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消防本部・北消防署起工式
現庁舎の老朽化に伴う伊南行政組合消防本部・北消防署の新庁舎建設工事開始を前に22日、駒ケ根市飯坂の現地で安全祈願祭が行われた。伊南4市町村の消防関係者など約60人が出席し、玉ぐしをささげるなどの神事を行って工事の安全と庁舎の無事完成を祈った。
駒ケ根駅前ビル・アルパで行われた起工式で中原正純組合長は「長年の懸案であり、地域の安心、安全の確保のために何としても進めなければならなかった新庁舎の建設がようやく始まる。関係者のこれまでの尽力にあらためて感謝する」とあいさつした。
新庁舎は鉄骨2階建て・述べ床面積約1630平方メートル。3990平方メートルの敷地内には訓練塔2棟も併せて建設される。総事業費は約5億3千万円。完成時期は当初計画の08年から1年前倒しした07年10月ごろとしている。 -
【記者室】勤労感謝の日
今日は勤労感謝の日。祝日法で「勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあう」日とされている。戦前は新嘗(にいなめ)祭と呼ばれ農産物の収穫に感謝する儀式が行われたが、農業だけでなく労働全般に感謝する趣旨から現行の名称となった▼今の景気回復は戦後最長というが肝心の成長率が鈍いために給与所得は一向に上がらず、生活上の実感はない。それでも上伊那は業績が好調な製造業関連企業が多いためか、求人数も多い方だ▼伊那公共職業安定所によると管内の9月有効求人倍率は1・57倍。都道府県別1位愛知の1・89倍には及ばないが、最下位青森の0・42倍に比べれば天国だ。これを幸せと言わずして何と言おう。勤労の場があることに感謝だ。(白鳥文男)
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ニシザワが募金寄付
駒ケ根市のスーパー・ニシザワ福岡食彩館(小林俊秀店長)は17日、来店客などに協力を呼び掛けた「愛ひとしずく」募金の全額約1万3千円を駒ケ根市社会福祉協議会(竹内正寛会長)に寄付した。小林店長が市社協を訪れ「福祉に役立ててください」と堀勝福事務局長に現金を手渡した=写真。募金は来店客がつり銭の小銭などを店内に設置した募金箱に入れたもの。硬貨のほか千円札も入っていたという。
同店は02年の開店と同時に店内に募金箱を設置。以来、集まった募金をほぼ年に一度、災害義援金などとして寄付している。 -
駒ケ根マンドリーノ定演
駒ケ根市を中心に活動するマンドリンクラブ「駒ケ根マンドリーノ」は18日夜、第27回定期演奏会を同市の文化会館大ホールで開いた。ステージには約30人の団員のほか、飯田マンドリンクラブ、信州大マンドリンクラブ、駒ケ根市民吹奏楽団のメンバーなどが加わった総勢約60人が登場。クラシック、ポピュラー、童謡など内外の十数曲を次々に演奏した=写真。マンドリン独特のきらびやかで繊細な響きにギターやコントラバスが厚みを添えた見事なアンサンブルがホールいっぱいに響き、訪れた聴衆はうっとりと聴き入っていた。
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介護フォーラム
駒ケ根市は18日、第7回介護フォーラム「私も地域で暮らせるよ竏樗F知症を知ろう」を文化会館で開いた。市民ら約100人が参加し、意見発表や講演などを通じて認知症と介護についてあらためて考えた。
意見発表で認知症の母を介護する福澤正富さんは「母の病状を周囲の人に知ってもらうことで少し安心できるような気がする」、ふれあいサロンを開いている横山茂さんは「認知症のお年寄りにとって地域サロンの役割は大きい。話したり笑ったり、触れ合ったりすることで症状の進行を押さえられるのではないか」と地域とのかかわりの大切さをそれぞれ訴えた。
