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新伊那市の暫定予算は3カ月で116億円
31日に合併する伊那市・高遠町・長谷村は15日、新伊那市の06年度の暫定予算を発表した。一般会計は、4縲・月で116億円。新市長が決まってから、市議会6月定例会で政策を含んだ本予算を組む。
暫定予算は、人件費など義務的経費と3カ月間にあるイベントなどを盛った。うち公共事業は5億8千万円。主なものは、合併記念誌・CD竏坦OM作成の新規事業、5月の全国藩校サミット、東春近小学校の改築、高遠町の虹橋歩廊(スロープ式)工設計・工事、竹沢長衛翁のレリーフ移転工事、伊那インター駐車場整備など。
特別会計は介護保険、国民健康保険、農業集落排水など9事業で57億3千万円。水道事業会計は5億3千万円、南アルプスのスーパー林道バス運行の自動車運動事業(通年)は6600万円。
暫定予算は職務執行者が専決処分する。
06年度一般会計予算は300億円前後と本年度並みを見込んでいる。
05年度の1日分(31日のみ)は未収未払いを予算化。
予算発表には3市町村の首長がそろった。 -
子役オーディション 170人自分アピール
伊那市出身で飯島町在住の後藤俊夫監督がメガホンを取る長編劇映画「村歌舞伎一代」に出演する子役のオーディションが11、12日、飯田と伊那市の両会場であった。子どもたちは自分の可能性を広げようと、それぞれ後藤監督らを前に緊張しながらアピールした。
子役は主人公・半次(子ども時代)をはじめ、クラスメートなど約50人。農村歌舞伎が今も残る長谷、大鹿村などの南信地域を中心に、小学1年生縲恍・w3年生の約170人が参加。12日、伊那市駅前ビルいなっせであった面接には上伊那などから88人が集まった。
後藤監督は「この映画に参加し、挑戦してみようという思い出を作ってもらいたい」とあいさつ。オーディションは7人づつで開き、応募理由などの自己紹介の後、面接用の台本を読んだ。特技紹介では農村歌舞伎の台詞の一部や諏訪の御柱祭の木遣りを披露する児童もいた。
映画のオーディションに初めて参加する辰野町の川島小6年・大島空良君は「人生の転機になると思って応募した。自分でやるだけのことは披露できたので後は結果を待つだけ」と感想。出演する子役の配役などは夏ころに発表される。 -
伊那木曽連絡道路シンポジウム
伊那木曽連絡道路シンポジウム2006「伊那・木曽地域の第三の夜明け」が12日、県伊那文化会館であった。地域住民ら約400人が出席。伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通を祝い、連携した地域づくりを探った。国道361号改修促進期成同盟会など主催、伊那毎日新聞社など後援。
パネルディスカッション「権兵衛トンネル開通による夢の実現竏猪イの担い手はだれですか?」では、伊那青年会議所理事長の唐木純哉さん、木曽福島町商工会青年部長の児野政明さん、シンガーソングライターみなみらんぼうさんら5人をパネリストに迎えた。
権兵衛トンネルが開通して1カ月を経過し「木曽の冬場の観光客は皆無に等しかったが、前年対比で3倍、5倍と増加している」と開通効果を報告。「自分の足元を見つめ直し、先人の築いた歴史・文化を守っていきたい」「伊那に来た客を木曽へ回すなど地域で連携していけたらいい」など継続的に誘客に取り組む考えなどを語った。
また、通過型観光が心配される中、みなみさんは「人との交流が豊かさを生む」と都会の子どもの田舎での生活体験を提案。
訪れた人が再度来たいと思えるような受け入れ体制づくりや住民自身のアピールの大切さも挙がった。
そのほか、11日に権兵衛峠を実際に歩いたみなみさんの講演「伊那木曽ノススメ」、権兵衛トンネル開通ビデオ上映、権兵衛トンネル工事のパネル展示もあった。 -
公衆衛生専門学校伊那校卒業式
伊那市の県公衆衛生専門学校伊那校(校長・渡辺庸子伊那保健所長)で8日、05年度卒業式があった。社会への一歩を踏み出す卒業生18人が、さまざまな思い出を胸に卒業証書を受け取った。
渡辺校長は「日々進歩する歯科医療の技術を2年間で習得することは大変だったと思う。それぞれの分野で専門性が求められており、学校で学んだことを基礎に探求の姿勢を持ち、成長していってほしい」と激励した。
卒業生代表の山下晶子さんは「今まで以上にさまざまな状況に遭遇すると思うが、学校での思い出を胸に目標とする歯科衛生士に近づきたい」と語った。
