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少林寺拳法教室自然体験
宮田村少林寺拳法教室は30日、駒ケ根市赤穂北割一区の山林で自然体験学習教室を開いた。約20人の親子が参加し、シイタケ採り、炭焼き体験、カブトムシ捕りなどを楽しんだ。
教室の指導者水上平八郎さんのシイタケ栽培場では、シイタケを自由に採っていいとあって、子どもたちは積まれたホダ木のあちこちに生えた見事なシイタケを目を輝かせて夢中で取っていた。
駒ケ根林業青年会議の炭焼き窯「森遊窯」の前ではまき割りに挑戦。なたを持つのも初めてという子どもたちは最初はなかなか思った所になたを振り下ろせずに苦心していたが、数回繰り返すうちにこつをつかんできれいに割れるようになった=写真。
指導者らは「普段体験することの少ない自然の中での作業を通じて、森や水のありがたさを感じ取ってもらいたい」と話していた。 -
第3回北信越大学オープンソフト大会
第3回北信越大学オープンソフトボール大会(女子の部)が29・30日、宮田村の宮田球場で開かれた=写真。6チームが出場して行われたトーナメント戦の結果、中京女子大(愛知県)が2年連続2回目の優勝を果たした。長野県の松本女子大は決勝に進出したが、接戦の末惜しくも6竏・で破れた。
上位は次の通り。
(1)中京女子大(愛知県)(2)松本女子大(長野県)(3)大阪国際女子大B(大阪府) -
駒ケ岳北御所ルートの復旧作業
伊那谷の中学校の伝統でもある中央アルプス駒ケ岳集団登山の主要ルートで、今回の豪雨により被害があった宮田村の北御所林道について、管理する南信森林管理署は31日から作業に入り、1週間程度で復旧する見通しを示した。豪雨で大半の中学校が夏休み明けに登山を延期しており、それには間に合う公算だが、30日に北御所から入山して登頂を予定していた駒ケ根東中学校は、往復ロープウェー利用に変更する。
同署によると、林道入口から500メートル付近をはじめ5カ所で崩落。「緊急車両が通れないため、学校集団登山は現時点でできない」と説明する。
ただ「工期は1週間程度で、夏休み明けの利用には支障がない予定」とした。 -
さくらがブドウの袋かけ体験
汗流す充実感、園主平沢さん夫妻の厚意で宮田村の心の病と向き合う当事者グループ「さくら」は27、28日、村内駒が原の農園でブドウの袋かけ作業に挑戦した。園主の平沢秋人さん、明子さん夫妻が「収獲するだけでなく、もっと色々な体験をしてみては」と快く農園を開放して実現。自分が書いたイラストや文字入りの袋を一つひとつ丁寧にかけ、楽しみながら働く意欲を高めた。
昨年も平沢さん夫妻の厚意でブドウの収獲を体験したメンバー。
「今年は袋かけもやってみませんか」と声がかかった。
夫妻との会話も楽しみつつ、にぎやかに作業。袋には自分の名前や似顔絵を書くなど、愛着も込めた。
「来年はみんなで栽培もしてみない。将来ワインなんかできたら最高じゃん」と平沢さんから持ちかけられ、メンバーは夢もふくらんで笑顔。汗を流す充実感に浸り、9月中旬の収獲を心待ちにした。 -
伊那谷最大の馬宿、宮田村大田切に存在
江戸から明治にかけ伊那街道で発達した民間輸送の仲馬(ちゅうま)。研究する都筑方治さん=飯島町出身、群馬県在住=の調査で、馬15頭が一度に泊まれる伊那谷最大の馬宿(うまやど)が宮田村大田切にあったことが分かった。馬を引き連れる馬方(うまかた)の宿泊施設でもあり、太田切川を渡る物流に重要な役割を果たしたとみられる。
29日に同村公民館が開いたふるさと発見講座で発表した。
