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町役場で地上デジタル放送観られます
高遠町が進めているケーブルテレビ(CATV)整備事業で、すでに工事を終えた西高遠地区の光ケーブル網を活用して28日、役場庁舎内に設置しているテレビで地上デジタル波を含むCATVの視聴が可能となった=写真。
伊那ケーブルテレビジョン(ICT)=本社・伊那市、向山公人社長=から、光ケーブル網の機器集約施設である高遠サブヘッドエンドを経由し、西高遠地区へ信号を配信する機器を調整。美ヶ原サテライトから試験放送を開始している地上デジタル放送や、ICTの自主放送などが視聴できるようになった。
CATV整備事業は、昨年度の繰越事業で町の過疎債事業として、町内全域に光ケーブル網を設ける。難視聴対策やブロードバンド通信環境の提供、地域情報格差の是正が目的で、来年1月末に終える。
1月上旬ごろには、藤沢地区から順次、CATVの加入を希望する各戸への引き込み工事を開始。町内全域で視聴可能となるのは3月末を予定している。
ICTの専用チャンネルで文字放送によって行政情報も流れることなどから、町は6、7割の加入を目指しているという。 -
中学校の特別教室棟と地域学校連携施設が完成
高遠中学校で、老朽化などに伴い校舎南側に建設を進めていた特別教室棟と地域学校連携施設が完成し26日、使い初め式があった。
1961(昭和36)年に建設された軽量鉄骨のプレハブ構造の特別教室棟は、老朽化と町が東海地震の防災対策強化地域に指定されたことを受けての改築。木造平屋建て(延床面積約531・23平方メートル)で、理科室、技術室とそれぞれの準備室を備える。
地域学校連携施設は、木造平屋建て(延床面積350平方メートル)で、多目的ホールやミーティングルーム、小会議室を設けた。音楽の授業や部活動などに使用するほか、PTAや東部教育会などの活動拠点、地域住民の生涯学習の場として幅広く活用し、地域との連携を促進する。
生徒らを前に伊藤俊規助役は「安心して授業を受けてもらい、校舎とともに良い思い出を残していってほしい」とあいさつ。
各学年の代表者が「待ち遠しかった理科の実験をすることができると思うと楽しみ」「歴史ある中学の新たな一歩。後輩たちにたくさん使われていくことを願う」などとそれぞれ新校舎への思いを語り、教室をじっくりと見て回り完成を喜んでいた。 -
親子で絵本楽しんで 研究熱心・人気持続
高遠町図書館では、絵本の読み聞かせなどをする「こどもひろば」が毎月1回開かれ、園児や小学生の喜ぶ声が響き渡っている。
図書館が開館した翌年の87(昭和62)年2月、町内の子どもの発達段階に応じた知的・情緒的刺激を与え、発達を促す環境づくりなどを目的に、読み聞かせボランティアグループを結成。初回は約90人と大勢の子どもが参加した。
基本方針により、年少児、年中長児、小学生に分かれ、発達段階に応じた読み聞かせが特徴の一つ。それ以外にも、アトラクションの時間を設け、創作体験やゲーム、劇などを繰り広げ、子どもたちに人気だ。
少子化に伴い、参加する子どもは年々減少傾向にあり、現在は初回に比べて5分の1程度だが、楽しみにしている子どもは少なくないという。
「こどもひろば」は現在、主婦らボランティア8人が中心になって進めている。毎月、当日に向けての研修会をして、子どもの年代別に適当な本を選出し、メンバーの前で読み聞かせをして、内容や読み方を研究している。
今年の最終回は24日あり、クリスマスにちなんだ絵本を読み聞かせ、童話「ブレーメンの音楽隊」をエプロンシアターで披露。子どもたちから歓声があがっていた。
ボランティアの一人は「親子で絵本が好きになってもらいたいことが一番の望み。幼少のころから絵本に触れていれば、本を読むことが習慣になっていくと思うんですよね。それに、読む側と聞く側のつながりも大切にしたい。少しでも多くの親子に参加してほしいです」と話している。 -
