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交通栄誉章受章報告
交通安全に大きな功労があったとして第47回交通安全国民運動中央大会(17日、東京都)で、駒ケ根市赤穂南割の小町谷美枝さん(62)が交通栄誉章緑十字銀賞を、飯島町の七久保小学校(細川道子校長)が同優良学校表彰をそれぞれ受けた。18日、小町谷さんと細川校長が駒ケ根署を訪れ、山本修作署長らに受章を報告した=写真。2人は「活動を支えてくれた多くの人たちへの感謝の気持ちでいっぱい」「受章を機に、これからもさらに交通安全活動に務めていきたい」などと喜びを語った。
小町谷さんは交通安全協会の活動に二十数年携わり、2000年からは伊南安協の女性部長を務めるなど、地域の交通安全推進に長年尽力してきた。七久保小は児童がドライバーらに交通安全を訴える手紙を書いて渡す「レター作戦」を40年にわたって続けてきた活動が評価された。 -
農地・水・環境保全向上対策に関する意見交換会
飯島町は「農地・水・環境保全向上対策」に関する意見交換会が17日、農村環境改善センターで開いた。区会や耕地総代、水利組合、地区営農組合など約40人が出席し、活動組織づくりに向けた構成員の範囲と役割、活動計画について意見交換した。
「農地・水・環境保全向上対策」は農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図る地域共同の取り組みを支援するもので、共同活動(資源保全)と営農活動の支援がある。
共同活動(資源保全)への支援は(1)農業者だけでなく、地域住民などが参加する活動組織を作成する(2)現状維持に留まらず、改善や質の向上を図る活動計画を作成する(3)市町村と協定を締結し、地域協議会に申請(4)活動組織が活動する区域の農地面積に応じて支援(基礎支援)が受けられる(交付金の交付)。 意見交換会では「組織の構成員に消防団を入れた方がいいか」「老人クラブは入れてもいいか」など組織に関する質問や「水利補修にかかわる町の補助と交付金との関係は」「農道とはどの部分をさすのか」「水利の草刈は年何回すればいいのか」など活動に関する具体的な意見、質問が多く出された。
町は「現在実施している組織(団体)が継続的に事業を行なっていくことをベースに考えてほしい」などアドバイスしていた。 -
飯島町消防団出初め式
消防団(下平昌男団長)は14日、出初め式を行った。暖かな日差しが降り注ぐ中、下平団長以下団員180人がJR飯島駅前から町文化館までの通りで勇壮な分列行進を行い、町民に団の意気を示した。広小路では高坂宗昭町長らによる観閲を受け、一糸乱れぬきびきびとした歩調を見せた=写真。
町文化館で開かれた式典では消防功労者らに対する表彰が行われた。高坂町長は式辞で「分列行進での規律正しい団員の姿に心強さを覚え、感動した。皆さんの日ごろの活動に心から敬意と感謝を表する。団の活動は安心・安全のまちづくりに欠かせないもの。そのために今後もより一層の精進をお願いしたい」と激励した。 -
「金のえと」クイズ当選者に賞品贈呈
飯島町のショッピングセンター・コスモ21(宮沢和男理事長)は14日、イノシシを描いたパネルに貼った硬貨の総額を当てる「金のえとクイズ」の当選者への賞品贈呈式を同店内で行った。正解の2万3千円を当てた応募者はなかったため、正解を超えないうちで最も近い金額を回答した同町内の小林百合子さん(75)にパネルがプレゼントされた。小林さんは「縁起が良いのでこのまま部屋に置いて飾りにするつもり」と話している。このほか、正解に近い金額を回答した応募者にCDラジカセ、オーブントースターなどの賞品が手渡された。
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飯島の道の駅で鏡開き