今までの研究では、辰野町小野と駒ケ根市小町屋の間で馬宿の存在が未確認。空白区間だったが、都筑さんは仲馬の移動距離などから宮田村周辺にもあるはずと調査していた。
箕輪町で見つかった古文書から、大田切の馬宿が文政6(1823)年の正月2日に、宿泊した今村、横川(ともに現辰野町)の馬方の失火により焼失したという記述を発見。
現地調査で、馬宿があったとされる家人から「正月に火事を出して財産をなくした」という言い伝えがあることを聞き、古文書に記される物的証拠が現在も同家に残っていることから確証を得た。
今までは9頭が泊まれる飯島町七久保の馬宿が伊那谷最大とされたが「川が増水すれば、仲馬は足止めを食らう。大田切周辺には他にも馬が泊まる小屋があったのではないか」と都筑さんはみる。
宿場ごとに荷物を中継する幕府公認の伝馬制度に対して、仲馬は送り主からあて先まで中継せずに責任持って引き渡す。一度に3縲・頭の馬で物資を運ぶが、長距離輸送のため馬宿は欠かせない存在だった。
宅配便をはじめ現代の流通の原点でもある仲馬だが、都筑さんは「伊那街道は中山道の脇街道で、宿場に常備していた馬が少なかったことも、仲馬の隆盛につながったのでは」と話していた。 -
南割区行政懇談会
宮田村南割区は27日夜、行政懇談会を開いた。約50人の住民が参加し、村理事者や地区担当職員と意見交換。教育、福祉から産業の活性化まで、幅広い内容で議論した。
企業誘致にからめて農業問題についてもふれ「将来的な食糧問題も考慮に入れて、農地、農業の保護も大切では」などの声が複数挙がった。
産業建設課は「農地をむやみやたらに減らそうとは考えてもいない。産業発展のために農地を工業用地に変えざるえないケースもあるが、守るべき農地は守っていく」と答えた。
今回の豪雨災害で、他の自治体では携帯電話のメール機能を使った情報システムが機能したという意見も挙がり、村総務課は「村としても有効手段を検討していく」とした。
また、住民運動で中止を勝ち取った産業廃棄物処分場計画地の跡地問題で「運動を風化させないためにも、跡地の利用法を考えるべき」と提案もあった。
小林修助役は「どういう形が良いのか、もう少し時間をかけて考えたい。意見も参考にする」と答えた。 -
シルバー人材宮田事業所が奉仕活動
役場の庭木、きれいにお手入れ駒ケ根伊南広域シルバー人材センター宮田事業所は27日、宮田村役場の庭木せん定や草刈りなどの奉仕活動を行った。63人の登録会員のうち50人ほどが参加。「村の顔である役場周辺をきれいにしたい」と、ボランティアで汗を流した。
同センターが受託する事業のなかで最も多いのが庭木の手入れや草刈り。精通している会員が、プロの手仕事で手際良く作業していった。
この奉仕活動は7年ほど前から毎年実施。清水靖夫村長は「いつもありがたい。本当にきれいになった」と感謝。
同事業所の後藤元紀さんは「村にはお世話になっており、少しでも役に立てれば」と話していた。
村内では同センターが受託する仕事量が増えており、一緒に働く新規会員を幅広く募集中。仕事の依頼も受け付けている。問い合わせは同事業所85・5912まで。 -
シルバー人材宮田事業所が奉仕活動
駒ケ根伊南広域シルバー人材センター宮田事業所は27日、宮田村役場の庭木せん定や草刈りなどの奉仕活動を行った。63人の登録会員のうち50人ほどが参加。「村の顔である役場周辺をきれいにしたい」と、ボランティアで汗を流した。
同センターが受託する事業のなかで最も多いのが庭木の手入れや草刈り。精通している会員が、プロの手仕事で手際良く作業していった。
この奉仕活動は7年ほど前から毎年実施。清水靖夫村長は「いつもありがたい。本当にきれいになった」と感謝。
同事業所の後藤元紀さんは「村にはお世話になっており、少しでも役に立てれば」と話していた。