そば打って下鼓地域住民との交流
高遠町下山田のNPO法人「SALA」=サラ・竹入寛章代表=が運営する宅幼老所で22日、お年寄りの利用者を対象とした「クリスマスそば打ち会」があった。
地域住民も招いて、利用者との交流を図る場とした。講師の指導で、スタッフが利用者を前にそば打ちを披露。40人分を用意して振る舞った。
利用者らは打ちたてのそばを・スズルズル・スと音を立てて舌鼓。大きなツリーが飾られクリスマスムードのなか、歌を歌ったり、ケーキを食べたりして楽しんだ。スタッフが手づくりのクッキーもプレゼントした。
24日には子どもクリスマス会も企画。クリスマスソングを歌ったり、ゲームをする予定という。
SALAは01年に設立後、障害者のタイムケア、入浴や食事介助などのホームヘルプ、外出支援などを展開。宅幼老所は今春併設し、スタッフは「今後も、利用者が楽しめるよう、季節感を取り入れたイベントを考えていきたい」と話している。 -
高遠町婦人会が町社協に寄付
高遠町婦人会(山崎美和子会長、114人)は22日、福祉に役立ててほしいと、町社会福祉協議会に5万円を寄付した。
年間通して会員が各自でしている1円玉貯金と、11月にしたバザーの売上金の一部で、数十年にわたって毎年寄付している。
町社協副会長の伊藤俊規助役は「みなさんの気持ちが通じるように使わせていただきます」と感謝した。 -
版画カレンダー共同製作・公共施設に贈る
高遠町の小中学校自律学級の児童生徒は22日、共同製作した版画の06年用カレンダーを町内の公共施設に贈った。
カレンダーは月めくりで、横55センチ、縦80センチの大きさ。上半分に、だるま市やさくら祭り、灯ろう祭りなど「合併で町が最後の年のため」(担当教諭)高遠に焦点をあて、季節に合った町の行事を中心に描き、下半分に歴を入れた。
児童生徒10人が月ごとで分担し、デザインを考案。表紙は7色、各月は1、2色を使って色鮮やかにした。110縲・20時間かけて85部を仕上げ「よくできたと思う」と出来栄えに満足していた。
3部を届けた町役場では、伊藤俊規助役は1枚ずつめくり、「色にむらがなくてきれい。庁舎内に飾らせてもらいます」と喜び、「これからも頑張って取り組んでください」と言葉を送った。 -
運営しやすい地域自治組織に再編
高遠町の町内会や集落が、構成世帯の減少、高齢化による役員の選出や組織運営に苦慮している現状を受け、7月から地域自治組織の再編を検討してきた各地区の結果がまとまった。新たな体系は来年1月1日にスタートする。
高遠、長藤、三義、藤沢、河南地区に全83町内会・常会があるが、世帯数の少ない地域では運営が厳しい状況にある。また、町内会・常会のまとまりが区長会や町内連合会、総代会など名称もそれぞれ異なっていた。各地区の役員らが、より運営しやすい組織体制にするために体系の見直しを検討してきた。
高遠地区は区制を導入し、東、西、南、北、中の5区を設置。長藤地区は全体を1区とし、長藤総代会長から区長に名称を変更する。河南地区は戸数が10戸前後の越道と押出の両常会を合併し「越道押出常会」とする。三義、藤沢地区はほぼ従来通り。
新伊那市区長会には高遠地区5人、長藤、三義、藤沢地区からそれぞれ1人、河南地区が4人の計12人が出席する予定。高遠町区長会長は5地区の区長会長の中から選出する。 -
新「伊那市」誕生まで100日公用車にPR用ステッカー
来年3月31日の「新伊那市」発足100日前の21日、伊那市・高遠町・長谷村はそれぞれ公用車にPR用のステッカーを張った。合併まで地域住民に一層の周知を図っていく。