飯島町七久保の道の駅「花の里いいじま」で行われていた新春恒例の「ジャンボ鏡もち重量当てクイズ」が14日締め切られ、もちの計量と当選者発表が行われた=写真。計量の結果、正解は20・2キロ。535通の応募のうち、ピタリ賞は同町などの5人だった。当選者には賞品として切りもち2・4キロとリンゴ3キロ(計約2万3千円相当)が贈られる。
100号の鏡もちは計量後、早速小さく切り分けられ、汁粉にして来場者らに振る舞われた。折り良く訪れた家族連れなどが思わぬご馳走に舌鼓を打ちながらもちをほお張っていた。 -
書初めと繭玉づくり
飯島町歴史民俗資料館飯島陣屋は13日、書初めと小正月の伝統行繭玉づくりをした。
町内を中心に近隣から約30人が参加、いろりばたで、飯島陣屋友の会の会員から、繭玉の言われなどを聞きながら、米の粉をこね、ゆで、もう1度しっかりとこね、手の平で丸め、まゆの形にした。
出来上がった繭玉はサカキの木に飾ったり、もち帰り用に小枝に数個ずつさした。
また、堀越康寛さん(教委職員)を講師に、書初めもあり、丁寧に墨をすり、手本を見ながら、「初夢」「大地」「もち」「水」など好きな言葉や字を書いた。堀越さんは「墨をすって、心を落ちつかせ、気持ちを字に込めるといい作品になる」と話していた。 -
干支にちなみウリ坊パンが新発売
飯島町七久保の道の駅、花の里いいじまのパン屋「ブレッドいいちゃん」は干支にちなみ、イノシシの子、ウリ坊をデザインした「ウリ坊パン」を新発売した。
中身はチョコクリーム、目や愛きょうたっぷりの鼻、独特の縞模様はチョコレートで書いた。
12日は町内の全保育園の給食に提供。園児らは「かわいい!」「食べちゃうのがもったいない」と言いながら、頭からパクついていた。
ちなみに値段は1個110円。 -
「かさんぼこ」で無病息災
飯島町日曽利耕地(原田弘人総代、46戸)の正月の伝統行事「かさんぼこ」が7日夜、日曽利林業センター広場で行なわれた。未明から降り続いた大雪も午後3時過ぎには止み、地域の子どもや大人約50人が続々と集まり、1年間の無病息災を願った=写真。
「かさんぼこ」はしめ縄や門松など正月の飾りを燃やす「どんど焼き」同様の行事だが、形態が珍しい。朝から積み上げた正月飾りの山の中央に、高さ9メートルもある真竹を立て、先端に色紙を巻いた「「花」と呼ばれる竹串を数10本取りつけた。 午後6時、正月飾りに点火、炎と煙りが真っ直ぐに中天に上り、正月飾りが徐々に崩れ落ち、点火から15分後に、ゆっくりと竹が倒れると、みな「花」を求めて群がった。
各家庭に持ちかえった「花」は厄除けとして玄関に飾る。 -
飯島町新年祝賀会
飯島町は4日、07年新年祝賀会を文化館で行った。村や議会、総代会、商工会、JA、行政委員など各界の代表約100人が出席し、新春を寿ぎ、町の発展を誓った。
「町歌」斉唱で開式、高坂町長は、町発足50周年事業やひょう害、豪雨災害、ランドセル引ったくり事件、有害自販機撤去などを挙げて、06年を振り返り「実質的な自立の2年目の年、伊南バイパス関連や循環バス、子育て支援、若者定住促進住宅への重点配分など、メリハリのある予算編成を行っている」と編成方針に触れ「住民と行政が痛みを分かち合い、協働の力で持続可能な自立のまちづくりを目指すことが、行政と住民の責務。全職員一丸になって努力したい」と新年の決意を述べた。
野村議長は「今年は協働のまちづくりの定着と前進させる年。議会は町とは対立でなく、緊張関係を保ちながら、一丸となって町民の付託に応えたい」とあいさつした。
この後、町民憲章朗読、祝宴に移った。 -
金の干支クイズ、ピカピカのイノシシ
「硬貨の総額は?」飯島町のショッピングセンターコスモ21は初売りに合わせ8日まで、金の干支クイズを行っている。
今年は亥年、横90センチ、縦180センチのイノシシのパネルに一円硬貨から5百円硬貨まで6種類の硬貨を張り付け、総額を当てる。
