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瑞宝小綬章(教育功労)千田 俊明さん(70)
教育って“教えて育てる”って書くけど“共に育てる”だと思うんです窶煤B
1957年、阿智高校に赴任。以降、県内8校で、社会科などの教べんをとる。
心がけたのは「発表授業」。一方的に教えるのでなく、生徒自らが調査・発表する授業は苦労が大きい分、成功した時の感動が生徒の目を輝かせた。それは何より、自分にとっても喜びだった。
「文化祭などで生徒と一緒に活動するのが楽しかったから、教頭なる時は、寂しさもありました」
90年、県教育委員会学習指導課高校教育指導係長に就任。このころ長野県は、現役高校生の大学進学率低下。実態調査から状況把握に努め、小学生から高校生までの「学力向上のための実践方針」を作成。推進校の指定や理数科の設置など「特色ある高校づくり」の基礎となる取り組みを進めた結果、大学進学率は徐々に回復。昨年は全国で28番となった。
県教育センター所長を務め95年に退職。
教育の中心は生徒。生徒にとって何が大切かを基本に考え、教師はそれをフォローしていく窶狽サんな思いで勤め上げた38年間だった。
伊那市西春近。妻と2人暮し。 -
伊那市の飲食店経営者有志、たかずやの里で寿司を振舞う
伊那市の飲食店経営者有志のグループ「一の会」は1日夜、富県の児童養護施設「たかずやの里」の子ども40人に、にぎり寿司などを振る舞った。
伊那市飲食店組合の事業として始まった奉仕だが、その後「子どもたちの成長を見続けたい」という有志が活動を続けてきた。今年は23回目。メニューはリクエストに応じて毎年変化する。
子どもたちは、いただきますのあいさつと共に、できたばかりの寿司を笑顔で食べていた。また、タイを目の前でさばくパフォーマンスもあり、子どもたちは、職人の手さばきの良さに驚いていた。
代表の林孝司さんは「うまいと言って食べてくれれば」と話す。
活動を通して知り合った子どもが、学校卒業後、メンバーの店を訪れることもあり、それも喜びの一つだという。 -
交通死亡事故現地診断で対策を検討
10月22日に伊那市美篶下川手の市道で発生した交通死亡事故の現地診断・検討会が2日、現地などであった=写真。市、伊那署、伊那市交通安全協会、地元老人クラブなどの代表者約20人が参加。悲惨な事故が二度と発生しないため現場を診断し、対策を検討した。
事故は午後4時20分ころ、軽4貨物自動車を運転していた近くに住む無職男性(86)が、美篶団地方面から伊那公園方面に向かって右カーブを単独で進行中、コンクリート壁に衝突。同乗者の妻(85)が午後5時50分、外傷性大動脈破裂で死亡した。
調べによると、2人はシートベルトを着用していて、運転席側のエアバック(運転席のみに設置)は開いていた。道路にはブレーキ跡はなかったという。同居する息子の話では、2人は近くにある畑から農作業後の帰宅途中とのこと。
現場は交通規制がなく、周囲は変則的な四差路になっている。
検討会では、変則的な四差路の交通の流れを整備するため、ゼブラゾーン(安全地帯・流動帯)、センターラインなどの道路標示の設置、高齢者の参加体験型交通安全教育の推進窶狽ネどの意見があげられた。
また、10月14日に美篶上川手の国道361号上で発生し、同30日に死亡が確認された交通重体事故の現地診断も共に実施し、対策を検討した。 -
上農高写真部 伊那中央病院で作品展
伊那中央病院の院内レストラン前で4日まで、上伊那農業高校写真部の作品展が開かれている=写真。校外での展示は初めて。若者ならではの個性的な視点で撮影した作品に、多くの関心が集まっている。
