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箕輪町長が長寿者訪問
箕輪町の平沢豊満町長は21日、長寿を祝福するために本年度88歳以上になるお年よりの自宅を訪れた。今年88歳となった北條かなめさん宅では「お元気そうで何よりです」などと声を掛け、町木のケヤキで作ったお椀などを記念品として手渡した=写真。
北條さんは1918年(大正7年)5月1日生まれ。現在は息子夫婦と3人で暮らしている。「足が悪いが、ほかはどこも異常がないとこの前の健康診断でも言われた」と話し、昔から続けているマレットゴルフなどを楽しんでいる。油ものは苦手だが、和食や郷土料理などを好んで食べるという。
北條さんは平沢町長の言葉に笑顔で応え、祝福の言葉に「ありがとうございます」と返した。
箕輪町における本年度の長寿者訪問対象者は458人。100歳、101歳になるという対象者もおり、二人には県の祝い状も一緒に届ける。 -
「飲酒運転撲滅」へ啓発
秋の全国交通安全運動が21日、30日までの10日間の日程で始まり、全国的に問題となっている飲酒運転の撲滅が重点事項に急きょ加えられるなど、期間中事故防止に向けた啓発活動が展開される。伊那、駒ヶ根の両警察署は管内で人並作戦や交通安全パレードなどをして、交通安全に対する意識の高揚を図っていく。
スローガンは「信濃路はルールとマナーの走るみち」。「高齢者の交通事故防止」を基本重点にし、▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽後部座席を含むシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底▽重大事故につながる飲酒運転の撲滅を推進する。
伊那署管内では初日、各地で出発式をして街頭指導所を開設した。市役所前では署員、交通安全協会員、交通指導員ら関係者が参加して人並作戦を実施。車道両側に上り旗を立て、ドライバーに啓発用グッズを手渡して安全運転を呼びかけた。
管内で発生した今年の人身事故は20日現在で、昨年同期比84件減の364件、うち死亡事故は3件増の5件で、単独事故が目立っている。駒ヶ根署管内は10件増の185件で、死亡事故はなく、傷者は3人増の253人。女性が第一当事者となる事故が増えている。 -
高遠町図書館が高遠藩の貴重な記録公開
伊那市の高遠町図書館は、郷土史研究家の上島善重(1855縲・933)が残した資料と、高遠藩士の石川子音(1776縲・856)家の資料を目録にまとめ、一般への公開を始めた。いずれも高遠藩の藩政の貴重な記録などがあり「広く活用してもらいたい」と呼びかけている。
上島は陸軍退役後に高遠町に住み、1914(大正3)年から町長を務めた後、郷土史研究に励んだ。果堂(号)資料は研究のために集めたものなど267点。なかには「内状」と称する、江戸藩と高遠藩の家老の間でやりとりされた、藩の財政問題、藩士の賞罰、藩主の家族の婚姻などについての書状がある。とくに、江戸時代の疑獄事件で高遠に遠流された大奥女中の絵島の赦免を幕府の閣僚に働きかける家老たちの往復書簡12点は興味深い。
石川家資料は462点。同家は測量の技術がすぐれていたため、藩内の地図御用係を命ぜられ、測量機を考案して正確な地図を作製したと言われている。資料にも高遠城図など多数の絵図がある。
西高遠の石川家、東高遠の上島家からそれぞれ見つかり、石川家資料は5月、果堂資料は昨年9月に所有者から図書館に寄贈された。前高遠町文化財保護委員の北原千保子さんを中心に職員が資料整理をして目録を作成した。 -
JA上伊那が生き生き!長生き!健康家族を開催
上伊那農業協同組合(JA上伊那)と冠婚葬祭サービス会社・グレースは22日、「生き生き!長生き!健康家族」を伊那市狐島の本所で開いた。約120人が集まり、駒ヶ根市光前寺の吉澤道人住職の講話を聞いたり、介護や年金についてのポイントなどを学んだ。