卒業生18人の半数は上伊那の出身。全ての卒業生が県内で就職することが内定しており、それぞれの地元に帰るケースが大半だという。
国家試験の合格発表は25日。 -
伊那市で全日本総合予選など
長野県ソフトボール協会の役員総会が5日、伊那市生涯学習センターであった。約90人が出席し、06年度の事業計画・予算、会則の一部改正案を承認、任期満了に伴う来年度の役員を決めた。
会長の小坂樫男伊那市長は「ジュニアの育成をして底辺拡大を目指すためにも、それぞれ地域振興を図ってもらいたい」とあいさつした。
来年度は、全日本総合選手権、国体選手選考大会の北信越大会が伊那市である。
総会では、本年度の各種大会で好成績を収めたチームや選手らを表彰。健闘をたたえて、今後の活躍に期待した。 -
自己記録目指して力走 上伊那勢中学男子健闘
第41回長野県ロードレース伊那大会(伊那市など主催)が5日、市営野球場発着の日本陸上競技連盟公認コースであった。一般、高校、壮年(40歳以上)、女子、中学男子の5部門に県内外から580人が出場し、自己記録更新を目指した。
一般は美篶笠原折り返しの10マイル、高校と壮年は美篶六道原折り返しの10キロ、女子と中学男子が上の原折り返しの5キロをコースに、部門ごと順次スタート。上伊那勢は中学男子の部で、箕輪の千葉健太君が16分1秒で3位に食い込み、赤穂の平賀翔太君が5秒差で4位に続くなど健闘した。
上位の結果は次の通り(10位までの上伊那関係分)。
▼一般(8)大槻勉(ジェルモ、箕輪町)▼高校(7)佐々木跡武(上伊那農業高校、箕輪町)▼女子(10)宮澤加奈(辰野町)▼中学(3)千葉健太(箕輪中、箕輪町)(4)平賀翔太(赤穂中、駒ヶ根市)(6)福沢潤一(駒ヶ根東中、駒ヶ根市)(8)宮脇千博(同)
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雪割草280点を展示
伊那雪割草愛好会(久保田光紀会長、8人)の第6回雪割草展示会が4、5日、伊那市民会館で開かれている。伊那市を中心に南信地区の会員が丹精込めて育てた雪割草約280点が並び、初日からにぎわった。
雪割草は、葉が3つに割れているミスミソウ、丸い葉のスハマソウの総称。昨年夏の猛暑や冬場の気温の変化などの影響で、花茎が伸びすぎたり、花が小さめになったというが、会場には紫、ピンク、赤、白など色とりどりの花がそろう。形も千重咲きや二段咲きなどさまざま。会員が種を取って育てたオリジナルの鉢が増え、80点ほどある。
また、雪割草を販売。愛好者を増やすため、価格は300円からと安く設定している。
久保田会長は「色の濃淡や形、オリジナル種を作れるところが魅力。木曽から来たいという問い合わせがあり、権兵衛トンネル開通によって趣味の交流も深まるのではないか」と話していた。
5日は午前9時縲恁゚後4時。
愛好会では会員を募集中。申し込みは、事務局の中武さん(TEL73・0515)へ。 -
上松町商工会が研修旅行
木曽郡上松町商工会(林貞治会長)は2日、研修旅行で伊那市を訪れた。会員39人が参加し、伊那食品工業やみはらしファーム、伊那中央病院、登内時計博物館を回った。
研修旅行は年1回、会員の親ぼくを深める機会として設けている。昨年は「愛・地球博」に出かけたが、今回は2月に伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが開通したことから、伊那市を選んだ。
訪問先の一つ、伊那食では塚越寛会長らが歓迎。「経営は、言葉を変えればファンづくりである」と48年間、売り上げ・収益を伸ばしている経営の考え方や、社員を大事にするという会社の特徴などを聞き、かんてんぱぱホールや北丘工場を見学した。
研修旅行といえども、会員は観光パンフレットを持参。訪問先で配りながら来町を呼びかけた。
林会長は「伊那地域への『上松町』PRが十分にできていない。木曽側も一体となり、伊那との交流を深めていきたい」と話した。 -
第18回長野県芸術文化総合フェスティバル
水墨画展始まる第18回長野県芸術文化総合フェスティバル伊那会場の水墨画展が1日、伊那市の県伊那文化会館美術展示ホールで始まった。展示は5日まで。4、5日は邦楽、ダンス、バレエ、舞踊のステージが大ホールである。