4年前からデジタルカメラで撮影し、プリントする・ス手軽な方法・スに切り替え、2カ月に1度の校内展示を中心に活動。本年は生徒の写真技術向上に伴い発表の場を広げていて、本紙では5月から毎月2作品づつの掲載をしている。
メンバー4人が組み写真を中心に16点を出品。花のしべのアップ、雲がかかる空、猫などの身近な日常をモチーフに、自分らしさを表現している。
所河憂美部長は「自然を主体に撮っているので、患者の人も室内で自然を感じて元気になってもらえれば」と話している。 -
伊那公民館で文化祭
伊那公民館で3日まで、第28回文化祭が開かれている。陶芸や書、水墨画、木目込み人形、生け花など作品1200点が並び、訪れた人の目を楽しませている。
文化祭は、公民館で活動するクラブ・サークルの利用者、教室の受講生が日ごろの活動成果を披露する場として年1回開催。
展示には22団体が出展し、初心者からベテランまでの力作がそろう。転写技術を生かしたアートクラフト「ネイチャープリント」は初出展で、額やバック、布などにパンジーやサクランボなどがデザインされる。そのほか、木彫りのおじぞうさん、「伊那谷の春」「果物」を題材にした水彩画なども。
武田登館長は「年齢を重ねても利用者の学習意欲はすごい」とし「文化祭を通して地域の人を知り、ふれあう機会につながれば」と話している。
3日は午前9時縲恁゚後3時。ステージ発表は午前11時半からで、21団体が大正琴、コカリナ、民謡、合唱などを披露する。 -
瑞宝単光章 消防功労 川手成美さん(71)
51(昭和26)年に旧伊那町消防団員になってから28年間、消防団活動に携わった。94窶・8年に団長、95年に上伊那消防協会副会長などを務めた。
冬の夜、火災現場で放水した水が凍っても団員は火を消し止め、次に備えてポンプ車を整備しなければならない。「団員が一生懸命やってくれたおかげ。個人でもらったものではない」と団員の活動をたたえる。
93(平成5)年4月、面積35ヘクタールを焼いた東春近の山林火災が記憶に残る。現場に着いたときは盛んに燃えていた。水利を探したがなかなか見つからず、ポンプをつないで消火活動に当たった。「火が頭の上を飛ぶ恐ろしい山火事」で、自衛隊のヘリコプターを依頼して消し止めた。「少しの火でも大きな火になる」と恐ろしさを語る。
死傷者が出る火災を目の当たりにしたことも。「ガスをつけたら、その場を離れない」と注意を促す。
「団員確保」が課題。長男で地元にいればほとんど入った時代とは違う。「地域の人との関係ができるし、苦労しただけ成長するのではないかと思う。地域の安全確保のため、力になってほしい」と若者にメッセージを送る。
妻浅子さんと2人暮らし。旅行や食事に出かけることが楽しみ。
伊那市平沢。 -
瑞宝単光章(郵政業務功労) 酒井祐治さん(65)
「仕事の面では先輩や同僚を含めて上の人たちがいるなかで、なぜ(自分が叙勲をもらえたのか)と思った」と驚きの様子。
1940(昭和15)年に生まれる。小中学校、高校と地元で学び、西春近郵便局に正規職員として19歳で入局。定年退職した2000(平成12)年までの約40年間、同局一筋で仕事に励んだ。
貯金と保険の外務員を中心に、郵便配達員、郵便担当の総務主任を歴任。貯金の勧誘をしていた当時は思いもしなかったが、「貯金が元手で、子どもを大学に出せたよ」と、退職後に言われた利用者の労いがうれしかったと振り返る。
仕事のモットーは、先輩から引き継いだ仕事を次の世代につなげる・スよい継承者・スを目指した。利用者に対しても目線を下げ、「仕事をやってやるではなく、郵便配達をさせてもらう」気持ちで接するなかで、周りに育てられながら仕事をしてきたという。