健康で楽しい生活を送ってもらう追おう竏窒ニ、本年度始めて企画した取り組み。
「人生は楽しい」という演題で講演した吉澤住職は「人生なんて、ほとんど思い通りにいくことはなく、楽しいわけがないが、与えられたものに自分自身が納得し、一層、その場を楽しんでしまおうと考えるようにしている」と語り、自分の限界を知り、その上で次の道へと進んでいくことも大切であることを諭した=写真。
またJA上伊那から、介護に備えて準備しておくべきことや、年金や相続に関するトラブル回避方法の説明もあった。 -
伊那公民館・水彩画サークル 「葦の会」
伊那公民館の水彩画サークル「葦(あし)の会」(小松公明代表)は、毎月2回の教室で学びながら、毎日の生活の中に少しでも時間をつくって創作活動に励み、趣味を楽しんでいる人たちの集まりだ。
会は伊那公民館講座「水彩画教室」(1990‐92年)を修了した仲間で14年前に設立。「パリ国際ル・サロン」会員の碓井伍一氏=伊那市山寺区=を講師に迎え、同公民館で教室を開き、腕を磨いている。
会員は伊那市の50代を中心に20縲・0代の会社員、主婦、定年退職者ら20人(男性5・女性15)。義務教育の美術の時間以外は学んだことがない、という初心者らでつくる趣味のサークルだ。
教室では野菜、果物などの静物画、スケッチで外へ出掛け風景画を描いたりする。そのほかは会員それぞれが自宅の庭先に咲く季節の花や旅行先の思い出の場面など、思い思いのモチーフを前に筆を走らせている。
趣味の集まりといっても公民館のロビー展や文化祭、年2回の中部電力伊那営業所ギャラリー展など、年間6回の作品展を開く多忙。「展示会のプレッシャーは大きいが、自分が満足する作品をつくろうと努力している。人に見てもらうことが上達につながっている」(小松代表)。
作品は一人ひとりの持ち味が表れた力作ばかりで、全体的に色彩が明るいことが特徴。「年齢は重ねているが、会員の性格の明るさが表現されている」というのが一番の魅力になっている。
技術を向上させるためだけの教室としての位置付けだけでなく「交流」もテーマとする。絵を描いた後は皆で作品を批評し合い、時には世間話に花を咲かせたりすることが楽しみになっているのだとという。
小松代表は「旅行へ出掛けてスケッチを楽しんだりと、人生をとっても楽しんでいるグループ」と評価。「これからは、それぞれの人生、生きてきた味が色にもっと出てきてくれればうれしい」と話している。 -
1万本のマンジュシャゲ3分咲きに
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松川町生田の嶺岳寺(広沢勝則住職)のマンジュシャゲ(彼岸花)が見ごろを迎えている。敷地内の梅林1ヘクタールに植えられた約1万本のマンジャシャゲは5日ころから咲き始め、見ごろは秋分の日(24日)ころとか。
同寺は中川村渡場から車で4、5分と近く、花の季節には中川村や飯島町から多くの人々が花見に訪れる。
広沢住職は「花の赤く鮮明な色にひかれ、20年前から、4、5株ずつ増やしてきた。今年は咲き方がまばらで、今月いっぱいは楽しめる」と話している。 -
赤ソバの花咲き誇りピンク色のじゅうたん
箕輪町上古田の「赤そばの里」の赤ソバ(高嶺ルビー)の花が咲き誇り、4・2ヘクタールの畑一面が濃いピンク色のじゅうたんに染まった。
昨年度までは中箕輪農事組合法人が管理していたが、本年度から町の委託を受けて区民有志の会「古田の里赤そばの会」(唐沢清光会長)が栽培、管理している。これまでに除草作業や耕作をし、改めて200キロの種をまいたほか、観光面から歩道や景観整備もした。花は10月初旬ごろまで楽しめるという。
会員ら関係者約30人が出席して20日、里開きのセレモニーを開き、テープカットなどをして多くの来訪に期待した。