期間中、千円以上の買物をした人に応募券が渡され、5桁の数字のうち、4つの数字を当てる。ピッタリ賞には現品が渡される。ほかにお楽しみプレゼントもある。
正解者多数の場合は抽選になる。
当選者発表は11日、
賞品贈呈14日 -
伊南行政組合消防本部特別点検
伊南行政組合消防本部(竹上俊隆消防長)は5日、中原正純組合長による新春特別点検を北消防署隣りの駒ケ根市立赤穂公民館で受けた。署員約50人がきびきびと整列して服装や手帳などの点検を受け、新年のスタートに当たって職務遂行の意気込みを新たにした=写真。
中原組合長は「昨年は長年の懸案であり、待望久しかった新庁舎建設に着工できた。今年度中に何としてもしゅん工させたい。今後の大きな課題として消防体制の広域化があるが、職員の意見を聞きながら議論を深め、積極的に取り組んでいきたい。住民の身体、生命、財産を守るために向上心を持って日々の訓練に当たり、研さん精進を重ねてほしい」と訓示した。 -
伊南福祉会仕事始め式
伊南福祉会(理事長・中原正純駒ケ根市長)は5日、07年の仕事始め式を駒ケ根市の特別養護老人ホーム観成園で行った。同施設のほか救護施設順天寮、介護老人保健施設フラワーハイツの職員など約40人が出席し、中原理事長の訓示を聞いて気持ちも新たに1年をスタートさせた=写真。
中原理事長は「昨年は順天寮の大改修、観成園と伊南訪問看護ステーションの移転、新築と、施設整備計画を進められた意義深い年だった。経営環境が厳しさを増す中、職員の皆さんが入所者のために24時間体制で一生懸命頑張ってくれていることをうれしく思う。今後もそれぞれの施設で互いに助け合ってやってほしい」と期待を込めて訓示した。 -
飯島町の仕事始め式
##(見出し(1))
本日入れ、
(本文)
飯島町は4日、防災集会室で、職員ら100人余を集め、仕事始め式を行い、07年度業務をスタートさせた=写真。
「飯島町歌」を歌って開式。高坂町長は町発足50周年記念事業やひょう害、豪雨災害、ランドセルひったり事件など、激動の06年を振り返り、来年度事業について「子育て支援センターは4月開所に向け、準備を進めている。乳幼児から中学生まで子ども行政の1本化を図るために、仮称子ども室の新設を教委の中に位置付け、具体的に進めている」と述べ「住民あっての行政、常に住民の目線に立ち、事に当ってはイノシシのように、わき目を振らず、猪突猛進の気概を持って」と訓示した。 -
飯島町長選挙11月29日が任期満了
任期満了(11月29日)に伴う飯島町長選挙は11月中にある見込みで、現職の高坂宗昭氏(65)=七久保=にとって1期目の最終年度を迎えている。
03年11月に実施した前回は、現職の熊崎安二氏が8月、健康上の理由で引退表明、これを受けて、前助役の高坂宗昭氏が出馬表明した。告示まで1週間を切っても対抗馬がなく、無投票かと思われたが、告示日の前日、元共産党の町議で副議長を務めた林英彦氏が「本日未明に出馬決意した」と衝撃の立候補表明。無投票が一変し、市町村合併問題を争点に激しい選挙戦になった。林氏は高坂氏を激しく追撃し、善戦するも、764票差で涙を飲んだ。
次期選挙(2期目)の出馬について、高坂氏は「まだ、何も考えていない。残された任期を町政進展のために全力を尽くしたい」と態度を明確にしないものの、大方の見方では、健康上も家庭的にも(出馬することに)支障がなく、これといった失政も見当たらないことから、高坂氏の出馬はほぼ確実視されている。
一方、共産党の三浦寿美子議員は「緊張感を持って町政運営するためには、選挙の洗礼は必要、無投票は阻止したい。前回の出遅れの反省の上に立ち、夏頃までに候補が擁立できればいいが:」と話している。
厳しくとも自立を選択し歩み始めた飯島町。多様化、高度化する行政課題に、どう対処し、住民や地域と連携、協働し、生き生きとした活力ある町づくりに、町長の手腕が問われている。
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もう1つのテーマは「平和への祈り」