水墨画展は長野県水墨画協会主催。長野会場のみで開いていた展示を長野と伊那の2会場で開き2年目。伊那会場は中・南信の作品101点を展示している。8号から100号までの額装、軸装で、役員特別出品もある。
出品者は県展出品レベル以上で、山や渓谷、寺、花、ヨットハーバーなどを墨の濃淡で美しく描き、色をつけた墨彩画も並ぶ。各地の指導者の個性、画風を見ることができ、出品規定がないため「自由に冒険している絵」もあるなど、さまざまな水墨画の世界を楽しめる。
協会長代行の下平瑞雲さんは、「昨年よりはるかにレベルが上がり、大きな作品を描くようになっている。水墨画は人格そのもの。人間性が筆先を伝わって画面に出る。人間性を高めることで結果としていい絵が描ける」と話している。
4、5日のステージは、4日午前10時縲恂M楽、午後1時縲怎_ンス・バレエ、5日午前10時縲恂M楽・舞踊、午後1時縲恤送xの予定。入場料は一般千円、小中学生・高校生500円(全日程・全催し共通券)。水墨画展のみは無料。 -
社会保険職員を装った不審電話に注意
長野社会保険事務局伊那事務所は、社会保険職員を装った不審な電話があった事例を受け、住民に注意を促している。
県内で2月下旬、年金受給者に対し「社会保険庁の職員を名乗る男から『年金の過払いがあるため返してほしい』『年金の過払いで、5万6千円を口座に振り込んでほしい』などの電話があった」と数件の問い合わせが寄せられた。被害は確認されていない。
社会保険庁、社会保険事務局、社会保険事務所は、電話で年金過払いで口座に振り込んでほしいということはないとする。また、職員が訪問する際は身分証明書を持っている。
不審と思われる電話は、その場で対応せず、相手の氏名、所属、連絡先を確かめ、社会保険事務所(TEL76・2301)へ連絡する。 -
南信地区スポーツ少年団バドミントン冬季大会
南信地区スポーツ少年団バドミントン冬季大会は26日、伊那市の県伊那勤労者福祉センターなどであった。小学生185人が出場して熱戦を繰り広げた。
スポーツ少年団の大会は10月と2月の年2回。今大会は茅野、諏訪、伊那、駒ケ根、高森北、高森南、松川、飯田市上郷の8つのスポーツ少年団が参加した。
ダブルス、シングルスでそれぞれ学年別で競技。2階観客席からの熱い視線を受けながら、速いスマッシュを決めたり、さらに速いスマッシュで打ち返したりと白熱した。
結果は次の通り。
【女子ダブルス】▼3年以下=(1)小林澪奈(駒ケ根)吉川奈緒子(飯田市上郷)(2)佐々木梨衣・山崎琉奈(駒ケ根)(3)高田実花・高田侑花(飯田市上郷)富田綾音・森谷麻衣(高森南)▼4年=(1)花岡莉奈・伊藤朱音(茅野)(2)片桐綾美・杉山裕香(松川)(3)新井菜々美・小原梨紗(松川)鷲尾麻里菜・坪木祐奈(伊那)▼5年=(1)高田梨紗・後町萌絵(茅野)(2)依田史奈・玉木絵理(駒ケ根)(3)赤羽根舞子・竹村春香(駒ケ根)松田咲実・市瀬優菜(飯田市上郷)▼6年=(1)林加菜子・丸山さなえ(松川)(2)吉沢奈津子・嶽沢直美(駒ケ根)(3)宮沢采那・小原早貴(松川町)塩沢まどか・土橋里紗(茅野)
【男子ダブルス】▼4年以下=(1)柳沢守・高橋航(茅野)(2)山岸哲・松原大地(駒ケ根)(3)栗原宏樹・山岸賢治(伊那)新村樹・小松慎悟(諏訪)▼5・6年=(1)高田京佑・根岸将希(茅野)(2)北林宏太・北林翔太(松川)(3)小沢亮・原謙二郎(飯田市上郷)北沢慶尚・小沢貴弘(松川)
【女子シングルス】▼3年以下=(1)田畑まゆ子(伊那)(2)松下佳世(松川)(3)高田実花(飯田市上郷)伊藤朱音(茅野)▼4年=(1)後町萌絵(茅野)(2)新井菜々美(松川)(3)岩波四季恵(諏訪)小原梨紗(松川)▼5年=(1)高田梨紗(茅野)(2)赤羽根舞子(駒ケ根)(3)武田さやか(伊那)北原里美(高森南)▼6年=(1)吉沢奈津子(駒ケ根)(2)林加菜子(松川)(3)丸山さなえ(松川)藤森遙香(茅野)
【男子シングルス】▼4年以下=(1)柳沢守(茅野)(2)山岸哲(駒ケ根)(3)網野豊(伊那)原謙二郎(飯田市上郷)▼5・6年=(1)高田京佑(茅野)(2)北林宏太(松川)(3)北林翔太(松川)根岸将希(茅野) -
手づくりの第九演奏会
伊那、木曽合同練習始まる伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネル開通を記念した「手づくりの第九演奏会」に向け、伊那地域と木曽地域の合唱団の合同練習が始まった。26日夜、伊那市の県伊那文化会館での初練習は約270人が参加し、本番と同じ大ホールのステージで練習に励んだ。
