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鳩吹山MTBパーティー
第13回鳩吹山MTB(マウンテンバイク)パーティーが5日、伊那市横山の山荘「ミルク」特設会場であった。地元をはじめ、名古屋市、岐阜県、東京都などから20チーム、65人が出場した。
競技はMTBの2時間耐久レース。1周約800メートルのジグザグした超低速コースの周回数を競った。1チーム2縲・人で編成し、中には小学生の参加もあった。
紅葉するコースの中、選手たちは勢いよくペダルをこいだ。標高差は10メートルほどだったが、周回を重ねるうちに息が荒くなり、走り終わると、倒れこむ選手もいた。
優勝チームの周回数は40周で、上位チームは接戦だった。
終了後は表彰式を兼ねたパーティーを開催。豚の丸焼きをはじめ、地産地消の手作り料理を味わいながら、交流を深めた。 -
伊那節保存会がおさらい会
伊那節の普及活動に取り組む伊那節保存会(鈴木千明会長、15人)は5日、伊那市生涯学習センターで「おさらい会」を開いた。伊那節をはじめ、各地域で歌い継がれている約20の民謡を披露した。
発足80年の節目で、新伊那市誕生記念冠イベントの一つとして企画した。
おさらい会は「伊那の民謡」「日本の民謡」の2部構成。「伊那節三昧(ざんまい)」(伊那)「ざんざ節」(長谷)「竜勝寺山」(高遠)のほか、「花笠音頭」「佐渡おけさ」「安木節」など全国各地の民謡を次々と発表した。
会員は演目ごとに着物や法被と衣装を変えてステージ上に登場。会場に響く三味線や太鼓、民謡などに合わせ、しなやかに踊った。
狐島民謡会、民謡やまびこ会も出演し、会に花を添えた。
観客は年配者が目立ち、歌を口ずさみながら楽しんだ。 -
絵本作家どいかやさん講演会 市立図書館で原画展も
伊那市立図書館は「文化の日」の3日、絵本作家どいかや(土井香弥)さん=写真=の講演会を開いた。市内などから子ども連れの親子など約70人が集まり、絵本作家になった経緯、絵本の作り方などの話に耳を傾けた。
どいさんは、東京都出身で東京造形大学デザイン科を卒業。動物や自然などを題材にした絵本作家として有名で、代表作「チリとチリリ」シリーズは、同図書館でも人気となっている。
デザイン関係の会社を退社し、絵本作家になったどいさんは「自分の思いを込め、見る人を楽しませる絵本を描いていきたい」と講話。「イラストレーターになろうとしたが1枚の絵だけでは表現しきれないと思い、絵本を描こうと始めた」と経緯を話した。
「チリとチリリ」シリーズができるまでを振り返り、チリは女性タレントの名前から名づけた竏窒ネどの裏話もあった。
図書館広域情報コーナーでは12日まで、どいかやさんの原画展「チリとチリリまちのおはなし」を開いている。 -
9日にいなっせでチベット古典音楽を楽しむ夕べ
郷愁漂うチベットの古典音楽で、秋の夕べを楽しんでほしい竏窒ニ9日、「チベット古典音楽コンサート竏忠H衣」が、伊那市駅前ビル「いなっせ」である。
北九州市出身で、現在はニューヨークを中心に、チベット古典音楽の演奏家として活躍しているトシ・クガ(本名は空閑俊憲)さんと、03年にインドで開かれたチベット最初の音楽賞コンクールで、最優秀女性歌唱賞を受賞したパッサン・ドルマさんの来日公演。
25年前にニューヨークへ移り、10年ほど前からチベット三味線を弾き始めた空閑さん。米国内やカナダで演奏活動をしており、03年には、日本人として初めてダライ・ラマ法王の前でチベット古典音楽を披露した。日本では、地元の九州地区を中心に帰国コンサートをしてきたが、「日本のチベットと言われる長野でコンサートをしてみたい」と、知人のいる伊那市での公演が実現した。
ともに演奏するパッサン・ドルマさんは、孤児として生まれ、3歳の時にかかった小児まひのため、左足を失ったがその後、入門した舞踊音楽団でチベット古典音楽を学んだ。 民族衣装をまとった姿とその美声から「天女の声」とも賞され、1992年にはダライ・ラマ法王の前でも歌声を披露した。
コンサートの準備をしている木下恵二さんは「日本でいう馬子歌のような感じで、懐かしさを感じる響き。世界にある多様な文化の一つを知る機会にしてもらえれば」と、多くの来場を呼びかけている。
