため、富士塚運動場に車を誘導し、シャトルバスを利用してもらう。バスの運行は例年より始発を早め、運行時間は午前8時半から花火大会終了の午後9時半まで。公園周辺の混雑を避けるため、村内巡回バスとシャトルバスの利用を呼び掛けている。
雨天は28日に花火大会のみする。
催しは次の通り。
▽ゲートボール大会午前8時-10時半、屋内運動場▽マレットゴルフ大会午前9時-正午、大芝マレットゴルフ場(午後からマレットゴルフ無料開放)▽地場農産物即売会午前10時-午後3時▽わくわくクラブお茶教室午前10時-午後2時▽親子ふれあい木工広場午前10時-午後2時▽乗馬体験コーナー午前10時-午後2時▽クラシックカーフェスティバル午前10時-午後3時▽闘鶏大会午前10時-午後3時▽フリーマーケット午前10時-午後3時▽福祉ボランティア本部午前10時-午後4時▽開会式・おまつりステージ午前10時-午後7時20分、多目的広場と湖上ステージ▽ふるさとの味コーナー午前10時-午後9時▽出店コーナー午前10時-午後3時半▽大芝名物たらい体験・レース午前10時半-午後2時半、先着20組▽おまつりパレード午後2時-4時▽民謡踊り午後4時-5時半▽防災コーナー(はしご車など)午前10時-午後2時▽木曽の物産展午前10時-午後2時▽ゆかた無料着付(女性のみ)午前10時-午後5時半▽花火大会午後7時半-9時
◆交通規制
村道6号線の大芝高原信号機西側の道路を午後6時から、西に向かう方面への一方通行規制とする。西側からは進入禁止。花火終了後の午後9時30分を目安に規制解除する。
この規制により、花火立入禁止区域は西は広域農道脇まで、南は村道6号線脇まで。村道6号線の北側車線は花火立入禁止区域による歩行者専用とする。 -
南箕輪村田畑の「盆正月」
南箕輪村田畑で100年以上続く伝統行事「盆正月」。小林健一区長(66)ら役員の自宅を16日深夜から17日未明にかけ、区内の男性たちがしめ縄や車、農機具などを飾り立てて封鎖し、もう1日盆休みがほしい-と要求した。役員宅では朝から片付け作業に追われ、封鎖ぶりを見学に訪れる人もいた。
封鎖するのは区3役と公民館3役の6軒。地区PTAなどでつくる「伝統行事を守る会」が田畑神社で準備をし、午前0時に作戦開始。区長宅を最も“華やか”に封鎖した。
区長宅は、玄関前にコンテナや肥料、消毒のタンク、タイヤなどを高く積み上げ、しめ縄を飾り、鏡もち、スイカ、花台の上にはキュウリなどの野菜がきれいに並べて供えた。
はぞ木は軒先に立てかけ、庭に干してあった野球のユニフォームは物干しざおごと運び石灰で真っ白に化粧。軽トラックも移動。タイヤの空気を抜き、荷台には豆トラ、運転席の屋根上には青いトマトをのせた脚立を置いた。物置にあったトラクターも運び出し、庭先には「お正月」の文字を大きく書いた。
朝5時半に起床した小林区長は、玄関から外に出ることができず裏口から出て封鎖の様子を見た。10年前、区の会計をしたとき以来2度目の“受難”。「夜中にゴロゴロと引き出す音が聞こえた。おらたちも若いころやったもんで…。ちょっと片付けが大変。半日かかるかな」と苦笑い。「盆正月なので1日ゆっくり休むように」と、3役で手分けして区内の組長に電話連絡した。 -
人間社会の愚かさなど表現
高遠町の信州高遠美術館で28日まで、国画会会員の柴田久慶さん(60)=駒ケ根市赤穂=によるギャラリー展が開かれている。
近作の「MAN 振れる人間」は、十字型で、逆さづりのようになった男が、振り子のように振れている姿を描き、「天から地へ落ちていくような感じで、戦争が絶えない世の中である人間社会の愚かさ」を表現している。
正面と側面を向いて立つ男4人を描いた「MAN」は、「融合できない人間関係」を表し、「相手がいて自分がいることを伝えたかった」。ほかにも、油彩やアクリル画全13点を並べる。
伊那市手良出身。信州美術会、伊那美術協会の会員でもある柴田さんは「まだ未熟の身。批評してもらい、勉強していきたい」とし、「作品の意図が少しでも伝われば」と来場を呼びかけている。
