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伊那西小学校で保護されていたチョウゲンボウを放鳥
昨年末に伊那市内の路上で衰弱しているところを保護され、県傷病鳥獣救護ボランティアの小口泰人さん(駒ケ根市)が介抱してきたワシタカ目ハヤブサ科の猛禽類「チョウゲンボウ」が無事、回復し、伊那市の伊那西小学校の児童約70人の前で5日、放鳥された=写真。
県では「野生傷病鳥獣救護ボランティア事業」として、傷ついて衰弱した野生鳥獣を保護し、再び野生へ返す取り組みを続けている。その救護は各地の登録ボランティアに依頼しており、小口さんは上伊那で唯一の登録者となってる。
今回保護したチョウゲンボウはメスの成鳥で体長は約36センチ。翼を広げると約70センチ近くになる。市内で衰弱していたところを発見され、その後、小口さんのもとに預けられた。
チョウゲンボウは小口さんからビタミン剤の投与などを受け、自力で飛べるまでに回復。放鳥することとなった。
保護した野鳥は原則として保護した場所の付近で放鳥しているが、今回は保護場所が特定できなかったため、チョウゲンボウの住みやすい環境が近くにある伊那西小学校で放鳥することを決定。
小口さんは「チョウゲンボウは上伊那で一番保護されることが多い。それだけ人と近い位置に生活している。みんなの友だちだと思って、これからも見守ってほしい」と児童らに呼びかけ、チョウゲンボウを披露。チョウゲンボウが元気良く飛び立つと、児童たちは歓声を挙げた。
タカの種類としては最も小型のチョウゲンボウは県のレッドデータブックで、絶滅危惧の対象ではないが留意すべき種「留意種」となっているが、人間の生活圏付近で営巣することも多いという。 -
天竜川上流河川事務所が上下伊那8市町村、県と連携して「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入
天竜川上流河川事務所は、災害時の被害発生場所やその状況などを関係行政機関が速やかに共有することを目的とした「天竜川流域防災GIS」(仮称)を導入する。同事務所のほか市町村や県などがパソコン上で地図情報を共有し、災害の発生を確認した場合、関係者それぞれが把握している情報をその地図上へ速やかにアップし、情報共有を図る。対象地区は同所の直轄砂防がある伊那市、駒ケ根市、飯島町、宮田村の上伊那4市町村と下伊那4市町村。システムの運用は各市町村と県、伊那建設事務所、飯田建設事務所と連携しながら行っていく。テスト運用の開始は3月末を目指す。
災害時、被害が発生した時間や場所、規模などに関する情報を早急に把握することが的確な措置を講じていくためには必要不可欠となるが、関係行政機関の把握する情報をやり取りするには同一の地図が用意されていなかったり、同様の地図があっても作成年や縮尺が異なるなどといった理由から、情報共有が困難な状況にあった。
そんな中、同事務所では、この「防災GIS」に着目し、05年から検討を重ねてきた。
ベースとなる地図データは、学識経験者の見解を聞きながら同事務所が作成。県の土砂災害地図の情報や市町村の防災計画の情報、道路交通網の状況などを掲載し、災害時に関係者が被害を確認した場合、その地図上へ災害情報を書き込んでいくようになる。
当面は行政関係機関が速やかに情報共有を図るために運用する予定で、今後は災害情報をアップするためのルール作りなどを進めていく。 -
南箕輪村北部保育園で親子運動あそび
南箕輪村の北部保育園で3日、親子運動あそびがあった。子どもたちが取り組んでいる運動あそびを親子一緒に体験し、コミュニケーションを図りながら楽しく体を動かした。
村は試行を経て06年度から村内の全保育園に運動あそびを導入。運動保育士の金井仁美さんが指導している。親子運動あそびは、年長の親子を対象に06年度に行い、本年度も6月に年長の各クラスで1回ずつ行った。
親子運動あそびの機会をもっと作ってほしい-との保護者の要望を受け、本年度は年少、年中の親子にも10月から実施している。