ステッカーには「平成18年3月31日 新『伊那市』誕生 伊那市・高遠町・長谷村」と記している。伊那市は、縦30センチ、横50センチ、白地に文字は青、赤色の2色を使ったデザインで、80枚を各公用車に張りつけた。高遠町は縦22・5センチ、横50センチ、黄色地に文字は青、赤、黒の3色で、20枚を張り、長谷村も20枚で伊那市と同様のデザインを用いている。 -
「高遠そば」伝承へ
高遠そば組合と町公民館は高遠閣を会場に、今月から来年2月まで全5回の日程で、高遠そば打ち講座を開いている。伝統ある高遠そばを伝承しようと、底辺拡大を狙った初の試み。地域住民22人が、伝承者コースと初心者コースに分かれて体験し、高遠そばの習得を目指している。
2回目の20日は、組合会員の指導で初回に引き続き、そば粉8、つなぎ粉(小麦粉)2の分量で打つ「二八そば」に挑戦。水回し、こね・練り、延し、切りの行程に沿って手際よく作業を進めた。
初心者コースの参加者たちは初回で・スこつ・スをつかんだ人も多く、指導者から「かなり上達している」と評価を受けていた。
高遠そばの特徴の一つ、辛味大根や焼きみそを加えた辛つゆについても学んだ。
年越しそばを自ら打ちたいという山室の男性(61)は「切るのがすごく難しいけど、講座が終わるまでには完ぺきに習得したい」と張りきっている。
4回目以降はそば粉のみを使った十割そばに挑戦する予定。また、伝承者コースの修了者には認定証が交付される。 -
正月の寄せ植え体験
高遠町公民館講座「趣味の工房」の最終回が17日、町総合福祉センターであり、主婦ら11人が正月用の寄せ植えを体験した。
「正月に向けておめでたく」、松・竹・梅を主に、ナンテンやコケなどを鉢に寄せ植え。参加者は、講師の矢島修さん(46)=伊那市美篶=から「見栄えの良さを出すために左右非対象にするといい」などと指導を受けながら、丁寧に仕上げた。
矢島さんは「鉢にビニール袋をかぶせ、十分に霧吹きして保湿すると、正月に梅を咲かせることができる」とアドバイス。参加者の一人は「我ながら、これならいい正月が迎えれそう」と満足そうに話していた。
講座は、趣味の幅を広げるとともに仲間づくりの機会にしてもらおうと初企画。7回にわたって、アロマセラピーや絵手紙づくりなどさまざまな創作に取り組んできた。 -
オペレッタなど堂々と
高遠町の第一保育園でこのほど、「お楽しみ会」があった。園児たちが、保育園生活で楽しんできた歌や、絵本を題材にした劇などを発表した。
全12プログラム。年長の「こすもす組」は、主人に家を追い出された動物たちが、自分たちの特長を生かして、協力しながらどろぼうを退治する童話「ブレーメンの音楽隊」をオペレッタで披露。用意した衣装に身を包んだ園児は、動物やどろぼうなどの役柄を堂々と演じた。
会場は、我が子の晴れ姿をカメラやビデオで撮影する保護者らであふれ、園児たちの成長に目を細めていた。 -
高遠町 閉町などの記念事業に取り組む
高遠町は本年度、来年3月の伊那市・長谷村との合併に伴う閉町などの記念事業をする。細部は調整中で、予算の範囲内で取り組む。
式典(町村合併50年・町制施行131年・閉町)は来年3月下旬、町総合福祉センターで開く。町議会議員、区長、名誉町民などの参加を予定。町の功績者表彰のほか、町民が多く参加できるようなイベントを計画している。
そのほか▽「ふるさと高遠町」の名前と歴史・文化を後世に残す記念誌の発行▽全町民参加のタイムカプセル埋設▽コヒガンザクラの閉町記念植樹(町内会単位)▽合併記念碑や高遠町道標の建立▽環境美化クリーンキャンペーン竏窒ネど。
事業費は1600万円。12月の一般会計補正予算に計上した。
記念事業は、各種団体、町議会、区長会、商工会など32人で構成する町記念事業検討委員会を設け、式典、記念誌、イベント、イベント(建造物)の4部会に分かれて検討した。
15日の町議会全員協議会で報告があった。 -
年賀状…元旦配達へ早めの投函を