開演は午後7時(開場は午後6時半)で、前売り券800円、当日券千円となっている。
チケットの購入、問い合わせは、あびえんと(TEL78・0899)へ。 -
伊那愛石会が水石展
上伊那の会員でつくる伊那愛石会(中村章会長)の第46回水石展は4、5日、伊那市の坂下公会堂で開いている=写真。天竜川水系の石だけを集めた同会の年に一度の展示。「テーマ石の部」「一般水石の部」に、会員19人が計58点を持ち寄った。伊那毎日新聞社など後援。
今回のテーマ石は、赤、緑、白色が入った「色彩石」、石の形が動物に似ている「姿石」などを会員一人2点ずつを並べた。石の色、形、模様など、同じものが一つとしてない「自然の造形美」に来場者の関心が集まっている。
伊那毎日新聞社賞を受賞した同市美篶の矢島好さん(69)は、ヤマザクラの色に似た桃色が美しい色彩石を出品。「三峰川で見つけた時は『やったー』と心の中で叫んだ。収集歴30年の中でも特にお気に入り」と感想を述べた。
午前9時縲恁゚後3時。 -
・ス憩いの場・スより快適に 「ホタル水路」改修
伊那市美篶の青島自然水路を守る会(近藤英文会長)は4日、県コモンズ支援金などで改修した「ホタル水路」で、工事のために一時避難していたドジョウなどの水生生物を子どもたちの手で水路に戻した=写真。
タガメ、タニシ、サワガニ、カワニナなど、バケツ5杯分を放流した。集まった地元小学生ら約20人は早速、澄んだ水が流れる水路をのぞき込んで生物たちを観察。藤澤興汰君(8)は「元気に泳いでくれてよかった」と笑顔を見せていた。
ホタル水路は、「青島に自然水路を残そう」と、1988年に地元有志によって整備した、延長65メートル、幅1・5メートルの水路。夏場には、ヘイケボタルが乱舞するなど、水生生物が集まる住民の憩いの場となっている。
老朽化に伴い、土手を固めていた木の板などが朽ちたため、10月下旬に会員らが改修工事に着手。水路を深く掘削し、砂利を敷いた上をコンクリートで固め、石灰石で覆った。土手は防腐のために焼きが入ったカラマツ材を使った。
近藤会長は「工事によって、ホタルが来年見れるか心配だが、一層住民に親しまれる場所になっていってくれれば」と話した。 -
「健康歩道を活用しよう」
伊那市の中央区保健委員会などは3日、伊那公園の健康歩道の活用を呼び掛けるイベント「健康体操と健康歩道を歩く会」を開いた。地区内外から親子連れや高齢者など約50人が集まり、今年の7月に完成した同歩道を体験したりした=写真。
中央区と伊那公園桜愛護会が整備した足裏を刺激する健康歩道。長さ1周25メートルで、足への刺激度が異なる5つのゾーンに、大きさの異なる石を計約3万個を設置した。
この日は、参加者が歩道を歩き、ヨガトレーナーの伊藤ゆかりさん=駒ヶ根市=の指導で健康体操をした。歩道を利用した人々は「体が楽になった気分」「足元からポカポカしてきた」などと感想を述べていた。
歩道は、伊那公園桜愛護会が文化交流で台湾の高齢者グループを訪ねた際に見つけ、地元にも作りたいと設置した。伊藤一男会長は「高齢者社会なので、市内全域にこういった健康施設を広げていきたい」と話していた。 -
伊那市・手良公民館で地区文化祭
伊那市の手良公民館で5日まで、同地区文化祭があり、にぎわっている。地元出身の物故作家などの掛軸、油絵のほか、園児、公民館活動クラブ員などの絵画、絵手紙、生花、書などを展示。総勢約500人の力作が会場に並び、来場者を楽しませている。
有賀月松、白鳥白駒、登内微笑ら物故作家3人の作品を計9点展示した=写真。「忘れ去られつつある偉人を知ってもらう」ための企画展。親せきなどが保持していた品を借りているため、普段は見れない貴重なものばかりが並ぶ。
5日午後1時から、公民館クラブによる民謡、詩吟、太鼓などのステージ発表がある。 -
泉舟流さわらび乃会会主
伊那市
泉舟寿恵(宮下智恵子)さん「踊っていると、いろいろなことを忘れて曲に入っていく。どこというのでなく、なんとなく好きなんですね」
日本舞踊を習い、生徒を持ってから25年。自宅のけいこ場と伊那市内の公民館などで指導し、15教室80人の生徒がいる。