村内では同センターが受託する仕事量が増えており、一緒に働く新規会員を幅広く募集中。仕事の依頼も受け付けている。問い合わせは同事業所85・5912まで。 -
日発運輸が宮田村北割区に物流拠点建設へ
日発運輸(本社横浜市)が、宮田村北割区の広域農道沿いに新たな物流拠点を建設する。地権者との土地売買契約が完了し、10月着工、来年5月に稼動開始の見通しとなった。同社は、自動車部品用バネ製造の大手で宮田村や伊那市、駒ケ根市に6つの関連工場を持つ日本発条(ニッパツ)のグループ子会社。工場の材料、製品を一括管理して効率化を図るねらいだが、将来的に幅広い物流取り扱いも視野に入れる。
総敷地面積は1万890平方メートル。材料保管、製品保管、積み込みと3区分した棟続きの倉庫を建設する。
駒ケ根市内2カ所に分散していた駒ケ根営業所の物流機能を集約して、そのまま移転。従業員20人も移る。
村内にある日本発条伊那工場の至近距離に位置し、同工場などの材料、製品を管理。工場内に余分な在庫を抱えないようにするなど、合理的な物流体制を構築する。月間の取り扱い量は材料だけで800トンほどを見込む。
また、同運輸はグループ以外の物流も手がけていることから、南関東・信州地区事業部の藤田正部長は「ニーズに応じて、事業の拡大も検討していく」と説明した。
建設地は優良農地として保護されてきたが、伊那、駒ケ根両インターに近いなど立地条件が良好。産業振興面などから村土地開発公社も仲介にあたっていた。地権者は4人で土地の売買総額は約1億3100万円。
27日夜に地元住民説明会があり、意見が挙がった周辺環境の配慮について、同社は善処していくと示した。 -
クマのしわざ?、養蜂場荒らされる
宮田村大田切区の太田切川沿いの河畔林内で、クマによって養蜂場が荒らされたと26日朝、同村に通報があった。村産業建設課の担当者が調査したところ、クマが蜜をなめたと思われる跡や、子グマとみられる足跡などを確認。目撃情報はないが、現場近くには民家もあり、注意を呼びかけている。
現場には養蜂箱数十個が置いてある。数日前から荒らされた形跡があり、駒ケ根市内に住む養蜂場の所有者が村へ相談して分かった。
周辺は河畔林が続くが、水田などで開けた場所もある。この養蜂場もすぐ脇には水田があり、約100メートルほど離れた場所には民家や工場も点在している。
村は防災無線や有線による広報を使って全村に注意を促したほか、現場周辺に広報車を巡回させている。
また、養蜂場の所有者には早急に電気柵を場周辺に設置するよう指導した。
村内では近年クマの目撃が相次いでいるが、中央道や広域農道より東側に出没したという情報はない。
村内は集中豪雨により山林被害も出ているが、クマの出没との因果関係は分かっていない。 -
豪雨被害の林道復旧見通し立たずも、孤立した牛たち元気に
豪雨により決壊した宮田村の寺沢林道で27日から、本格的に土砂を取り除く作業などが始まった。26日には林道終点の宮田高原まで、村や村議、地方事務所の担当者らが視察。高原内に取り残されている放牧中の牛9頭の健康状態が、良好であることも確認した。ただ、林道入口から6・5キロの崩落は、道が約10メートルに渡って崩れてなくなっており、早期の復旧は困難な状況だ。
村は宮田高原キャンプ場の今季営業を既に断念しているが、大きく崩落した場所は車が全く通れないため、放牧牛の下山も見通しが立たない状態。
26日の視察で牛の健康状況などを確認した村の担当者は「今のところは問題ない」と説明する。
しかし孤立状態が長引くことも予想され、関係者は苦慮。村は定期的に宮田高原まで入り、牛の管理を行っていく計画だ。 -