高遠町の高遠郵便局に門松がお目見えした。高さ約1・5メートルで、しめ縄で囲っておかめやナンテンなどを飾り付けている。
15日に始まった年賀状の投かん受け付けに合わせて毎年飾っている。正月の近づきを感じてもらい、早めの投かんを呼びかけている。
同局によると、昨年度の差し出し数は14万枚で、今年度も同数を見込んでいる。例年遅出し傾向にあるが、初日はお年寄りを中心に投かんが多く、「例年より出だしが好調」。
小林研二局長は「年賀状を少しでも多く元旦に届けられるよう、なるべく早く年賀状を投かんしてもらいたい」と話している。 -
第2回市章候補選定
来年3月に発足する新市「伊那市」の市章デザイン候補選定委員会が15日、伊那市役所であった。「二つのアルプスに抱かれた自然共生都市」をテーマとした多彩な作品が並び、次の選考へ進む610点を選んだ。
約2カ月の期間を設け、全国から作品を公募した結果、1206人、2490点の応募があった。
伊那市、高遠町、長谷村からの応募が520点と最多だが、県内を中心に47都道府県すべてから応募があり、米国、英国などからも応募があった。応募者の年齢は、3歳縲・1歳とさまざま。
地域の魅力を的確に表現しているか、さまざまな用途に使用しても印象が変化しないかなどを基準に選考。今回は、完成度の低い作品でも良くなる見込みのある作品は残すなど、可能性のある作品は出来る限り残した。
市章デザインは、最終的に5点になるまで同委員会で絞り込み、正式なデザインは、新市がその中から決定する。委員会の最終結果を、住民に公開するかどうかは検討中。
3回目の選考は1月上旬を予定している。 -
高遠町図書館開館20周年で「あゆみ」作成
高遠町図書館は、1986(昭和61)年12月2日の図書貸出開始から20年目に突入し、このほど、冊子「開館20年 図書館のあゆみ」を作成した。
沿革で、町内の保育園と小学校への配架の始まり、図書館記念日の制定、開館15周年フェスティバル、貸出冊数100万冊突破など、これまでの主な出来事を掲載。
1830(文政13)年に中村元恒と井岡良古によって高遠文庫を創設、1908(明治41)年に、青年有志や小学校教員によって会員制の図書館として高遠図書館を開設したことなども紹介している。
「数字で見る図書館20年」では、総貸出冊数と登録者数、年度ごとの住民1人当たりの平均貸出冊数と、総貸出冊数の推移などを掲載。「ベストリーダー」として、91縲・4年度まで、一般書、児童書、絵本の3分野別に、年間一番読まれた本も載せている。
さらに、古文書館の所蔵古文書、図書館で出版した本昨年度までに18回あった百人一首大会の歴代優勝チーム、希月舎文庫や進徳館蔵書本についても掲載している。 -
第9回弥勒新そば祭り
高遠町弥勒の有志でつくる「弥勒そばの会」(27人、池上裕敏会長)は11日、第9回新そば祭りを弥勒多目的集会施設で開いた。地区内外から切れ間なく町民が訪れ、手打ちの新そばを味わった。
そばの会は94年に発足。0・8ヘクタールの休耕田を利用してソバを栽培している。当初は会だけで祭りをしていたが、97年から地区住民への感謝の気持ちを込めて現在の形になった。
午後3時の祭り開始に向け、会員は朝9時から準備し600食のそばを打った。祭りには次々と人が訪れ、会場は満席。「やっぱりうまいねぇ」とうなづきあいながら、新そばをたん能していた。
恒例のそば打ち体験も人気で、会員の指導を受けて、慣れない手付きながらも練る、伸ばすなどの作業を楽しんでいた。 -
社会福祉協議会合併協議会
伊那市、高遠町、長谷村の社会福祉協議会合併を検討する第6回合併協議会が8日、伊那市福祉まちづくりセンターであった。前回提案した各種事務事業に関する提案を承認。障害者訪問介護事業など8事業に関する事前提案があった。