踊りを習うきっかけは姑だった。踊りが好きだった姑が、嫁が好きならやらせてあげたい-との思いを抱いていたのだという。
20歳で嫁ぎ22、23歳のとき、伊那市にあった藤間流の教室で習い始めた。80年に資格を取り「智穂」の芸名をもらった。その後、下諏訪の泉舟流に通い87年に「泉舟寿恵」の名をもらい、先生が亡くなったため跡を継いだ。90年には日本民踊舞踊連盟の公認師範の資格も取った。
生徒の指導に加え、茅野市の花柳流の先生について好きな古典物の勉強を続けている。勉強会で東京や松本にも出かける。
「自分が舞台で踊るのはあまり好きじゃないんです。生徒に教えることが好き。皆さんがおけいこして上手になることがうれしい」
教えるのは現代舞踊が中心で、各教室の年数に応じて練習曲を選び、振りを付ける。自分の好きな振りに偏らないように、勉強してきた踊りから振りを取り入れる。
発表会は2年に1回開いてきたが、近年は3年に1回の開催で、今年10月に伊那市生涯学習センターで開き、日ごろの練習の成果を披露。満員の観客を魅了した。
「おじいちゃん、おばあちゃんにも喜んでもらえたら」と、デイサービスセンターなど福祉施設の訪問も続け、生徒と共に演歌や民謡など親しみやすい曲を発表している。
教室には25年通っている人もいるほど長く続けている生徒が多く、「生徒が皆さん素直で、楽しくできる。支えて力になって下さって、生徒のおかげでやらせていただいている。大事にしないといけないと思っています」と、感謝の気持ちでいっぱい。「長く続けてこられたのは家族の協力があったからこそ」と、家族にも感謝している。
踊りの世界は「今日やって今日できるものではなく、年数の積み重ね」だが、「趣味は楽しくないといけない。幾つになっても年齢を考えずに、皆で笑顔で踊りたい」という。生徒には「18歳、19歳くらいの、まだ恋をしたいくらいの気持ちで踊りましょう」とアドバイス。「人のつながりを大事にして、これからも続けていきたい」と微笑んだ。(村上裕子) -
地域の魅力を観光につなげる試み - 健康い~なウォーク06inみはらし - が開催
歩いて食べて、伊那の魅力を再発見してもらおう竏窒ニ3日、伊那市商工会議所が主催する「健康い縲怩ネウォーク2006inみはらし」が、伊那市西箕輪の伊那インター工業団地発着であった。子どもから大人まで約460人が参加。紅葉に色付く里山や、権兵衛峠道路から眺望できる南アルプスの絶景を楽しみながら、秋の自然を満喫した。
権兵衛トンネルの開通により、身近になった木曽地域と、回遊性のある観光ゾーンとしてPRしていくことなどを目的とした事業の一環。第1弾として、美しい眺望を楽しむウォーキングイベントを企画した。
コースには、森林浴をしたり田園地帯を歩く約15キロと、経ヶ岳植物園から仲仙寺までの軽登山をする約7キロの2つを設置。ゲストには、元マラソン選手として活躍した松野明美さんを招いた。全国からの参加者を募ったところ、愛知県、岐阜県からの参加もあり、木曽地域から訪れた人も多かった。
参加者は、合図とともに一斉にスタート。途中の休息所では、地元産のリンゴやブドウの試食サービスがあったほか、完歩した後には「新しい伊那の健康食」として、オーストリッチ(ダチョウ)料理や行者そばなどが振舞われ、さまざまな地域の特色が、参加者を楽しませていた。 -
第67回正絹染呉服まつり
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の龍水呉服による第67回正絹染呉服まつりが3日から、伊那市狐島のJA南信会館で開かれている=写真。人気ブランドの着物をはじめ、寝具や宝飾品、シルクニットなどが多数並び、多くの人でにぎわっている。
毎回は、人気の高い「こむさでもーど」などに加え、ブライダル・ファッション・デザイナーとして活躍する桂由美さんがプロデュースした着物も展示。ロウを使い、独特な模様と鮮やかな柄を作り出す「中嶋」や、ツバキやハスなどといった染料を用いた草木友禅の「妻有古代染」などのブースも並んでいる。
コートやストールなどいったこの時期に活躍するシルク製品や、絹を100%使った贅沢なシルクニットなども特価販売。祝い事の贈答用として最適な寝具類も充実しており、老若男女問わず楽しめる。