中学生レスキュー隊員がパソコン教室サポート
夏休み恒例、初心者対象の宮田村公民館パソコン教室が27日、開講した。宮田中学校の生徒有志でつくる「パソコンレスキュー隊」が講師補助として参加。質問に受け答えするなど、指導にあたった。
同中の堀川隆義教諭が講師で8月2日までの全4回。今年は幅広い年齢層の15人が受講し、簡単な文章や写真編集、暑中見舞いハガキの作成などに挑戦している。
レスキュー隊は昨年の教室に引き続き2回目の・ス出動・ス。
この日は3人の生徒が、困っている受講者のサポートにあたっていた。 -
安協宮田支会が通学路などに反射材設置
交差点事故を防ごうと、宮田村内の通学路など5カ所に27日、高輝度反射材が設置された。伊南安協の事業で、この日は同宮田支会の役員が協力して道路脇の縁石などに取りつけた。車のライトで反射することにより、横断歩道の存在をドライバーに知らせ、歩行者の安全を確保する。
今年4月に駒ケ根市内に設置したところ、「交差点が分かりやすい」など評判に。管内各市町村に設置しようと、伊南安協が事業化した。
宮田支会は、小、中学校近くの通学路交差点、町3区やつつじが丘区、中越区の事故の危険性が高い場所を選んで設置。
橋爪利夫支会長は「ドライバーに注意を促すとともに、設置したことが少しでも事前の啓発になれば」と話していた。 -
高校総体出場など3選手を村長激励
宮田村から全国高校総体と全国小学生テニス選手権に出場する3人の激励会が28日、村役場であった。清水靖夫村長がエールを送ると、ベストを尽くすと誓った。
フェンシング個人の赤穂高2年の三澤杏奈さん=大原区=、新体操団体の伊那西高2年大沢ひとみさん=南割区=は、ともに2年連続の全国。
来月に大会が迫るが「今まででベストの状態。常に上位を狙って最後まで戦いたい」(三澤さん)「最高の舞台で最高の演技をみせたい」(大沢さん)と抱負を語った。
テニスで初の全国の舞台を踏む宮田小学校6年の牧野菜摘さん=町3区=は「レベルも高いと思うが頑張りたい」とあいさつした。
清水村長は「村の代表として活躍を期待している。日ごろの成果を発揮してきてください」と激励した。 -
豪雨により閉鎖の村マレットゴルフ場、再開は来週の見通し
豪雨による影響で、宮田村新田区の村マレットゴルフ場が閉鎖している。再整備して来週には営業を再開する見通しだ。
19日に決壊した黒川の水や土砂流入などで、入口駐車場の路面が所々で削られている状態。
さらに冠水により一部コースが荒れ、のり面の崩落などもあった。
村教育委員会は安全面の問題から、場内を立ち入り禁止にしている。
27日までに10数団体が予約を入れていたが、連絡を入れてキャンセルにした。その他の利用問い合わせも多いが、天候の回復を待って復旧作業に着手する。 -
豪雨の影響で中ア駒ケ岳登山ルートの一部が利用困難に
豪雨の影響による林道の決壊や増水などで、中央アルプス駒ケ岳の宮田村の沢すじ沿いの登山ルートの利用が困難になっている。運行を再開した駒ケ岳ロープウェーなどを利用して頂上へ向うルートは、崩落などの情報は入っていない。村など関係者は細心の注意を呼びかけつつ「風評被害」の拡大に頭を悩ませている。
「自然相手ですから、全てが大丈夫ですよとはお答えできません。十分注意して、状況判断を徹底してください」。
上伊那地方の観光の中核を担う中央アルプス駒ケ岳。玄関口にあたる宮田村役場の観光担当者は、問い合わせの電話に苦慮した。「観光は重要な産業。だからといって、簡単に安全と天秤にかけるわけにもいかない。何とコメントしたら良いか困っています」。