午前9時から午後5時まで。入館料は一般500円、小中学生150円。問い合わせは、信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
北割二区盆踊り大会
お盆の期間中、駒ケ根市では各区分館主催の盆踊り大会がそれぞれの地区で催された。
北割二区では14日夜、宮澤印刷の駐車場に踊りのやぐらやテントを設置した特設会場で盆踊り大会が開かれ、集まった区民らが踊りや花火などを楽しんだ。焼きそばやかき氷のほか、トウモロコシやスイカなどが無料で振る舞われるコーナーには訪れた親子連れが順番待ちの長い行列をつくった。
駒ケ根のヒーロー「スピード太郎」と敵役の「ヒッヒー」も飛び入りで踊りに参加し、子どもたちの握手攻めにあうなど雰囲気の盛り上げに一役買っていた。
提灯の灯った踊りのやぐらの周りには幾重にも踊りの輪ができ、ゆかた姿で踊り続ける人たちの笑いさざめく声と踊りの曲の調べは夜が更けてもにぎやかに辺りに響いていた。 -
お楽しみ・お盆納涼まつり
駒ケ根市駅前の広小路、日の出町、銀座、本町、仲町、南町の商店でつくる駒ケ根市商店連合会は14・15日夜「お楽しみ・お盆納涼まつり」を商店街で開いた。歩行者天国となった通りには▽大輪ころがし▽ボードサッカー▽スリッパ飛ばし窶狽ネどのゲーム会場がつくられ、お目当ての景品を獲得しようと張り切ってゲームに挑戦する子どもたちの歓声が絶えなかった。
まつりに昨年も登場した地元のおやじバンド「駒ケ根ベンチャーズ」が特設ステージに登場し、夏らしい明るいギターサウンドを響かせて集まった観衆の拍手と喝采を受けていた。
三味線と尺八による生演奏で盆踊りを楽しめるコーナーも設けられたほか、わたあめや金魚すくい、ヨーヨーなどを売る屋台も出て、商店街はお盆を楽しむ親子連れで遅くまでにぎわった。 -
伊那西小の新成人がタイムカプセルを掘り出す
伊那市で成人式があった15日、伊那西小学校を卒業した新成人15人と当時担任だった湯澤滋教諭(48)が、卒業時に埋めたタイムカプセルを掘り出した。小学生だった自分から「結婚している?」「まだゲームやってる?」などのメッセージを受け取った新成人たちは「はずかしい」と少し照れながら昔を懐かしんだ。
埋めた場所を全員があいまいにしか覚えていなかったため、作業は悪戦苦闘。2時間半後、やっとの思いでカプセルが見つかった時には、感動の声があがった。
箱には、当時の写真、運動会や修学旅行のビデオテープ、それぞれが当時大切にしていたもの、二十歳の自分に宛てた手紙などが入っていた。音楽会で初めて伴奏を任された時の楽譜を埋めた女性は「難しくて弾くのに苦労したんです。全然忘れていたけど思い出した。昔の私、粋なころしますよね」と当時を振り返っていた。 -
高遠町四日市場、最後盆踊り大会
地元の人も帰省する人も一緒に、楽しみながら先祖を送ろう窶狽ニ15日、今年で最後となる高遠町の四日市場の盆踊り大会があり、惜しまれつつ20年の歴史の幕を閉じた。
四日市場は全25世帯の小さな集落だが、毎年の大会には、近隣地区や帰省者も多数参加し、にぎわいを見せてきた。しかし、高齢化に伴い年々参加者が減少し、実行委員も高年となるなど、大会維持が困難となり、20回の節目となる今年、休会を決めた。
華々しく終わりたい窶狽ニの声にこたえ、しばらく打ち上げていなかった花火も復活した。好評の無料屋台は、今年も大にぎわい。イノシシ肉の煮物やいもの煮っころがし、マツタケ入りのおむすびなど、地元の人の手作り郷土料理も並び、参加者を喜ばせていた。
大人も子どもも、1つの円となって踊り、大会の最後を惜しんでいた。 -
高遠さくらホテル花火大会
今年で10年目となる高遠町勝間の高遠さくらホテルの夏の花火大会が15、16日、隣接する高遠湖の湖半であった。
