-
伊那の最低気温-11.9℃
○…「小寒」を過ぎ、6日の伊那の最低気温はマイナス11.9度。平年値のマイナス5.1度に比べ、冷え込んだ。飯田測候所によると、13日までの気温は寒気の影響で平年より低い。しばらく寒い日が続きそうだ。
市内のあちこちで「今日は一段と冷えるね」と寒さが話題に挙がった。
自転車の利用者は「耳が痛い」と話し、手袋や帽子は必需品のよう。
「バスに乗り遅れると、外で待っていられない。お店に入って温かいものでも食べないと」と話す年配の男性もいた。
信号待ちでは、地域住民らはあまりの寒さに足踏みする光景もあった。 -
長野日本電気 寺澤社長年頭訓話
明けましておめでとう御座います。
産業界は自動車産業と薄型テレビ等デジタル家電の牽引によって活気が出てきております。しかし、電機業界では、各社の業績は斑模様で、かなりのバラツキを呈しており、優勝劣敗が明確になりつつあります。このような環境の中にあっては、開発力・モノづくり力・コスト力・そしてこれらを実現していく優秀な人財等々、総合力に秀でた会社のみが勝ち残っていける時代です。そこで、06年度はこれから述べる諸点に注力していきます。
まず、開発力の強化をしていきます。次に、経営基盤強化のために、是非とも進化させなければならないのが、生産革新です。3つ目が、「自立(独り立ち)と自律」です。勝ち残りそして、発展していく会社というのは、常に自己変革して、環境の変化を先取り出来る会社です。そして、会社の存続と発展は、我社に所属している全ての人達のレベルの高さで決まります。何故かと言いますと、先に述べた全員参加の生産革新は、全員参加の経営改革であるからです。従って、皆さんが生産革新に参画するということは、取りも直さず経営に参加しているということであり、全員が、経営の視点で行動することが必要であると言うことです。その為には、個々人が独り立ちし、そして自律することが大切です。
最後に、皆さんのご健勝とご活躍を心より祈念し、また私達一人ひとりが、自己変革することを確認しあい、年頭の挨拶といたします。 -
ルビコン 勝山修一社長訓話
小泉首相は年頭あいさつで「構造改革」を自画自賛した。だが、この4縲・年間の「構造改革」を実際に進めたのは民間企業だ。その中で、民間企業の中に勝ち組みと負け組みの分岐が表われた。
景気回復と言われているが、原油価格が高騰しても物価が上がらないなど不透明なところが多い。米国の好景気は今年一年続くか?、中国の好景気が新たなコスト競争を招かないか?、人民元の切り上げがどう響くか?竏窒ネどの疑問もある。為替レートも1ドル121円だったが12月一カ月間で5円も円高になった。為替の変動は電子産業に大きな影響を与える。そういう中で仕事をしていることを忘れてはいけない。
環境はどこの会社も同じだ。改善・改革をいままで以上にどれだけできるかで、今後の勝ち組みと負け組みが決まる。現在勝ち組みと言われる企業はこの4縲・年でかなりの改善をしてきた。当社は、その時期に良い商品を出し業績が上がった影響もあり、改善・改革の面では2年遅れだ。この遅れを挽回し、さらに前進するために、1年分の改善を四半期でやり遂げる気持ちで望もう。仕事に追いかけられるのではなく、仕事を追いかけて行けば必ず達成できる。
会社組織はピラミッド型ではなくアメーバ型でなければならない。誰もが最前線に立ち、誰もが支援部隊に回ることのできる、変動的に動く組織を作り上げて行こう。当面する四半期は「見える化」をテーマに、収益性の改善が見えるところから手をつけ、年間を通じた改善の糸口をみつけよう。 -
改革・改善、真剣勝負
ルビコンが仕事始めコンデンサのトップメーカー、ルビコン(本社・伊那市、勝山修一社長)の06年仕事始め式は5日、西箕輪の本社であり、営業部門の一部を除く本社450人の前で、登内英夫会長と勝山修一社長が年頭のあいさつをした。
演壇には「改革・改善、真剣勝負の年にしよう」というスローガンが掲げられた。
登内会長は、年頭にあたって、「社員一人ひとりが自分の仕事を見つめ、改革を加え、効率の良い仕事をしてほしい」と訓示。続いて登壇した勝山社長は「景気回復というが先行きは不透明。勝ち組みになるためには、他社が1年かけて行う改善を四半期で行うことが必要」と話した。
最後に05年度新入社員の発声で、社訓と06年スローガンを唱和した。
※勝山社長のあいさつ(要旨)は別項 -
新春・経済対談
06年、伊那谷商工業の行方を探る【下】06年、伊那谷の産業・経済はどのように展開するか?上伊那経済をリードする伊那と駒ヶ根の商工会議所の会頭に話し合ってもらった。その3回目。
-
新春・経済対談
06年、伊那谷商工業の行方を探る【中】06年、伊那谷の産業・経済はどのように展開するか?上伊那経済をリードする伊那と駒ヶ根の商工会議所の会頭に話し合ってもらった。その2回目。
-
新春・経済対談
06年、伊那谷商工業の行方を探る【上】06年新春を迎えた。05年下半期は、全国的な「不況からの脱却の兆し」が、ようやく伊那谷にも影響を与え始めたかに見えた。好調な自動車関連産業が全体を牽引し、デジタルカメラの生産調整で失速していた電子光学関係も、息を吹き返してきたという。
こうして迎えた新年。権兵衛トンネル道路の開通と広域合併による新伊那市の誕生という大きな変化の中で、地元経済はどのような展開を見せるか?