講演「安心して暮らしたい…そんな地域であったらいいな」も行われ、NPO法人やじろべー宅養老所もくれん(上田市)理事長の中澤純一さんが自身の体験を交えて認知症介護のあり方について語った=写真。 -
伊南少年友の会講演会
伊南少年友の会(大嶋信義会長)と駒ケ根警察署は18日、少年の健全育成と非行防止のための講演会を駒ケ根市下平の農業環境改善センター一心館で開いた。少年友の会員、警察官、PTA、学校教職員、保護司など約80人が集まり、女子少年院「榛名女子学園」園長の中野レイ子さんによる講演「子どもたちの健やかな成長を願って」を聴いた。
刑務所、少年院で長く非行少年らの更生にかかわってきたという中野さんは「彼らが大人に対して持っている根強い不信感を取り除かない限り、本当の更生は始まらない。二度と非行に走らせないためには、彼らと接する周囲の人間が信頼される大人になることがまず大切だ」と訴えた=写真。 -
駒ケ岳神社例大祭
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷にある信州駒ケ岳神社の例大祭が17日、標高2610メートルの現地で行われた。観光関係者ら約30人が参列して玉ぐしを奉てんするなどの神事を行い、入山者の安全を祈願した=写真。
気温は零度。風もほとんどなく、穏やかな日差しが降り注ぐ好天に恵まれたが、千畳敷一帯は数十センチの雪に覆われた白銀の世界。中ア山ろくは本格的な冬山シーズンに入る。 -
駒ケ根市高齢者クラブ連合会チャリティ芸能祭
駒ケ根市高齢者クラブ連合会(高坂繁夫会長)は17日、第9回チャリティ芸能祭を駒ケ根市のアイ・パルいなんで開いた。会員約360人が集い、単位クラブごとに歌や踊りなどの出し物を披露し合って楽しんだ=写真。開会に先立って、会員らの参加費から経費などを差し引いた6万円が駒ケ根市社会福祉協議会に寄付された。
ステージには会員らのグループが次々に登場して民謡や歌謡曲、童謡などを歌ったり曲に合わせて踊ったりしたほか、三味線や太鼓などの見事な演奏を披露した。演奏が1曲終わるごとに会場のあちこちから「うまい」「いいぞ」などと大きな声援と拍手が飛んでいた。 -
未来技術セミナー
地域の産業を支援する県テクノ財団伊那テクノバレー地域センター(向山孝一会長)は17日、21世紀未来技術セミナーを駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。南信各地の金属加工企業経営者や技術者など約50人が集まり、「鍛造・金属プレス加工の最新技術動向」をテーマにした講演2題を聴いた。参加者は時折メモを取ったりしながら、専門的な内容の講義に真剣な表情で耳を傾けていた=写真。
独立行政法人産業技術総合研究所デジタルものづくりセンターの加工応用技術研究チーム長で工学博士の大橋隆弘さんは「鍛造・金属プレスに関連する技術戦略と新加工技術の動向について」話した。大橋さんは経済産業省の指針などを示しながら「日本の製造業の国際競争力向上のためには、大企業を支えている中小企業のものづくり技術の高度化が不可欠だ」と訴えた。
山梨大大学院工学総合研究部助教授で工学博士の吉原正一郎さんは「マグネシウム合金の将来予測とプレス加工」について話した。 -
暴力団員に販売中止命令
駒ケ根署は16日、駒ケ根市に住む指定暴力団6代目山口組川合組小林組傘下組織の無職久保田浩二幹部(36)に対し、暴力団の名前を出してえとの置物を不当に売りつけるなどの行為の中止を命令した。