新春インタビューで劇映画「ビューティー」の後藤俊夫監督のお話を聞いているうちに、映画の主テーマは、伊那谷の四季折々の美しさと村歌舞伎を守る人々の美しさ、もう1つのテーマは、美とは対極にある戦争のむごたらしさ「不戦、平和への祈り」ではと感じた。
冬季撮影はシベリアの捕虜収容所シーンを撮る。昨年、シベリア抑留体験者の話を聞いたが、零下30度、想像を絶する寒さ、餓死と隣合わせの極度の栄養失調、厳しい看視の中、ノルマが課せられた強制労働、果てしない雪原を2人引きノコギリを手に、とぼとぼと歩む幽鬼のような捕虜の隊列:。映画ではどのように表現するのだろうか。
命も財産も、文化も多くを失った敗戦体験から、改憲などありえないと思っていた「憲法9条」問題、ゆらぐ核三原則、どこか危うげな年の始めだ。
声高に不戦を唱えるよりも、映画を通じて訴えることは観る人の心に染み渡る。完成が待たれる(大口国江) -
小林哲雄さん(47
「猪突猛進でもないし、格別慎重でもない」と、干支と性格は関係なさそう。
飯島町商工会商業部会長を務め、今年は3年任期の2年目「勉強会や講演会など、自分たちの意識を高める事業を進めたい」と意欲を見せ、本業のバイク販売業では「衰退の一途をたどる中で、欲をかかず現状維持をしていきたい」。
1959年飯島町南町生まれ。自動車会社に入社、4輪専門の技術サービス部門に4年間勤め、父の病気を機にUターンし、バイク販売業を継いだ。「4輪と2輪は構造が異なり、最初はオイル交換、プラグ交換すら出来なかった。分らないことだらけで苦労した」。駐車場の必要性から、現在地に移転したのは8年前「場所は良かったが、バイク人口が減り、現状維持すら難しい」とか。
バイクの魅力は「風になって走ること。ツーリングクラブを主宰するが、1時間走って、2時間おしゃべりをする自称『のろまツーリング』」とか。16年前にお客様サービスとバイク人口の底辺拡大を目的に、中川村にオートパーククワを開設、モトクロスとダートトラックの2コースがあるのは日本ではここだけ。年2回ちびっこオフロードバイク教室も開く、この教室でバイクに触れた子どもの中には国際的に活躍しているライダーもいるとか。
「バイクはきちっとした人に指導を受け、ルールを守って運転すれば、決して危険な乗り物ではない」と強調する。妻と子ども2人の4人暮らし -
後藤監督に新春インタビュー
新年早々、冬季撮影のラーゲリセットの準備で多忙な後藤俊夫監督を宿舎に訪ね、秋シーン撮影の感想や今後の展開、進ちょく状況などをお聞きした。
-秋季撮影を終えた感想は
全体の25%を撮り終え、とりあえず、秋シーンはうまくいった。11月にアルプスに雪がなく予想外だっが、最後に実景で、きれいな絵が撮れた。
主役の片岡孝太郎さんは歌舞伎役者の若手のホープとして活躍している。感情表現が豊かで、計算された細かい芝居を見せている。19歳から、復員する25歳まで青年時代を演じているが、若さが出ていてよい。子役は歌舞伎舞踊がまだ十分でない。4月いっぱい、藤間勘十郎さんに踊りを特訓していただく。井川比佐志さん、赤塚真人さんの2人のベテランが周りをしっかり固め、作品に厚みを出し、しっかりと骨格ができ上がった。
-上下伊那からエキストラ500人を動員した大磧神社の歌舞伎シーンはどうでしたか
早朝から昭和10年代の衣装と髪型で希望した500人が集まっていただき、大変あり難かった。地元の美容師さんがメイクで協力していただくなど、多くの人が手助けをしてくれた。出演した人からいい経験ができ、楽しかったと喜んでいただいた。近年の農村歌舞伎はやじも飛ばないし、静かに鑑賞しているが、昔は舞台と観客が一体になって舞台を盛り上げた。にぎやかにやっていただき、雰囲気が出た。
-これからの物語の展開は、冬季撮影はどのように。