宿泊客に楽しんでもらうことを目的として始まった花火大会は、8月と2月に開かれ、地元住民も多数見物に訪れる。8月は盆に合わせて、関東方面などからの予約も増え、15日までは満室だったという。中には、花火大会に合わせて宿泊する人もいる。
例年通り、子どもの誕生を祝う花火から打ち上げが始まり、スターマインや湖上を横断するものなど、さまざまな花火が打ち上げられた。水面に花が咲いたように見える水上花火が上がると、多くの見物客から歓声があがった。
花火は2日間で240発打ち上げられ、夏の夜空を鮮やかに彩った。 -
錦町の夏祭りにぎわう
伊那市荒井区錦町の住民有志でつくる「錦町を愛する会」(木下昭治会長、11人)は15日夜、図書館前の広場で夏祭りを開いた。初めての試みで、訪れた地域住民や帰省した家族らが夜のひと時を楽しんだ。
広場には、トウモロコシやカーネーション、ビール、ジュース、焼きそばなどの夜店が並んだ。メンバーが店番を務め「安いよ、買ってって」と売り込み。来場者とやり取りしながら、たたき売りする場面もあった。
フリーマーケットには錦町約100戸の協力を得て集めた皿やコップ、タオルなど日用品を中心に約300点がそろい、格安で販売。カブトムシやスイカ、おもちゃなどを用意した輪投げは子どもたちに人気で、目当ての品をねらって輪を投げた。
木下会長は「地元で盆踊りや夏祭りがなくなり、味気ないと思っていた。準備に時間もかかったが、多くの人でにぎわい、うれしい」と喜んだ。
夏祭りは「子どもたちに楽しい思い出を残してやろう」と急きょ、8月に組織を立ち上げて企画。来年以降の開催は、今回の様子を見て決めるという。
開始時刻は午後6時だったが、準備の段階から訪れる人がいたため、5時に繰り上げた。 -
中心商店街でミッドナイト
伊那市の中心商店街で15日夜、恒例の「ふるさと歩行者天国」(ミッドナイト)があった。各店が割引きセールを展開したほか、ゲームやイベントがあり、地域住民や帰省客などでにぎわった。
ミッドナイトは、県道南箕輪・沢渡線の駅前再開発ビル「いなっせ」窶寧R伊那北駅前の延長1・6キロを歩行者天国にして開催。笛師九兵衛による演奏、ジャグリング、足湯、ストラックアウト、ヨーヨーつり、輪投げ、金魚すくいなど多彩なイベントが組まれた。浴衣姿の子どもが目立ち、親の手を引きながら、会場を歩き回って楽しんだ。
いなっせ多目的広場には初めて屋台横町が登場。ちょうちんがともる中、伊那名物ローメンを食べたり、酒を飲んだりしてゆったりと夏の夜を過ごした。
各店からは「3割引きになっていまーす」など呼び込みの声がかかり、まちは活気づいた。 -
伊那市狐島で豪快に幻想的に振りまんど
各地で、地元住民に帰省した人たちを加えて、にぎやかにお盆行事が展開されている。
伊那市の狐島分館(宮下勇分館長)などは15日夜、近くの天竜川漁業組合漁業会館前の道路で、お盆の伝統行事「振りまんど(万灯)」をした。地域の大人から子供まで約60人が集まり、麦わらを束ねたまんどに火をつけ、頭上で勢いよく振り回した。川端には、いくつもの灯火が並び、幻想的な光景が広がった。
狐島では、明治の終わりころから続いている。近年は、お盆中の「迎えまんど」と「送りまんど」を一度にまとめ、子供たちの花火大会と一緒にしている。
まんどは約60基を準備した。9カ所に並んだ地元住民たちが、ラッパの合図と共に、一斉に回し始めた。小さな子供たちは父親と一緒に、火の玉を回す豪快な体験を喜んでいた。
周りからは「大きく回せ」「縄が燃えちぎれるくらいまで回すのがだいご味」などと、ようしゃのないアドバイスが飛んだ。
周囲から厄除けのために参加を進められた女性(36)は「火が付くと以外に重く感じた。その後は快感だった」と少し興奮ぎみに話した。 -
箕輪町八乙女夏祭り
箕輪町の八乙女分館主催「八乙女夏祭り」は15日、八乙女グラウンドであった。スポーツ、太鼓、手筒花火と盛りだくさんの祭りを多くの区民が楽しみ、クライマックスは108灯の振りまんどで、一帯は赤々と燃える幻想的なまんどの火に包まれた。