同署の調べによると久保田幹部は10月28日午後7時半ごろ、駒ケ根市内の飲食店内で店の女性経営者(38)に対し、地元暴力団の名前を出して「えとの置物を買ってくれ。付き合いだ。1個1万5千円だ」などと言って置物を買わせようとした疑い。 -
別荘ローラー作戦
11月の指名手配被疑者捜査強化月間に合わせて駒ケ根警察署は16日、同市菅の台の別荘地を対象にオウム真理教被疑者についてのチラシなどを配布するローラー作戦を実施した。
同署警備課の鈴木眞一郎課長ら5人と別荘地を管理する駒ケ根市職員2人が手分けして182戸の別荘すべてを巡回し、オウム真理教被疑者3人の顔写真入りのチラシと防犯診断カードを手渡して「不審な人物を見かけたらぜひ警察に通報してください」などと呼び掛けた=写真。
別荘地に住む伊藤操さんは「やはり空き巣が心配。うちも以前被害に遭ったことがある。それに最近はクマも怖い」と話していた。
別荘地はシーズンオフに入り、滞在する人は少なかったことから、署員らは空き巣の被害などがないか1軒1軒確かめながら巡回していた。 -
上伊那地区教育懇談会
県教職員組合上伊那支部が主催する06年度上伊那地区教育懇談会が15日夜、駒ケ根市の赤穂南小学校を会場に開かれた。同市竜西地区の小中学校PTAや教職員など約100人が参加し、学校や家庭での教育のあり方や問題点などについて意見を交わした。
今年度のテーマは「子どもたちに素晴らしい未来を贈るために」。全体会では問題提起として伊那養護学校の教諭らが問題点を報告したほか、上伊那教育白書で取り上た子どもや親に対するアンケートの結果についての報告などが行われた。
4分科会に分かれての討論で参加者らは「褒めることが大切なのはよく分かるが、いけないことを見逃さずにしかることはさらに大切」「欲しい物を買い与えられることに慣れているために我慢ができない子が多い。それがいじめやニートの問題にもつながっている」などと真剣な表情で意見を出し合っていた=写真。
懇談会は29日まで上伊那各地の15会場で開かれる。 -
エーデルこまがね文化祭
介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスを併設する駒ケ根市赤穂上赤須の「エーデルこまがね」は利用者や職員らの作品を展示する文化祭を22日まで開いている。絵画、手芸、生け花、絵手紙、書道、写真などの作品約100点が並び、利用者らが出来栄えに感心しながらじっくりと眺めている。
16日はお手玉遊び教室が開かれた。ケアハウスとデイサービスの利用者ら約30人が集まり、日本お手玉の会の会員の指導を受けながら笑顔でお手玉に興じた=写真。ゴムひもを結んだ特製のお手玉をプレゼントされた利用者らはヨーヨーのように手の平で突きながら「これなら落とさないで済むね」「ボケ防止のいい運動になる」などと言いながら童心に帰ってお手玉遊びを楽しんでいた。
19日にはカラオケ大会、20日にはお茶会が開かれる。 -
かんてんぱぱで陶と織展
陶と織を手掛ける3人による「陶と織展」が15日から、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。晩秋の雰囲気に合わせたショールやスカーフ、普段の生活に楽しみを添える器や花器など約500点が、訪れた人たちを楽しませている=写真。
長野県陶芸作家協会の有志による合同作品展で2年目。今年は黄瀬戸や志野、織部などを手掛ける湯沢千春さん(駒ヶ根市)、里山の草花などを粉引きや染付けで描く北沢正和さん(飯田市)、草木染めしたウールやシルクを、さまざまに織り上げる大熊純子さん(飯田市)の3人が出展。「秋色に囲まれて」をテーマに、窓から見える紅葉に合わせた作品などもそろえた。