有志でつくる合唱団は伊那地域240人、木曽地域80人の総勢320人。中学生から70歳代までが集まり、伊那は昨年6月、木曽は7月から月1回の練習を重ねてきた。
木曽地域からは遠い人で車で1時間かけて合同練習に参加。発声、緊張しても高い声が出る体操などをし、合唱指導を受けて歌った。
合唱はドイツ語で、4月末までに暗譜する。今後は合同練習が月2回あり、5月末からオーケストラやソリストと一緒にやる。
演奏会は6月18日午後2時から。「ソリストに合唱団320人、オーケストラ80人。迫力ある演奏になると思う」と事務局。チケットはすでに完売に近いという。 -
上松町長らが観光をPR
伊那と木曽を結ぶ権兵衛トンネルが開通し、木曽郡上松町の田上正男町長をはじめ、観光や商工関係者ら7人が23日、来伊した。伊那市役所、伊那商工会議所、伊那食品工業、山荘ミルク、みはらしファームなどを回り、赤沢美林など観光をPRした。
伊那商工会議所では向山公人会頭、藤沢秀敬副会頭、伊藤正事務局長が応対。
田上町長らは、滞在型の森林セラピーの考え、オオヤマレンゲの増殖など「木曽の良さ」を紹介し、交通の便を含めて来町を呼びかけた。また、木曽ヒノキの産地であることから、ヒノキ材の有効活用にも期待し「お互いに連携して地域発展につながれば」と願った。
向山公人会頭は、高遠城址公園や春日公園など桜の名所を売り込みつつ、産業と結びつけた観光の必要性を示した。 -
中央アルプス植生復元検討会
中央アルプス木曽駒ケ岳周辺における植生復元検討会が22日、伊那市の南信森林管理署であった。信州大学農学部、高山植物保護協会、行政などから20人余が出席。天狗荘周辺で植生マット敷設の継続などを決めた。
人が高山植物を踏み荒らすなどの原因から、広範囲にわたって荒廃が進行し、このまま放置すると、衰退が懸念される。04年度、中部森林管理局木曽森林環境保全ふれあいセンターを立ち上げ、中央アルプス駒ケ岳の北東部から空木岳までの区域を対象に、自然再生の推進などに取り組んでいる。
04、05年度、登山道を中心に森林生態系の現況を調査。イワツメグサやトウヤクリンドウ、ハイマツなどが生える天狗荘周辺は荒廃が著しく、昨年9月、面積210平方メートルに植生マットを敷き、高山植物などが育ちやすい環境を作った。効果が表れるまで4縲・年かかるという。
06年度も引き続き、天狗荘周辺での植生マット敷設や荒廃地の洗い出しなど専門家の意見を聞きながら、関係機関・団体と連携して取り組む。 -
高校改革プラン住民説明会
長野県教育委員会は20日、高校改革プランの実施計画策定に向けた住民説明会を辰野町の町民会館で開いた。第3通学区推進委員会の最終報告で統廃合の対象となった諏訪、上伊那の高校関係者が集まり、それぞれが実施計画の策定に反映させたい思いを訴えた。
上伊那は、箕輪工業や上伊那農業定時制の関係者らが多数参加し「時代の要請の中で工業に軸足を置いてやってきたが、箕輪工業の多部制・単位制には工業科を残すことは許されるのか」「県内の定時制は半分近くがなくなるのに人数が少ないという理由であまり問題とされてこなかった。多部制・単位制は定時制に変わるものではない。(1)20人学級の実現(2)4学年で卒業するシステムの継続(3)午前部・午後部と一緒にならない定時制枠を残す竏窒ネどの条件が実現できないなら、上農定時制を存続させてほしい」と思いをぶつけた。
県教委は「多部制・単位制については、これまでの箕工が持っているものを生かし、要望も考慮してきたいと考えている」とする一方、「多部制・単位制は3年でも4年でも卒業できる柔軟なシステム。基本的には定時制をすべてなくすわけではない」と説明。
米澤教育長は最後に「行政責任としてみなさんの意見を実施計画に反映していきたい」と語った。
しかし、全県で8回しかない説明会の少なさに不満を訴える参加者も多く、実施計画に各地区の意向が十分反映されるかは疑問が残る。
県教委は3月末までに実施計画を策定する。 -
合併協(17) 地域自治区長報酬は助役の75%
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会の第17回会議が21日、市役所であった。高遠町・長谷村に置く地域自治区長(総合支所長)の報酬額など2項目を承認した。