唐沢会長はあいさつで「立派にきれいな花が咲いた」と喜び「来年もさらにすばらしいソバを作っていきたい」。平澤町長は「すばらしい花が咲き、会員の心意気が宿っているようでうれしく思う。箕輪を訪れる人に心を癒してもらえるように活動してもらいたい」と述べた。
会は併せて、近くに農産物直売所を設け、地元の野菜などを販売している。
また、上古田区は30日から2日間、「赤そば花まつり」を開く。そば打ち体験や箕輪太鼓の実演などのほか、農産物や手作りの工芸品を販売する。 -
味工房でおばちゃん味噌の天地返し
南箕輪村の味工房で20日、「おばちゃん味噌」の天地返しがあった。大豆班の女性5人が、昨年11月に漬け込んだ2500キロの味噌を大豆をすり潰す機械にかけ、再びおけの中へと漬け込んだ。
天地返しは例年、「土用の丑」が済み、時間的余裕が生まれるころに行ってきたが、今年は施設が休みとなった20、21日に実施。天地返しは、味をなじませて均等にするために行う作業だが、味工房では、大豆をすり潰す機械に再度かけることが特徴。麹(こうじ)がつぶれて滑らかになり、味もまろやかな味になるという。
味工房やあじーななどで販売し始めて5年目となるが、味の評判も良く、その年の味噌は、毎年完売になるという。
今回仕込んだ味噌は、今年の11月ころから販売し始める。
700キロ500円。1キロ700円。量り売りもしている。 -
南箕輪村とはないっぱい推進協議会が村道沿いの花壇の延長作業を実施
南箕輪村と花いっぱい推進協議会は21日、村道6号線沿いにある花壇の延長作業を行った。信州大学の学生なども協力参加し、重機を使いながら、花壇の外ふちにする木材の固定などに取り組んだ=写真。
村と協議会は昨年、コモンズ支援金の採択事業として、同沿線の西天竜用水路から東側約170メートルの両サイドに、木製花壇を設置。村民から提供されたジャーマンアイリスなどを定植した。今回は、さらにその東側200メートルへ花壇を延長。幅が1メートル50センチの花壇を15区画整備することにし、県の継続採択も受けた。使用する木材は、上伊那森林組合から提供を受けた間伐材などで、2日間に渡り作業を行う。2日目は、地元老人クラブも作業に協力する。
花の植付けは来春となり、季節に合わせて花の植え替えを行っていく。 -
飲酒運転
テレビでも新聞でも毎日のように飲酒運転事故が報道されている。飲酒運転で事故を起して逃げ、酔いを覚ましてから出頭し、刑罰の軽減を図る「逃げ得」。事故直後に飲酒し、事故発生時の飲酒をごまかす「重ね飲み」という技もある事を知り、あきれかえった▼撲滅には取締強化や厳罰化も必要だが、外国では飲酒運転が発覚すると、車のナンバープレートの色を変えるという罰則があるとか。これは効く、飲酒運転すると罰金や点数が引かれるほかに、ナンバープレートに赤い枠をはめる。5年間、違反がなければ外すというのはどうだろうか▼赤枠の車では家族旅行も楽しくないし、デートも恥かしい。恥を知る日本人の精神構造に訴えるという方法はいいと思うが(大口記者)
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手話ダンス交流会
箕輪町の手話ダンス指導員、大槻一子さんが教える手話ダンス4教室の交流会がこのほど、駒ヶ根市のアイパルいなんであった。教室ごとに手話ダンスを発表し合い、交流を深めた。
手話ダンスは、障害を持っている人も持っていない人も、聴覚障害者の大切な言葉である手話を使った手話ダンスを通して互いに理解を深め楽しく交流することを目的としている。
箕輪町と宮田村の4教室から45人が参加。18プログラムで、「野に咲く花のように」「七つの子」「幸のうた」「小さな世界」など各教室が好きな曲を選び、曲に合わせて工夫を凝らした衣装でステージに立った。
日ごろの練習の成果を存分に発揮し、リラックスして伸び伸びと手話ダンスを披露。見る側も踊る側も皆が存分に楽しんだ。各教室ごと歌や踊りを披露するお楽しみもあった。 -
保健補導員対象の短期アカデミー開講