北部保育園では2、3日の2日間の日程で開いた。3日の年少組は10組が参加。親子でくまさん歩きやカンガルー跳びなどをした。日ごろの様子を知ってもらおうと鉄棒、跳び箱、フラフープ、マット、はしごの5種目のサーキットにも挑戦。お父さんやお母さんと手をつないで子どもがはしごの上を歩いたり、鉄棒に“ブタの丸焼き”でぶら下がる、跳び箱の上からジャンプするなど保護者も一緒に楽しんだ。
運動保育士の金井さんは、「脳の成長は10歳まで。小さいうちの体験は大人になるまで繋がっている。保護者向けアンケートで50%の人が子どもと接する時間が少ないと答えている。親子でコミュニケーションをとってほしい」と話した。
参加した父親は、「家では一緒に運動することはないので楽しかった。保育園でやっていることがわかり参考になったし、子どもも友達と仲良くやっているようでよかった」と話していた。 -
箕輪町交通安全祈願祭
箕輪町交通安全協会と町交通安全推進協議会は2日、交通安全祈願祭を伊那プリンスホテルで開き、約140人が神事に参列して今年1年の交通安全、交通事故撲滅を祈願した。
町安協、町、県議、町議、伊那警察署、消防団、区長会、教育委員会、学校など関係者が出席した。
町安協の小林交石会長は、「箕輪町では事故防止、死亡事故0を目指して活動してきた。昨年は死亡事故0で、今年1月26日に死亡事故『0』500日を達成し素晴らしい年になった。交通事故も負傷者も減少した」と話し、「素晴らしい結果は安協、推進協、会員一人ひとりの意識のたまもの。交通事故防止の重要性を認識し合い、会員自らが交通マナーやルールを遵守し、交通事故撲滅を誓う」と誓いの言葉を述べた。 -
東中同窓会が母校に寄贈
1982(昭和57)年度に駒ケ根市の東中学校を卒業した同窓生の男性が今年厄年を迎えるのを機に設立した同窓会「羊申(ようしん)会」(松井和彦会長)は4日、母校の東中、中沢小、東伊那小を訪れ、それぞれ記念の品を寄贈した=写真。
役員4人とともに中沢小を訪れた松井会長は「設立記念として、母校への感謝をこめてパイプいす8脚を贈る」と北原三千生校長に目録を手渡した。北原校長は「行事の時にいすが足りなくて困っていた。素晴らしいいすをいただいて大変ありがたい。皆さんの母校への思いは子どもたちにも伝える」と感謝を述べた。
東中には掲示用パネル1脚、東伊那小には図書券を贈った。いずれも5万円相当。
同会は昨年12月、東中陸上部が全国中学校駅伝大会に出場する際にも、応援用の横断幕を寄贈した。 -
大法寺節分厄除け
節分の3日、駒ケ根市赤穂北割一区の大法寺(藤塚義誠住職)で厄除けの法要と豆まきが行われた。法要は3回行われ、計400人を超える檀徒や一般の人たちが本堂に集まり、住職らが「南無妙法蓮華経竏秩vと唱える中、手を合わせて家内安全や健康長寿、交通安全、学業成就などを祈願した。
法要後、豆まきが行われた。中央に進み出た年男、年女らが「福は内」と威勢よく掛け声をかけながら豆やみかんなどを投げた=写真。集まった人たちはご利益にあずかろうと、夢中になって手を伸ばしたり身を乗り出したりして投げられる豆を拾っていた。 -
すくすくリサイクルウィーク始まる
南箕輪村の子育て支援センターすくすくはうすで4日、家庭で不用になった衣類などをリサイクルする初の取り組み「すくすくリサイクルウィーク」が始まった。
施設を利用する子育て中の母親の声を受け企画した。毎月第1月曜日から5日間をリサイクルウィークとし、子ども服やチャイルドシート、ジュニアシート、園児服、運動靴、スノーシューズ、ベビーカーなど不用になった物を持ち寄り、必要な人に無料でリサイクルする。
月、火曜日に品物を展示し、金曜日までに必要な人がいなかった場合は各自で持ち帰る。子育て中の親ならだれでも利用できる。
初日は施設内のコーナーにサイズ別に子ども服が並び、母親らがデザインを確認するなど自由に見ていた。母親の一人は、「1回しか使わないフォーマルの靴や、数回着るだけのスキーウェアなどがあるとうれしい」と話していた。
今月のリサイクルウィークは8日まで。すくすくはうすでは、「お母さんたちの声を取り入れながらやっていきたい」と話している。 -
恩徳寺で節分の豆まき