現在は3市町村に事業所がある指定障害者居宅介護事業については、財政的側面から長谷村の事業所を高遠町の事業所と統合することを提案。これまで伊那市社会福祉協議会が運営してきた伊那市総合福祉センターの運営については、指定管理者制度導入に伴い、今年度で市社協への委託廃止となることを、改めて確認。協定項目として提案した。
伊那市福祉まちづくりセンター「ふれあいーな」について、指定管理者制度の指定業者として08年度まで現行運営を継続。3市町村の高齢者生活福祉センター事業、長谷村のデイサービスセンターや小規模多機能施設の運営についても、現行通りの継続を提案した。 -
厳選ほのぼの作品 気持ち和ませて
漫画家・橋爪まんぷさん(65)=伊那市境南=の「4コマまんが100点漫展」が来年1月9日まで、高遠町の信州高遠美術館で開かれている。
同美術館の依頼を受け、美術館では初めての個展。20年近く描きためた4コマ漫画の中から時事問題を除いた100点を厳選し、個展に合わせて全作品に色を付けてた。
サラリーマンの日常生活を描いた作品が中心で、職場での上司とのやりとりや、妻子との会話などを取り上げている。
まんぷさんは「作品はどれもほのぼのとしたもの。殺伐とした時代のなかで気持ちが和めばうれしい。ぜひ見にきてください」と来場を呼びかけている。
期間中の土・日曜日、祝日の午後2時縲・時は、チャリティまんが似顔絵会をする。色紙代1500円で、希望者に「ちょっとおもしろい漫画タッチの顔」を描く。売り上げ金の一部を社会福祉に寄付する。
10日の午後2時と4時の2回、伊那市を中心に活動するアマチュアバンド・柘植晃&スターダストを招き、まんが&ジャズライブもする。
午前9時から午後5時(最終日は3時)まで。毎週火曜日、年末年始(28縲・月3日)は休館。入館料は一般500円、小学生150円。
問い合わせは、信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
仙醸で重油漏れる
水源汚染回避に全力高遠町上山田の仙醸(黒河内靖社長)で8日、重油が漏れ出し、同社と高遠町・高遠消防署などが、原因の究明と土壌・水源汚染の防止に奔走した。
漏れ出したのボイラー用の重油、推定2・6キロリットル。地下に埋設された配管部分に何らかの異常が生じたもの見られている。タンクが空になったので補充したところ、ボイラーを使用していないのに異常な速さで重油が減り漏出に気付いた。
タンク周辺を掘削し漏出状況を調べたところ、地表から40縲・0センチ下の茶色の地層の部分に重油が滲んでいることを発見。地層の広がり方や地下水の具合などにより、土壌・水源地汚染が心配されることから、夜まで異常箇所の確認と、汚染の広がり具合の確認作業が続いた。近くには高遠町河南地区の水道水に利用されている押出水源地がある。
仙醸の伊藤好専務は「当社も水が命の仕事。汚染防止と原因究明に全力を尽くしたい」と本紙に話した。 -
高遠そばの魅力PR 「かくし味いっぱい…」審査員特別賞を獲得
県内の各市町村が地域の魅力をPRする「第5回ふるさとCM大賞NAGANO」(長野朝日放送主催)で、高遠町の高遠そばをテーマとした作品「かくし味いっぱい高遠そば」が審査員特別賞の「さわやか賞」を獲得した。
作品は、高遠産の玄そばを使ったそば打ちの様子や、辛味大根のしぼり汁に焼きみそを加えた「辛つゆ」など、高遠そばの特徴を紹介。ヴィバルディ作曲の「四季」に、桜などの町の魅力を紹介して、「あったかな人の心が隠し味 高遠そばの里」と最後を結ぶオリジナルの歌詞をのせた曲を合わせて流している。
96作品の応募のなかから最終審査に残り、「曲を聞きながら桜をイメージできたし、高遠そばも食べたいなという気持ちにさせられた」と評価を受けた。 石工と石仏を題材にした昨年に続く受賞。CMは来年、年間通して30回放映される予定だ。
総務課秘書広報係は「2年連続の受賞は本当にうれしいし、町の宣伝もできてありがたい」とうれしさをにじませている。 -