箕輪町の地区の保健補導員を対象に健康な体づくりに取り組む「短期アカデミー」の入学式が19日、町文化センターであった。式に続いて今後のトレーニングのための体力測定に取り組んだ。
みのわ健康アカデミーを短期に凝縮した講座で、地域の中で健康づくりの中心を担ってほしい-と、今年初めて保健補導員の希望者を募って開いた。参加は50歳代から70歳代の9人。12月末までの4カ月間に健康学習、トレーニング、バランス食の調理実習などをする。修了者に「みのわ健康サポート隊」の認定証を渡す。
体力測定は開眼片足立ち、前屈、上体起こし、10メートル障害物歩行、6分間歩行の5種目。保健師による問診もあった。
参加者の高森直美さんは、「自分の健康に目を向ける意識改革にいいと思って参加した。少しでも自分から関心を持って、これからの健康維持に役立てたい」と話していた。 -
箕輪町消防団第1分団の車両更新
箕輪町消防団第1分団(八乙女区自主防災会)に配備する小型動力ポンプ付積載車の入魂式が19日、箕輪消防署前であった。神事で安全な活動を祈願し、試験放水をした。
町の06年度防災基盤整備事業。現在配備している車両が導入から17年経過しているため更新した。
車両は乗車人員6人。総排気量2500cc。小型動力ポンプのほか小型動力ポンプ昇降装置、吸管積載装置、筒先積載装置、ホール収納ボックス、散光式警光灯(スピーカー内臓)、電子サイレン、アルミはしご積載を装備。箕輪自動車が納入した。購入価格は467万2500円。 -
駒ヶ根市
こども本の会としょとしょ子どものときの経験が、その人の人生を支えていくっていう。だからこそ、子どもたちに幸せでいてほしいんだよね竏秩B
活動を始めて12年。年に1度、著名な絵本作家や編集者、翻訳家などを招いた講演会を開催し、小学校での読み聞かせを行っている。メンバーはみな女性で、家庭や仕事を持ちながらの活動しているため、全員がそろう機会はめったにない。しかし、ひとたび集まれば会話は尽きず、瞬く間に時間は過ぎていく。「例会のたびに必ずメンバーの赤ちゃんがいてね、それはそれで楽しかったよね。自分の子どもには『何人もお母さんがいて幸せだね』って言っている」「本と出合ったおかげでこんな若いお母さんたちとかかわってこれた。それはすごく幸せよ」。
◇ ◇
講演会や読み聞かせの準備は、月に1度の例会で行う。読み聞かせを行う学校という環境には、ある種の強制力がある。そんな中、吸収力のある子どもたちを相手にするため「聞いてよかった」と思ってもらえるよう、プログラムの吟味を重ねる。
子どもたちの反応はさまざまだが、身を乗り出したりせりふを口にするなどして目を輝かせる姿はかわいい。子どもたちは紙芝居の読み聞かせを通して人との共感を覚え、詩を口にすることで「言葉の力」を知る。昔から歌い継がれてきたわらべ歌は、心を和ませ、窮屈な気持ちを解放する。「私たちは今『知らない人と口をきいちゃいけない』という社会で子どもを育てているけど、そいうい環境は子どもの可能性を狭めている。気が付かない間に当たり前になっているのは恐い。だからといっていい加減なことも言えないけど、そういう社会だからこそ、言葉の可能性を信じたい」「子どもはいろんな芽を持っているけど、それを伸ばしてあげるのも、ぽきんと折ってしまうのも大人のつくる環境。最近は芽を折ってしまう環境が多いけど、“それでいいんだよ”って語りかけてくれる図書との関係はすごく大切だと思う」。
◇ ◇
10月7日に開く今年の講演会には、『葉っぱのフレディ』や『ポケット詩集』など、数々の作品の出版に携わってきた童話屋の創業者で編集長の田中和雄さんを招く。詩との関わりが深い田中さんの講演を通して“言葉の力”を信じることを共感できれば竏秩Bそんな思いもある。「講演会は、詩や言葉、人との出会いのきっかけにしてもらいたい。そして心で感じた思いを、大人から子どもたちへと手渡ししてほしい。ぜひ子どもたちと一緒に参加してほしい」。 -
中高生1泊2日の生活でリーダーシップ養う