各地で節分の豆まきが行われた3日、南箕輪村の成田山恩徳寺でも節分会が開かれた。「鬼は外」「福は内」と威勢のよい掛け声とともに今年の年男、年女が福豆や同寺の境内でとれたギンナンなどをまき、1年の家内安全や健康を祈願した=写真。
毎年恒例の節分会は午前6時から始まり、午後5時までの間に全8回行われる。厄除などを目的として行う大護摩修行には、事前予約の段階で約千人が申し込んでおり、最も人が集まる午前10時から正午にかけての時間帯には、一般の参拝者などが本堂に入りきれないほど集まった。
大護摩修行の後、本堂の中で豆まきを開始。升を持った年男、年女が福豆や落花生、ギンナンをまくと、その福にあやかろうとする人たちも一斉に豆を拾い集め、あたりは騒然となった。何とか福豆を拾うことができた参拝者は、笑顔で寺を後にしていた。 -
節分演歌まつり開催
新春の訪れを歌とともに楽しもう竏窒ニいな歌謡祭実行委員会などによる「節分演歌まつり」が3日、伊那市の生涯学習センターであった。上伊那地区のカラオケ愛好者ら約35人が出場し、自慢ののどを披露=写真。訪れた来場者を楽しませた。
歌謡Academyを主催する今井ひろしさんらが企画する演歌ショーで、今回は節分に合わせて「節分演歌まつり」として開催した。
衣装やメークなどに趣向を凝らした出演者は、北島三郎の「北の漁場」や吉幾三の「雪国」など、一般にもなじみの曲全46曲を披露。最後には節分に合わせて鬼も登場し、来場者も一緒になって豆まきを実施。舞台を楽しむとともに、この1年の安全や健康を祈願した。
主催者の今井さんは「来場者の方にも一緒に楽しんでいただければ」と話していた。
3月30日には「第4回いな歌謡祭」を開催する予定。
問い合わせは(TEL090・5491・4772)今井さんへ。 -
上伊那でも冷凍ギョーザに関連した健康被害の届け出
伊那保健所に4日午後、中国産冷凍ギョーザが原因と疑われる健康被害に関する相談が寄せられた。相談に訪れたのは上伊那管内在住の男性。上伊那で健康被害届けが出されたのは今回が初めてで、伊那保健所では「対象商品が自宅に残っている場合は食べないようにし、万が一、これらの商品を食べて健康への影響があった場合は、伊那保健所へ速やかに連絡してほしい」と呼びかけている。
伊那保健所によると、男性が食べた冷凍食品は今回自主回収の対象となっている中国の天洋食品が製造した冷凍食品「CO・OP手作り餃子」。男性は1カ月ほど前、このギョーザを食べたところ、めまいなどを感じたため、近くの医療機関を訪れた。今回の事件を受け、不安を感じたため、対象製品の残品を持って同保健所に健康被害の相談に訪れた。
これを受けて保健所では、残品を長野市にある環境保全研究所へ送付。この冷凍ギョーザと健康被害の関係性を調査している。
4日の午後2時現在、県内では消費者、営業者合わせて92人からの相談が寄せられている。 -
節分厄よけ盛大に
中川村葛島の延寿院(伊佐栄豊住職)の節分会護摩祈とうが3日、同寺の本堂で盛大に行われた。雪降りの中、上下伊那を中心に県内外から約300人の信徒が参拝、本堂に祭られた不動明王像に厄よけや無病息災、家内安全、諸願成就などを祈願した。
伊佐住職は願木に点火、赤々と燃え上がる護摩の火を前に「星供祈願文」を奏上、願主の名前を読み上げ、御加持(おかじ)を行い、集まった信徒や家族ひとり一人の身体健全、厄難消滅を祈願した。
祈とうに先立ち、伊佐住職は「節分に雪が降ると、豊作になり、氏神様がけがれを白く変えるという言い伝えがある。また、立春から陽の気に入り、努力した人に恵みがある」と法話した。
この後、信者らはお札やお守り、福豆、節分まんじゅうなどを受けた。 -
中央アルプス千畳敷で「純白の結婚式」
中央アルプス駒ケ岳の千畳敷で2日「純白の結婚式」が行われた。氷点下12度の寒さの中、2組のカップルが親族らに見守られながら真紅のバージンロードを進み、手作りの雪のチャペル前で指輪を交換して永遠の愛を誓った=写真。
挙式したのは岐阜県の林雅樹さん(40)横田結花さん(32)と、駒ケ根市の伊達匠さん(29)久保田裕子さん(31)の2組のカップル。式を終えた新郎新婦は「寒かったが、一生忘れられない思い出になった」「山の景色が素晴らしくて感激した」とそれぞれ笑顔で話した。