伊那路村では半次、雪夫ら3人に赤紙(召集令状)が来て、お別れ狂言を最後に、出征する。3人は敗戦でソ連軍の捕虜になり、極寒のシベリアの捕虜収容所に送られる。4年間の抑留生活で仲間が次々と命を落す中で、雪夫も病気になり、ソ連兵に連れていかれる。半次だけが死んだ者たちの遺言を背負って村に帰るが、踊り手もなく、村歌舞は消滅していた。死んだと思われていた雪夫は光を失い、盲目になって帰っていた。雪夫は逃避行の中で満蒙開拓団の自決の場に立ち合い、手榴弾を投げこみ、自決に手を貸してしまう。その残酷な記憶が、故郷に足を向けさせない。半次は村歌舞伎を復活させるが、戦場で受けた傷がもとで、足が動かなくなり、春を待てず、2月に、引退公演をする、これがラストシーンとなる。
ラーゲリの飢えと寒さ、強制労働をどう表現するか、声高に反戦を叫ぶのではなく、映画を通して、人間をメチャメチャにしてしまう戦争の恐ろしさ、残酷さ、平和の尊さを訴えることにも力を入れたい。
-上伊那のみなさんへのメッセージを
「成功させる会」を立ち上げ、大勢のみなさんの協力で浄財を集めていただき、目標まで後一歩となった。いい作品をつくることが恩返しになると胆に銘じている。大勢が手を携え、作品づくりをすることで、でき上がった時の喜びを共有したい。四季折々の伊那谷の美しさを世界に発信するために、5月には長谷の熱田神社の撮影をはじめ、伊那谷各地の春景色をフイルムに収めたい。映画を通して、文化活動の裾野を広げ、地域が元気になればうれしい。
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ビューティー、冬季撮影は28日から、いよいよ佳境に
美しきもの、それは雄大な伊那谷の四季を背景に、舞台と歴史に彩られた哀しくもやさしい人生舞(ストーリー)-。飯島町在住の後藤俊夫監督(67)がメガホンを取る長編劇映画「Beauty-美しきもの(旧題村歌舞伎一代)」は昨年11月2日クランクインし、11月26日までに秋シーンを撮り終え、1月28日から、シベリアの捕虜収容所(ラーゲリ)シーンの撮影に入る。現在、飯島町上の原JA上伊那果樹選果場保冷庫にラーゲリの内部セットを、霧ケ峰高原にはラーゲリの門や小屋など大規模なセットを建設している。
冬季撮影は終戦後、半次と雪夫はシベリアの捕虜収容所内にいた-から始まる。厳しい寒さと飢え、苛酷な労働で次々と命を落とす仲間たち。雪夫も病にかかり、ロシア兵に連れられてしまう:。
大鹿村大磧神社の撮影は、40年後(現代)、老いて戦傷がもとで足が動かなくなった半次の引退公演(村歌舞伎)。最後の舞台で万感の思いを込め、渾身の力を振り絞って、半次が舞うのは、雪男が舞うはずだった「天竜恋飛沫」。ラストシーンを伊那谷の住民500人がエキストラとして参加し、感動を共有する。
「Beauty-美しきもの」は05年5月、飯島町で制作・成功させる会を発会。11月1日、宿舎の飯島町千寿荘前で安全祈願祭。2日、飯島町岩間上山地籍にセットされた半次の家でクランクイン。後藤監督、主役の高橋平君(11)をはじめ、半次の祖父で木地師、半造役の井川比佐志さん(69)が出演し、重厚な演技を見せた。石置き屋根と古びた引戸と、水車もあり昭和10年代の民家を彷彿させるセットは古い倉庫を改装した。
4日には半次役の歌舞伎役者、片岡孝太郎さんが飯島入りし、セット近くの林道で復員した半次が家に帰るシーンを撮影。8日、歌子役の麻生久美子さんも加わり、足を引きずって帰還した半次を歌子が迎えるシーンを撮った。
25日は飯島陣屋の一室を歌舞伎練習場(歌子の家)に見立てて、少女歌子が少年雪夫と踊りの練習をするシーン、歌子の養父、東浦鶴太夫役の赤塚真人さんが出演、慈愛と厳しさに満ちた父親役を好演した。
翌26日は秋撮影のクライマックス。大磧神社舞台で、大鹿歌舞伎(映画では伊那路歌舞伎)の上演シーンを撮影。上下伊那の住民500人余が自前や借り物の銘仙の着物、もんぺ、半てん、詰襟学生服、セーラー服など昭和10年代の服装で観客役で出演し、タイムリーな掛け声、即興のやじ、花を投げたり、笑い転げるなど大熱演で、映画を盛り上げ、秋季撮影は順調に終了した。