これからの郵便局について考える。時代の流れで民営化が進むが「今まで通り、お客さまに気軽に安心して利用してもらえる場所であってほしい」と願う。
書道、写真撮影などが趣味。妻と2人暮らし。
伊那市西春近表木。 -
伊那市青島いきいきサロン
タニシ汁に舌づつみ「うまいもんだよタニシのお汁 尻をつついて口で吸う」とかつては詠われ、今では幻の珍味になっているタニシを味わう集まりが30日、伊那市青島地区であった。
地域の社会福祉協議会(矢島信之会長)が主催した高齢者対象の「いきいきサロン」。供されたのは同地区の農家が採ったタニシ500粒で。だしのきいた味噌汁に、参加者は「昔は良く食べた」「なつかしい」と、つまようじで身を引き出しては吸い取っていた。
矢島さんによれば、40年程前は同地区の田んぼでタニシが良く採れたが、当時は、表土の薄い青島の土地柄から、タニシにはほとんど何も付着せずきれいだった。
近年は農薬などによりタニシはほぼ絶滅し、有機農業を営む小川文昭さんの田んぼなどにだけ棲息しているが、有機農法で土地が肥えているためか藻などが付着したものが多く、今回もタニシ500粒を1つづつ歯ブラシで磨いて用意したという。
タニシ試食会に先立って、伊那市福島在住の地名研究家・松崎岩夫さんが美篶の地名の由来などを講演。「地名は字ではなく音が大切。青島(アオシマ)はもともとは大島(オオシマ)などと呼ばれていたはず。シマは川沿いの村落などを示す」などの話に、参加者は盛んにうなづいたりしていた。 -
ブラジル人学校、ハロウィンでデイサービスセンターを訪問
米国などで盛大に開かれる祭り「ハロウィーン」に合わせ31日、魔女や悪魔を装ったブラジル人の小学生や幼児約20人が、伊那市の介護サービス施設「アイリスケアセンター伊那」で、お年寄りとの交流を楽しんだ。
市内のブラジル人教室「ベビーキッズ」(飯島ヨシムネ園長)の子どもたちで、ふれあいを通して地域と密接な関係を築こう窶狽ニ、今回初めて訪れた。
子どもたちはお年寄りにカボチャやブラジルの手作りおやつをプレゼントし、ダンスや歌を披露。お返しにお年寄りも童謡「赤とんぼ」を披露し「どこの国でも、子どもはかわいいね」などと話していた。
同教室は、日本の学校の授業についていけないブラジル人の小学生や幼児が対象で、もともとは託児所として9年前に設立。現在辰野町から飯島町まで約50人の子どもが共に学んでいる。ブラジル人就労者には、残業や土日曜日・祝日に出社せざるをえない人も多いため、現在は、日曜日を除く午前7時縲恁゚後8時半、開放している。 -
健康と福祉を考える集い「寄り合いの庭」
伊那市の西箕輪社会福祉協議会主催の健康と福祉を考える集い「寄り合いの庭」が30日、西箕輪公民館であった。地域住民が大勢訪れ、展示や催しを楽しみ、伊那保健所長の講演「いきいき長生きするために」を聞いて学び合った。
健康チェックコーナーでは、血圧を測ってもらい、足の痛みや体のことなどを相談する人もいて、操体法も積極的に体験していた。福祉相談、伊那養護学校作品展示・販売、映画上映、せん茶・抹茶サービス、屋台なども盛況だった。
文化庁委嘱伝統文化活性化事業「伝統文化こども生け花・茶道教室」も参加。本年度2年目の事業で、教室は今年7月から来年3月まで。西箕輪小学校の1年生から6年生まで15人が月2回、公民館で生け花と茶道をけいこしている。児童が生けた花を展示したお茶席で、子どもたちが交替にお茶を点て、訪れた人をもてなした。 -
美篶で1876年製作の絵地図を発見
伊那市の美篶支所でこのほど、1874(明治7)年から10年間、県が各町村から地誌の提出を求めて製作した「長野縣町村誌」に付随する絵地図の草稿と思われる資料が発見された。支所は地域の小学校の教育に役立てるため、美篶小の資料館に寄贈した。