午前9時半縲恁゚後7時(最終日は午後5時まで)。5日まで。 -
伊那市功労者表彰式
伊那市は3日、功労者表彰式を市役所で開き、6分野で活躍してきた15の個人や団体を表彰した。
合併前は、各市町村がそれぞれに功労者表彰をしていたが、新市では旧伊那市の慣例に従い年に一度、表彰を行うことにした。
式辞を述べた小坂市長は「多年にわたり各分野で顕著な功績があった受章者や、その家族の御労苦に感謝する。新市の将来像である『二つのアルプスに抱かれた自然共生都市』を目指し、自然、産業とバランスの良いまちづくりをしていきたいと考えている。表彰を受けたみなさんには、今後もご指導ご鞭撻を願いたい」と言葉を贈り、一人ひとりに表彰状などを手渡した。
式典の後は、受章者を囲んだ祝賀会も催された。 -
みはらしファームのみはらしまつり
伊那市西箕輪の農業公園みはらしファームで3日、「秋は実りのみはらしまつり」があった。もちつき大会、リンゴの皮むき競争などの多彩な催しや、新鮮な秋の農産物販売などが、訪れた人を楽しませた。
例年多くの人でにぎわいを見せるみはらしまつり。今年は、マンネリ化を解消し、多くの人に楽しんでもらおう竏窒ニ、「み・は・ら・し」にちなんだ長さ38・4メートルの巻き寿司づくりを企画。
すだれをつなげて作ったまきすの上に、あらかじめスタッフが、のり280枚、地元産コシヒカリ30キロ、キュウリ120本、かんぴょう20キロを並べて準備。集まった100人が、かけ声に合わせて一斉にまきすを巻くと直径約6センチの細長い巻き寿司が出来上った。
その後スタッフが、適度な大きさにカットし、参加者や観客に振舞うと、すぐに人だかりができ、10分ほどで無くなってしまった=写真。
スタッフの加藤功さんは「成功してよかった。ギネスへの挑戦とまではいかなくても、来年以降も続けていきたい」とイベントの成功を喜んでいた。 -
KOA収穫祭にぎわう 「秋の味覚」など無料で
KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)の収穫祭が3日、箕輪町の同社上伊那生産拠点「パインパーク」であり、社員、元社員、地域住民など、500人以上(主催者推定)が集まり、にぎわいを見せた=写真。
松林の敷地内には、焼きそば、和菓子、五平もちなどの屋台が並び、すべて無料で提供。きのこ汁などの「秋の味覚」も振る舞った。
来年度採用予定者がおでんを元気に売り込んだり、会社役員が三陸直送のホタテ、サンマなどを炭火で焼いたりと、それぞれの屋台には活気で満ち溢れた。
特設ステージでは、社員でつくるバンド「KOMS」、南箕輪の太鼓グループ「鼓龍」、旧高遠町出身の作曲家・ギターリストの天山さんが次々と演奏を繰り広げ、人々を盛り上げた。 -
かんてんぱぱホールの青野恭典写真展作品入れ替え
山岳写真家・青野恭典さん=東京都=の作品を展示している伊那市西春近のかんてんぱぱホールのフォトアートギャラリーは12日、展示作品を一新した=写真。自然の造形や山々が見せる一瞬の表情をとらえた約50点が、訪れた人の目を楽しませている。
同ギャラリーは7月から「日本の山河」をテーマに、全国各地の山々を写した作品を展示してきたが、今回は秋冬作品を中心に入れ替えた。
白い樹氷の森を漂うダイアモンドダストや、風が作り上げた雪上の造形など、一瞬の表情をとらえた作品のほか、突き抜けるような青い空と真っ白な雪のコントラストが美しい山々の作品が並び、美しさと厳しさの両面を持つ、自然の姿を伝えている。
モノクロ作品は、重厚感のある雪山の表情をより鮮明に映し出し、カラーの作品とは異なる魅力を放っている。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。08年1月30日まで。 -
桜井地区でいもほり
伊那市富県桜井地区の住民が29日、観浄寺周辺の遊休農地に植えたサツマイモをを収穫した=写真。約80人が参加し、掘り起こしたイモを焼き芋にして、交流を深めた。