伊那商工会議所向山公人会頭と、駒ヶ根商工会議所渋谷敦士会頭に、06年の展望と課題を語り合っていただいた。 -
伊那 - 木曽、新時代の幕開け
06年2月4日、伊那竏猪リ曽権兵衛道路が開通する。江戸時代元禄年間に古畑権兵衛が切り開いた峠道は、400余年の時を経て、両地域を30分でつなぐ高規格道路に生まれ変わる。この社会資本整備のエポックは、地域行政・産業経済・生活文化などの面で、伊那竏猪リ曽地域の新時代の幕を開けるだろう。
●開通に向け広がる期待
通勤圏・商圏・生活圏が拡大する。長い不況をしのぎ、自動車産業関連を中心に復調が見られる伊那谷の製造業は、トンネル開通により、木曽の一部も通勤圏に組み込む。安定的な労働力確保の可能性を広げることは、さらなる発展のプラス要因になろう。木曽でも、勤務先の増大が若年層の定住促進につながれば竏窒ニ願っている。
商圏の拡大は伊那側の商業・サービス業に好影響をもたらすと言われる。従来、木曽では、衣類や大型耐久品の購入の際に、北部は塩尻市や松本市へ、南部は中津川市へ、消費者が流れることが多かった。この流れが、時間的に近くなる伊那に向かうことは予想されることだ。
観光的に見ても、日本有数の観光地「木曽」に直結する道路は、中央高速道路を利用する観光客の誘致にメリットとなるだろう。特に従来観光客の6縲・割が中京・関西圏からであった木曽は、首都圏からの客の増加に大きな関心を寄せている。伊那でも、ブランド力のある「木曽」と直結することによる相乗効果に夢を託す。
●広域的地域振興の発想
だが危惧や不安もある。特に木曽では、通勤圏・生活圏の拡大が地元商店街の地盤沈下や人口流出をもたらし、過疎化を促進するのではないかとの不安が広がっている。伊那でも、観光資源の豊富な木曽と短時間で結ばれることで、単なる通過点になり、逆に観光収益が低下するのではと危惧する声もある。
こうした交錯する期待と不安を正しく汲み取り、両地域のバランスある発展を実現するためには、従来の伊那・木曽といったエリアを越える=下伊那も含めた=「信州南部」の広がりを持つ発想が必要になるだろう。政治行政・民間企業・市民が、「山の向こう側」も視野に入れて行動しはじめる時、初めてトンネル開通の真の意義が見えてくることだろう。
●何を発展させ、何を守るか?竏注Lい議論を
既に、開通にともなう具体的問題はいくつも指摘されている。木曽の国道19号線から大型車輌が伊那谷に流れ込む可能性は高いが、伊那谷の交通網整備の進捗状況はどうか?西部広域農道や春日街道の安全確保。伊那市街の道路整備。伊北インター付近から辰野にかけての道路拡幅や混雑緩和……。木曽の人々は長い間、谷を通過する大型車輌対策に頭を悩ませてきた。今後は伊那側も、その問題を共有しなければならない。
幹線道路整備やその沿線への大型店舗進出という「開発」にともなう、自然・生活環境、景観の保護・保全の問題もある。景観保護のための住民協定や、広告物自制のためのガイドライン制定などが、住民や行政の力で進んでいるが、中央アルプスを穿(うが)ち、自然豊かな伊那と木曽をつなぐ道路だからこそ、それにふさわしい環境・生活保全の取り組みが今後も重要である。
2月4日、道は開く。だがそれを、伊那と木曽の新しい時代へと導いていくのは、政治行政・企業・市民の幅広い議論だろう。 -
05年の事件や事故を振り返る
◇2月▼28日午前2時29分ころ、伊那市坂下区入舟の飲食店「美代子」などが営業する木造一部2階建ての建物(約142平方メートル)から出火し、同建物が全焼したほか、西側に隣接する木造2階建ての2階部分(約35平方メートル)を焼き、午前4時に鎮火した。伊那署は不審火の疑いで捜査し、3月に火事場で伊那消防組合所有の空気呼吸器などを盗んだ、南箕輪村南原の会社員・小野寺正人容疑者=当時33=を非現住建造物等放火罪の疑いで再逮捕。伊那署によると、同容疑者は、昨年12月と2月10日の両日にも放火を企て、いずれの火災もライターで火を着けている。消防に関する熱狂家で、いらいらして火をつけ消防車が出動する様子を楽しんでいたという。11月の判決の結果、懲役6年を言い渡された