ジュニアリーダー養成講座「半熟のつどい」の野外体験活動が17、18日、伊那市高遠町の国立信州高遠青少年自然の家であった。中高生らが小学生と一緒に自然の中でキャンプファイヤーやネイチャーゲームなどをして楽しんだ。NPO法人自然学校「ふる里あったかとお」(丸山宏一代表)主催。
市内の中高生を対象に、ボランティア活動を通じてリーダーシップを養う講座で、本年3回目。西箕輪中学校、伊那北高校から受講生4人が参加し、高遠小学校の児童9人らと1泊2日の活動を展開した。
初日の野外炊飯では2班に分かれ、それぞれにジュニアリーダー2人がついてカレーライスを調理。手順に困っている児童がいれば、優しく助言するなどして統率を取っていた。食事中の子どもたちからは「楽しいから4泊5日で泊まっていきたいな」などの声が聞かれた。
西箕輪中の上島大輝君(13)は「新しい発見を見つけるために参加した。同じ目線になって小学生らと仲良くないたい」と感想。伊那北高の渋谷侑加さん(16)は「皆で楽しんでもらうことが自分も楽しい」と積極的に参加者と会話を楽しんでいた。 -
防災情報メール配信サービス年度内の運用開始へ
宮田村は年度内に、防災情報の携帯電話、パソコンへのメール配信サービスを開始する。子どもの安全見守りについても活用を検討。緊急時に一般住民や関係者へ迅速に情報を流す考えだ。
村のホームページで会員登録するが、そのシステムの構築費用として現在開会中の9月議会定例会に5万3千円を計上した。
一般向けの防災情報のほか、役場職員、消防団専用のメール配信も行い、緊急時の参集や情報収集に威力を発揮させる。
また、不審者情報や学校の登下校など子どもの見守りについての活用も検討中。 -
駒ケ根市長が100歳訪問
敬老の日の18日、駒ケ根市の中原正純市長は市内在住の最高齢者と06年度に満100歳を迎えるお年寄り4人のを訪問。市からの長寿の祝い金2万円と花束などを手渡し「いつまでもお元気で」と長寿を祝った=写真。訪問を受けた名取實さん(98)=北割二区下の坊=は「ありがたいことです」としっかりした口調で礼を述べた。
名取さんは1907(明治40年)生まれ。旧国鉄に勤務し、駒ケ根駅長も務めた。健康の秘訣は「腹八分目」という。「小学校には半分くらいしか行けなかった。胃腸が弱くてね。だから食べ過ぎには気をつけてきたよ。その代わり好き嫌いは今でも全然ない」60歳ごろから付き合いでたばこを吸い始めたが「体に悪いからやめようとは全然思わない。あまり細かいことは考えず、気ままに過ごすのが一番だ」と元気なところを見せていた。 -
大御食神社秋の例祭
駒ケ根市の美女ケ森大御食(おおみけ)神社の秋の例祭が秋晴れに恵まれた17日、盛大に開催された。呼び物のお練り行列が朝から夕方まで市内を練り歩き、夜には神社に獅子頭を奉納して五穀豊穣を祈った。神楽殿では祭典青年らによる演芸が多彩に繰り広げられ、訪れた人たちを楽しませた。
呼び物のお練り行列は午前10時の打ち上げ花火を合図に福岡区辻沢を出発。笛、太鼓の調べが響く中、今年の祭りの年番を務める小町屋、福岡両区の旗を先頭に塩吹き、おかめ、金時、傘打ち、榊持らが続き、浦安の舞、獅子曳き、獅子招き、獅子切らに続いて獅子が最後尾を飾った。沿道は行列を一目見ようと詰め掛けた多くの市民らであふれ返り、あでやかな衣装に身を包んだ子供たちが目の前を通ると「きれいだね」「かわいいね」などと話し合ったり、晴れ姿を収めようとカメラやビデオなどを向けていた。
心配された雨も一日中ほとんど降らず、祭典委員らは「行いが良かったせいだ」と笑い合っていた。 -
南箕輪村敬老祝い
11月に100歳
山下くにえさんを村長が訪問南箕輪村の唐木一直村長は18日、本年度100歳を迎える久保の山下くにえさん(99)を訪ね、村からの祝い金と国、県からの祝い状、記念品を贈った。