桜井地区は5年前、区の持ち寺である観浄寺一帯を管理するための「観浄寺周辺の公園化事業」を企画。自分たちにできる範囲のことに取り組もう竏窒ニ、周囲の遊休農地を借り、花壇や畑づくりに取り組んできた。
区民同士の交流を深めることも目的としており、世代を越えた交流、一人暮らし高齢者の関係づくり、子どもの安全確保などにもつながっているという。
この日は、保育園に通う前の子どもから、90歳近いお年寄りまで参加。約3アールの畑で収穫したイモは、寺の近くの空き地で焼き芋にし、参加者全員で味わった。 -
長野県生命保険協会が伊那市社会福祉協議会に福祉巡回車を寄贈
長野県生命保険協会(玉井国男会長)は2日、伊那市社会福祉協議会に福祉巡回車1台を寄贈した=写真。
地域に根付いたサービスの提供と高齢化社会に対応した社会基盤づくりを目的とする「地方コミュニティー・リレーション(CR)活動」の一貫。91年までは、協会に加盟する生命保険会社の従業員から募った募金を県を通じて各福祉機関などに寄付していたが、高齢化社会に伴う在宅介護サービスの増加を背景に、福祉巡回車の寄贈に替えた。
今年は、19社の約5300人から募金が集まり、83万円相当の四輪駆動オートマチック車2台を購入。従来は特に支援を必要とする小規模な村への寄贈が中心だったが、市町村合併に伴い小さな村が統合されたため、今年は市や町も視野にいれて検討。市単位として初めて、伊那市社協への寄贈を決めた。
玉井会長は「伊那市でも福祉巡回車をさまざまな場面で役立ててほしい」とあいさつ。
御子柴会長は「合併により巡回エリアも拡大し、車をどうするかという問題もあった。福祉の輪が広がるよう、いただいた車を大事に活用していきたい」と語った。
寄贈車は、主に高遠町エリアの巡回用に用いられる。 -
9日にいなっせでチベット個展音楽を楽しむ夕べ
郷愁漂うチベットの古典音楽で、秋の夕べを楽しんでほしい竏窒ニ9日、「チベット古典音楽コンサート竏忠H衣」が、伊那市駅前ビル「いなっせ」である。
北九州市出身で、現在はニューヨークを中心に、チベット古典音楽の演奏家として活躍しているトシ・クガ(本名は空閑俊憲)さんと、03年にインドで開かれたチベット最初の音楽賞コンクールで、最優秀女性歌唱賞を受賞したパッサン・ドルマさんの来日公演。
25年前にニューヨークへ移り、10年ほど前からチベット三味線を弾き始めた空閑さん。米国内やカナダで演奏活動をしており、03年には、日本人として初めてダライ・ラマ法王の前でチベット古典音楽を披露した。日本では、地元の九州地区を中心に帰国コンサートをしてきたが、「日本のチベットと言われる長野でコンサートをしてみたい」と、知人のいる伊那市での公演が実現した。
ともに演奏するパッサン・ドルマさんは、孤児として生まれ、3歳の時にかかった小児まひのため、左足を失ったがその後、入門した舞踊音楽団でチベット古典音楽を学んだ。 民族衣装をまとった姿とその美声から「天女の声」とも賞され、1992年にはダライ・ラマ法王の前でも歌声を披露した。
コンサートの準備をしている木下恵二さんは「日本でいう馬子歌のような感じで、懐かしさを感じる響き。世界にある多様な文化の一つを知る機会にしてもらえれば」と、多くの来場を呼びかけている。
開演は午後7時(開場は午後6時半)で、前売り券800円、当日券千円となっている。
チケットの購入、問い合わせは、あびえんと(TEL78・0899)へ。 -
来年5月を目途に、観光基本計画を策定
伊那市の第1回観光基本計画策定委員会が2日、市役所であった。新市発足に伴い、来年5月を目途に、観光振興の基本理念や展開方策などを明らかにした観光施策推進の指針となる観光基本計画をまとめる。
委員は、商工観光関係者、公募など15人。観光を取り巻く環境変化の分析や観光客の動向調査、観光に対する市民意識の評価などを踏まえて検討し、それらの意見をコンサルタント業者がまとめる。
委員長に選ばれた旧伊那市ふるさと大使で、イベントプロデューサー秋山智弘さんは「新伊那市は広大で、魅力的。観光は文化であり、産業である。心の満足を提供し、経済効果をもたらす実現可能な計画を考えたい」とあいさつ。
そのあと、アドバイザー2人が個性的な観光地になるためのキーワードとして旧3市町村の計画の総括、全日本に伊那をアピールする言葉、自然を楽しむ道路の必要性などを挙げた。