特別職の身分の取り扱いで、提案項目から外されていた地域自治区長、地域協議会委員の報酬額は前回、助役会に一任、協議案が報告された。
地域自治区長の報酬は助役の75%程度の月額58万円。地域自治区長の決裁権限は助役に準じるが、事務が旧町村エリアに限られ、全市の業務を総括する助役と職責が異なることから、一般職最高の部長と教育長の中間が望ましいとして算出した。
「低い」と論議を望む意見も出たが「職務内容が実際に動いてみないとわからない。都合が悪ければ、修正していけばいいのではないか」と協議案を尊重する意見が大半を占めた。
地域協議会委員は日額5千円(市議会議員が兼任する場合は2500円)。非常勤特別職の「その他、条例に基づく委員」と同額とした。
合併協は新市建設計画の作成、事務事業の調整など役目が終了するため、3月30日に廃止することを承認。合併協の未払い・余剰金が生じた場合は新市に引き継ぐ。
暫定予算の編成方針では、05年度(3月31日のみ)、06年度(4縲・月)を市長職務執行者が専決処分する。06年度は新市長が新市議会に提案するため、原則として政策的経費を除いた義務的経費や施設の維持管理経費などを編成する。
◇ ◇
新市長が決まるまでの市長職務執行者は、伊東高遠町長が務めると報告。
伊東町長は「全職員が市民のために行政をやるという気持ちで力を合わせ、支障がないように運営したい」と述べた。
◇ ◇
協議を終えた首長のコメントは次の通り。
小坂市長 意見の違いはあったが、建設的な意見をいただきながらスムーズにいった。上伊那唯一の合併で、これからが本番。新しい伊那市づくりをしていかなければならない。
伊東町長 長い道のりであった。今までの論議の中で、肝要な気持ちで落ち着くところに落ち着いた。町民に国保税は合併をしなくても上がるなど説明して理解いただいた。
宮下村長 さびれてしまうという村民の心配もあったが、住民と一緒に取り組む環境づくりができた。山村の位置づけで地域を守る使命を持って新市づくりに取り組んでいきたい。 -
伊北リトルシニアリーグ創立5周年で記念式典
箕輪町・南箕輪村・辰野町・岡谷市の中学生でつくる伊北リトルシニアリーグは19日、創立5周年記念式典を伊那市内で開いた。合わせて、子どもたちをサポートする「球心会」を立ち上げた。
式には、保護者ら約70人が出席。
赤羽武人会長は「信越連盟に伊北リーグありを見せてほしい」と述べた。
春日照海監督もリーグ創立の経過に触れ、健全な青少年を育てる決意を新たにした。
後援会組織となる「球心会」会長には、前監督の唐木正光さんが就いた。
また、創立5周年を節目に、記念誌「あゆみ」=A4判、20ページ=を60部作った。活動の様子、監督やコーチの言葉、1縲・期生の思い出などが写真入りでまとめられている。
伊北リーグは02年に創立し、リトルシニア野球協会信越連盟に所属。団員数は21人(3年生除く)で、辰野町のグラウンドで練習を積んでいる。 -
高齢者イーナプランを承認
伊那市高齢者イーナプラン(老人保健福祉計画・介護保険事業計画)について、伊那市・高遠町・長谷村の合同策定委員会が16日夜、市役所であった。各市町村で練ってきたプラン内容が示され、承認した。
プラン(06縲・8年度)は高齢者保健福祉全般の施策を示したもので、3市町村の既存計画と整合性を図った。
基本理念は「地域で支える、みんないきいき、安心、介護予防」。プランは▽計画の基本的な方向▽サービス量の見込みと具体的施策竏窒ネど第5章で構成され、高齢者の自立した生活を支援するための地域包括支援センターの設置、筋肉トレーニングや食など介護予防事業の充実などを盛り込んだ。また、要介護者の様態や希望に応じて訪問や泊まりを組み合わせたサービスを提供する小規模多機能型居宅介護の拠点施設を3年間で3カ所に作る。
介護保険料について、第1号被保険者(65歳以上)は06年度から、平均月額3500円となる。伊那市は2800円、高遠町2250円、長谷村2833円だが、サービスの見込み量を推計して算出した。所得による段階は5から6へ切り替わる。
介護保険条例は専決処分として4月1日から施行する。
委員から、事業内容とエリアの整合性がわかりづらいなどの意見が出され、これらを踏まえて3月中にまとめ、3市町村長へ報告。ダイジェスト版を作り、全戸へ配布する。
伊那市は3月15縲・0日、支所単位で介護保険・高齢者保健福祉制度の住民説明会を開く。 -
【記者室】合併かるたに思い出話
