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05衆院選
伊那JC、OB・現役有志が宮下氏応援団を結成衆院選に長野5区から出馬を表明している自民党前職の宮下一郎氏(47)を応援しようと、伊那青年会議所(伊那JC)のOB・現役の有志が19日、「21峰明会」を結成した。宮下氏と同時期に伊那JCの活動を担ったメンバーが中心。約50人が集まり、会長には伊那市の司法書士・熊谷健さんが就任した。
規約によれば、会の目的は「宮下一郎君と共に、日本の未来を考え、市民の意見を国政の場に反映させ、21世紀の明るい伊那谷と日本を創造する」こと。
伊那JC関係には、宮下氏の父親である元厚生大臣宮下創平氏を支援する「21創明会」があったが、03年の創平氏の現役引退・一郎氏への「代替わり」に対応した組織再編は行わないまま「実質的な活動休止状況」(21創明会会長塚越英弘氏)だった。こうした中、解散・総選挙が決まる前からJC同期生の中から「語る会的組織」を求める声があり、結成に至った。峰明会結成により創明会は解散した。
会長の熊谷さんは「JCの同期生として一緒に活動した仲間として、共に語り、学び、一郎君を育てるために結成した。選挙の応援もするが、従来の後援会組織とは違う、日本と地域のあり方を共に考える会にしたい」と話した。 -
05衆院選
立候補手続説明会
長野5区4派が参加30日公示・9月11日投票の衆院選の小選挙区立候補手続等説明会が19日、長野市の長野県庁であり、長野第5区では4派が参加した。
既に出馬を表明している共産党公認の新人・三沢好夫氏(61)、民主党公認の新人・加藤学氏(36)、自民党公認で前職の宮下一郎氏(47)の3氏のほか、無所属で飯田市三穂区長を務めたことがある土屋彰氏(77)も参加(受付順)。土屋氏は飯田市議選や同市長選などの手続き説明会に度々顔を出す人物で、立候補するかどうかは定かではない。 -
05衆院選 三沢好夫氏が会見
増税・介護保険・年金制度焦点に30日公示・9月11日投票の衆院選に長野5区から出馬を表明している共産党新人の三沢好夫氏(61)は16日、伊那市の県伊那合同庁舎で記者会見し、「庶民に負担を強いるサラリーマン増税・消費税2ケタ化も問題をはじめ、切実な介護保険・年金・医療制度など、暮らしの問題をめぐる選挙にしたい」と抱負を語った。
特に介護保険の問題については、「自分も選挙期間中、89歳の母親を老人介護施設に入れているから切実」と自身の事情にも触れ、「10月から宿泊費や食事代などホテルコストが自己負担になるが、こういう庶民泣かせではない、庶民の暮らしを守る政治を目指したい」とした。
焦点の郵政民営化については、「宮下さんの後援会で『宮下さんも郵政民営化に反対した』などと言う人もいるが彼は議決の時には賛成した。加藤さんの民主党も『反対』というが内実は過疎地の郵便局を残すべきという程度のもの。そもそも郵政公社は黒字で税金を一銭も投入していないのに、これを民営化すれば国家の歳出が減るかのようにいう小泉内閣の詭弁を批判していない」と他の出馬予定者をなで切り、「民営化すれば何でもうまく行くかのような議論には与しない」と共産党の基本的立場を強調した。
郵便貯金や簡易保険で集められた金が種々の公共事業の資金として融資され国家財政の膨大な赤字が作り出された構造や、それのシステムをも通じて地域に張り巡らされた特定郵便局のネットワークが自民党内の「郵政族」の集票マシーンとして機能してきた窶狽ネどの現行郵便局制度の問題として指摘されている点については、自民党政府の予算の配分=金のバラまき方やその体質を糾しながら、「メスを入れていく必要がある」と語った。
だが、「今、庶民の生活にとって重要な問題は郵政民営化の問題だけではない」として、「増税・介護保険・年金問題などで庶民の暮らしを守る政策を打ち出したい」と繰り返した。
また、憲法改定の問題をめぐっては、「自民党=宮下さんも、民主党=加藤さんも9条の平和条項を中心に改悪を主張する立場であり、現行憲法を守り抜こうという共産党=私の立場は根本的に異なる」と強調。伊那に生まれ、地元の製造業企業で長年働きながら労働運動を進めてきた自分と、他の2人の出馬予定者とは、根本的に経歴も人生経験も物の見方も異なると独自性を訴えた。 -
民主党候補の応援に羽田氏らが駈け付け
30日公示・9月11日投票の衆院選に長野5区から出馬を表明している民主党公認候補、加藤学氏(36)は17日、箕輪町のジャスコ前や駒ケ根駅前など4カ所で街頭演説をした。民主党長野県連合会の羽田孜代表や、元衆院議員で、科学技術庁長官を務めた中島衛氏も応援に駈け付け、小泉総理のやり方を"独裁的"とし、政権交代の必要性を強く訴えた。
羽田氏は、郵政法案や靖国神社参拝問題への小泉総理の取り組みを批判し「なんとしても変える必要がある」と主張。加藤氏を"地域に役立つ人"として協力を呼びかけた。中島氏は「長年一つの政党が政権を担当していると、ゆがみが生じてくる」と話し、政権交代を果たす意味でも、今回の選挙の重要性を訴えた。
加藤氏は「小泉政権は、世の中を勝ち組、負け組と決める政治をしているが、そうした組み分けのない社会を目指したい」と演説し、聴衆に協力を呼びかけていた。 -
05衆院選 宮下氏が記者会見