◇3月▼8日午前1時過ぎ、箕輪町松島区の無職男性=当時90=方に男が侵入し、現金3万円位を強取して逃走。男性は犯人ともみ合った際、刃物が額に当たり軽傷を負った。犯人の特徴は、身長160センチ位のやせ型で黒づくめの服装、目出し帽をかぶっていた。事件は捜査中で、犯人に結びつく直接的な情報は得られていないという▼24日午前5時15分ころ、箕輪町中箕輪木下のプリント配線盤工場・伸光製作所(河野哲郎社長)の新北工場2階の屋外にある塩酸タンクから、気化し塩酸ガスが発生した。地域住民らに避難指示が出され、周囲は一時騒然とした
◇5月▼伊那署は窃盗の疑いで、伊那市内在住の少年5人を12日までに県地方検察庁伊那支部に送検した。リーダー閣の無職の少年=当時16=は4月24日に窃盗の容疑で逮捕。市内の住宅や公会堂事務室、神社において現金など15万2700円相当を盗んだ。少年らは・ス遊ぶ金・スほしさに犯行していた -
インフルエンザの予防急いで
全国的にインフルエンザの出始め時期が早い今シーズンは「流行(りゅこう)の出足は過去5年でもっとも早い」といわれる。伊那保健所管内でも発生件数は毎週増加傾向で、このままいくと昨シーズンより、発生ピークが早まることが予想される。
同保健所管内の8病院から集まる情報によると、今期のインフルエンザ感染者の発見は昨期と比べ1周間早い11月下旬で、出始めの週は11人と、ここ3年間で一番多い。その後の週も10人以上が連続していて、発生ピークは例年とくらべ1カ月ほど早い、1月中旬から下旬を見込む。
今シーズンはA型の香港とソ連の発症数が全国でも多い。インフルエンザ対策として▽うがいと手洗い▽屋外では人ごみをさけ、マスクをする▽部屋の環境を室温20縲・2度、湿度60縲・0%を保つ竏秩Aなど。関係者は「高熱が出るなどの症状が出たらすぐに医療機関で受診を」と呼びかけている。
「クスリのサン・ロード伊那店」では12月に入ってから、かぜくすり関連の商品が売れ出し、例年同期と比べて1・2縲・・3倍の売り上げがあるという。
店長によると、インフルエンザや新型ウイルスなどの報道が多くなり、予防する観点からマスクやうがいクスリ、ビタミン剤などが売れているという。 -
上伊那農業改良普及センターの05年10大ニュース
上伊那農業改良普及センターが発表した05年の10大ニュースは次の通り。
(1)環境との調和を図る農業者育成を目的とした和の農業者セミナー」(全域)「自然と共生する農業セミナー」(飯島町)を開催。環境負荷を軽減した水稲の温湯種子消毒、野菜のナトリウムランプなどの導入が進み「環境に優しい農業」への実践が活発化した
(2)地域農業の新たな担い手として、集落営農型農事法人が、飯島町や高遠町で相ついで設立した
(3)管内で12人の新規就農者(40歳未満)が誕生したほか、新規就農里親活動支援事業により5人が来年度以降の就農を目指し、研修を積んでいる
(4)凍霜害や台風などの気象災害が少なく、水稲、果樹、野菜、花きなど、おおむねの作物が良好な作柄を記録。南信の水稲作況指数は103となった
(5)養液土壌栽培や地中冷却栽培などの導入や販売戦略の努力が実り、上伊那産アルストロメリアの売れ行きが好調となった
(6)ネギ調製プラントの導入、機械化作業体系の充実などで生産拡大が進み、産直化にむけた基盤が強化され、市場評価も高まった
(7)農業レストランや農業民宿、棚田米100%でつくった日本酒の誕生など、グリーン・ツーリズムにむけた活動が動き出した
(8)たい肥銀行(箕輪町)やたい肥生産法人組織(箕輪町)の設立など、たい肥の地域内循環が進展。畜産尿汚水のばっ気処理技術が導入され、臭気除去やたい肥有効利用の展望が開けた
(9)郷土料理の講習会や経営対策のための簿記講座など、女性農業者を対象としたセミナーが開かれ、多くの農業者が受講した
(10)新たに13組の家族経営協定が締結され、経営対策に関するレベルアップが図られた -
月間有効求人倍率1・44倍
伊那公共職業安定所は、11月の労働市場概況をまとめた。月間有効求人倍率は前月比0・07ポイント増の1・44倍となった。10月に前月比を下回ったものの、6月から右肩上がりとなっている。
新規求人数、月間有効求人数が高水準で推移し、新規求職者数が減ったことで、前月を上回った。