資料は支所の資料整理委員が資料室で発見。76(明治9)年7月に製作されたもので、旧美篶村の全体の略図を描いている。大きさは縦68センチ、横118センチ。同様の資料が市内で発見されているかは不明だが、「町村の合併などの歴史をたどるなかで、当時の資料が紛失しないでいるだけでも価値がある」と関係者の間でも注目度が高い。
長野縣町村誌の附図は現在、県立歴史館(千曲市)の収蔵庫にあり、旧美篶村の絵地図は2枚を保管。そのうち1枚については「明治初期長野縣町村繪地圖大鑑」(全5巻・郷土出版社)で紹介され、残りの1枚は発見された資料と基本的構図、縦横の方眼が入っていること、注釈の内容窶狽ネどが類似する。
歴史館の黒岩龍也専門主事は3枚の絵地図の関係性について「大鑑に載っている絵地図と時代設定は一致する。遠からず書式は一緒で、類似する2枚については清書と下書きの関係があるのでは」と分析している。
1874(明治7)年、当時の政府は廃藩置県に伴い新たに出来た各府県に国史編集局を設置し、全国の町村からの地誌の提出を命令。県でも各町村に町村誌編集人を置き、戸長・副戸長の責任で資料を出させ、10年間で84冊の長野縣町村誌にまとめた(1976年、伊那毎日新聞社で上伊那郡町村誌としても発刊している)。絵地図もまた、付随する資料として一緒に提出している。
上伊那郡村誌では長野縣町村誌について、「日本の地理、歴史窶煤Aなどをはじめて公にした最初の資料となったものばかりであり、今日の郷土の地理・歴史・産業誌の素因をつくった、最も画期的な大事業であった」と記されている。
地域住民で資料館の管理・運営を目的に組織する「美篶小学校資料館専門委員会」は、恒例の12月1日の開校記念日(本年度=104回目)の資料館企画展で資料を一般公開する。昭和初期(1933縲・1年)に学校職員が測量し手書きで製作した村図など、資料館で管理している昔の地域地図を共に並べ、歴史的変遷を探るための展示を予定している。
専門委員会の諸田秀委員長(75)=美篶笠原=は「古きを知ることで、自分たちが住んでいる場所の移り変わっていく様子を児童たちに学びとってもらえれば」と話している。 -
児童の学習成果・そば打ちも好評
伊那市の西春近北小学校のPTA(唐木寿夫会長)が主催する、年に一度の「PTAバザー」が29日、小学校体育館などであった。学年やクラス別のブースには日ごろの学習成果として、新米、竹トンボ、花の種、野菜などが並び、多くの地域住民でにぎわった=写真。
地域との交流、児童の出店体験などを目的とした恒例バザー。新事業として、学校、PTA、同窓会の3者で育てたソバを、同窓会が「手打ちソバ」にして販売し、大きな呼び物になった。
4年けやき組は、上伊那農業高校の生徒と一緒に、6月中旬から育ててきたキビを団子にして販売した。1パック6個入りで約40パック用意したが、入場開始から30分も立たないうちに完売。種まきからキビ団子までの過程を体験学習してきた児童らは「早く売れてよかった」と喜んでいた。
そのほか、PTAが地域に呼びかけて集めた生活食器などのバザーや、わたあめ、ポップコーン、焼き鳥などの出店も並んだ。 -
南大東島へ友好米贈る
「平成の米の道」開通をめざしてコメの取れない沖縄県・南大東島に送ろうと、市民有志が伊那市東春近の友好田で栽培してきたコシヒカリがこのほど収穫され、3日に南大東島にコメを届ける訪問団が出発することになった。1日、有志の中心母体である青パパイアの会(代表・小林史麿グリーンファーム社長)が記者会見して明らかにした。