登山道の伊勢滝ルートは、寺沢林道の崩落で登山口となる宮田高原まで入れない状態。同ルートを経由して宝剣岳方面へ向う沢、八丁坂ルートも増水などの危険性があり、村は通行自粛を求めている。
接続する県道の決壊で運休になっていロープウェーも25日から本格的に再開。
終点の千畳敷から宝剣岳、頂上などへ向う登山ルートに支障などの報告は入っていないが、アルプスという自然が資源だけに、豪雨が与える風評被害は計り知れない。
「全国ニュースでも流れた。被災地というイメージがついてしまうことが一番こわい」と関係者の苦悩は続く。 -
宮田小2年掘井さんの俳句、いとうせいこうさんも絶賛
コンクールで審査員賞に宮田村宮田小学校2年生の堀井ステファニーさんが、全国から166万余もの作品が集まった俳句コンクールで見事に入選。妹のことを真っ直ぐな視点でとらえた作品で、小説家のいとうせいこうさんが絶賛し、審査員賞に輝いた。
飲料メーカーの伊藤園が募集した「第17回おーいお茶俳句大賞」。2年2組の仲間とともに俳句に親しんでいる掘井さんは、妹が笑っている情景に「あかちゃんて わたしのこと しんじてる」と詠み、応募した
審査員賞に選んだいとうさんは「これほど邪念のない感情は確かになく、世界を浄化する力さえあると思った。現代社会に生きる私たちに反省を促すような重く、また明るい句です」と選評した。
「妹のことが本当にかわいい」と話す堀井さん。受賞も心から喜んでいた。 -
小学生親子がブルーベリー狩りを楽しむ
JA上伊那宮田支所・村学校給食を育てる会は23日、駒ケ原ブルーベリー団地で小学生親子を対象に、夏の収穫体験を行った。
自然に触れ、自分で汗して、収穫した野菜や果物を味わう、初めての企画に15組、約40人が参加し、ブルーベリー狩りを楽しんだ。 ほ場では園主の小田切多門さんが「黒く完熟した実は触っただけでポロっと取れる」と説明。子どもたちは真っ黒に色づいた実を次々とほおばり「甘い!」「おいしい」と口に運んでいた。
また、お持ち帰り用もせっせと摘んだ。
長男、長女の3人で参加した向山雅恵さんは「とても甘い。店で買って食べたのとは全然違う」と話していた。
次回の収穫体験は30日、ジャガイモとスイートコーンを予定する。 -
リンゴオーナー630本を契約
宮田村とJA上伊那宮田支所は23日、りんごオーナー契約会を村ふれあい広場などで開いた。愛知県など県外から家族約千人が宮田村に訪れ、農園で実が6センチ前後に肥大したリンゴの木を品定めし、630本の契約が成立。
契約会は1昨年から果実の生育がわかる夏の時期に実施している。
また、近くのほ場ではジャガイモやトウモロコシなど野菜収穫体験もあり、訪れた家族連れは農村の休日を楽しんでいた。
愛知県愛知郡から家族4人で参加した竹内智武さんは「子どもたちがリンゴが大好きなどで参加した。収穫が楽しみ」と話していた。 -
県道仮復旧、ロープウェー再開も雨で再び運休
豪雨で決壊した宮田村黒川平の県道駒ケ根駒ケ岳公園線が仮復旧。24日朝の始発から県道を通る路線バスと、接続する駒ケ岳ロープウェーは1週間ぶりに運行を再開したが、再び降り始めた雨による通行規制で同日午前9時半に再び終日運休した。規制前に4人の客がロープウェー終着の千畳敷にいたが、1人は下山、3人は駒ケ岳宝剣山荘へ向った。
運行する中央アルプス観光によると、同日午前7時駒ケ根駅発のバス、同8時からロープウェーを再開。午前9時半までにそれぞれ5便を運行したが、乗客は4人のみだった。
25日以降は天候が回復し、県のパトロールが終了次第、運行を再開する予定。
ロープウェー、バスは17日から雨量規制で運休になり、19日には黒川平の土砂崩落で県道が寸断。しかし、南側のヘリポートを迂回路にする仮復旧が整い、バス運行の再開が可能になった。