新規求人数は、前月に比べて23人増の1487人。製造業は減少したが、建設業や卸売・小売業、サービス業などで増えた。
月間有効求人数は3962人で、3カ月連続で横ばいの動き。
新規求職者は605人(前月比121人減)。月間有効求職者は2752人(167人減)だった。 -
05年上伊那地方事務所のおもなできごと
上伊那地方事務所が発表した05年の主な出来事は次の通り。
▼スペシャルオリンピックの冬季世界大会が長野県で開催したことに合わせて2月、知的障害者への理解を促進するために、市町村や障害者団体などが中心となり、ホストタウンプログラムやトーチランを実施した
▼上伊那地域景観フォーラムを2月に開催し、「上伊那花の谷景観づくり大賞」の最優秀賞に、「赤ソバの里」で有名な箕輪町の中箕輪農事組合法人を授与。景観サポーターグループの中間報告や東京大学教授による講演があった
▼3月、上伊那地域の桜、花の名所を集めた「花マップ」を上伊那広域連合や市町村と共同作成し、管内6万世帯に配布。また10月には、紅葉の名所などを盛り込んだ「秋の名所ガイド」を配布した
▼地域の特色を生かした取り組みなどを支援するためのコモンズ支援金が4月に創設。上伊那からは91件の応募があり61件、9617万6千円の事業が採択された
▼平日に納税できない伊南地域の納税者の利便を図るため5月、駒ヶ根市のベルシャイン駒ヶ根店で、自動車税納税期限直前の日曜日に出張納税窓口を開設。99件、約375万円の自動車税が納付された
▼06年2月の権兵衛トンネル開通にあわせて上伊那地域景観推進会議は6月、国道361号沿道に導入予定の屋外広告物規制の適応除外となる自己用広告物についても、良好な景観を保全できるデザインで統一するため、「中央・南アルプスを望む沿道広告物デザイン事業」を実施。自己用広告物のガイドライン作成の検討をはじめた
▼伊那市、高遠町、長谷村の合併協議が整い、関係機関の手続きを経た8月12日、総務大臣の告示があり、06年3月31日の「新伊那市」の誕生が正式に決定。高遠町、長谷村のほか、伊那市全域に地域自治区を設置することを決めた
▼衆議院の解散に伴う衆議院議員総選挙と最高裁判所裁判官国民審査が9月11日、執行され、小選挙区での上伊那の投票率は77・58%と、前回を3・52ポイント上回った
▼宮田村の近藤鉄工と駒ヶ根市のヨウホクが共同開発してきた「信州型ペレットストーブ」が10月、完成した
▼アスベストの撤去対策が完了していなかった伊那合同庁舎を含む9つの県有施設で11月、緊急のアスベスト除去工事が実施された
▼姉歯建築設計事務所の耐震強度偽装問題の発生を受けて11月、同設計事務所が関与した2つの管内建築物につき、構造計算書の再計算をし、改ざんを確認した
▼地域経済の持続発展や雇用確保促進を図るため、不動産所得税の課税免除や助成金が受けられる「信州ものづくり産業投資応援条例」を使用した新工場建設が進行。飯島町への進出を予定している岐阜県の酢醸造メーカー「内堀醸造」など2企業が、助成金認定を申請した -
伊那保健所 05年の主な出来事
◇犬のおまわりさん(4月縲・▽「犬のおまわりさん」は、本年6月に動物愛護会上伊那支部員約30人で発足。犬の飼養者が子どもの登下校に合わせて犬と散歩することで、子どもたちのコミュニケーションを図ったり、一人歩きする子どもの死角を減らし、不審者を見かけたときは警察に通報するなど、犯罪の抑制・防止効果を期待。現在は、犬のしつけ方教室の卒業者を加えて約60人が上伊那管内で参加している
◇不正大麻・けし撲滅運動(6月)▽不正大麻・けし撲滅運動期間中に植えてはいけない・スけし・スの発見が相次ぐ(駒ヶ根市、飯島町、箕輪町における合計は5497本)。けしに対する正しい知識の欠如から自宅等の敷地内で鑑賞目的で栽培(自生)していたものについては、「あへん法」で栽培や所持が禁止されているため、抜去するとともに栽培しないよう周知を図った。本年度、県内の不正けし抜去本数は13894本(前年度6920本)
◇タウン保健所の開催(6縲・1月)▽保健所が住民の身近な場所に出向き、専門的な知識を生かした健康相談などを行い、自らが健康づくりを考えるきっかけとするため03年度から開催し、本年度は7回実施(大学、高校2校、市町村、大型店3店舗)。本年度の実施については「健康グレードアップながの21上伊那版」に基づくとともに、「上伊那地域食育プログラム」の推進を図るべく、健康づくりに関心の薄い年代層に重点を置いた