標高2610メートルの千畳敷は一面雪に覆われた白銀の世界。空は薄曇りながら、時折日が差すなどまずまずの天候で、東には遠く富士山が望めるほど視界は良好だった。とはいえ、高山を吹き抜ける強風は肌を刺すほど冷たく、新郎新婦はウエディングドレスからのぞく肩や腕にワセリンを塗ったり、服の下に使い捨てカイロをいくつもしのばせるなどの防寒対策をとっていた。
千畳敷での結婚式は6年目。駒ケ根市観光協会が毎年4月縲・0月に一般から希望者を募集して行っている。 -
中央アルプス千畳敷カールにおけるサルを考える集い開催
中央アルプス、南アルプスの自然環境保全などを目的とした活動を展開するNPO法人・アルプスAyudaによる「中央アルプス千畳敷カールにおけるさるを考える集い」が2日、南箕輪村にある信州大学農学部の「食と緑の科学資料館」であった。行政関係者や高山植物の保護活動に従事する人など約50人が集まり、中ア千畳敷カールまで行動範囲を拡大しているニホンザルの現状を学ぶとともに、今後、観光客とどのような関係づくりをしていくべきかを考えた=写真。
ニホンザルの群れが近年、標高2600メートルに位置する千畳敷カールで高山植物などを採食していることが確認され、観光客が近づいても逃げないといった状況が生じている。今回の集いはこうした現状を把握するとともに、今後、どのような影響、対策が必要かを考えるために開催した。
1980年代から中アのニホンザルの生態について調査してきた駒ケ根市博物館学芸員の吉田保晴さんは、過去から現在までのニホンザルの行動域の変化を報告。近年千畳敷まで上がるようになった群れがどこから上がってきているのかいまだ確認できていないものの、春の芽吹きを追って6月ころから千畳敷へ入り、一昨年は千畳敷の樹林帯でねぐらを形成しているのを確認した。また、昨年はフンの中から人間が食べ残した残飯が出てきたことから今後、味を覚えたサルが、観光客に接近する危険性があることを指摘した。
パネルディスカッションでは、人や高山植物への被害を回避するためには今後、どのような取り組みが必要かを討論。信州大学農学部アルプス圏フィールド科学教育研究センターの泉山茂之准教授は「一番大切なのは人とサルが餌を介した関係にならないこと。餌付けされたサルは人に危害を与えるようになる」と説明。観光客への意識付けの重要性を指摘した。また、ニホンザルはニホンジカと異なり、植物の植生を破壊するまで食べ尽くす動物ではないため「ニホンジカとは分けて考えるべき」とした。
一方、来場者からは「現実的にどうするかが問題。行政サイドで予算付けをして、早期の対策をとり、高山植物を守ってほしい」とする意見も出された。 -
高遠そりすべり大会
伊那市の信州高遠青少年自然の家で2縲・日、第6回高遠そりすべり大会が開かれている。初日の家族の部には地元をはじめ、東京都、神奈川県、山梨県などから100組がエントリー。雪遊びの楽しさを味わった。
3日は小・中学生の4部門で、116人が出場を予定している。いずれの部門も国少にある延長100メートルと120メートルの専用そりコースを1回ずつすべり、合計タイムの速さを競う。
家族の部は親子が2人1組でそりに乗り、スタートの合図で勢いよく滑り出した。緩やかなコースにスピードが落ち、手足を使って先を急ぐ場面も多く見られ、父母は「足がぱんぱんになる」と声を上げた。会場から「あと5メートル。頑張って」と声援が飛び、ゴールを目指した。
そりすべりのほか、歩くスキーやかんじきなど野外遊び体験もできる。
本年は1月中旬まで雪不足で、入笠山山頂付近からコースに雪を運び込んだという。20日以降に雪が積もり、コースを整えて本番を迎えた。 -
親育て講演会
親として、子どもとどう接したらいいのかを考えよう竏窒ニ3日、「親育て講演会」が伊那市役所であった。一般の父母や保育士など約80人が参加。親業訓練協会認定インストラクターの小椋佐代里さん(箕輪町)=写真=を講師に迎え、心の通い合うコミュニケーションについて考えた。