市民レベルで進む沖縄県・南大東島と伊那市との交流を拡大するためのもので、6月に無償で提供された細田清登さんの田んぼを借りて、ボランティアが田植え。8月には伊那を訪問した同島の子どもたちが雑草取りをした。その後も、有志を中心にした田んぼの管理をし、精米して20俵弱の収穫があった。
島には合計19俵を贈り、6俵は幼稚園・小中学校・老人ホームなどで使用。残りは経費相当分の原価で島の人に譲る。
コメを届ける訪問団は、友好のきっかけを作った井地千代子さんはじめ、8月に島民を招いた際に食事作りなどを担当した女性4人。「伊那谷コメ娘」として伊那の美味しいコメを宣伝してくる。4日には南大東小中学校で伊那のコメを使った給食をともにするほか、5日には島の運動会でおにぎりにして振舞うなどの計画も進行中だ。
南大東島の子どもとの学校ぐるみの交流を始めた伊那西小学校からの手紙や贈り物なども携えて島に向かう。
小林さんは「昔、伊那のコメは権兵衛峠を超えて木曽に向かった。平成のコメの道は、海を越えて信州から離島に向かう。そんな経済交流の先駆けになればうれしい」と話した。 -
若手職員が収納率向上対策などを提言
伊那市の若手職員10人でつくる「元気の出るプランニングチーム」は収納率向上のための対策や新市を想定したイベントのあり方などを報告書にまとめ、1日、小坂市長に報告した。
課題として与えられた収納率向上対策は▽納付書を納期ごとに出す▽自動車など動産の差し押さえとインターネット公売▽「い縲怩ネちゃんカード」のポイントでの納付を可能にする窶狽ネど7項目を挙げた。小さな滞納から整理していくことで、市全体の未収金(04年度)約14億9千万円の収納率向上のきっかけになるのではとした。
イベントについて、高遠町・長谷村との合併で、観光資源を含め魅力的なイベント開催が可能になるとし、西駒ケ岳と東駒ケ岳の登山や公共施設を活用した合宿形式の自然体験、地元農産物などを活用した料理コンテストなどを提案。既存イベントは、精査の必要や、主催を地区に移管することを盛った。
そのほか▽市のイメージキャラクター「イーナちゃん」グッズにサブレやパンなどを加える▽庁舎内の総合窓口は利用が多い西通用口に配置する▽庁舎の北・南芝生、せせらぎ水路を一体的に利用する窶狽ネどもあった。
小坂市長は「できるだけ提案を生かせるようにしたい」と述べ「庁舎の有効活用は合併に伴って整備するため、提言を取り入れていきたい」などいくつかの項目に答えた。また「合併まんじゅうはどうか」とも提案した。
報告書は各担当課で検討し、改善できるものから取り組んでいく。
プランニングチームは99(平成11)年度から始まり、1年ごとにメンバーを入れ替えて市政に提言。今回は4月から「イベント」「庁内サービス」の2班に分かれ、住民のイベントに対する考え方などを調査してまとめた。 -
新市誕生150日前
06年3月31日の新伊那市誕生の150日前イベントが1日、市役所であった。庁舎内に横断幕を掲げ、市民らに広くPRする。
職員150人を前に、小坂市長は「合併まで5カ月を切った。仕事の調整がハードだが、体に留意して取り組んでほしい」と呼びかけた。
横断幕は縦0・9メートル、横4メートル。新市の将来像「二つのアルプスに抱かれた自然共生都市」に加え「3月31日新伊那市誕生」などの青文字を入れた。
横断幕・懸垂幕は駅前再開発ビル「いなっせ」の掲示塔、農道にかかる歩道橋など5カ所にも取り付ける。
市では今後、新市誕生PRのステッカーを公用車にはっていきたいとした。
懸垂幕は高遠町・長谷村でも掲げる。
◇ ◇
伊那市・高遠町・長谷村合併協議会は30日まで、新伊那市誕生記念イベントのアイデアを募集している。「お金をかけず、多くの人が参加して楽しめるユニークなアイデアを」と呼びかけている。