委員からは「地域の魅力を再認識し、共有しながら考える」「アクセスしやすい案内板が必要」などの意見が出た。
伊那市の観光客(05年)は178万8千人で、99年以降から横ばい傾向。合併や権兵衛トンネルの開通で、観光資源の増加、観光客の選択肢の増加を期待する。自然、中央・南アルプス、食文化、桜など観光の強みを持つものの、「観光に力点を置いてこなかった」(小坂市長)ため、観光客の受け入れ体制が整っていないなど弱みもある。 -
伊那市山寺高齢者クラブ「白山コーラス」
歌好きが集まり、ピアノ伴奏に合わせ、大きな口を開けて童謡を歌う。「年を取っても家に閉じこもらず、歌の上手・下手に関係なく、腹の底から声を出し、前向きに明るく楽しく」がモットー。
伊那市の山寺高齢者クラブ「白山コーラス」は発足10周年を迎えた。23日の10周年記念コンサートを控え、練習に熱が入る。
発足は96年6月。御園、坂下、山寺の交流会で、山寺は出し物がなく、当時、山寺地区の会長を務めていた小坂友信さんが先頭に立ち、コーラスをやろうと仲間に呼びかけた。発表した歌は大好評だった。
99年、伊那市民音楽祭に初出演。「恥ずかしくて出るのが嫌だ」と言うメンバーもいたが、その後、上伊那童謡唱歌の会、地区敬老会などで積極的に歌声を披露した。童謡に加え、語りを交えた歌やオペレッタ「羽衣」にも挑戦。自分たちで歌っているだけでなく、外に出向くことで刺激を受け、勉強にもなる。「やってくれ」と誘いがかかることも張り合いだ。
これまでに歌った曲目数は300ほど。童謡は昔、歌った思い出の曲ばかり。
メンバーは25人で、平均年齢は81縲・2歳。最高齢は90歳を超える。
「カラオケと違って、合唱はみんなで声を合わせることが大事。楽譜を見て歌うことは、頭を使う。それがボケ防止につながる」「家でボーっとしたり、でしゃばったりするよりは、ここで歌っているほうが楽しい」。自宅で歌を練習する人もいて、生きがいに感じるメンバーも多い。
練習日は月2回。メンバーの一員で、生涯学習音楽指導員でもある福沢靖子さんが指導に当たる。練習の合間に、休憩を挟む。あめ玉をなめ、お茶を飲みながら、おしゃべりするのも楽しみの一つ。2時間の練習時間はあっという間に過ぎる。
気づけば、発足から10年。記念コンサート開催に「さぁ、えらいことだ」と思ったが、今は当日が楽しみ。10年を一つの区切りに、日ごろの練習成果を発表する。
記念コンサートは23日午後1時から、伊那北地域活性化センター「きたっせ」で開く。入場無料。
曲目は、郷土の歌人にちなんだ「おぼろ月夜」「やしの実」「しゃぼん玉」、四季の「早春賦」「夏は来ぬ」、昔話の「浦島太郎」「牛若丸」などを予定。
「もっと声を出して」。本番に向け、練習会場から歌声が響く。
(湯沢康江) -
伊那北小・保育園児童「ホックホクだね」
伊那市の伊那北小学校1年生の3クラス計83人は2日、来入児との焼きいも交流会を楽しんだ。近くの伊那北保育園の園児38人を招き、一緒に焼いたサツマイモに舌鼓を打ったり、校内の遊具で遊んだりして、友達の和を広げた。
1年生が学校の畑で育てたサツマイモを使った。今年は7月の豪雨災害で不作となり、貴重な収穫物を分け合い、畑の土手に座って会食。肩を並べ合った子供たちは「熱くてホックホク」「おかわり食べたいよ」など思い思いの感想を述べた。
サツマイモは2、3周間前に掘り起こし、交流会前日に児童たちがぬれ新聞とアルミとで包んで用意。たき火のために、落ち葉などを校庭で集め、5年生が育てた稲のわらを分けてもらい準備した。
おいしそうに食べている園児の姿を見て、児童たちも満足顔。交流会が終わると「1年生になって、学校へ来るのを待ってるよ」と担任と一緒に呼び掛けた。
肩を並べながら一緒に焼きいもをほおばる児童や園児ら -
はなまる地域探検隊 サツマイモ収穫
伊那市の小中学生を対象とした体験活動「はなまる地域探検隊」(伊藤元郎代表)は28日、6月に定植したサツマイモを約80人で収穫した。思ったよりも不作の状態に「なぜ採れなかったか」を皆で考え、農作物を育てる難しさを学んだ。