寒い季節に活躍する実用品なども多く、手作りの温もりが、これからの生活に温かさを添える。湯沢さんは「織りにしても陶器にしても、機械でつくられたものでは作れない温かみや使い心地の良さがある。ぜひ、手にとってみてほしい」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。20日まで。 -
中沢小マラソン大会
駒ケ根市の中沢小学校(北原三千生校長)は15日、全校マラソン大会を行った。快晴の青空の下、グラウンドを元気にスタートした児童らは色づいた紅葉が舞い散る秋の道を走った。
原則として1・2年生は1・5キロ、3・4年生は2キロ、5・6年生は2・4キロのコースを走るが、希望者は長い距離に挑戦することもできるほか、3・1キロの長いコースも用意された。グラウンドに集まった児童らは緊張した様子もなく、号砲とともに一斉にスタート=写真。直後の混乱の中で靴が脱げてしまう児童もあったが、元気いっぱいで起伏の激しい公道に飛び出した。
沿道では応援に繰り出した保護者や近くの住民らが「頑張れ」「もう少しだよ」などと大きな声援を送り、息を切らしながら懸命に走る児童らを励ましていた。 -
防火・危険物漏洩防止パレード
秋の全国火災予防運動期間中の14日、伊南防火管理協会(堀内茂彦会長)と石油商業協同組合上伊那支部南部ブロック(池野克洋ブロック長)は火災予防と危険物漏洩防止を訴えるパレードを行った。のぼり旗や横幕を付けたタンクローリーなど4台が消防署の車に先導され、伊南行政組合消防本部北消防署から管内4市町村の市街や住宅地などに向けて出発=写真。「ストーブへの給油には十分注意して」「灯油などの漏洩事故に気をつけましょう」などとスピーカーで放送しながら住民に火災・事故防止をアピールした。
消防署前で行われた出発式で竹上俊隆消防長は「昨年に比べ火災が多く発生している。パレードで防火をしっかりアピールしてほしい」と訓示した。 -
ネパールで友好の石碑除幕
国際協力友好都市協定締結5周年を記念してネパール・ポカラ市を訪問している駒ケ根市民友好親善訪問団(団長・中原正純市長)が14日、同市のフレンドシップ公園で開かれた友好の石碑の除幕式に出席した=写真。中原市長は「両市の友好のシンボル。訪問を契機に交流が深まることを期待する」と述べた。
石碑は高さ約1・8メートル。カトマンズ市民が制作した。プレートには再構築、再結成などを意味する「Re ynion」などの文字が刻まされている。
親善訪問団はポカラ市に16日まで滞在し、カトマンズ、バンコクを経て19日正午ごろ駒ケ根市に帰着の予定。 -
【造形作家 今井由緒子さん】
東伊那に定住して6年半になる。東京や横浜などの都会で暮らしていたが、10年ほど前、自然の中で創作活動をしたくてアトリエの適地を探した。首都圏からあまり離れると不便だと思い、近くから探し始めたが気に入った所はなかった。知人の紹介で現在の地を見たところ、風景の素晴らしさに「一目ぼれ」。母の実家にも近く、即決してアトリエを建てた。
「会った人に『作品のイメージと違いますね』とよく言われるんです。作品からは洗練されたちょっとおしゃれな印象を持たれるようで。近代のモダニズムの中で育ったからそれはそうかもしれないけれど、でも原点としては田舎育ちですからね」
茅野市出身。
「父が趣味で油絵を描いていました。いつも油絵のにおいがしている父の部屋に入ると何だかほっとしたものです」
その影響か、小学生の時から絵に才を現した。画家になるつもりで高校は美術課程に進んだが、そこでの出会いが人生の転機となった。思いもかけず彫刻作品を「なかなかいいじゃないか」と先生に褒められたのだ。
「それからというもの、彫刻に絵とは違う新鮮な面白みを感じ始めました。確かに絵が第一歩です。でも絵は2次元だから平面上でしか表現できない。それが彫刻は物として現実に存在するんです」