高遠町・長谷村と合併することから、伊那市の書店組合は「新版伊那かるた」を作成している。「お国自慢」かるたには中央・南アルプス、高遠城址公園、孝行猿、伊那部宿など歴史や伝統、民俗、史跡などが盛り込まれる▼組合員らに読み札と絵札の原案が示された。残るものとあって、熱心に内容を検討。一つを直せば、他が狂う。数時間が経ち「うーん、こりゃ難しいな」「ジグソーパズルみたい」と思わず言葉がもれた▼読み札に合わせ「ザザ虫は割りばしを持ってってつまんだもんだ」「桂小場は子どものころの遊び場だった」と思い出話に花が咲いた。かるた取りを通して、そんな光景が見られるか。さてさて、4月にどんなかるたができるやら。(湯沢記者)
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信大・家畜用分娩監視遠隔通信装置の開発
信州大学農学部食料生還学科の松井寛二教授を中心とする開発グループはこのほど、磁気を使った家畜用分娩(ぶんべん)装置の試作の実験に成功した。産学官が連携して開発グループを構成。今後は、小型化、機能の充実を図りながら、市場調査、ビジネスモデルの確立を進め、07年度の実用化を目指す。
上伊那の畜産農家を対象とした調査によると、難産や逆子などのトラブルで出産時に子牛が死亡するケースは約7、8%。ほとんどのトラブルは、人間の手助けで解消できる問題であり、現在は出産間近に泊り込みで分娩を監視するなどして、対応しているが、農家にかかる労働負担は大きい。
現在も、家畜の膣内にセンサーをつけて分娩を知らせる遠隔通報装置はある。しかし、家畜の体にかかる負担は大きいだけでなく、装着は獣医などの専門家しかできない作業であり、実用性は低い。
松井教授らの磁気センサーを使った装置は、体外から外陰部の収縮を感知し、出産を知らせるものであり、家畜の生体を傷つけることがない。センサーはマッチ棒ほどの大きさで、誰にでも簡単に装着できるだけでなく、さまざまな家畜動物に対応させることが可能だという。センサーからの情報が専用の無線に送られ、そこから携帯電話などに発信される。
プロジェクトは科学技術振興機構の「独創的シリーズ展開事業・大学発ベンチャー創出推進プログラム」の05年度採択を受け、07年度までに年間で最大5千万円の資金供与を受けることができる。 -
西箕輪ふるさと景観住民協定者会、乱開発を防止するPR看板の設置を検討
トンネルの開通に伴い、自然環境や景観への悪影響が懸念される伊那市西箕輪地区。西箕輪ふるさと景観住民協定者会(小池知志会長)は、同地区が景観形成住民協定区域であることを示す看板などを設置し、権兵衛峠道路沿線の乱開発や景観破壊などを防止したいとして準備を進めている。
同会は昨年3月、西箕輪地区の景観保全と生活環境の維持を目的として、住民協定を締結。建築物、屋外広告物に関する制限や、農地を荒廃させないなどといった土地利用を示した内容に、協定賛同者の約6割が同意した。しかし、協定はあくまでも協定者相互の連携協力によって守られる約束事。法的拘束力はない。
看板設置はこうした事情を背景とした乱開発が進まないようにPRするもので、現在は県のコモンズ支援金事業として申請する準備をしている。看板は権兵衛峠道路沿線で、自己用広告物ガイドラインに示された間伐材などを使った統一デザインでつくり、景観を阻害しないものにしたいとしている。
しかし、土地利用への取り組みは、一地域だけの問題として解決できるものでないため、山口通之事務局長は「市町村を越えた広域的取り組みとして共有していく必要がある」と話している。 -
全国紬サミット、10月駒ヶ根で開催へ
全国各地の紬(つむぎ)の産地から生産者が集まる「全国紬サミット」が10月、駒ヶ根市で開催される。市内で伊那紬を製造販売する久保田織染工業(久保田治秀社長)が中心になり、本格的準備を開始した。19竏・0日、アイパルいなん。
10月19日は、前夜祭と交流会、20日は、駒ヶ根シルクミュージアムの岩下嘉光名誉館長の講演と、地元伊那の関係者を中心にしたシンポジウムがある。
全国紬サミットは7回目。大島紬で有名な鹿児島や、結城紬の栃木県などで開催されてきた。県内の紬は上田地区が発祥の地だが、現在では県内の手織り紬の約半分を久保田織染工業が生産している状況で、「この際、駒ヶ根でやろうということになった」(久保田社長)。