町内3団体が募金、収益など福祉や三宅島支援へ寄付
高遠町老人クラブ連合会と伊那広域シルバー人材センター高遠地区は6日、町の福祉事業に役立ててほしい竏窒ニ、募金を町役場に届けた。
老人クラブ連合会は、年末恒例の女性部の活動の一環として、会員一人数百円づつ集めた募金12万1800円を寄付。シルバー人材センターは「助け合い募金」として、11月末にあった地区懇談会の席上などで会員から募った3万3400円を届けた。
伊東義人町長は「会員の皆さんの心温まる募金ありがとうございます。町福祉のために有効に使わせていただきたい」と感謝した。
また、10月末から11月初旬にかけて展開した高遠城址(し)公園の秋まつりで、食事所や町内のそば店でそばを提供した人たちが、収益金の一部や募金の合計金3万4157円を、町が友好交流する三宅村(東京都)の帰島支援金として町に預けた。 -
仙醸、「仙人蔵」飲み比べ
街の飲食店と協力して高遠町の醸造会社仙醸(黒河内靖社長)は、上伊那の5軒の居酒屋と協力して、新しい銘柄「仙人蔵」のさまざまなタイプを飲み比べる企画を始めた。
純米無ろ過原酒・純米吟醸酒・特別本醸造酒・純米酒の4つのタイプの仙人蔵を用意し、特製の飲み比べグラスで50縲・0ccずつ味わってみようというもの。1つの銘柄でも、製造工程の違いで味が変わることがよく分かり、同社では、日本酒探訪の入口になると位置付けている。
同社の試みに協力するのは、高遠町西高遠の「ながせ」、伊那市旭町の「むさし」、入舟の「亀」、春日町の「串正」、駒ヶ根市中央の「さいとう」。「仙人蔵のみくらべセット」として840円で提供する。
仙人蔵は03年から製造発売。はじめは純米酒をろ過せず、水を入れてアルコール度数を下げることもしない「無ろ過原酒」タイプだけだったが、「仙醸の新しい酒」と評判が広がるにつれて、醸造工程を低温に保って香りと繊細さを出した「純米吟醸酒」、米の個性を活かした「純米酒」、キレと飽きのこない味を出すために、ごく少量、醸造用アルコールを使用した「特別本醸造酒」竏窒ネどタイプを増やしてきていた。
同社企画主任の丸山慎一さんは「これを機会に、まず仙醸の、そして日本酒全般への関心を広げていただければ幸い。若い女性にも向いていると思います」と話す。 -
絵本の魅力お父さんにも
高遠町図書館と高遠町公民館による「心を育てる絵本講座」が4日、町文化センターであった。町出身で、北原こどもクリニック(伊那市)院長の北原文徳さんの「お父さんにも伝えたい絵本の魅力」と題した講演に、親子や地域住民約50人が耳を傾けた。
北原さんは昨年4月、伊那市在住の父親5人で立ち上げた「パパS‘絵本プロジェクト伊那」の活動を紹介。保育園を訪れ、読み聞かせをしている様子をビデオで流し、「2歳までの子どもは絵本を耳で楽しむ傾向があり、動物の鳴き声や車が動く音などを迫力ある読み方をすると喜ぶ」と子どもの特徴を話した。
自身の経験からも、「お父さんがつまらなそうに読むと、子どもはもっとつまらないから気をつけて」と指摘し、「お母さんが絵本を読む家庭がほとんどだとは思うが、お父さんにも絵本の楽しみ方を知ってほしい」と呼びかけた。
読み聞かせの大切さや絵本のいろいろな楽しみ方も話し、数冊の絵本を取り出して読み聞かせをすると、北原さんの愉快な読み方に子どもたちも大はしゃぎだった。 -
イルミネーションで街明るく
高遠町の本町実業団(嶋村正登団長)は3日、クリスマスに向けて国道361号沿いにイルミネーションを設置した。
町総合福祉センター前から本町交差点までの約100メートル間の道路両側の街灯に、雪の結晶型をしたイルミネーションを7基飾り付けた。同日夜から2月の中旬までともし、「商店街が少しでもにぎやかくなれば」と話している。
仲町などの実業団も近く取り付ける予定で、商店街の冬の夜が彩られる。 -