山下さんは1906(明治39)年11月22日生まれ。息子夫婦、孫と4人暮らし。長寿の秘訣は「畑の草をむしる程度」と話す山下さん。春先に少し足を悪くしたため杖が必要だが、歩いたり、家族と話をして過ごし、食事も家族と同じものを何でも食べるという。
村長が「おめでとうございます。どうぞお元気で」と祝い金などを手渡すと、山下さんは「ありがとうございます」と笑顔で受け取っていた。
本年度中に88歳以上になる村民は101歳2人、100歳1人、88歳から99歳まで199人。村はそれぞれに祝い金を贈った。 -
みはらしの湯で敬老の日企画
お年寄りに孫との時間を過ごしてもらおう竏窒ニ18日、伊那市西箕輪の日帰り温泉施設「みはらしの湯」は、敬老の日にちなんだ入浴サービスを企画した。多数の家族連れがおじいさん、おばあさんとともに訪れ、憩いのひと時を過ごしながら祖父母孝行をした。
今回みはらしの湯では、子どもたちに一緒に来場した祖父母の背中を流してもらうことを条件に、その子どもの入浴料を無料にするというサービスを企画。核家族化が進む中、子どもたちと祖父母が一緒に入浴する機会も少なくなっており、敬老の日を機に、こうした触れ合いを楽しんでもらおうという試みで、この日ばかりはと竏窒ニ、小さな子どもたちが祖父母にやり方を教わりながら、一生懸命に背中を流す姿も見られた。
そのほかにも、70歳以上の来場者の先着100人には記念品を贈呈。愛知県春日井市から訪れた81歳の女性は、一緒に訪れた息子夫妻と記念品を受け取り、笑顔を見せていた=写真。 -
自慢の歌声で伊那と木曽が交流
伊那市のカラオケ教室「歌謡アカデミー」(今井ひろし主宰)は17日、伊那市駅前ビルいなっせで、「伊那路・木曽路カラオケ交流大会」を開いた。会場には約80人の観客が集まり、出演者約40人が歌などを披露した=写真。
権兵衛トンネル開通を記念した上伊那と木曽の愛好者の交流を目的とした初企画。それぞれが日ごろの練習の成果を発揮する計40プログラムの演歌を歌い上げた。
呼び掛けに応じて木曽からは3人が出演、上伊那の愛好者とデュエットを熱唱。関係者は「木曽としても、これをきっかけに交流を深めていきたい」と積極的な意見が聞かれた。
出演者たちは豪華な衣装に身を包み、演歌歌手の石川さゆり、天童よしみ、鳥羽一郎などの曲で自慢の歌声を会場に響かせた。観客からは大きな拍手がわいていた。 -
いなっせで仲間とともにファインアート写真展
伊那市境東の「キタハラカメラ」を利用する、上伊那の写真家や愛好者の作品が集まる「コンセプチュアルアート&ファインアート写真展」は24日まで、市駅前ビルいなっせ2階ギャラリーで開いている=写真。
写真家の山村晃弘さん(53)=同市荒井区=が「よくある風景写真ではない展示会を」と仲間7人に呼び掛け、初めて企画した展示。それぞれ5縲・0点の力作、合計約100点を並べている。
作品は中国の街並みや、セネガル人の女性、子ども、老人のポートレート、猫の暮らしに目を向けた写真などを出品。「伊那谷レベルの高い写真家の作品が集まった見ごたえある展示」(山村さん)。
コスモス、アジサイ、ツユクサなどの接写の写真は、花それぞれの色を鮮やかに写し出していて、会場を華やかにしている。作者は「接写をやると、普段とは違った見方で花を見ることができておもしろい」と話していた。 -
小中学生「トスカ」出演へ
10月19日公演のハンガリー国立歌劇場オペラ「トスカ」(県伊那文化会館など主催)に出演する、上伊那を中心とした小中学生で結成した合唱団の練習に熱が入ってきている。
地元の子どもたちに本格オペラ劇場との共演を楽しんでもらうための初企画。8月に募集したところ、上伊那、飯田市、高森町から小学2縲恍・w1年の17人(男5・女12)が集まり、9月上旬から練習に励んでいる。
「トスカ」はプッチーニ作曲の歌劇で、1800年のローマを舞台に繰り広げる男女の愛と死のドラマ。合唱団は全3幕中、第1幕に2度登場し、「聖歌隊」として、ナポレオンに勝利した歓喜の歌をイタリア、ラテン語で歌う。