紬は糸を先に染めてから織る織物で、かつては、絹糸にできない真綿を紡いで作った紬糸を使った。現在では絹糸を使用するものも紬と呼ばれている。奄美大島の大島紬、八丈島の黄八丈、石川県の能州紬、栃木県の結城紬などが有名。久保田織染工業が造る伊那紬も、伝統的な手織りの技術を引き継ぐものとして定評がある。
久保田社長は「多くの皆さんの協力をいただき、長野県初の全国紬サミットを成功させたい。これを機会に皆さん紬の着物を着ていただければ幸い」と話す。 -
地域の特産物を給食に 栄養士らが研究会
地域の特産物を導入した学校給食のあり方を考える初めての試み、上伊那学校給食特産物研究会がこのほど、伊那市の伊那中学校であった。小中学校の栄養士ら約30人が参加し、調理実習などに取り組み、今後の参考に役立てた。上伊那学校栄養職員部会などの主催。
地域と連携を図りながら、生きた教材としての学校給食をより充実し、食に関する指導を進めよう竏窒ニ企画。上伊那を中心に、下伊那や権兵衛トンネル開通をきっかけに、木曽地域への参加も呼びかけた。
伊那市内の学校を中心に、給食で取り入れられているローメンの調理実習を実施した。シャトレの黒河内明夫社長を招き、ローメンづくりのコツについて学習。黒河内さんは「ローメンの麺は一度蒸しているので伸びず、給食には向いている」などと説明した。
試食会では各地の特産物など約20点を紹介。シメジ入り餃子(伊那市)、ほたる丼(辰野町)、気の里工房の豆腐(長谷村)、すんき漬け(木曽)、ゆべし(飯田)などが並び、参加者らは味わいながら、改めて各地域の食文化にふれた。
木曽の三岳小中学校給食センターの山田加奈子さん(28)は「トンネルが開通して食文化もいっそう身近になったので、子どもたちにも積極的に知らせていけたら」と感想。木曽でも6月4日のローメンの日に、給食に取り入れたいとも話していた。 -
総合学習で手作り楽器演奏会
伊那市の伊那小学校5年仁組(赤澤敏教諭、33人)は13日夜、市駅前ビルいなっせで、総合学習で取り組む手作り楽器の演奏会をした。鳥笛や太鼓など約10種類のアンサンブルを披露。澄んだ音色に、集まった100人余の保護者らは大きな拍手を送った。
仁組は4年生の2学期から手作り楽器に挑戦。児童の一人が鳥笛を自由工作で提出したことをきっかけに、笛師九兵衛(本名・北原有)さん=長谷村=の指導で、楽器作りや演奏方法を学んでいる。
単独のコンサートは初めて。昨年秋の校内音楽会で初披露した後、楽器や演奏曲を増やし、音楽愛好者ら27団体が集まった「い縲怩ネ音楽祭05」にも参加した。
児童たちは場慣れしてはいるものの、初リサイタルに挑む表情は固く、顔を赤くして緊張ぎみに「花祭り」「威風堂々」「聖者の行進」など約20曲を演奏した。作り楽器の中南米の民俗楽器「ケーナ」「カホン」「コンガ」などの紹介や、苦労話もした。
孫の発表を聞きにきた西町区の主婦(75)は「いつのまにか大きくなって。楽器を作り出してしまうことにビックリ」と話した。
児童たちは演奏を終え「演奏もうまくできたので大成功だった。もっと楽器や曲を増やしていきたい」と少し興奮ぎみ。今後は、いなっせの外の広場などで、屋外コンサートをしたいと話している。 -
権兵衛トンネル開通で木曽側からの集客も期待
権兵衛トンネルの開通に伴い、木曽側からの集客に期待を寄せる小売店も出てきた。
南箕輪村にあるアップルランド伊那インター店は、開通前日の3日、木曽側の民家約6千戸に配られる新聞に折込み広告を入れた。
大澤進店長は「実際開通2日目にトンネルを抜けて木曽に行ってみたが、木曽側に出るまでは約20分で、時間的には駒ヶ根市などへ行くのと同じくらい。今後はお互いに知る機会も増え、向こうの集客を見込むチャンスもあると考えている」と話す。
実際には、人口の少ない木曽地域からの客が大きく数字に現れると考えていない。しかし同店は、中央道伊那インターチェンジの正面に位置しており、今後、東京方面に行こうとする木曽側の住民がこのインターを利用する機会が増えると見ている。こうした長期的な視点から、木曽側への早期PRに踏み切った。今後も折込み広告は定期的に配布する予定で、継続したアピールを展開していく。 -
第11回ウインター06信州フラワーショー開催
県内の冬花が集まる第11回ウインター06信州フラワーショーが9日、伊那市のJA南信会館で始まった。赤やピンクの鮮やかな花々326点が並び、豊かな香りに包まれた会場は、多くの来場者であふてれいる。JA全農長野など主催。