◇アスベスト対策による健康相談窓口の設置と検査の実施(7月縲・▽アスベストによる健康被害が発生したことに伴い、アスベストに係る健康被害や健康不安の相談に応じ、相談・診察してもらえる医療機関を紹介した。アスベストが使用されている県有施設の浮遊調査も実施した(相談件数48件、調査数4ケ所)
◇食品・添加物等の一斉取締りの実施(7縲・月、12月)▽食品の衛生的な取り扱い、添加物の適性な使用、食品及び添加物の適性な表示の実施等について、食品関係営業者等に対する監視指導を行った。夏季は73施設で延べ163業種、年末は45施設を調査した
◇伊那木曽連絡道路(権兵衛トンネル)開通に伴う救急医療体制の調整会議の開催▽来年2月に開通が予定され、伊那と木曽の両医療圏の地理的条件が大幅に変化することに伴う救急搬送等の課題について、両医療圏の病院、消防関係者等による調整会議を開催。第1回は8月5日。第2回は来年1月24日を予定している -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高齢者の集団生活注意を
インフルエンザなどの感染症と食中毒の発生防止やまん延防止策を指導する研修会が26日、県伊那合同庁舎であった=写真。管内の社会福祉施設などの介護職員や調理員など約80人が集まった。上伊那地方事務所と伊那保健所の主催。
インフルエンザなどが発生しいやすい季節を迎え、感染症などに対する抵抗力が弱い高齢者の集団生活へ、予防対策を呼びかける目的。
インフルエンザについては、早めに医療機関で受診、室温を20縲・2度に保ち体を冷やさない、乾燥に注意し湿度は60縲・0%に、睡眠を十分にとり安静にする竏窒ネどと紹介した。
上伊那地方事務所の柳澤勝男厚生課長は「正しい衛生知識を身につけて、感染症を予防する体制を整えてほしい」と話していた。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け高校改革プラン(2)
皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(2)
第3通学区の高校改革推進委員会(池上昭雄委員長)は「箕輪工業の多部性・単位制への転換、上伊那農業の定時制廃止」とした上伊那案を委員会の決定事項とした。上伊那の場合、最もプランの影響を一番受ける可能性があるのは、定時制を望む一部の生徒たちになりそうだ。
第3推進委は、箕輪工業の多部性・単位制を充実することで、定時制の代替とすることを構想しているが、定時制関係者には「多部性・単位制は定時制の受け皿とはならない」とする声もある。
◇ ◇
現在の定時制は、生活のために働きながら学ぶ生徒が少なくなった一方、不登校経験者、中途退学者などが増加。上伊那農業定時制の過去5年をみても、40縲・0%が不登校経験者が占める。こうした生徒の増加に伴い、定時制に進学する生徒数も徐々に増加している。
クラス規模が小さい定時制の場合、人間関係の構築が苦手な生徒でも、比較的簡単にクラスになじむことができ、友達もつくりやすい。先生との距離感も近く家庭的。全日制生徒と一線を画していることも、学校に通いやすい環境を作り上げている。
多部性・単位制は、自身の関心に添ってカリキュラムを作成できるため、目的意識を持った学習を進めることができる。一方、クラス、ホームルームという枠がないため、人との関係づくりをするためにも、自主性が求められる。人間関係を築くことを苦手とする生徒らにとっては、人との関係が希薄化する懸念もある。午前部の生徒が午後部の授業を受けるなど、他部の講義を受講することを通して、3年間で卒業することも可能となるが、クラス規模が拡大し、不登校経験者との一線もなくなる。
◇ ◇
上伊那小委員会が提案した多部性・単位制に関する試案は、3年での卒業を望む意欲的な生徒にとっては有意義となる一方、定時制を望む生徒にとっては、本当に充実したものになるのか疑問が残る。