八乙女分館のメーン行事は毎年異なる。これまで納涼祭はあったが、地域活性化と、子どもから長寿者まで楽しく交流できるようにと、初めて大規模な夏祭りを計画した。
昼間は、子ども中心のスポーツ大会。ヒットだターゲット、グラウンドゴルフ、スマイルボウリング、輪投げなどがあり、約50人が次々と種目に挑戦し、元気いっぱいにグラウンドを走りまわった。ヤマメ100匹のつかみ捕りもあり、捕まえたヤマメは串(くし)焼きにして味わった。
夕方からは、みのわ太鼓、みのわ手筒会を迎えての祭り第2部がスタート。太鼓演奏が始まると、ステージ前に陣取って演奏を楽しみアンコールも。子どもたちはグラウンドに響く太鼓の音色をバックに手持ち花火で盛りあがった。
みのわ祭りで打ち上げる手筒花火を会場まで行けない区民にも見せてあげたいと、みのわ手筒会に打揚を依頼。高く吹きあがる花火、降り注ぐ火の粉に身を投じる会員の姿、間近で見る手筒花火に歓声が沸き起こった。
祭りの最後はまんど。毎年、約60個の振りまんどをしているが、今年は信州新町竹房地区の108灯にならい、108個のまんどを準備。老若男女を問わず、次々とまんどを回し、バチバチと音を立てながらグラウンド中に赤い火の輪を描いた。 -
「みのわ交番速報」発行
伊那警察署箕輪町警部交番は、箕輪町内で車上狙いが多発しているため、「みのわ交番速報-車上狙い発生警報」を発行した。「車を離れるときは、キー抜き・ドアロックなどの防犯措置を徹底し、泥棒の被害に遭わないよう注意しよう」と呼び掛けている。
「車を離れるときのパーキングチェック」は、▽財布や現金、クレジットカード、通帳、印鑑などの貴重品は持ったか▽免許証や健康保険証、資格証書など大切な個人情報書類を置き放していないか▽バッグなどに衣類をかぶせ、隠したつもりで安心していないか▽必ずキー抜き・ドアロックしているか-など7項目を掲載。
被害防止チェックポイントは、侵入窃盗(空き巣、事務所荒し)、非侵入盗(車上狙い、自動販売機狙い、ひったくり)、乗物盗(自動車盗、オートバイ盗、自転車盗)ごとに、施錠確認やドアロックの徹底、鍵の複数設置や防犯ガラスの利用、盗難防止機器の装着・活用、オートバイや自転車の防犯登録などの項目を挙げている。 -
片桐夏まつり
天竜川と遊び、夏の夜をさまざまな火で過ごす-をテーマにした片桐夏祭りは15日、ふれあい公園をメーン会場に、いかだ下りや花火大会など盛大に繰り広げられた。
竹の上鵜の渕に集合した5基の手作りいかだは、花火を合図に耕地の旗を川風になびかせて、ゆっくり下り、祭りの幕開け。
メーン会場のふれあい公園内の水路では、子どもたちのマスのつかみ取り。必死に逃げるニジマスを追って、しぶきと歓声が上がった。
今年も恒例の「ソーメンの早食い競争」も行われ、家族や友だちの声援を背に、5杯、10杯と流しこんだ。
夕べとなれば、大焚き火に点火、それぞれの願い、思いを乗せた灯篭が流された。
80発の祝い花火の打ち上げで、祭りはフィナーレを飾った。 -
思い出が詰まったタイムカプセル開封
新成人を迎えた96年度の宮田村宮田小学校6年3組の卒業生が15日、小学校卒業時に校庭に埋めた「タイムカプセル」を掘り出した。日記帳や通知表など思い出の品物が入っており、記憶とともに開封した。
当時、村内全戸に呼びかけて、廃品回収をしてまで購入したカプセル。「成人式の日にみんなで開けよう」と決めていた。
この日は、式を終えて大半の同級生がカプセルを埋めた学校正門横に集合。掘り出すと、作文や連絡帳など、一人ひとり記念に詰めた品物が出てきた。
当時の日記帳を読み返していた加藤尚子さん、矢田香織さんは「漢字の間違いが一杯あった。もっと勉強しておけばよかったな」と笑顔で懐かしんだ。
同組の担任だった掛川美智子さんは「本当にすごい思い出。これからも大切にして」と、立派に成長した教え子たちに話しかけていた。
「みんなで飲もう」と一緒に埋めておいたワインも開けて、全員で乾杯。