なお、28日から始まる冬季撮影に向け、制作本部ではエキストラ(捕虜役、歌舞伎観衆役)を募集している。詳細は飯島町教育委員会(TEL86・5877) -
さくら丼パワーアップ
ふるさとCM大賞をきっかけに、1昨年デビューした飯島町の名物丼「さくら丼」をさらにパワーアップし、町起しにつなげようと、「さくらを咲かす会(小林馨会長)はお陣屋行燈市(2月10、11日、広小路で開催)や、2、3月の受験シーズンを控え、新メニューの開発と定着に向け、活発に動き出した。
1年中で最も寒い時期に開催される行燈市には、馬ひき肉を使った馬ンバーガー、馬コロッケなど、その場で熱々を提供できるテイクアウトメニューを研究。2、3月の受験シーズンにはカツ丼を意識し「さくら丼を食べてさくらを咲かそう」キャンペーンなどを検討中。中には馬肉のカツを使った「さくらカツ丼」でツキをダブルで呼ぼうというアイデアも。
同会は昨年、国交省の地域振興アドバイザー事業を導入し、ワークショップやレシビ研究会、会員7店が持ち寄った馬肉や馬ひきに使った新メニュー、30品の試食。コスモスまつり(10月14、15日)で馬ンバーガーや馬肉入りおやきを試験販売してきた。 -
大みそかはそば屋さんのかきいれ時
暮れも押し迫り31日は大晦日、そば屋さんの書き入れ時-。
「越百そば」で人気の飯島町飯島の天七(伊藤昇志社長)ではこの日、男性スタッフ3人が午前5時から打ち始め200-300人分のそばを打つ。飯島産の玄そばを磨き、石抜き、石臼でその日使うだけひく。そば粉に2割のつなぎの強力粉を混ぜて、粉の芯まで水分がしみるように丁寧に水まわしをする。粉がまとまった後、力を入れて120回以上こね、1・2ミリの厚さまで伸ばし、慎重にそば切り包丁で1・2ミリの太さに切りそろえる。
この道25年の湯沢今朝男さん(62)は「打ち始めたら、最後まで無心に、丁寧に、お客様に満足してもらえるように打っている」と話す。
大晦日は予約の持ち帰り年越しそばが中心。
年越しそばはそばのように長く幸福にという縁起とも、金箔師が仕事場に散らばった金
銀の粉を集めるのに、そば粉を用いたことから、金銀をかき集める意味とも言われている -
Iターン者に住宅建設資金利子補給金交付式
飯島町役場で27日、勤労者住宅建設資金利子補給金交付式があった。今年度2人目。
高坂町長は宮田村からIターンした、小田切宏久さん(37)=親町、小学校教諭=に上限額の50万円を贈り、定住を歓迎した。
高坂町長は「お子さんが3人いて、人口が増えた」と喜び「飯島町で子育てをし、町の発展に尽くして」と期待した。
4年前に飯島町に移転、10月に新築したという小田切さんは「飯島町は景色が良い。学校や保育園にも近く、利便性が高い。地域のみなさんにも良くしていただいている」と笑顔。
定住を促進する住宅建設支援制度は、住宅建設のために資金を借りた人の最高50万円まで、利子相当金額を補助する。
条件は▽家族を含め、飯島町出身でない人▽申請時に40歳未満▽飯島町に居住してから15年未満-など。 -
茅の輪くぐり
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飯島町の梅戸神社で28日、師走の大祓い式が行われた。雨混じりの寒風の中、氏子ら25人が拝殿前に設えた茅の輪をくぐり、1年のけがれをはらい、来る年の無病息災と招福を祈った。
茅の輪の神事は日本古来の行事。同神社は毎年の師走の28日に実施している。
氏子らはまず、日ごろ知らず知らずに身に付いた罪や汚れを払い、人形(ひとがた)に擦りつけおさめた。
続いて、氏子総代らが竹やカヤで作った直径2・5メートルの茅の輪の前に勢ぞろいし、茅野建夫宮司を先頭に、1列になり、神妙な面持ちで3回輪をくぐり抜け、一家の健康と招福を祈った。 -