指導する県少年少女合唱連盟理事長の三澤照男さん(63)=駒ヶ根市=は「第1幕は一番華やかになるので表現力が試される」とし、笑う練習も熱血指導。最初は緊張していた団員たちも日に日に、顔に表情が出てきたという。
ハンガリー国立歌劇場オペラ「トスカ」は県伊那文化会館で午後6時30分開演。チケットの問い合わせは、同文化会館(TEL73・8822)へ。 -
「敬老の日」市長ら高齢者宅訪問し長寿祝う
伊那市は「敬老の日」の18日、市内在住の99歳(白寿)以上の高齢者宅を訪問して長寿を祝った。
年度内に105歳となる最高齢者、長谷の小松はるのさん=杉島出身=のもとには小坂樫男市長が訪問。「日本一を目指して、達者で長生きを」と声をかけ、花束などを手渡した。
また、富県出身の画家で、全日本肖像美術協会副会長の三浦輝峰さんから、最高齢者の肖像画を揮ごうしたいと申し出があり、知人である高遠町弘妙寺の田中勲雄住職による仲介で、小松さんの肖像画が贈られた。
小松さんは8年前に特別養護老人ホーム「サンハート美和」に入所。耳は遠いが、歩行器を押して歩いたり、身の回りのことはほぼ自分でこなすという。食事もよく食べ、煮物や漬物のほか、甘いものが好物。長寿の秘訣は「ぜい沢をしないこと」。
市内の99歳は21人(男3、女18)、100歳は女性8人、101歳以上は23人(男6人、女17人)。 -
秋の味覚を味わう会
蜂の子料理をはじめとする秋の味覚が並ぶ伊那市地蜂愛好会(小木曽大吉会長)の「秋の味覚を味わう会」が18日夜、内の萱公民館であった。関係者や地元住民など約30人が集まり、めったに口にできない珍味や季節の味を楽しんだ=写真。
小黒川キャンプ場の管理所に蜂の巣ができたことをきっかけとして始まった会で7年目。今年は、春先の天候不順などが影響して、例年に無くクロスズメバチをはじめ、アカバチ、アシナガバチなどのハチの巣が不作が指摘されており、会の開催も危ぶまれていたが、会員らの尽力があり、開催を実現。提供者の中には、一人で90個の巣を確保した人もいた。
今年は、蜂の子のつくだ煮や成虫の唐揚げ、地域の郷土料理コブナのつくだ煮、しし鍋などに加え、なかなか食べられないドジョウの唐揚げ、シカ肉を使った「もみじ丼」、なども並んだ。
参加者は、酒とともにさまざまに味付けされた蜂料理を楽しみながら会話の花を咲かせていた。 -
かんてんぱぱで井波彫刻の作家3人による作品展
富山県南砺市井波で引き継がれている「井波彫刻」を、現代に伝える3人の職人による「木彫展竏猪リ彫りの詩竏秩vが18日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。仏像彫刻からオリジナル作品まで約25点が、訪れた人たちの目を楽しませている。
井波彫刻は、戦国時代に焼失した浄土真宗大谷派井波別院瑞泉寺の再建に関わった京都本願寺の御用彫刻師・前川三四郎の技術に端を発する。現在も師弟制度のもと、その技術が継承されており、作品を出展する杉本英樹さん、半井淳士さん、関・ス雲さんは、井波でともに修行時代を過ごした同志。今回は、駒ヶ根市出身の杉本さんの地元ということで、かんてんぱぱホールでの展示会が実現した。
一人の職人がすべての工程を手掛ける井波彫刻は、職人それぞれの思いまでも表現し、木の素材が生かされている。今回は、一般の人にも親しんでもらえるよう、動物から仏像まで、さまざまな作品をそろえた。
出展者の一人、関さんは「海外の彫刻金との違いを見てもらい、温かさや良さを感じる心を取り戻してもらえれば」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後5時(最終日は午後4時)。 -
信大で防災における住民・行政・研究者のかかわりを考える公開シンポジウム、30日に
信州大学農学部山岳科総合研究所は、災害時における住民、行政、研究者のかかわりについて考える公開防災シンポジウム「平成18年豪雨土石流災害の検証と地域防災を目指して」を、30日に開く。