ショーは生産者の技術向上と消費者へのPRを目的としている。長野県が全国1位の生産量を誇るアルストロメリアは、その9割が上伊那で生産されていることもあり、冬のショーは例年、上伊那が会場になっている。
今年は、アルストロメリア、アネモネなど19種が並び、品評会で箕輪町の市川一人さんのアルストロメリアが最高賞を受賞した。
県野菜花器試験場の山本宗輝審査委員長は「寒いと花の色が出にくくなる。今年は厳寒であるにもかかわらす、品質、色彩ともに例年以上の出来栄え。生産者の努力がうかがえる」と話していた。
10日も午前9時縲恁゚後1時に一般公開される。展示品は一般公開終了後に販売される。購入希望者は、展示品の半券を切り、引き換え時間に持参する。価格は通常の半額ほどだという。 -
伊那谷が生んだコンデンサーの世界企業【IV】登内英夫さん
コンデンサーの世界企業=ルビコンの創設者、登内秀雄さんの素顔に迫るシリーズ最終回。青年期から企業経営の道に踏み出す過程、会社創成期の出会いを聞いた。
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伊那谷が産んだコンデンサーの世界企業【III】登内英夫さん
伊那谷が誇る世界企業ルビコンの創業者、登内英夫さん(88)の素顔に迫る特集の3回目。前号までは、「有用な物を提供し社会に資すること」を責務とする企業理念や、技術開発についての考え方、会社組織に関する経営哲学、さらには「いつもルビコン河を渡る気概で」という人生哲学について触れた。
では、登内さんは、どのようにしてこのような考え方を培ってきたのか? 「人との出会いに恵まれたんだよ」と語る、少年期から企業経営が軌道に乗る青年期までのエピソードを中心にまとめた。【毛賀沢明宏】 -
NECライティング、県が助成対象に
伊那市美篶のNECライティング伊那工場(本社は東京都品川区)の生産設備増設が、県の信州ものづくり産業投資応援条例にもとづく「環境配慮型企業投資応援助成金」の対象事業に認定され、7日県庁で同社の階元輝征社長に認定通知書が手渡された。
同条例は、県が、地域経済の持続的発展と雇用確保を図って制定した。製造業などの企業が県内で工場を新増設する場合に、不動産取得税の課税免除や助成金を交付する。助成金交付の要件は(1)家屋・設備の取得額が10億円以上、(2)増加する雇用者数が10人以上、(3)操業後2年以内に環境ISO14001またはエコアクション21の認証を取得すること竏窒ネど。
NECライティングは、伊那工場にテレビやパソコンのバックライト製造工場増設を進めており、投資予定額は約39億円。6生産ラインを増設、従業員は3月末までに300人、将来的には5縲・00人を見込んでいる。グループ会社のNEC長野からの出向などで大半をまかない、新規常勤雇用者予定数は10人としている。
「環境配慮」の点では、生産系の水の再利用を徹底し、排水しないという。
これまで同助成金の対象に認定されたのは8件。上伊那では飯島町久根平工業団地に食酢工場を建設した内堀醸造(本社・岐阜県八百津町)、辰野町新町産業団地に自動車用過給機部品製造工場を増設した石川島汎用機械(本社・辰野町)に次いで、3件目。 -
権兵衛道路 5日上下で1万1千台
開通した権兵衛峠道路・姥神峠道路は5日、つながった谷を往来する車が殺到し、正午過ぎには、木曽側の国道19号合流地点手前で、姥神トンネルまでの約3キロが渋滞した。伊那側でも広域農道の中の原交差点西側で、車が数珠つなぎになった。
この状況を受け、木曽警察署は週末の混雑緩和に向け、19号合流地点の交通信号の時間調整を行う方向で検討を開始。一方、伊那警察署は、混雑したが信号1縲・回で待機車輌は通過しており、「当面様子を見る」としている。
道路を管理する県木曽建設事務所の発表によれば、5日午前7時縲・日午前7時までの交通量は伊那から木曽が5千562台、木曽から伊那が5千796台で、合計1万1千台を突破した。4日午後2時の開通から5日午前7時までは同じく2千927台、3千78台だった。
4・5日とも夜間にはスムーズに流れる状態になり、6日も雪の影響もあるとはいえ、目立つほどの交通量ではなかった。
5・6日に当初予定を大きく上回る車輌が集中したことについて、伊那建設事務所は、祝賀ムードと日曜日が重なったためと見ており、ムードが収まるのを待って交通量の調査に乗り出すとしている。