図書館知って親しんで
高遠町図書館で3日、「としょかんまつり」が始まった。今年で開館20周年を迎え、歴史をたどる「20年のあゆみ展」、体験講座、古本・雑誌市などを繰り広げている。4日まで。
恒例の古本・雑誌市では、図書館や町民から寄せられた廃棄図書約500冊を無料配布している。教養書や文学書、雑誌などさまざまで、子どもからお年寄りまで、人気のコーナーとなっている。
「20年のあゆみ展」では、図書館の年間の利用状況や行事、所蔵している古文書の紹介などが記され、毎年発行している「図書館だより」や、これまでの図書館での出来事を写した写真などを並べている。
「押し花教室」と、年賀状に描く「つぶやき画講座」もあった。押し花教室は約10人が参加し、来年の干支(えと)にちなんで犬の写真に、ムラサキハナナやビオラ、ロベリアなどの押し花を飾り付けたしおりを作った。
4日午前10時30分からは「心を育てる絵本講座」がある。北原こどもクリニック(伊那市)の北原文徳院長が「お父さんにも伝えたい絵本の魅力」と題し、絵本の楽しみ方などについて語る。
絵本の複製原画展、本を借りた人に手作りのコースターも贈っている。
鈴木岬館長は「20年間やってこれたのも町民の協力があったからこそ。感謝を込めてやらせてもらっている。まつりを通してさらに図書館に親しみをもってもらいたい」と話している。 -
高遠町で発見した砲弾 伊那署が現地調査
2日、高遠町原勝間の三峰川沿いの工事現場斜面で作業員が砲弾1個を発見した件で、伊那署は3日、工事発注側の三峰川総合開発工事事務所と、受注側の工事業者の合計約10人とともに、現地を調査し、他に砲弾がないことを確認した。
砲弾が発見された美和ダムの洪水バイパストンネル出口上部では、周囲を署員らが午前10時30分ころから約1時間調査した。畳(たたみ)、空き缶、鉄パイプなどの廃棄物が同じ地表からは見つかったが、砲弾はなかった。
署員は「廃棄物が散乱している様子から、砲弾も投げ捨てた可能性がある。ごみも全体的に古く、廃棄物処理及び清掃に関する法律の制定(1970年)の前に捨てたと思われる」と説明した。前日の午後6時30分ころに設置した立ち入り禁止ロープは、午後11時30分ころ除去。工事再開は5日からとなったが、「発見したらそのままにして、通報してほしい」と注意を呼びかけた。
砲弾は2日午後2時30分ころ、作業員が斜面から頭を半分出していた状態を発見した。伊那署が写真を撮影し、陸上自衛隊朝霞駐屯所の爆発物処理隊に照会し、「爆発する可能性はない」とされため、防爆マットで梱包し同署で保管。全長は約28センチ、直径は約7・5センチ、旧ロシア製と見られ、全体がさびていた。
作業員の一人は「場所が竹やぶだっただけに、最初は竹の子かと思った。目盛があったのでダム工事の検査機械かと思って届けたが、砲弾と分かりびっくり。まさかこんな場所に」と話した。
砲弾は来週、同駐屯所に引き渡し処理する予定だ。 -
こだわりの高遠ブランド 純米酒「やまむろ」発売
高遠町の酒販店14店でつくる町酒販店活性委員会(桜井節男会長)は2日、三義の山室水稲耕作組合(原康人組合長)、醸造会社「仙醸」と共同開発した純米しぼりたて生「やまむろ」を3日、千本限定で発売すると発表した。
酒米栽培、醸造、販売をすべて地元でこなし、特産品「高遠ブランド」として純地酒の開発を目指した試み。同組合と仙醸に協力を依頼し進めてきた。4月から約3・5ヘクタールで酒米「ひとごこち」をじかまき栽培し、268俵を収穫。うち120俵を仙醸で仕込み、先月下旬にしぼりこんだ。
「やまむろ」(720ミリリットル、1200円)はアルコール度17・9%、「しぼりたての荒々しさのなかに、米の甘さと辛口酒独特ののどごし」が特徴。仕込みの残りを貯蔵し、一部を来年3月に一升瓶で、さらに熟成させて来秋にも発売する予定。