サツマイモの定植は3年目の恒例で、昨年に続き市内西町区の地域住民から借りた畑を利用。昨年と比べ100本多い600本を植えたが、収量は3分の2ほど少なく、イモの大きさも小柄だった。
話し合いの結果、春の低温や7月の豪雨、秋口の暖かさ竏窒ネどが不作の理由だと推測。「天候に合わせて作物の育て方を変えれば収穫量は増えるのではないか」との反省材料も収穫していた。
サツマイモは、近くの「勤労青少年ホーム」へ持ち込み、市食生活改善推進協議会員らの協力で、さつま汁や蒸かしいもなど5品に調理して味わった=写真。東春近小4年の小林直史君(10)は「サツマイモだけで数種類の料理ができるなんてすごい」と感想を述べていた。 -
県議選 伊那市区向山公人氏出馬表明
伊那市の県議、向山公人氏(64)=政信会、西町=が1日夜、市内であった後援会役員総会で、来春の県議選に同市区(定数2)から3選を目指して出馬することを明らかにした。
村井県政について向山氏は「県政や地域の問題を話し合って解決する環境ができた」としたうえで、南北格差をはじめ、産業や環境、教育面など「課題は山積している」と指摘。「もうしばらく携わらせてもらい、解決に向けたい。一生懸命頑張って、みなさんの期待に応えられるよう努力したい」と決意を示した。
同市区からは、現職の木下茂人氏(71)=緑のフォーラム、美篶=も出馬を表明している。 -
高遠中学校の吹奏楽部を東京芸大音楽部のメンバーが指導
伊那市高遠中学校の吹奏楽部の生徒が29日、東京芸術大学音楽部の学生から、演奏技術の指導を受けた=写真。
同校では例年、高遠町で開かれる「伊沢修二先生記念音楽祭」に合わせて来伊する東京芸大の学生らに協力を仰ぎ、中学生への演奏技術指導を依頼。地元ではなかなか学べない本格的な演奏に触れる機会を提供している。
この日は大学生9人、吹奏楽部の15人に加え、高遠高校の生徒数人も参加。各楽器ごとに分かれて、それぞれが苦手とするポイントや音の出し方など、基礎的な部分を集中して練習した。
指使いを指摘されたクラリネットの生徒は、的確なアドバイスに関心しながら、熱心に練習に励んでいた。 -
美和土地改良区がコモンズ支援金事業として美和一貫水路脇に木製防護さくを設置
上伊那郡美和土地改良区(北原幸彦理事長)は29日、伊那市長谷の美和一貫水路脇に、延長約53メートルの木製防護さくを設置した=写真。
溝口コモンズ支援金の採択事業として昨年から整備しているもので、ここを通る小学生や農業者の安全確保が目的。紅葉や桜の時期に足を運ぶ観光客の危険防止もある。今年は事業費約60万円のうち、40万円の補助を受けた。
作業には土地改メンバーや行政職員など約60人が参加。水路への愛着を養い、後世に引き継いでいってほしい竏窒ニ、地域住民の参加も募った。参加者は協力し合いながら、昨年施工の延長上に、地元産カラマツの間伐材を使って高さ1・3メートルのさくを設置。全長約100メートルの防護さくを完成させた。
同水路は美和ダムの建設に伴い新たに整備された農地などへの水を供給している。また、生活用水、防火用水としても活用されている。 -
上伊那憲法学習・交流集会
憲法九条を守る上伊那連絡会は29日、「上伊那憲法学習・交流集会」を伊那市の伊那公民館で開いた。講師に平和・国際教育研究会事務局次長の宮下与兵衛さんを迎え、憲法に関する最近の情勢や、国民投票の問題点などを学んだ=写真。
宮下さんは、憲法改正論議をめぐり、10月26日に衆議院憲法審査特別委員会で審議入りした国民投票法が、憲法改正を実現させる手段であることに触れ「憲法は国民のためのもので、国民から変えてほしいというのが普通。日本は、憲法に縛られている権力者が、その縛りを無くすために発議している」と指摘。
改憲勢力は5年という期間を経て、憲法改正を実現しようとしているが、情勢の良さに合わせてその予定を前倒ししようと動いていることなども示した。
また、憲法改正で必要とされる国民投票の「過半数」の問題についても「有効投票数の2分の1以上とする自民党案では、約30%の賛成で改憲が実現してしまう場合もある」として、最低投票率の規定が明確化されていないことや、国民がよく分からないうちに国民投票に移ろうとしている問題点を解説。