金沢で大学生活を送っている吉沢秀朗さんは「何を埋めたか忘れてたけど、懐かしい感じがしますね」と、思い出の品を肴(さかな)に旧友と久しぶりの会話を楽しんでいた。 -
ホタルまつり灯ろう展示
6月に駒ケ根市の天竜川沿いにある水辺の楽校で開かれたホタルまつりで会場までの夜道を照らした小中学生手づくりの灯ろう18基のうち、祭りの期間中訪れた人たちの投票で選ばれた優秀作品5基が駒ケ根市のおもしろかっぱ館で27日まで展示されている。灯ろうはホタル祭りを主催した「ホタルとアヤメの里づくりの会」(山口久人会長)の呼び掛けで同市竜東地区の小中学校の児童・生徒が製作したもの。
かっぱ館を訪れた人たちは「きれいな絵だね」「このホタルがかわいいね」などと話しながら間近で灯ろうを見ていた=写真。
優秀作品は次の通り(カッコ内は得票数)。
(1)東伊那小4年(57)(2)中沢小1年(48)(3)中沢小4年(46)(4)東中(43)(5)東伊那小1年(40) -
イラクの現状を伝える写真展、いなっせで始まる
イラクの戦争被害のなどを写し続ける報道写真家、森住卓さんの写真展が19日まで、伊那市駅前びるいなっせ2階のギャラリーで開かれている。劣化ウラン弾の惨禍を生々しく伝える写真などが、戦争の記憶が風化しつつある日本人に訴えかけている。
写真は98年縲・4年に撮影した65点。湾岸戦争時に米軍が使用した劣化ウラン弾の放射能汚染は、住民を苦しませ続け、子どもの被害は一層深刻だという。
栄養失調や白血病と戦う子どもや、脳が発達しないまま生まれてきた無脳症の赤ん坊などの衝撃的な写真は、戦争の悲劇が今なお世界に存在することを、改めて訴えかける。
写真展は、20日に伊那市民会館である森住さんの講演会に先駆けて「もっと多くの人に講演を聞いてほしい」と講演会実行委員会が主催した。
実行委員長の畑春彦さん(35)は「ニュースで伝えられていない事実も講演で語られる。できるだけ多くの人に実情を知ってほしい」と話す。
写真展は、講演会当日は講演会場である。
講演会は、午後2時縲・時(開場は1時)。手話の同時通訳もある。チケットは大人千円、中高生500円(当日は大人1500円、中高生800円)。
チケットの問い合わせは同実行委員会(TEL090・7252・1100)畑さんへ。 -
駒ケ根市成人式
今年度新たに496(男性227・女性269)人が成人を迎える駒ケ根市の成人式は15日、駒ケ根市文化会館で開かれた。
会場の周辺やロビーには式の始まる一時間以上も前から着飾った新成人らが続々と集まり、友人同士で輪を作っては「元気だった?」「今どうしている?」などとにぎやかに話に花を咲かせた。
式典で新成人代表の森田美穂さんは「家族や地域の人のおかげでようやく成人となったが学ぶべきことはまだまだ多い。自覚ある社会人の一員となれるよう一層努力したい」と謝辞を述べた。会場内を回って成人となった抱負を尋ねる意見発表では、マイクを向けられた新成人らは「一日一日を大切にしたい」「常識ある人になりたい」などとそれぞれ決意を語っていた。
中原正純市長は「進む少子高齢化社会の担い手として活躍していってほしい。大きな夢を持ち、自己実現のために努力する社会人になるよう期待する」と激励の言葉を贈った。市からは記念品として音楽ギフト券千円分が贈られた。
出席者らは成人となった感慨をかみしめながら、ステージでの市民吹奏楽団の演奏や恩師らによるビデオメッセージの上映などを和やかに楽しんでいた。
小口晋太郎さん
(1)衆議院選について 「もちろん行く。ようやく選挙権を得たのだから当然。先の国会の郵政民営化に関する政府のやりかたには到底納得できないので反対派に投票したい」
(2)戦後60周年について 「興味を持って研究している。太平洋戦争に関しては日本が一方的に悪、とする声が多いが、果たして本当にそうだったのか、今あらためて考えてみることも必要ではないかと思う」
那須野薫さん
(1)「行く。投票するのが成人としての責任だと思うから。郵政民営化には賛成なので、自民党の候補に入れたい」