上伊那小委員会の試案は、3年で卒業する3修制を原則とした午前部(3学級)、午後部(1学級)、夜間部(1学級)からなる多部性を基本としいる。その上で(1)上伊那の工業事情に配慮して午前部の中に工業科を存続させること(2)午後部を従来定時制の受け皿とするため、少人数教育を維持すること(3)夜間部は社会人や外国籍生徒などの受け入れを中心とすること竏窒ネどを提案。
午後部は定時制生徒の受け皿として少人数教育を維持したい竏窒ニしたが、他部からの受講生を受け入れていけば、必然的にクラス規模は大きくなる。また、他部生徒と合同で受ける講義に、抵抗を示す生徒もいると考えられる。
他部間の生徒が重複しないクラス編成が実現できれば、こうした問題は解消される。しかし、午後部1学級、夜間部1学級とする上伊那試案では、各部ごと教室を開講することは想定していない。
◇ ◇
上伊那農業定時制は、箕輪工業の多部性・単位制に統合する形で廃止となる。
8月に上伊那農業定時制で実施したアンケートの結果、生徒の約8割が「現状の上伊那農業定時制に満足している」と回答した。その反面で、具体像の見えない多部性・単位制には強い不信感を抱いている。9月、同校生徒会は、統合に反対する決議文を示した。
プラン導入を目指す07年度に上伊那農業の定時制が廃止となれば、現在同校に通う生徒にも影響がでる。07年度の時点で同校を卒業していない生徒たちは、箕輪工業の多部制・単位制に移るなど、何らかの手段を選ばなくてはならないが、不信感が拭い去れない状況で移動を強いれば、学校へ通えなくなる生徒が出る危険性もある。
第3推進委は、上伊那農業定時制の廃止時期を07年度とすべきかどうかは、今後も検討を重ねることを決めた。しかし、最終判断を下すのは県教育委員会であり、その決断によっては、上伊那農業の定時制生徒らの進路を、大きく左右する。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
高校改革プラン(1)
9月、県教育委員会のたたき台では統廃合の対象外だった諏訪地域でも、削減1校とすることを決定した第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)は、そこから急速に具体的再編案の検討を進めてきた。当初は「全日制高校削減2校」を突きつけられた上伊那だったが、削減校数が1となり、廃止する箕輪工業への多部制・単位制設置が決定した今、全日制高校存続の願いは叶わなかったものの「地域に高校を残す」という意味で、得た意味は大きい。
しかし定時制高校については、多部制・単位制を箕工に設置する代わりに、箕輪工業、上伊那農業の両定時制が廃止される。
上伊那の場合、現在の定時制高校へ通う生徒らの受け皿となりえる制度を、多部制・単位制の中に充実させる必要があるが、定時制高校関係者や生徒には「多部制・単位制は定時制高校の代替にはならない」とする声もあり、こうした人たちの懸念材料を払拭できるよう、内容の充実が図られなければ、不登校経験のある生徒など、なんらかの問題を抱えた一部の生徒の、進路選択の幅を制限してしまう危険性もある。
◇ ◇
諏訪地域でも、削減1校とすることを決めた第3推進委は、地域の実情に配慮した案を作成するため、各地区の委員で構成する小委員会を編成。それぞれに対し、地域試案の提案を求めた。
試案を示すことに難色を示した下伊那や、地域の動揺が大きい諏訪地域に比べ上伊那は、比較的落ち着いて地域案を受け止めたといえる。
上伊那小委員会が提案したのは▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止▼その上で同校を多部制・単位制に転換すること竏秩B同校への多部制・単位制設置に合わせて「上伊那農業定時制の廃止もやむをえず」という方向も示した。魅力ある高校づくりに配慮した結果であることを強調したが、他地域に比べ県教委案と一致する部分が多かった。
廃止・転換の方向性が示された箕輪工業関係者でさえ、比較的冷静に
上伊那案を受け止めたのは、多部性・単位制への転換が、全日制過程に近い高校を地域で存続させていくための唯一の手段だと認識したためだろう。