憲法改正を止めさせるためには、国民投票法案が参議院に送られることを阻止し、地域や職場、団体などで憲法学習のネットワークを広げていくことが重要であることを語った。 -
新山小存続へ陳情書 考える会が伊那市に提出
統合問題が出ている、伊那市の新山小学校の存続を願う住民の集まり「新山保育園・小学校を考える会」(若林敏明会長)は1日、行政と共に協議していくための体制づくりについて、陳情書を市へ提出した。
陳情の内容は、(1)新山の保育教育問題についての担当職員(相談窓口)の設置(2)(方策に対し関係部署が多岐にわたるため)行政内の横断的な担当者協議会の設置竏窒フ2つ。若林会長は「重要でかつ緊急性のある問題なので協働したい」とした。
陳情書を受け取った酒井茂助役は、(1)に対し「職員の地区担当制度を活用してほしい」と提案。(2)に対しては「すぐには決められないので、会の議論の推移をみてから考えたい」と答えた。
若林会長は「自立した協議を進め、提言を改めて見せたい」と提案。酒井助役は「努力している地域は支援していきたい。住民の思いが反映できるよう進めたい」と話した。
会は存続に向けて現在、▼市営分譲住宅の建設▼地域型スクールバスによる通園通学生の募集竏窒ノついて検討。12月3日、住民フォーラムを開き、具体的な方策をまとめていきたいとしている。
陳情書を提出した若林会長(右から3番目)ら4人 -
伊那市長谷でツキノワグマ捕獲
30日午前、伊那市長谷浦で女性がツキノワグマに襲われた事件に関係し、同市長谷総合支所などは31日夜、同固体と思われるクマを、同地区杉島に設置した檻で捕獲=写真=し、1日早朝に射殺した。
同支所産業振興課の話によると、クマは体長1メートル34センチ、体重約90キロで4、5歳の雄。事件発生後、猟友会が犬を放って杉島地籍へ追い込んだと思われるクマを捕まえた。
関係者は「クマを一頭捕まえただけでは安心できない。冬眠する12月ごろまでは、民家の庭先のカキを狙ったりするので十分注意が必要」と呼び掛けていた。 -
伊那公民館文化祭始まる 展示 - 量・質とも充実
伊那市の伊那公民館(武田登館長)で1日、文化祭が始まった。公民館クラブ・サークルが絵画、書、陶芸、絵手紙、写真、押し花など約1400点を出品。個性豊かなそれぞれの力作に、地域住民の注目が集まっている。
本年は児童、生徒からの出品数も充実し、新たに公民館活動に所属した団体も増え、例年より約100点ほど多く展示。「新しい風が吹き込んでいる」と武田館長は、作品数の増加を喜んでいる。
新加盟の庭づくりサークル「花と緑の会」は、館内に「心安らぐ色合いの庭」「田舎(いなか)暮らしを楽しむ庭」などの4つのテーマに沿ったミニガーデンを設置。庭づくりの楽しさが伝わる、会場を彩った草花に、人々の足が止まっている=写真。
最終日の3日は、午前11時30分からステージ発表があり、大正筝、詩吟、ダンス、太極拳、マジックなど22演目を利用者が披露する。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時)。 -
伊那節保存会 久々の単独公演「おさらい会」5日
伊那節保存会は5日、伊那市駅前ビルいなっせで、新伊那市誕生を記念した発表会「伊那節保存会おさらい会」を開く。久しぶりとなる単独公演の成功に向け、会員らの練習も熱を帯びている。
発表は2部構成で計20演目。前半は「伊那節」をはじめとする、「竜勝寺山」(高遠町)「ざんざ節」(長谷)など地元民謡を、後半は全国の民謡を踊りや歌で披露する。演目の中には、狐島民謡会、民謡やまびこ会の参加もある。
このほどあった最後の練習では、会員らが舞台で立ち位置を確認するなど、全演目を通しで練習した=写真。
北原正明副会長(68)=伊那市境=は「初めての2時間という長時間公演に心配や不安はあるが、練習してきた成果を一生懸命披露したい」と意気込んでいる。
同保存会は伊那公民館の所属団体で、創立は1926(大正15)年。現在は会員15人が週に1回の同公民館での練習で、伊那節や日本各地の民謡の踊り、歌などを練習している。
発表会は午後1時30分開場、2時から開演。入場無料。