2学期終業式七久保小
飯島町の七久保小学校(細川道子校長)は27日、2学期の終業式を行い、88日と最も長く、忙しかった学期を締めくくり、12日間の楽しい冬休みに入った。
式では6年生が「ワッショイ、ワッショイ」と掛け声に合わせ「お掃除頑張る」「整理整頓」「漢字検定」など3学期の目標を発表し、自分たちの振付で元気いっぱい「マイペース」を踊り、学習をまとめた。
細川校長は澄んだ声で「お正月」をのどかに歌い上げ「一生懸命、色々なことに取り組んだ2学期」と振り返り「家庭や地域の伝統行事に関心を持ち、健康で安全に気をつけて、良い休みにして」と呼び掛けた。 -
年末夜警を町長、山本署長らが巡視
飯島町消防団の歳末消防防犯夜警が始まり、25日夜、高坂町長や駒ケ根署の山本署長ら約10人が町内の各分団の夜警拠点を巡視し警戒を続ける団員を激励した。
下平団長ら団幹部ら約20人が参加した出発式で、高坂町長は「町民が明るい正月を迎えることができるように、健康に留意し、職務の遂行を」とあいさつ。
この後、高坂町長らは第5分団(伊藤万博分団長)の団員40人が地域の警戒に当たっている七久保林業センターに移動。
「異常なし」の報告を受け、山本署長は「地域の安全安心の土台になっている」と、消防団の組織活動をたたえ「警察活動に協力を」と呼び掛けた。
歳末夜警は火災や犯罪が起きやすいこの時期に、町民の生活と安全を守るために、30日夜まで実施される。団員は交代で各地区の詰め所に深夜まで詰め、担当地区を巡回する。 -
昭和伊南総合病院の上半期純損失2億円
伊南行政組合議会第6回定例会は22日、本会議を開き、地方公務員法の改正に伴う人事行政の運営等の状況の公表に関する条例制定など条例案件2、06年度一般会計補正予算1の計3議案をいずれも原案通り可決して閉会した。
議会全員協議会では昭和伊南総合病院の上半期業務状況が報告された。4縲・月の実績をもとに減価償却費などを含めて計算した純損失は約2億円でほぼ昨年並み。述べ患者数は入院が4万7千人で微増だが、外来は7万8千人で昨年比2500人の減。
同病院は累積欠損金39億8千万円(05年度末時点)の解消のため、9月に同額の資本剰余金を取り崩してこれに充てた。同月末の剰余金の残高は5億1千万円となっている。同病院は90年度から10期連続で赤字を計上。以降、01年度のみ黒字となったものの、02年度から再び4期連続の赤字経営を続けている。 -
サツマイモ入りうどん「こがねうどん」を食す
飯島町の食品製造、販売、飲食業の有志でつくる「さつまいも夢プロジェクト(斉藤俊陽代表、4人)」が開発、11月に新発売したサツマイモをつなぎとして練り込んだ乾めん「こがねうどん」を試食する「食す会」が20日夜、町内であった。町や商工会のほか、町内外から16人が参加、ゆで立てのこがねうどんを「ざる」と「かけ」で味わった。
参加者は「もちっとした食感がいい」「もう少し太いといい」など批評しながら、たちまち掛けうどんを平らげ、大皿に山盛りしたざるうどんにも手を伸ばし「ざるが1番」などと味わっていた。
原料の芋、こがねせんがんの生産者の1人、松村寛次さん(飯島町)は「甘みがあり、こしがあっておいしい」。駒ケ根市の橋本英雄さんは豪快にうどんを口に運びながら「うどんらしいうどん。ぜひ、名物にして」と期待した。
また、メンバーの1人、池上明さんから上伊那産の芋焼酎の新酒や、飯島オリジナルの清酒などの差し入れもあり、会は盛り上がった。
同プロジェクトは昨年から、サツマイモの焼酎以外の二次的活用として、めん類に着目し、こがねうどんを開発。11月17日から、2000袋限定で、町内の道の駅やメンバーの店舗で販売、贈答用として、売れ行き好調、既に半分以上売れたとか。