県道はロープウェーに通じる唯一の路線。夏の繁忙期を迎えている周辺観光の生命線ともいえ、長引く運休は地域経済の痛手にもなっている。 -
宮田高原キャンプ場今季の営業断念
豪雨による林道の寸断で通行不能となった宮田村宮田高原キャンプ場は22日までに、今シーズンの営業再開を断念した。同高原の牧場には放牧牛が取り残されており、早期に下山させたい考えだが見通しは立っていない。
高原に通じる寺沢林道は、3カ所で道本体が崩れてなくなるなど、各所で寸断。週明けにも村は再び現地調査するが、復旧の見通しは全く立っていない。
同高原は標高1650メートルに位置し、村が7月から9月末までキャンプ場を営業。宿泊客だけでシーズン中に1500人ほどの利用がある。 -
駒ケ岳ロープウェーに通じる県道週明けにも仮復旧へ
集中豪雨で大規模崩落した宮田村黒川平で22日、復旧作業が急ピッチで進み、寸断されている県道駒ケ岳公園線が仮設道路の設置で週明けにも仮復旧する見通しとなった。天候によっては遅れる可能性もあるが、中央アルプスの玄関口で夏の繁忙期を迎えており、関係者の努力が続いている。
22日午前までに、県道に流出していた川の流れを元に戻す作業が完了。午後からは流木などの片付けも始まり、道路復旧に着手した。
この日は雲の切れ間から青空も広がり、工事関係者は「天気が良いうちに、出来る限り進めたい」と作業に徹した。
県道は駒ケ岳ロープウェーへ通じる唯一の路線。寸断により接続するバスとともに運休し、周辺の宿泊施設はキャンセルが相次いでいる。
伊那建設事務所は「大雨注意報、雨量規制の解除も前提となるが、週明けには仮復旧でき、バスを通すことが可能になると思う」と話した。 -
豪雨被害調査中の村職員がクマと遭遇
豪雨被害の調査で山林に入っていた宮田村職員3人が22日正午過ぎ、子連れのクマと遭遇。数メートルの所まで接近したが、危うく難を逃れた。想定外の・ス二次災害・スに、「もうダメかと思った」と肝を冷やした。
村西側の林道を約2キロ入った地点。1人の職員が黒い物体を見つけ「あれクマじゃないの」と話した矢先、飛びかかってきた。
斜面上部に逃げた職員を親グマが追ったが、この職員はかつて県縦断駅伝にも出場した元陸上選手。
背後に迫るが何とか振りきり「もう足が動かない。へぇやられたと思った」と話した。
役場に戻った3人から話しを聞き、他の職員もビックリ。「彼じゃなかったら、逃げきれなかったかも。何事もなくて良かった」と、胸をなでおろしていた。
現場周辺に人家はない。 -
宮田村黒川平の崩落現場視察
宮田村黒川平の山林崩落現場を21日昼、同村や県を中心にした関係行政機関、復旧にあたる作業関係者が視察した。天候が回復次第、水の流れを本流に戻す作業から着手すると確認。寸断している県道駒ケ岳公園線は南側に仮設道路を設置して、早期復旧を目指す。
再崩落の危険性があるため、対岸の駒ケ根市が設置したカメラで現場を監視。
現場には崩落の危険性を事前に察知する伸縮計を設置して、復旧にあたる作業員の安全を確保する。異常を感知した場合は、すぐに警報サイレンが鳴る体制をとる。
仮復旧作業は順調にいけば数日中で完了する予定だが、水の流れを戻す現場まで重機が入れるかなど課題も。崩落や天候の悪化次第では、作業日程がさらに延びることなども考えられる。 -
宮田村黒川平の崩落、地域経済への影響も深刻に
集中豪雨による宮田村黒川平の山林崩落現場では、21日も土砂が小規模ながら断続的に流出。土石流で寸断された県道駒ケ岳公園線の復旧は、再び降り始めた雨で中断したが、同日午後からあふれた水を本流に戻す作業で再開した。同県道は中央アルプス駒ケ岳ロープウェーに通じる唯一の路線で、観光業をはじめ地域経済に及ぼす影響は大きい。数日中の早期復旧を目指しているが、2次災害の危険性もあり、厳しい対応に迫られている。