講演会は子育てサークルや読み聞かせ活動などに取り組む「伊那市地域子育て支援ネットワーク連絡会」が今年初めて企画したもの。一昨年に発足した同会では2カ月に1度、それぞれの活動報告などを行う中で情報交換をしてきたが、これからの子育てを考える中で親自身が成長していくことも重要であることが分かり、今回の講演会を企画した。
小椋さんは、自身の子育てのあり方に疑問を感じていた時「親業」に出会い、頭で理解することと、実際に行動することは違うということを発見した。その経験から「運動と同じように、コミュニケーションも頭で分かっているだけではできない。練習が必要」として、子どもと心の通い合った関係を築くことの重要性を説明。しかし、会話の中で、子どもの発した意見に対して親が自分の意見を返してしまうことも多く「一つのボールで会話のキャッチボールができていないことが多い」とした。
そこで小椋さんは、一つのボールで子どもと会話のキャッチボールする方法を紹介。▽子どもが投げてきた言葉に対し、そのまま繰り返して返す▽子どもの言ったことを内容はそのままで自分の言葉に置き換えて返す▽子どもの気持ちをくむ竏窒ニいった3つの方法を紹介し、中でも「一番肝心なのは子どもに共感しながら聞くこと」とした。
その後、これまでにこれらの方法を試してみた母親と子どものやりとりを紹介。「子どもは自分の気持ちを理解してもらえたという実感を得ると、次の行動へと移れるようになる」と語った。 -
つくしんぼ保育園で節分の豆まき
鬼は外!福は内竏秩B3日の節分を前に伊那市御園のつくしんぼ保育園(宮田克思園長)で1日、園児らによる豆まきが行われた。0縲・歳の園児約70人が、さまざまな鬼を相手に豆をまき、一年の健康を願った=写真。
節分の豆まきは恒例行事の一つ。未満児も多い同園では、小さい園児らでも豆まきが体験できるよう、いくつかの方法で豆まきをしており、最初は鬼に見立てた玉入れに玉を入れるゲーム感覚の豆まきを実施。その後、年長園児が自分たちで作った鬼の面を付けて鬼役を演じる豆まきなどを行った。
最後は宮田園長自らが鬼にふんして登場。あまりの迫力に泣き出す園児もいたが、鬼のお面をはずした年長園児が今度は豆を持ち、暴れる鬼めがけて「鬼は外!」と元気良く紙の豆をぶつけると、鬼も観念して縄をかけられた。
園児らは、その鬼の体に「甘えん坊鬼をやっつける」「寝ぼすけ鬼をやっつける」など、それぞれの思いを書いた札を張り付け、自分の中の弱い鬼を退治するとともに、一年の健康と祈っていた。 -
みはらしの湯で宮下源明さんの水墨画展
伊那市西箕輪羽広の宮下源明さん(73)=写真=による「花と風景の水墨画展」が2月末まで、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」で開かれている。花鳥や風景をテーマとした水墨画や墨彩画など25点が、訪れた入浴客の目を楽しませている。
宮下さんは8年前、仕事中に機械に巻き込まれて頚椎(けいつい)を損傷する大けがを負った。その後も全身に麻痺が残り、右足は切断。入院生活の中、リハビリとして始めたのが水墨画だった。
退院後に伊那市内で開かれている水墨画教室を3年間受講。その後は市販のテキストなどで学びながら、水墨画の制作に取り組んできた。
同施設での作品展は今回で5回目。花鳥についてはテキストの図案を参考に、風景画については妻の花子さんが撮影してきた写真をもとに、作品としており、木曽の奈良井や雪解け風景、御嶽山などを描いた作品も並んでいる。
宮下さんは「墨の濃淡だけでいかに遠近感を出すかなどを重視して作品を制作している。自分自身、こういう体だが、同じような立場にある人に作品を見ていただけたら」と話していた。
みはらしの湯の営業時間は午前10時縲恁゚後9時半。今月の休館日は4、18日となる。 -
子育て学級で折り紙のこま作り
箕輪町公民館の子育て学級は31日、町文化センターで折り紙のこま作りをした。お母さんたちが熱心にこまを作り、子どもたちも一緒に折り紙を楽しんだ。