(2)「戦争のことは家族や友達ともあまり話したことがないのでよく知らない」
倉田優生さん
(1)「たぶん行く。せっかくの権利だから。政治家には構造改革をどんどん進めてほしい。今度の総選挙では郵政民営化に賛成の候補に投票したい」
(2)「祖父などに戦争について聞いたことはあるが、あまり詳しくは教えてくれなかった。どんな理由にしろ、戦争は二度と起きてほしくない」 -
今年も母校で成人式
宮田村の成人式は15日開き、・ス母校・スで人生の節目を祝おうと、昨年に続いて宮田中学校を会場にした。昼食会は給食を再現。思い出を語りあいながら、大人としての一歩を踏み出した。
117人の新成人のうち82人が出席。中学校の時と同様にみんな一緒にランチルームで給食をとった。
地元産の食材にこだわり、15品目の半分は宮田村で採れた野菜や果物。当時を思い出しながら、「成人式に給食なんて変わっていておもしろい」と喜んでいた。
式典は体育館で開き、清水靖夫村長は「社会の一員としての自覚を持って力強く歩んで」とあいさつ。自立のむらづくりに積極的に参加してほしいとも呼びかけた。
新成人を代表して三好征司さん=町3区=は「私たちは可能性を秘め、大きな夢を持ってはばたけると信じている。これからも見守ってください」とあいさつした。 -
入野谷夏祭り
長谷村の夏祭り第7回入野谷夏祭りが14日夜、入野谷グラウンドであった。夏の一夜、村民は盆踊りや花火、スイカ割りなどを楽しんだ。
今年は村、区長、公民館分館長らで実行委員会を組織して運営。村内の太鼓グループ「創龍会」による威勢のいい太鼓演奏で開幕した。村オリジナルの「長谷村音頭」「ざんざ節」「きんにょんにょ」の盆踊りは、入野谷の宿泊客も飛び入り参加し、周りの踊りをまねしながら一緒に夏祭りを満喫した。
子どもたちのスイカ割りが始まると、周囲に皆集まり、「右、右」「もうちょと前」と指示を出しながら観戦。目隠しの手ぬぐいから片目が見えていたり、転びそうな勢いで竹の棒を振り下ろしたり、子どもたちのかわいい姿に笑いが起きていた。 -
箕輪町成人式
箕輪町成人式は15日、町文化センターであった。200人余が出席し、懐かしい友や恩師との再会に笑顔があふれた。
新成人は、外国籍を含む347人。新成人で組織した成人式実行委員会の唐沢久美子委員長は、「一生に一度のこのよき日を皆さんと過ごせることをうれしく思う。新たな人生の第一歩となるスタートを踏み出したい」とあいさつした。
意見発表は、日野豪さんが「小さいころと比べ感謝の気持ちを持てるようになっている。感謝の気持ちを持ち続け、人間として成長し、格好いい大人を目指しましょう」、埋橋幸希さんが「社会人として今まで習ってきた人としての常識が大切と実感。当たり前のことが当たり前にできる、目指すべき大人になりたい」と語った。
平沢豊満町長は、「自分自身の将来を真剣に考え、積極的、建設的な姿勢で悔いのない人生を送ってほしい」と祝福し、箕輪中学校時代のクラス担任だった恩師8人がお祝いの言葉を送った。 -
伊那市西町・伊那部で納涼祭と骨董市
伊那市西町区の伊那部町内会(伊澤勉町総代)で15日、恒例の納涼祭と骨董市が伊那部集会所などであった。
納涼祭は15日目。伊那弥生ヶ丘高校生のブラスバンド演奏、歌手の西沢美奈さんの歌謡ショーや、「子供の広場」として、輪投げ、ウナギのつかみ取り、紙芝居などを展開。讃岐うどん、豚汁、ビール、ラムネジュースなどは食べ放題で、長蛇の列ができた。
13回目の骨董市は、初めて旧井澤家住宅で開いた。以前は酒屋だった会場に、掛軸、陶器、民具など約3千点のほか、清酒「伊那部宿」や焼酎も出品。日本家屋と骨董品の雰囲気が合い、例年以上の買い物客が訪れたという。 -
小田切川魚つり大会
宮田村の自然を呼び戻す会は14日、恒例の小田切川魚釣り大会を村民会館周辺の同河川で開いた。天候にも恵まれ、親子連れなど約250人が参加。ふるさとの自然に親しみながら、盆の休日を楽しんでいた。