各地に深刻な被害をもたらした7月豪雨は上伊那地区に、土石流の発生、川の増水による破堤など、甚大な被害を与え、多くの住民に避難勧告・指示が発令される事態を招いた。
同研究所は、住民、行政、研究者は、それぞれの立場からこの災害と係わってきたが、その実態を改めて検証し、住民がなすべき災害時の対応や行政、研究者の役割、連携についてを考えるため、今回のシンポジウムを企画した。
当日は、治山工学などを専門とする北原曜教授が、上伊那の土石流災害について基調報告を行うほか、市町村職員や地区代表、消防関係者などが、当時の現場状況を報告する。また、パネルディスカッションによる意見交換も行う。
場所は農学部30番講義室で、午後1時半縲恁゚後3時40分。
問い合わせは、信大農学部農村計画研究室(TEL77・1537)内川さんへ。 -
南箕輪村商工会商業部会が村に寄付
南箕輪村商工会の商業部会(池上武志部会長)は15日、大芝高原まつり「味コーナー」の売上金の一部5万円を「大芝高原の活性化のために使ってほしい」と村に寄付した。池上会長ら役員が村役場を訪れ、唐木一直村長に手渡した。
商業部会は毎年、大芝高原まつりで「味コーナー」を出店している。今年は完売し、昨年以上の売上になったことから寄付した。
唐木村長は「大芝は村の顔。商工会に協力いただけることは大変ありがたい。活性化のため寄付金の使い道を検討したい」と感謝した。 -
【記者室】料理で国際交流
日本の家庭料理を作ろうと、箕輪町女性懇話会と日本語教室で学ぶ外国人との国際交流料理教室があった。例年の会員手作りの料理を囲む交流会から一歩進み、「会話をしながら調理ができ交流が深まった」と双方に好評だった▼過去にベトナム、ガテマラ、スリランカの人にそれぞれ料理を教わったことがある。食文化に触れる楽しさに加え、料理を通して会話が広がる良さがある。ただ同じ場に居合わせても話しずらいものだが、料理は食いしん坊でなくとも参加しやすく、人と人との距離も縮まりやすいように思う▼せっかく日本に来ている人に、もっと日本を知ってほしい。料理も交流の一手段として有効。気軽に顔を会わせ親しくなれる場がもっと増えるといい。(村上記者)
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雑穀アマランサス・キノアのシンポジウム
「第10回アマランサス・キノアシンポジウム」が16日、南箕輪村の信州大学農学部であった。地元をはじめ、大阪府、茨城県、栃木県などから大学の研究者、農業従事者など60人が参加。「地域でアマランサスをどういかすか」をテーマに、加工食品の開発など事例を聞いた。17日まで。
アマランサスなど雑穀の普及に取り組む日本アマランサス・キノア研究会主催。従来、学術研究が中心だったが、昨年から伊那地域でアマランサス栽培が始まったことで、一般の人にも知ってもらおうと市民フォーラムのような形を取った。
アマランサスは中南米産のヒユ科の穀物。鉄分やカルシウムが多く、たんぱく質は白米の2倍と栄養価値が高い。
大阪市立大学大学院生活科学研究科の小西洋太郎さんは、アマランサスの機能性と食品素材としての可能性を話した。
種子は直径1ミリほどで、加熱するとはぜるのが特徴。クッキー、ギョーザ、酒、酢、茶など幅広く料理に使うことができる。雑穀は健康食品というイメージが強いものの、実際に食べている人は少ない実態。コレステロール値を下げる機能を持ち「健康志向から、雑穀が見直されている」とし、普及のために▽栽培を含めて食教育に生かす▽情報発信を続けていく竏窒ネどを挙げた。
そのほか、アマランサスによる地域おこし、栽培が盛んな岩手県北地域の取り組みなど5人が活動を紹介した。
展示ブースには、せんべいやパンなどの加工品、アマランサス栽培法の様子の写真などが並んだ。
17日は、伊那市高遠町のアマランサス畑の見学、アマランサスを使ったパスタやコロッケなどの試食がある。