違う色の折り紙3枚を組み合わせて作る椿の花の形をした「椿ごま」。少し難易度が高く、お母さんたちは「難しい」と話しながら保育士の手本を見て折った。お母さんの隣りで子どもたちも挑戦。折り紙を半分に折って長方形にするなど、できるところは自分でやり、三角に折るなど難しくなってくると手伝ってもらいながら作っていた。
こまが出来上がると、すぐにこま回しが始まった。くるくると回るこまは色もきれいで、子どもたちは歓声を上げながら何回も何回も回して遊んだ。 -
みのわ祭り検討委員会第4回
箕輪町のみのわ祭り検討委員会(唐沢修一委員長)は31日夜、第4回委員会を町役場で開き、テントの設置やイベントについて協議した。
区のテント設置についてはこれまでに賛否あり、委員会として、祭り会場のメーンストリートは露店やイベント参加の人向けにし、区のテントは別の場所への設置を検討することに決定した。
イベントは、従来通り祭りに参加する団体やサークルがやり、新たにイベント広場を設けて重複してイベントをしていくことも決めた。
第3回までの委員会では、会場はバイパス、開催時期は例年通り7月最終週とし、みのわ祭り正副会長会に提言することを決めている。運営方法は第5回でさらに協議する。
委員会の協議内容については、町の「もみじチャンネル」、文字放送、ホームページで報告することも全会一致で決めた。広報紙への掲載も予定する。 -
【記者室】毒ギョーザか地産地消か
毒ギョーザ事件で日本中が大騒ぎだ。問題の製品は意外に多く流通していて、上伊那にも出回っているというのだから人ごとではない。毒入り食品が家の冷蔵庫にあるかもしれないとなれば誰だって血の気が引く▼原因は今だ特定できないので製造会社を非難することは控えるが、中国の生産品にさまざまな問題があることは世界周知の事実。検査で発見されないまま市場に出ることが防げないなら、消費者自身が考えて選択するしかない▼今や世界中の食品を手軽に購入できる時代だが反面、誰がどんなふうに作った物かはまったく分からない。昔ながらの地産地消であれば心配は少ないとはいえ、ぜいたくに慣れた日本人がそんな素朴な食生活に戻ることは無理だろう。(白鳥文男)
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駒ケ根ライオンズクラブ座禅例会
駒ケ根ライオンズクラブ(井口美義会長)は1日、座禅例会を駒ケ根市中沢の蔵沢寺(鈴木天章住職)で開いた。会員約50人が出席。日々の喧騒を離れた寺の本堂で静かに瞑想し、自らの心の内面と向き合った=写真。
座禅は最近徐々に普及しつつあるという「いす座禅」。鈴木住職は「足の悪い人もいると聞いている。無理に足を組まなくても、背筋を伸ばして呼吸を整え、心を調えることができれば、いすでもよい」と話し「呼吸はゆっくり深く。視線は1メートルぐらい先の床に落とすか目をつむり、両手で印を結んで」と指導。「座禅の目的は『身心脱落』の境地を得ること。座禅を通して自分を忘れることが重要だ」と話した。参加者は静寂の中、神妙な表情で目を閉じ、つかの間の心の安らかさを求めていた。 -
野のもの雑穀料理教室
伊那市長谷の道の駅「南アルプス村」のレストラン「野のもの」は30日、雑穀料理教室を同店で開いた。同店の料理チーフ堀田麻衣子さんが講師となり、10人の参加者たちに雑穀を使ったハンバーグとスープの作り方を指導した。
堀田さんは「雑穀そのものを使う料理の面白さを知って欲しい」と同教室の趣旨を話す。当初は全3回の予定だったが、申し込み者が多かったために5回となった。
第1回目の今回は、みじん切りにして炒めたしいたけ、にんにく、玉ねぎを、炊きあげた高きびと混ぜ合わせて焼いた「高きびのハンバーグ」と、野菜スープにもちあわを入れて煮込み、とろみを引き出した「もちあわ入り冬野菜のとろとろスープ」を作った。
参加者たちは3つのテーブルに分かれて、雑穀についてや子育てについてなど話しながら和気あいあいと料理を進めた。
参加者たちが教室に申し込んだ理由は「雑穀料理に興味があったが、雑穀の使い方がよく分からなかったから」「子どもがアレルギーがあるので、食事に雑穀料理を取り入れていきたいと思い」など。分からないことや興味のあることを堀田さんに質問して、雑穀料理を熱心に学んでいた。 -