「私たちの会社だけの問題ではない。周辺の観光施設と、そこへ商品など納入する業者、そしてお客様。地域全体の経済問題だ」。21日昼、宮田村や駒ケ根市、県、国などの担当者と一緒に現地を視察した、中央アルプス観光の担当者は漏らした。
同社が運営する駒ケ岳ロープウェー、接続するバス、千畳敷ホテルは25日までの運休、営業休止を決定。ただ「天候が回復しないと、何とも言えない」と天を仰いだ。
「これからが観光の最盛期だというのに」と唇をかみしめるのは、宮田村などの関係者も一緒だ。
天候が回復次第、復旧作業に着手し、仮設道路設置などで対応する考え。
車両の通行が難しい区間だけ利用者にバスを乗降して歩いてもらう、ピストン輸送も視野に入れ、早期に登山客、観光客を受け入れたいとも検討が進む。
ただ、山林崩落現場上部を通る黒川林道に亀裂があり、再び大規模な崩落が発生する危険性も。復旧にあたる作業員の安全確保も含め、慎重に対応していく方針だ。 -
続く豪雨被害、宮田村で山林崩落
梅雨前線による集中豪雨被害は、雨が小康状態となった20日も続いた。宮田村では19日夕、駒ケ根高原にもほど近い黒川平で山林斜面が崩落。黒川をせき止め、土砂や水が県道、村道を流れたが、20日も応急処置のみで手がつけられない状態が続いている。
崩落した土石流が直撃した県道駒ケ岳公園線は完全に川と化して、100メートル以上に渡って完全に寸断。夏の行楽シーズンも控えるが、復旧の見通しは立たない。崩落現場からは依然として泥や土砂が流れており、再崩落の懸念もあるため監視を強めている。 -
宮田村の山腹で山林斜面大崩落
土石流発生、黒川決壊集中豪雨により19日午後6時ころ、宮田村の黒川北側の山腹で高さ80メートル、幅50mに及んで山林斜面が大崩落。土石流となり、せき止められた黒川が決壊した。県道や村道を飲み込み、下流約1キロまで土砂や水が流出。応急処置を施して人家などへの影響は出ていないが、再崩落や増水の可能性もあり、予断を許さない状況が続いている。
現場は駒ケ根橋上流300メートルほどの地点。対岸の駒ケ根高原内のホテル宿泊者が崩落の様子を目撃。村や県は通報を受けて、流れ出た土砂や水を食い止めるため、深夜まで必死の作業が及んだ。
ただ、山腹上部には亀裂があるという情報もあり、2次災害の危険性もあるため復旧は手がつけられない状態。
上伊那建設事務所の担当者は「斜面全体がずり落ちた格好。まだ大雨の可能性があり、さらなる崩落の可能性も否定できない」と話した。
近くに民家はないが、水の流出は宮田観光ホテル脇の県道にも達した。ホテルに宿泊者がいたが、影響はなかった。
水や土砂の流入で寸断された県道駒ケ岳公園線はロープウェーに通じるなど、中央アルプスの玄関口となるが、千畳敷ホテルや駒ケ岳の山小屋は17日の雨量規制で宿泊者はなかった。
この雨により、周辺の宿泊施設も大打撃。夏休みのかきいれ時を迎えるが、キャンセルが相次いでいる。
宮田村新田区の宮田観光ホテル、隣接する温泉施設こまゆき荘はともに通常営業しているが、宿泊、宴会がほぼキャンセル。従業員は「今月一杯は開店休業の状態。これからお盆までが一番のシーズンなのに」と肩を落とした。
今月末まで20組ほどの団体キャンセルもあり、被害はさらにふくらんでいる。
宮田村宮田高原へ続く寺沢林道は各所で崩落があり寸断。復旧のめどは立っていない。
キャンプ場利用者はなく、取り残された人はいない。 -
宮田村も豪雨被害で浄水場に土砂流入