同会はアマゴやニジマスを約1300匹放流。参加費無料とあって、帰省者も含め村内外から多くの太公望が集まった。
水温が例年に比べて低く、エサの食いも抜群。子どもたちも釣りあげ「大物だ」と歓声がわいた。
大会後は魚のつかみどりも。子どもたちは水の中に入り、魚を追っていた。
加藤一彦会長は「毎年楽しみにしてくれてうれしい。今後も続けていきたい」と話していた。 -
自然と戯れ 盆を満喫
盆に入り、上伊那のキャンプ場やプールなどは地元住民や帰省客、県外者らでにぎわっている。
一時、雨に降られる日もあるが、訪れた家族連れや若者らは自然を満喫、思い思いにゆったりとした時間を過ごしている。
キャンプ場を拠点に、周辺散策や温泉に出かける人も多いようだ。
飯田測候所によると、19日までの気温の予報は平年並み。くもりの日が多いようだが、気温は30度を超える日が続く。 -
味工房が大芝の湯で火曜野菜直売
南箕輪村ふれあい交流センター・大芝の湯のロビーで、近くの農畜産物加工直売所「大芝高原味工房」のスタッフが野菜を直売している。メンバーの自宅で栽培した夏野菜を、8月の毎週火曜日に販売する。
「火曜直売市」と題し、初めての試みで、「夏野菜が豊富に取れるので、安く提供したい」とのメンバーの提案に、施設側が協力して始めた。
2回目は、トウモロコシ、ジャガイモ、カボチャ、ピーマン、ナスなど、約10種類の朝どり野菜を出品。入浴利用者らは100円窶・00円の安価販売に、帰り際に喜んで買っていった。
また、夏ばて防止効果のある、中国野菜の「クウシンサイ」も販売し、利用者らの関心を集めていた。 -
県内シートベルト着用率
県はこのほど、05年度第2回のシートベルト着用率調査の結果を発表した。上伊那の着用率は、中川村が99・1%で県下ベスト8位、高遠町が87・1%でワースト2位にランクされた。
7月27日、県内102市町村の協力により、各市町村で地域内交通量が多い地点1カ所(人口5万人以上の市は原則2カ所以上)、計117カ所において、対象車量1万4138台を調査した。
県全体では、運転席(調査台数=1万4138台)の平均着用率が94・5%(前回比0・1ポイント減)、助手席(3055台)は90・0%(0・3ポイント減)で、運転席と助手席の延べ台数から着用率を計算した総合は、93・7%(0・1ポイント減)だった。
着用率ベスト、ワースト10は次の通り。カッコ内は着用率。
▽ベスト (1)三岳村、南信濃村(100・0%)(3)阿智村(99・4%)(4)信濃町(99・4%)(5)八坂村(99・3%)(6)天龍村(99・2%)(7)坂城町(99・1%)(8)中川村(99・1%)(9)木島平村(99・1%)(10)日義村(98・3%)
▽ワースト (1)茅野市(83・3%)(2)高遠町(87・1%)(3)長野市(88・5パーセント)(4)北相木村(88・6%)(5)小谷村(88・7%)(6)上田市、東御市(88・9%)(8)中野市、青木村(89・7%)(10)山形村(90・1%) -
中央アルプスで数年ぶりコバイケイソウ満開
本格的な夏山シーズンを迎えた中央アルプスで、数年ぶりにコバイケイソウが登山者を出迎えるように満開となっている。一方で、入山者による「踏み荒らし」などのモラルの低さが相変わらず目立ち、関係者は頭を悩ませている。
高山植物等保護対策協議会・南信地区協議会の04年度保護取り締まり状況によると、管内での「踏み荒らし」が483件(前年度比596件減)、「禁止区域への侵入」が203件(同18件減)、ペットの連れ込み・喫煙・昆虫採集などに対する注意の「その他」が185件(同5件減)の順で多い。
登山者などへの保護啓発活動の徹底から、取り締まり件数は減少傾向にあるものの、「踏み荒らし」は突出している状況。写真撮影などで禁止区域へ入る人が後を絶たないという。
関係者は「高山植物は、一度ダメージを受けると、元に戻るのに何十年、何百年と時間がかかる。高山を訪れた際には、この貴重な自然を大切にしてほしい」と呼びかけている。