ながた荘で第3回明日葉の会
箕輪町社会福祉協議会は31日、今年度最後となる「明日葉の会」を同町「ながた荘」で開いた。町内の65歳以上の一人暮しの高齢者93人が参加した。
「明日葉の会」は、一人暮しの高齢者の生きがい増進を目的としており、年3回開かれている。今年度は、6月に「木曽バスハイク」を夏には「花ずし作り」を行っている。
箕輪町社協の柴財埜会長は「みなさん、楽しみにしていただいているようで、ありがたい」と話す。
参加者たちは西箕輪公民館の城取茂美館長の講演や民生委員の余興など、途中に会食や入浴を挟みながら楽しんだ。
参加者たちは「久しぶりに会える人がいるから楽しみにしてる」「家で一人でいるよりいい」「木曽に行ったのが楽しかった」と「明日葉の会」の感想を話す。また会でしてみたいことは「会数を減らしてもいいから1泊旅行がしてみたい」「お金がかかってもいいからバスで遠出してみたい」との声もあれば、「あまり遠くに行くと体調を崩すから」と話す参加者もいた。また「カラオケが好き。歌の会のようなものがいい」との声もあった。 -
バレンタイン商戦
上伊那の大型店などで14日のバレンタインデーに向けて、チョコレート商戦が展開されている。
ベルシャイン伊那店では1月18日より時計台広場にバレンタインコーナーを設け、さまざまなチョコレートを販売している。
店員によると、ここ数年は、ベルギーのチョコレートメーカー「GODIVA」などの高級チョコレートや、手作りチョコレートを作るための板チョコやブロックタイプのものなどが人気を集めているとのこと。
変わったものではお守りなどを模した「合格祈願チョコ」や塩の入った「塩チョコ」など。またアルコール入りのチョコレートでは、定番だったブランデーのほかにも、日本酒や梅酒なども店頭に並んでいる。
客層は子どもから高齢者までと幅広く、自分で食べるために買っていく客も多いとのこと。 -
「井月句の心を書で描く」展 伊那図書館で
伊那市山寺区の書家向山修(雅号=竹修)さん(74)が代表を務める「井月句の心を書で描く」研究会は2月3日まで、同市立伊那図書館広域情報コーナーで作品展を開いている。漂泊の俳人井上井月(1822縲・7年)が詠んだ句を、会員それぞれが井月の気持ちになって書で表現した。
向山さんは2年ほど前から・ス井月句の心を書で描く・スことに試みている。作品展は向山さん主宰の上伊那の書道愛好家でつくる「竹葉会」有志で研究会を結成し、初めて開いた。秋、冬を題材とした、井月が詠んだ句をテーマに会員9人が作品25点を並べた。
「落栗の座を定めるや窪溜り」の句を6通りの表現で6枚の作品にした向山さん。「この句は、井月が落ちぶれた自分の姿を栗に当てはめて詠んでいるもの。栗が落ちていく様子を『落栗』の文字を紙の上にどう配置するかで表現してみた」という。
午前10時縲恁゚後6時30分(最終日は午後4時まで)。
「井月句の心を書で描く」展で作品を紹介している向山さん -
文化財防火デーパトロール
文化財を火災、震災などの災害から守るため全国的に文化財防火運動に取り組む「第54回文化財防火デー」(1月26日)の一環で、箕輪町文化財保護審議会などは1月31日、町内6件の文化財をパトロールし文化財や文化財保管施設の防火対策などを確認した。
毎年、町の文化財64件のうち有形文化財32件を数カ所ずつ巡回し建物、電気配線や電気機器の漏電点検、火災報知器や消火器の点検などをすると同時に、文化財の確認もする。
今年は上古田の正全寺仁王像、北小河内の無量寺阿弥陀如来坐像、聖観音菩薩立像、地蔵菩薩立像、阿弥陀堂、北小河内の五社権現本殿が対象。審議会委員、箕輪消防署員、町教育委員会生涯学習課文化財係職員の5人が見回った。
無量寺では、国重要文化財の阿弥陀如来坐像などを安置した放光殿に入り、文化財や建物、設備の確認をした。消防署員から、「施設はしっかりしているので、『火気厳禁』など拝観者に徹底できるような表示があるとよりいい」などの指摘があった。 -
駒ケ根市保健補導員総会