東京芸術大彫刻科に進み、卒業後も精力的に創作に打ち込んで多くの個展を開くなど、気鋭の作家として注目を集めた。
だが一時、特に思い当たる理由もないまま虚脱したような心境に陥り、創作活動を中断したこともあった。
「数年間何も作らなかった。ヨーロッパに行ったりして。このままアートやらなくてもいいや、と思った時もあったけれど、2年ぐらいたったらやっぱり何か作らずにはいられなくなった」
何か作っていないと落ち着かない。アート作家というのはやればやるほど意欲が出てくる反面、やらないと出てこないものらしい。
「エロスを表現したかった」という若いころとは一線を画し、20年ぐらい前から生と死をテーマにし始めた。
「やはり年齢を重ねるにつれてだんだん見えてくるものがあるということかな。人生の終焉に近づくと若い時とは違うものが感じられるようになってきた。これまで生きてきた時間の集大成として自然と人間とのかかわりを表現したい。ただ美しいだけでなく、きちんとしたコンセプトをもってね」
「たくさんの作品を作ってきたがなかなか満足できるものはない。でも表現は私にとって生きること。生きている間は表現し続けるでしょう」
(白鳥文男) -
中国料理教室に40人
駒ケ根市社会福祉協議会の「地球人ネットワークinこまがね」は12日、ふれあいセンターで、中国料理教室を開いた。親子ら約40人が参加、宮沢百枝さん=宮田村商工会日本語教室講師=を講師に、中国研修生6人と交流を深めながら、中国の家庭料理、水餃子、葱油餅(チョンヨウピン)づくりを楽しんだ=写真。
参加者は強力粉に湯を加え、よくこね、こね棒で伸ばし、餃子の皮を作った。具は白菜と豚ひき肉、ネギと桜エビの2種類を用意した。
参加者は研修生に教わりながら、手際よく、餃子の皮を作ったり、子どもたちも器用に具を入れて、ひだを連寄せながら包んだ。
宮沢さんは「教室で見せる研修生の表情と違って、生き生きとして、楽しそう」と話していた。 -
駒展
駒ケ根市在住の県展出陳作家の力作を集めた「第5回駒展」が26日まで、市博物館で開かれている=写真。
駒ケ根総合文化センター開館20周年記念の同展には、国展で活躍の柴田久慶さんの力強い「MAN」。日展審査員の木下五郎さんの鍛金作品「空寂」。大自然の大切さをアピールする、小木曽章八さんの「汚染、生きる者達」。加納恒徳さんの「鷲ケ峰」、北村昌道さんの染色作品「かたくり」など、洋画、工芸、水墨画、陶芸、漆芸作品約20点を並べた。
いずれも、県展や中央の展覧会、個展で活躍している作家が、渾身の思いを込めた作品だけに、見る人に深い感動を与えている。
また、会場では駒展実行委員である作家の小品作品の展示、入札による販売も行なわれている。収入は全額、市文化財団基金に寄付される。 -
「遺伝子DNA」講演会
駒ケ根市の赤穂、中沢、東伊那の3公民館でつくる駒ケ根市公民館協議会は駒ケ根ふるさと講座の第2弾として11日、分子遺伝学、分子生物学が専門の信州大理学部長伊藤建夫さんを講師に迎えて「遺伝子DNAは語る竏宙笂`子組み換え食品の問題点」を開いた。市民ら約20人が集まり、普段あまり馴染みのない遺伝子の話に耳を傾けた。
伊藤さんは遺伝子の形と働きなどについて分かりやすく説明した上で遺伝子組み換え食品について「世界の食料事情などの理由から遺伝子組み換え食品が盛んに研究されているが、作物、技術、遺伝子、ヒト、家畜などに対する安全性を慎重に見極めなければならない」と話した=写真。 -
佐野成宏講演会
駒ケ根市の赤穂高校PTAは11日、学校創立90周年を記念する講演会を同校で開いた。イタリアを本拠に世界で活躍するオペラ歌手で同校の卒業生でもある佐野成宏さんを講師に迎えて「夢の在り処」と題した講演を生徒、保護者、同窓会員ら約700人が聴いた。