イベントは06年4月1日縲・7年3月31日に開催するもので、内容は▽新市誕生を市民が祝い、喜びを分かち合える▽地域の歴史や自然、特性などを再認識する機会になる▽新市として一体感が生まれる窶狽ネどを募集する。
応募は応募用紙1枚につき1点。企画内容、効果、参加対象などを記入して合併協議会事務局へ提出する。持参する場合は、各市町村の担当課などでも可。
アイデアが採用された人は「みはらしの湯」「さくらの湯」「仙流荘」の無料入浴券をペアでプレゼントする。
問い合わせは、合併協議会事務局(TEL71・6320)、または各市町村の担当課へ。 -
伊那小剛組通り町に手作りベンチ配置
伊那市の通り町商店街を活性化しよう窶狽ニ、さまざまなアイディアで取り組みを続けている伊那小学校4年剛組の児童が1日、小沢川にかかる「伊那橋」の歩道横に、間伐材による手作りベンチやプランターカバーを配置した。
児童は「通り町を訪れる買い物客が休憩できるように」と、ベンチなどの配置を計画。9月ころから製作してきた。
もっと自然のものを増やそう窶狽ニ、ますみヶ丘平地林の間伐材を利用。設計図から自分たちで考案し、それぞれの個性が生きた作品
に仕上がっている。グラグラしないようにするのには苦労し、何日もかかったという。
北原麻衣さん(9つ)は「町の人に喜んで使ってもらいたい」と話していた。
取り組みを通して、子どもたちが商店街を訪れる機会は増加。そのこと自体が、活性化への第一歩につながっている。 -
伊那北高校7期生が50周年同窓会
伊那北高校の7期生(1955年度卒業)は11月19日、卒業50周年記念同窓会を伊那市のマリエール伊那で開く。
同窓生約250人のうち、80人弱が参加。全クラス合同での同窓会は、30周年以来2度目となる。
7期生には今年8月、英国の科学雑誌「ネイチャー」に論文を発表した武田幸作氏(東教学芸大学名誉教授)もおり、19日に来伊する。
武田氏は、バラと同じ型の色素を持つ「ヤグルマギク」は、なぜ青い花を咲かせるのか窶狽ニいう、90年近く議論されてきた難問を解明。赤い色素、アントシアニンに、金属イオンなどが結合することで、青い色素を出すことを発見した。
武田氏と同じクラスだった井地政久氏は「一つのものに打ち込む姿勢は、並みの精神力ではできない。学校の誉れであり、同窓会としても誇りに思う」と話していた。 -
建設リサイクル法に係る一斉パトロール実施
上伊那地方事務所は29日、上伊那の2市2村で、建設リサイクル法に伴う対象工事現場の巡視をした。
パトロールは全国一斉に春と秋のに行われ、今回は、伊那市、駒ケ根市、南箕輪村、宮田村の4市村16件の解体現場で、届出や標識設置有無、分別解体の実施状況などを確認した。
2000年に公布された建設リサイクル法は、建設現場の届出や分別解体、再資源化などについて定めたもので、法律の周知が行き届いてきた現在、届出は定着してきた。しかし、標識の設置は見落とされがちで、今回も2件で未設置を確認。口頭で指導を行った。
県は引き続き、標識の設置など、法律内容の周知に務める。
また、吹付けアスベストやアスベスト含有建材を使用した建設物解体に関して国は、一定の規模要件を満たす場合のみ、届出を義務付けているが、県は独自に基準を設け、それ以下の場合にも届出を求めているため、こうした点の周知にも当たりたいとしていた。 -
三峰川、見所いっぱい
みらい会議がサイクリングツアー流域の環境や景観の保全に取り組む三峰川みらい会議の水チーム(前林賢一代表)は30日、三峰川に流入する小河川や排水路・取水口をサイクリング・ツアーした。