駒ケ根市は30日、市保健補導員への委嘱状伝達式と08年の第1回連合会総会を市役所で開いた。保健補導員約200人が出席し、07年の事業・会計報告、08年の事業計画・予算案を承認したほか、連合会長に松沢惠子さん=中割=を選出した。
総会に先立って新任の補導員の代表者に杉本幸治市長から委嘱状が手渡された=写真。杉本市長は「皆さんの力を借りて、市民が健康でいられる市にしたい。地域の健康づくりのために思う存分力を発揮してほしい」と激励した。
総会後、看護組織開発研究所の杉野元子さんによる講演「・ス自分の健康は自分でつくり守る・スために地域で実践できること」が行われた。
選出された役員は次の皆さん。
▽会長=松沢惠子(中割)▽副会長=藤塚のり子(北割一)宮下美知恵(中沢)▽書記=池上貴子(町二)▽会計=吉沢幸子(小町屋) -
「POP(広告)イラスト講座」開講
伊那市勤労青少年ホームの新講座「POP(広告)イラスト講座」は30日夜、週1回2月27日までの全5回の日程で始まった。漫画家の橋爪まんぷさん(67)=同市境南=が講師。上伊那から同市在住、在勤の7人が受講し、POPイラストの習得を目指す。
「POP」は、商店などに用いられる販売促進のための広告媒体で、商品名や価格、キャッチコピーなどを手描きしたもの。講座はゴシック体、明朝体、数字などの書き方を学び、最後に「作品づくり」をする。
初日は、「POP」について橋爪さんから学び、筆で線を引く練習をした。筆を左から右へ、上から下へ引き、太さが均等になる真っ直ぐな線を書くことは難しく、受講生たちは練習用の新聞紙が真っ黒になるまで繰り返していた。
市勤労青少年ホームは、同講座を来年度の前期講座の一つとして、5月から全7回を開く予定。
橋爪さんから筆の持ち方などを学ぶ受講生たち -
自主防災アドバイザーの委嘱式
県や市町村との連携のもと、地域における自主防災組織づくりを促進する「自主防災アドバイザー」の委嘱式が31日、伊那市の県伊那合同庁舎であった。上下伊那、木曽地域でこのアドバイザーとして活動することになる20人に対し、宮坂正巳上伊那地方事務所長から委嘱状が手渡され=写真=、自主防災技術の向上やアドバイザーの役割に関する研修が行われた。
近年、地域住民同士による自助、共助などの助け合いが被害の軽減、迅速な救助に重要な役割を果たすことが分かってきた。そんな中、県は今年、こうした自助、共助の母体となる各地域の自助組織の形成を促すとともに、自主防災活動の活発化、地域防災訓練の支援、助言などを行っていくアドバイザーを各地域に配置することにした。
アドバイザーの任期は3年。区長経験者や消防、警察署OBなどが中心で、上伊那からは8人が委嘱を受けた。
上伊那地域における、全世帯に占める自主防災組織加入世帯の割合を見ると、伊那市、飯島町、南箕輪村、中川村の4市町村は組織率100%、次いで駒ケ根市が99・9%、8市町村の平均も87・5%と比較的高い水準にある。そんな中、箕輪町の組織率は他市町村と比較して最も低い10・5%。辰野町、宮田村も90%まで届かない状況にある。組織数では、300の自主防災組織が上伊那に存在している。 -
冷凍ギョーザ、上伊那管内でも3卸売り業者が取り扱い
健康被害が発生したジェイティフーズ(東京都)が輸入した中国産冷凍ギョーザが県内でも販売されていたことを受けて県は31日、県内の各保健所ごと、このギョーザの流通状況の把握を始めた。伊那保健所では、上伊那管内でも3卸業者がこの冷凍ギョーザを仕入れていたことから、店頭で販売されないよう、業者の早期回収を促すとともに、各小売店での販売状況について調査を進めている。今のところ、健康被害に関する報告はないという。
伊那保健所によると、上伊那では2業者が家庭用として、1業者が業務用として各小売店に卸していたが、当該製品以外で回収対象品となっている23品目については、管内での取り扱いはなかった。
伊那保健所では、各家庭で保存している冷凍ギョーザが該当するギョーザだった場合、速やかに販売店へ返品するとともに当該品を食べて具合が悪くなった場合は、同保健所へ連絡するように呼びかけている。
今後、管内でどれくらい流通していたかの集計を取りまとめる。