ステージに上がった佐野さんはまずオペラのアリアを1曲披露=写真。その後も話の合間にオペラ曲やイタリア民謡などを数曲歌った。聴衆は伸びやかでつやのある歌声に感嘆し、大きな拍手を送っていた。
佐野さんは歌手になったいきさつなどについて高校時代の思い出などを交えてユーモアたっぷりに話し「進む道を意外とスムーズに見つけることができた自分は幸せだった。こんな時代だから、などというが夢を持つことは大事。どんなことでもいいからこうしたい、こうなりたい竏窒ニいう夢や希望をいつも頭の片隅にでも持っていてほしい。きっといつかは実現できるのではないか」と生徒らに語り掛けた。 -
駒ケ根市民ネパール訪問団出発
国際協力友好都市協定締結5周年を記念してネパール・ポカラ市を訪問する友好親善市民訪問団(団長・中原正純市長)が11日早朝、駒ケ根市を出発した。市武道館前で行われた出発式で中原市長は見送りの家族や市職員らに対し「所期の目的を果たし、元気で帰って来たい」とあいさつした。
訪問団は33人。中原市長をはじめ、北澤洋市議会議長、駒ケ根青年海外協力隊訓練所の加藤高史所長、ネパール交流市民の会などの団体代表者らが参加したほか、一般市民からの希望者も十数人含まれている。
計画によると訪問団は11日に中部国際空港からバンコクに向けて出発。12日にネパールに入り、13日にポカラ市着。記念式典など公式行事に出席するほか、青年海外協力隊員の活動を視察するなどして19日に帰国の予定。 -
立正佼成会が米寄贈
立正佼成会伊那教会(舘脇義人教会長)は9日、農家の会員らが今年収穫して奉納した玄米180キロを駒ケ根市に寄贈した。同教会の三澤宏至渉外部長ら3人が市役所を訪れ「わずかだがどうか福祉に役立てて」と中原正純市長に目録を手渡した=写真。中原市長は「毎年の善意に感謝する。米は市が委託して市社会福祉協議会が運営している独り暮しのお年寄り向け配食サービス『ときめきランチ』で使わせていただく」と礼を述べた。同協会は伊那市、飯田市にも玄米180キロを寄贈する。
同協会の米寄贈は1961年、三六災害の被災者を救済するために行われたのが最初。 -
河川アダプトプログラム協定調印
駒ケ根市内を流れる天竜川の支流七面川の環境整備を昨年から行っている七面川管理委員会(会長・清水春雄市場割区長、13人)の活動を支援する県の河川アダプトプログラム事業の調印式が10日、駒ケ根市役所で行われた。県伊那建設事務所の松下泰見所長、中原正純市長らとともに清水委員長が協定書に調印し、笑顔で握手を交わした=写真。河川を対象にしたアダプトプログラム協定の締結は同事務所管内で初。
協定により、県は七面川の約千メートルの対象区間内で同委員会が行うアレチウリなどの外来植物の駆除、草刈り、ごみの回収、樹木の伐採などの美化活動に使う草刈り機の替刃やかまなどの消耗品を支給するほか、委員らの傷害保険料を支援する。
松下所長はあいさつで「この調印により、住民による河川環境整備が今後の大きな流れになることを期待する」と述べた。 -
今井由緒子作品展
駒ケ根市東伊那在住の造形作家今井由緒子さんの絵画作品展が同市の東伊那郵便局(小林敏明局長)ロビーで24日まで開かれている。「森」「雨」「夜明け」などをテーマに和紙とケント紙にアクリル絵の具や鉛筆、カラーペンなどで心象風景を描いた絵画7点を展示している。
駒ケ根市にアトリエを構え、移り住んで6年になるという今井さんは「素晴らしい伊那谷の風景に触発されたからこそ、これらの作品が生まれた。ここで育った人たちには見慣れた風景が私の目には新鮮に映る。身近な自然の素晴らしさを見直すきっかけになってくれればうれしい」と話している=写真。