郵政民営化含む構造改革の継続を訴える30日公示・9月11日投票の衆院選に長野5区から出馬を表明している自民党の前職、宮下一郎氏(47)は14日、伊那市上牧の後援会事務所で記者会見し、「郵政民営化を含む財政構造改革を継続するか否かが選挙の争点」と、衆院選にのぞむ基本政策や抱負を語った。
宮下氏は、自らの政治課題を「地域の活性化による地域コミュニティの再生」にあるとし、郵政民営化・少子化高齢者対策・障害者福祉問題・財政構造改革などにおいても「地域の視点を重視する」姿勢を前面に押し出した。
郵政民営化法案をめぐる政治的駆け引きのうちに解散した後の衆院選については、「郵政民営化は中心問題になるが、国政はそれだけにとどまらない」として、「小泉内閣の下で進められてきた財政構造改革全般を継続するか否かが争点」との見解を示した。
自身が郵政民営化政府案に当初は反対しながらも、衆院での議決では賛成票を投じたことについては、政府案が衆院議決前に、(1)郵便局ネットワークの維持による中山間地など過疎地の郵便局の存続、(2)それらの局での業務委託という形での貯金・保険業務の遂行(3)委託手数料の財源の一定程度の見通しづけ窶狽ネどで、ある程度の修正がなされたために、賛成に転じたと説明。「自分の希望からすれば(修正は)約70%の出来だが、衆院の議決から解散・総選挙に直結することは、課題山積の折、避けたかった」と心中を吐露した。
自民党執行部による「反対派非公認」などの報復措置についても、「政策論として反対した人も、それ以外の意図で動いた人も同列に扱うのは残念」と苦言を呈した。
広域市町村合併と密接不可分の関係にある「三位一体改革」については、過疎地域などに負担が増加しない改革を目指すとした上で、旧村単位の自治組織の存続の必要性などの自説を述べた。
03年の前回選挙は、父親で元厚生大臣の宮下創平氏の後援会を引き継いで戦ったが、04年春に組織の若返りを追求。ある程度できたが、青年壮年層の拡充が依然として求められている。在籍した伊那青年会議所のOB・現役有志によるサポーター的組織立ち上げの動きもあり、今後どのように基礎票を固め、さらに拡大していくかが注目される。 -
民主党が加藤学氏を擁立
衆院選長野5区に、民主党から国際林業研究センター研究員の加藤学氏(36)=上田市出身、ジャカルタ在住=が出馬する。12日、飯田市で記者会見し、政権交代の必要を訴えた。
加藤氏は早稲田大学卒。NHK広島放送センター放送部報道番組班ディレクターなど務め、01年に日本貿易振興機構アジア経済研究所に入所、04年から国際林業研究センターに出向している。
党県連の審査委員会の審議で、公募した立候補予定者9人の中から加藤氏の擁立を決めた。9人の中には上・下伊那出身者もいたが、加藤氏の意欲を買った。中島衛元衆院議員の地盤を引き継ぐ。
衆院選は小泉政権を根本から問いただす選挙と位置づける。
加藤氏は「建具屋の息子が出馬のチャンスをいただけた。政治に対してガツンと言えるのは、チャンスを与えられた人間」とし「だれもが挑戦でき、まじめさが報われる社会が求められている。日本を立ち直らせるのは民主党で、閉塞した社会に風穴を開けたい」と政権交代の実現に意欲を見せた。
「郵政民営化は議論を重ねていくもので、アジア外交や年金問題など優先すべきことがある」と述べた。また、研究テーマである森林に興味を持っていることから、産業だけでなく、新しい価値観を持つ「人と森の共生・創造」に取り組みたいとした。
5区では、自民党現職の宮下一郎氏、共産党新人の三沢好夫氏が出馬を表明している。 -
衆院選5区、3者立候補か
各派体制整備急ぐ参院での郵政民営化法案否決を受けた8日の衆院解散で、長野第5区も各派一挙に選挙態勢に突入した。これまでに出馬の意志を表明しているのは、自民党現職の宮下一郎氏と、共産党の三沢好夫氏。前回03年11月の選挙で加藤隆氏を擁立し敗北した民主党も、地元候補擁立に動いている。
宮下氏の後援会では、7月中から国会情勢を「解散含みの流れ」と読み、17日の上伊那本部・支部役員会、23日の上伊那の推薦団体の会議などを持ち、着々と体制を整えている。初当選した前回選挙では実父の元厚生大臣宮下創平氏の後援会をそのまま継承する形で選挙を戦ったが、04年春に後援会の体制を一新し、若返りを図った。
国会開催中も週末は地元に戻り、地域のお祭りや地区の後援会の集まりに精力的に参加。郵政民営化法案では、当初は政府案に反対の姿勢を示したが、衆院での議決では賛成票を投じた経緯などを説明し、真意の理解を求めている。
前回に引き続き三沢氏の擁立を決めている共産党は、衆院解散を受け、ただちに「本番体制」を確立。今週中には各市町村の選挙対策委員会が動き始める予定だ。
同派も、衆院解散以前から、解散含みの情勢を「9月11日投票になる可能性が高い」と読み準備を進めてきた。
焦点の郵政民営化法案の参院での廃案については、「民意を反映した成果」(三沢氏)と評価しながらも、同法案ばかりでなく消費税問題、憲法改定問題など「保守2党制への流れの中で、埋もれてしまっている重要問題」についての態度を明確にして、「党の存在感を押し出してゆく」戦術だ。
一方、前々回・前回と加藤隆氏を擁立して敗れた民主党は、加藤氏に代わる候補者を、4縲・人ほどに絞り込んでいる状況。最終的判断は北沢俊美参院議員に一任されていると言われ、4縲・日中には一本化される見込みだ。立ち上げたばかりの5区の党支部組織がどのように機能するかが注目されている。
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