代表の斉藤さんは「来年も新芋を使って、11月中旬にこがねうどんを販売し、飯島町の特産品として定着させたい」と話している。 ちなみに価格は1袋(250グラム)480円。詳細はヤナギヤ(090・4460・0841)マルイチフード(TEL86・3260)天七(TEL86・3055)、池上酒店(TEL86・2011) -
飯島町地域情報化計画策定委員会が初会議
飯島町は19日夜、役場で飯島町地域情報化計画(07-11年度)の策定に向け、公募を含む10人を策定委員に委嘱し、初会議を開いた=写真。
知識経験者や団体推薦、公募、役場の各課代表を委員に委嘱した後、山田助役は「町の中期総合計画の中で、情報化の推進が位置付けられている。どのように進めたらよいか、ともに考え、より良い計画の策定を」と期待を込めた。
この後、委員会構成を行ない、委員長に松村澄人さん(知識経験者)、同副に佐藤幸宏さん(エコーシティー駒ケ岳)を選び、事務局から策定の考えた方、計画策定の方法などの説明を受けた。
同計画は住民や地元企業、地域レベルの情報化と行政情報化-を対象に、情報の利用、提供、共有、基盤利用の方法について方向性を示し、情報化の視点から地域活性化、協働のまちづくりの一翼をになう目的で策定。
検討する素案の項目は「現況と課題」「目標と重点課題」「展開施策」などで、展開施策は具体的に▽ケーブルテレビの活用▽地域ポータルサイトの構築による情報発信場所の確保▽防災行政無線の更新と活用▽地域情報化への支援-などを掲げている。
委員会は月1から2回のペースで開き、来年3月下旬までに計画を策定し、町長に報告する。 -
国保運営審議会
飯島町は19日、役場で飯島町国民健康保険運営協議会を開き、平均で15・9%、7年ぶりの改定を諮問した=写真。
飯島町は現行の国保税では07年度収支は介護分1400万円不足し、医療分を合わせると、約3200万円不足する見込みで、財源確保のため07年4月1日に税額を改正する。 諮問案では医療費分の所得割1・0%増、被保険者割3000円増、世帯平均割2000円増、介護納付金分は所得割0・52%増、資産割0・07%増、被保険者均等割2300円増、世帯別平等割400円増。これにより、医療費分の引き上げ額は3100万円、介護保険760万円とし、1世帯当りそれぞれ1万8796円、8789円、平均で15・9%増となる。
高坂町長は「6年間改定しなかったが、医療費の高騰で引き上げが必要となった。08年度に医療改革の抜本的組換えを控え、健全運営に必要な最小限の改定を」と諮問した。
答申は来月中旬の予定。 -
鏡もちづくり最盛期
飯島町上の原のJA上伊那もち加工センターでは鏡もちづくりが最盛期を迎えた。作業委託された農事組合法人いつわの従業員約10人が、1日当り800個を生産。29日までに1合の米を使った1号から、1斗の米でついた百号まで7サイズを大小1万個手作りする。
同法人が栽培したもち米、わたぼうしを蒸して、機械でつき、計量し、手で丸め、ひょうたん型の型に入れて、冷ました後、2段重ねにして、真空パックし、ラベルを貼って出来上がり。
出来上がった鏡もちはAコープ店やJAの直売所、道の駅などで販売。個人の注文にも対応する。売れ筋は1縲・号が中心。
林英彦組合長は「今年は大きな鏡もちを飾っていただくように、3号以上を5%値引きした。きねつきでこしがあり、なめらか、ぜひ、鏡割して、おいしく味わって」と話していた。 -
七久保育成会しめ縄作り
正月を前に飯島町の七久保育成会(新井政夫会長)は17日、小学生の親子を対象にしたしめ縄作り教室を七久保林業センターで開いた。親子ら約60人が参加し、しめ縄作りを毎年末に教え続けて20年以上になるという紫芝修一さん(88)の指導でしめ縄作りに取り組んだ。最初に作ったのは四手。紙の折り方や切り方がなかなか分からず、失敗してやり直す児童もいたが、最後には全員がきれいに完成させて笑顔を見せていた=写真。紫芝さんは「しめ縄は店で買ってくるのもいいが、自分の家で作ることによって、さらに良い正月が迎えられるような気がする」と話していた。