今井さんは東京芸術大彫刻科卒。各地で展覧会を開催するなど首都圏を中心に活躍中。96年には駒ケ根高原にモニュメントを制作、設置している。 -
【記者室】中学校の運動部が社会体育へ
中学校の運動部が社会体育に移行する方向性について駒ケ根市で議論になっている。発端は赤穂中が剣道部の実質的な活動を社会体育に任せたいとする方針を昨年提案したこと。これに対し保護者らは「外部への丸投げだ」などと猛反発した▼一方で学校側の事情も分かる。顧問を務める教職員は毎日の練習のほか、休日の試合などにも帯同しなければならず、負担は相当に大きい。また競技経験の浅い(ない)教職員が生徒の指導、監督に行き詰まることも想像できる▼社会体育への移行は県教育委員会の方針でもあるが、関係者は広く保護者らの意向に耳を傾けて最善の方法を模索する謙虚な姿勢が必要だろう。今後議論がどう推移し、どこに落ち着くのか注目される。(白鳥文男)
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一日女性消防体験
秋の全国火災予防運動(9日縲・5日)初日の9日、伊南防火管理協会と伊南行政組合消防本部は「一日女性消防体験」を駒ケ根市の北消防署で開いた。同本部管内の女性約20人が参加し、消火器操作の実習などを行ったほか、てんぷら油火災の実験などを通じて火の恐ろしさを再認識した。
消火器の操作訓練では、参加者らが署員の説明を受けながら訓練用の水の入った消火器を1本ずつ持って放水した=写真。参加者の約半数が消火器の操作は初めてとあって「いざという時のためによい経験ができた」と話していた。
てんぷら油の発火実験では署員が「コンロの火が油に燃え移るものと勘違いしている人が多いが、実は油が一定の温度になると発火する。つまり火を使わない調理器具でも火災は起きる」と説明すると参加者らは「知らなかった」と驚いていた。 -
駒ケ根市中学部活動あり方検討会
駒ケ根市教育委員会は8日夜、中学校運動部部活動あり方検討会の第2回会議を市保健センターで開いた。市内の赤穂、東の両校教諭らと保護者のほか、社会体育関係者など約30人が出席し、前回に続いて部活動の現状と課題などについて話し合った=写真。市体育協会やスポーツ少年団の代表らは、学校から要請があれば生徒の指導、監督などの面で協力していきたいとする考えを示した。今後の方針についてさらに検討会を開いて協議していく。
運動部が25ある赤穂は教職員の立場からの問題点について、部の数が多すぎて正副顧問の配置が困難▽指導者として要求される専門性に応えられない▽社会体育との連携が困難▽大会が多く休日も取れない竏窒ネどを挙げ、生徒と保護者の立場からは、部活と社会体育双方に所属しているため身体的負担が大きい▽試合参加時の経済負担が大きい竏窒ネどを挙げた。一方、運動部が4のみの東は、生徒が希望する部がないが教職員数が少なく、部を増やすのは不可能竏窒ネどの問題点を挙げた。 -
駒ケ根市国民保護協議会
武力攻撃やテロに備えて04年に成立した国民保護法の施行を受けて駒ケ根市で9日、市国民保護計画の策定に向けた駒ケ根市国民保護協議会の第1回会議が市役所で開かれた。国、県、市職員や自衛隊、警察、消防のほか知識・経験者など約30人が出席。市から国民保護計画の素案の諮問を受け、担当者の説明を聞いた。
素案は国が定める基本指針に基づいて国民保護の実施体制、住民の避難や救援、平素の備えや訓練などについて盛り込んでいる。協議会は27日に開く第2回会議で素案の内容について検討し、12月25日の第3回会議で答申する。
協議に先立って委嘱状が市長から代表者に手渡された=写真。任期は08年11月までの2年間。会長は中原市長。