箕輪町長や箕輪工業PTA、同窓会でつくる「箕輪工業高校の未来を育てる会」(会長・平澤豊満箕輪町町長)の方向転換は、そんな思いを最もよく表している。
当初、未来を育てる会は、箕輪工業全日制の存続を求めて署名活動をしたり嘆願書提出をしてきた。しかし、上伊那小委員会は改めて地域案の中で同校の廃止と、多部制・単位制への転換を求めた。廃止の方向性が濃厚となる一方で、未来を育てる会は、多部性・単位制高校の研究会や視察を実施。その中で参加者たちは「多部性・単位制は限りなく全日制に近い学校にもなり得る」という認識を持つ。12月に開いた会合で、会として多部性・単位制への共通の認識を固め「県教委案をそのまま受け入れるのではなく、地域に即した魅力ある多部性・単位制にする」という条件付で、多部制・単位制の設置を積極的に求める姿勢へ方向転換した。地域に高校を残すことを一義的な目的とした決断だった。 -
山岳写真家・津野祐次さんの写真集
駒ヶ根市在住の山岳写真家・津野祐次さん(60)の写真集「光と山気(さんき)の交響曲(シンフォニー)」が完成した。
中央・南の両アルプスをはじめ、八ケ岳、志賀高原、乗鞍高原など信州の山岳地帯で撮影した57点を紹介。山の風景や川のせせらぎ、木々に花々など「場所にこだわらず、自然のなかのひとこまをとらえた」(津野さん)。
このうち、中央アルプス宝剣岳から撮影した雲海に見える御獄山と沈みゆく夕陽は「交響曲が聞こえてくるような世界」と話す。ほかの作品も四季を通じて自然が織りなすさまざまな表情を伝え、撮影時の様子やその時の心境も短文でつづっている。
写真集は、新葉社(飯田市)の信州四季光景シリーズの第1弾で、変形B判、全47ページオールカラー。税別1600円。駒ヶ根市の駒ヶ根高原美術館、長谷村の仙流荘や入野谷ほか、一般書店で販売している。
津野さんは「撮影の時も常に水や新緑によって気持ちが安らぐ。写真を通じて、みなさんの心が和めば」と話している。 -
高校改革プラン推進委員会(13)
第3通学区高校改革プラン推進委員会(池上昭雄委員長)が26日、伊那市の伊那商工会館であり、上伊那、下伊那の小委員会が提出していた試案を、委員会の決定事項として確認した。
この日委員会に対して地域住民が意見陳述した諏訪地域については、削減案の白紙撤回などを求める声が依然として強かった。そのため、できる限り時間をかけて地域の意向を聞き、合意形成を図るため、試案の決定を見送った。
▼箕輪工業の全日制・定時制を廃止し、多部制・単位制を設置すること▼上伊那農業高校の定時制を箕工の多部制・単位制へ統合すること竏窒トした上伊那の小坂樫男伊那市長は「案は学校関係者とも話し合いながら検討してきた。箕工の多部制・単位制に、定時制高校のようなアットホームなものを残せばいいと提案した」と説明。
多部制・単位制が定時制の代替となりえるのかを危惧(きぐ)し「少なくとも、本当に定時制高校の受け皿になりえるのかわかるまでは上農定時制を存続させるべき」と訴える委員もいた。
そのため、プランを導入する07年度を予定していた上農定時制の廃止時期については、今後の検討の中で判断することとなった。
下伊那案についても「飯田工業と飯田長姫の統合」という骨子は決まった。
下伊那が設置を見送った総合学科は「進学校にシフトした総合学科を諏訪に設置しては」と提案する声もあった。
最終案の提出は2月初旬を目指すが、諏訪地域での合意形成の成り行きによっては、延期する可能性もある。 -
厳しい寒さ続き 暖房機器の売れ行き好調
冬型の気圧配置が続き、家電販売店は暖房機器を買い求める人であふれている。
伊那市上新田のヤマダ電機テックランド伊那店では、石油ファンヒーターや電気暖房機器が、1万円前後の比較的安価な製品を中心に、昨年同期と比べて2倍以上の売れ行きだという。
箕輪町から買い求めに来た夫婦は「石油が高くなっているけど、この寒さだからストーブは欠かせない。旧型の製品を使っているから、省エネ機能を備えた新型の石油ストーブを買おうと思って」と話すなど、原油高騰も需要に影響を与えているようだ。
土屋健治店長は「暖冬ということも耳にしていたし、石油の値上がりもあって心配していたが、予想以上の売れ行き」と話す。