18日から19日の梅雨前線による豪雨は、宮田村にも甚大な影響を及ぼした。村内各所で水があふれ、5つの小河川が氾濫(はんらん)して土砂が流出。新田区の上の宮浄水場、天竜川漁協の養魚場に被害が出た。北割区では1人が自主避難。土石流警戒の体制も続き、消防団、村職員らが徹夜で監視した。中越区下河原では9・5ヘクタールが冠水し、水田が水没。幸い家屋、人的被害はないが、住民は眠れぬ夜を過ごした。
唐松沢の増水により19日午前5時ころ、村内約3割の水をまかなう上の宮浄水場は大量の石や泥で埋まった。
同日午後3時過ぎには現場で鉄砲水が発生。当時10人ほどが復旧作業にあたっていたが、危うく難を逃れた。
他の水源に切り替えて住民生活への支障はないが、広域水道に増量供給を要請。水が引くまでは復旧は難しいと担当者は話した。
伊那市境の中越区下河原は、天竜川に流れ込む堂沢川が逆流し、同日午前7時頃には一帯が完全に水没。
関係者は「この状態では稲はダメだろう」、様子を見にきた女性は「こんな状態になるなんて」と絶句した。
大久保区前河原でも0・2ヘクタールの水田が冠水した。
長坂沢、真米沢、全昌寺沢と3つの河川で土砂が流出した北割区は、18日夜から区集落センターに対策本部を設置。土石流の危険が高い源ケ洞沢の警戒にもあたった。
避難勧告が出た場合に備えて、同日午後8時40分過ぎに各班長を召集。早めの準備を徹底した。
長坂沢の氾濫が激しくなったのは19日午前7時半頃。人家の前の道路が完全に泥の川となった。
「それまでも水は流れていたが、ゴォーゴォーと音がして、急に泥水になった」と集落センターに自主避難した男性は話した。
桐ノ木沢から流出した土砂は、天竜川漁協のマス養魚場を直撃。18日午後7時頃には施設入口付近の通路が冠水。養殖池にも泥や石が入り、復旧作業は19日午後も続いた。
マスは9月からの採卵に向け、体力をつけている時期。「これだけ濁りが入ったら、被害は出るだろう」と職員は腕を組んだ。
宮田村は18日午後7時に警戒対策本部を設置し、係長以上を召集。午後11時に班体制を組み、消防団とともに夜通し警戒した。 -
地域のニューヒーロー、どんぶりレンジャー誕生
宮田村にニューヒーロー、どんぶりレンジャー見参‐。村の新たな魅力をつくろうと名物丼の開発に取り組む村商工会青年部が、PRにと発隊したもので、16日のみやだ夏まつりに初登場した。今後も部員扮する4人の隊員が出動し、地域活性化に一役買う。
レッド、ブルー、グリーン、ピンクの各隊員の頭には、隊のシンボルでもある丼(どんぶり)が。
洗面器とヘルメットを使ったもので、部員手づくり。多くの人で賑わう夏まつりでは寸劇仕立てで、隊を披露した。
子ども用の自転車や三輪車に乗ってユーモラスに登場。揃いのポーズもバッチリ決まり、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。
青年部が進める名物丼プロジェクトは、新たな味で村をアピールしようと計画。
本年度中に完成を予定しているが、どんぶりレンジャーという強い味方の誕生で、部員たちの意気もますます高まっている。 -
みやだ夏まつり1900人の踊りの輪
宮田村のみやだ夏まつりは16日、1900人余りの踊りの輪が中心商店街に広がった。子どもたちや各地区、団体の出し物も多彩。夏の到来を賑やかに飾った。
まつりは17回目だが、隔年開催となってからは2回目。
宮田小学校5年1組の「どんどこ幸せ隊」をはじめ地元の子どもたちも数多く出演し、太鼓や踊りなどで会場を沸かせた。
また、町1区の江戸神輿(みこし)、町2区有志らによる長持ち行列、町3区の竜の舞など、地区の伝統芸能もまつりを盛り上げた。