委員会は03年7月に発足、内部で研究会を立ち上げて商品開発に取り組んできた。桜井会長は「本当の地酒を開発したいとやってきた。非常にいい仕上がりで、自信をもって発売する。地元をはじめ多くの人に愛飲してもらいたい」と話す。 -
舞踊・歌謡ショーで楽しいひととき演出
高遠伊那東ライオンズクラブ(細田行一会長、35人)は1日、高遠町長藤の町デイサービスセンター「くつろぎの家」と伊那市美篶の養護老人ホームみすず寮を慰問した。
同クラブは、年末の恒例行事として30年近く地域の福祉施設を訪れ、奉仕活動をしている。今年は出演依頼した地元で活動する「高遠町郷土舞踊会」と、宮田村の歌謡ボランティアグループ「座・一番星」がショーを繰り広げて、利用者を楽しませた。
くつろぎの家は5度目の訪問。一番星のメンバーは「東京のバスガール」「人生劇場」「旅の夜風」など6曲を歌った。利用者は歌詞カードを見ながら、メンバーの歌に合わせて口ずさんだり、懐かしいメロディーに聞き入っていた。舞踊会は「義経伝説」「潮来の宿」「高遠桜悲恋」など、華麗な舞を披露した。
細田会長は「少しでも利用者の気持ちがやすらげばうれしい。これからも奉仕活動などを通して、何かの役に立っていきたい」と話していた。 -
職人に技・知識学ぶ
高遠町の高遠北小学校でこのほど、地域交流講座があった。地域の良さを知ろうと3年目。児童たちは町内の住民を講師とする全6講座から希望する講座に分かれ、ろう細工や竹細工、高遠太鼓の演奏、化石づくりなどを体験した。
町の名物「高遠まんじゅうづくり」は、西高遠の文青堂菓子店(武井文一店主)に児童8人が出向き挑戦した。
こしあんを生地で包み、丸めたり、くり抜き器を使って、タヌキやウサギなどの形にして、蒸し器にかけた。あんこの入れ過ぎで生地が破れたり、小麦粉を顔につけてしまうなどの珍場面もあった。
ふっくらと仕上がったまんじゅうに一つずつ、「高遠城址まんじゅう」と焼印を押し、市販品と同じように包んで出来あがり。児童たちは「おいしい」と笑顔を浮かべて出来たてをほお張り、余った分は持ち帰った。
3年生の伊藤詩穂さん(9つ)は「まんじゅうが好きだったから自分で作ってみたかった。実際にやってみると難しかったけど、いろんなことを知ることができ楽しかった」と話していた。 -
アマランサスの種を活用 商品開発へ
高遠町の国道152号杖突街道沿いにある遊休農地で観賞用穀物のアマランサス(ヒユ科)を栽培している高遠花摘み倶楽部(赤羽久人理事長)は29日夜、種を活用した商品を開発するための研究会を町総合福祉センターで開いた。実際に種を使ったビスケットなどを売り出している森永製菓研究所(横浜市)の尾畑高英技監から加工方法など研究事例を聞いた。
同倶楽部は地域と経済の活性化を図ろうと今春、アマランサスの研究を進める信州大学農学部の根本和洋助手と連携して栽培に乗り出し、花園づくりを進めてきた。製菓業者などを巻き込み、栄養成分が豊富で繊維、鉄分、カルシウムなど成分値が高い種を生かした商品化を目指し、「土産物ものとして地域おこしを図る」。
これまでは花や茎を用いて天ぷらやおひたしにしたり、同様に栽培している地域に視察に出向くなど研究を重ねてきたが、秋に種が収穫できたことで今回、会員をはじめ、町内や近隣市町村の業者ら約50人が参加し、正式に研究会を立ち上げた。今後は、収穫した約400キロの種を各店に提供し、研究してもらう。
尾畑監事はアマランサスの栄養価や研究成果を紹介。「小麦粉などと混合することで栄養価をさらに高め、価値を発揮する」「黒糖を使うと臭みがなくなる」などと助言し、「おいしくなくては消費者は求めない。おいしい健康食品を作ってもらいたい」と呼びかけた。
赤羽理事長は「春までに商品を開発して、観桜客に土産ものとして売りたい。商品を通してアマランサスを広く周知していければ」と話している。