エイデン駒ヶ根店でも1縲・万円の石油ファンヒーターや「原油高騰や、手間のかからない製品を求める傾向もあってか」(同店)10万円余の省エネ冷暖房エアコンが昨年同期に比べ、倍近い売上げという。 -
05年度産水稲市町村別収穫量、上伊那の内訳
関東農政局はこのほど、05年度産水稲市町村別収穫量を発表した。
上伊那全体の収穫量は3万5500トン。県内10広域の中では昨年度同様、松本地域に続く量となった。
市町村別に見ると、昨年度より作付け面積が減少した南箕輪村が、昨年度の収穫量を若干下回ったり、中川村が昨年度と同量だったが、それ以外の市町村は、作付面積の増加に伴い、収穫量もわずかずつ上昇した。
10アール当たり収量は、県平均を10キロほど上回る659キロで、10広域で4番目に多かった。南箕輪村は、全体の収穫量こそ減少したが、10アール当たりの収量は上伊那で最も高く674キロだった。 -
上伊那の回顧4月
▽飯島町の飲食店や旅館の経営者有志でつくる「飯島・さくら(馬)を咲かす会」は1日、各店で馬肉を使った「さくら丼」を一斉に発売した
▽中川村の地域情報交流拠点施設整備事業が完成し、1日、役場でCATV開局式があった
▽箕輪町の「みのわ温泉ながたの湯」の入場者数が2日、150万人を達成
▽駒ケ根市に児童発達支援・訓練施設「つくし園」が開所した
▽伊那市富県に8日、自由保育園「はらぺこ」が開園した。園舎の周りにある山や畑、田んぼでの活動を中心に保育園生活をスタート
▽宮田村商工会が呼びかけ人となって整備を進めた新田区の「梅公園」の一期工事が完成
▽南箕輪村長選で、唐木一直氏が初当選
▽箕輪町商工会は11日、中心市街地活性化に取り組む「箕輪町TMO構想」の実働部門「みのわTMOネットワーク2004」を立ち上げた
▽伊那市の伊那部宿旧井沢家住宅が復元され、一般に公開
▽宮田村の山ぶどうに、ブランデーを加えて醸造した甘口ワイン「信州駒が原ドルチェ」が誕生
▽桜で有名な高遠城址公園の入場者数(有料)が19日、600万人を突破
▽箕輪町の発足50周年記念式典が23日にあり、町民ら500人が節目を祝った
▽中川村長選で、曽我逸郎氏が初当選
▽信州高遠美術館の入場者数が27日、開館13年目で40万人に達した
▽駒ケ根市中沢の大成産業の産業廃棄物処理施設をめぐり、地元住民が操業停止を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁であった。一審の地裁飯田支部の判決を支持し、業者側の控訴を棄却した -
上伊那高校美術展
第44回上伊那高校美術展が21日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。高校生の若い感性が光る作品に、来場者は関心を寄せている。県教育委員会、県高校文化連盟などの主催。
上伊那の県立と私立の9校が参加し、油絵、水彩、アクリル、墨絵、木版画、模写、ダンボールアート、イラスト、デッサン、シルクスクリーン、切り絵など多彩な作品206点を展示している。
ダンボールアートは、ペンケースや財布、鉛筆、靴、ラグビーボールなどバラエティーに富み、布や革のような質感をも表現している。
会期は23日まで。時間は午前9時から午後5時(最終日午後4時)まで。入場無料。 -
明るい選挙推進上伊那地区大会
05年度明るい選挙推進上伊那地区大会が21日、伊那市の県伊那文化会館であった。上伊那の選挙管理委員など約200人が参加。若い有権者を代表して箕輪町の倉田明菜さんが、大会宣言文を読み上げ、一層の投票参加を訴えた。県選挙管理委員会など主催。
上伊那は、全国的には投票率が高い地域。9月の衆議院選挙は、前回を4・07ポイント上回る約76%だった。
上伊那地方事務所の牛越徹所長は「有権者の選挙意識向上や期日前投票の影響で、今回の衆院選は全国的にも投票率が上がった。しかし、若年層の投票率は依然として低く、こうした層に対する啓発活動は一層必要」と訴えた。
来年度は、任期満了に伴う県知事選、箕輪町長選、中川村議選、合併に伴う伊那市の市長選と市議選がある。 -
第2回 森の座談会
子どもと読書を考える【下】児童・生徒の国語離れ・読書離れが指摘されている中、伊那谷の子どもの読書とそれを取り巻く状況について、さまざまな立場の人に語り合ってもらった。その2回目。