伊那市・竜東橋近くの榛原親水公園から高遠水路橋・高遠ダム・伝兵衛井水跡・新山川ファブリ可動堰などをめぐるコース。途中、高遠町上山田の鞠ケ鼻井筋の記念碑=昭和12(1935)年建立=付近では、伝兵衛井筋最大の難所で、江戸時代から何度も崩れては掘り返した用水路の歴史なども語られた。
新山川のファブリ堰=ゴム製の水門を使用した珍しい堰=では、管理する春富土地改良区の協力で、ゴム製の水門内部の空気を抜いて、実際に水を流した。
農業用水の取水口に設置された水門で、以前は鉄製の水門が設置されていたが、58災害で上流から倒木が流れて堰を埋め、付近一帯が洪水になった。そのときの対策として、ゴム製の袋を使った新しい堰が作られたという。大水で倒木などが流される状況下では、ゴムの袋が破れて、下流に水を流す仕掛けになっているという。
三峰川みらい会議のスタッフは「三峰川の治水・利水の歴史は奥深い。まだまだ知らないことがあるので、みんなで調べて考えてみたい」と話している。 -
来年2月 音声情報配信システム開始へ
伊那市で来年2月から、音声情報配信システム事業「きこえるニュースボックス」が試験的に始まる。視覚障害者らに対し、市内のニュースなどを提供するもので、全国で初めての試み。
システム化の効果として▽情報の一元化▽利用者に情報をリアルタイムで配信▽提供する情報の作成など障害者の雇用を創出窶狽ネどが期待される。情報内容は今後、煮詰めていくが、全国や市のニュース、市報など配信する予定。災害時にも活用していきたいとしている。
対象者宅に、専用受信端末機を設置。音声情報配信センターから配信される多彩な情報を、利用者自身が選択して聞くことができる。端末機の新規開発含む事業費は2400万円(うちコモンズ支援金460万円)。
実証実験は来年2縲・月。視覚障害者、弱視者、寝たきり老人などモニター10人を選び、システムの実用性や音声情報の作成、端末機の操作などを検証する。利用者負担は、本年度無料だが、来年度は通信費などが必要となる。
この事業は、視覚障害者らに市報などを録音したカセットテープを郵送しているが、ボランティアから「もっとタイムリーな情報提供の方法はないか」と意見が出され、解決策として関係事業者と検討を進めてきた。
市や端末機の開発会社らで構成する音声情報配信システム開発協議会が実証実験に当たる。 -
地域自治区の基本方針を報告
伊那市地域自治区検討委員会(中村孝夫委員長、15人)は31日、市地域自治区条例の素案を含めた基本方針を小坂市長に報告した。新市発足後、市議会6月定例会に条例制定を提案する予定。
地域自治区は、地域住民と行政の協働で、住民の意見を行政に反映させ、地域自治の推進を図ることを目的として明記。現市の旧町村単位7地区に設ける。地域自治区に置く地域協議会の役割に、自治区にかかる重要事項について市長に意見を述べることができるなどを盛った。また、協議会を運営する上で、活動を支援する財政上の措置も示した。
中村委員長から報告書を受け取った小坂市長は「皆さんの意見を踏まえ、条例制定していきたい」と述べ「伊那地区の事務所の位置は、どういう形が望ましいか、検討して設置したい」と答えた。
住民に対し、7地区で説明会を開くほか、市報などを通じて啓発していく。
条例制定後、速やかに協議会に移行できるよう準備会を作っていきたいとしている。
報告書で、市人口の約半数を占める伊那地区の地域協議会の組織は2つ(竜東・竜西)、4つ(小学校単位)を併記し、2つを望む声が多かったことを添えた。伊那地区の事務所の位置は「市生涯学習センターを第一候補」とした。 -
工業技術ガイドを発行
伊那市は、工業技術ガイド(05窶・6年)を2千部発行した=写真。新たに7社を加え、65社を掲載している。
ガイド=A4判、89ページ=は、中小企業が持つ加工などの独自技術を紹介することで、受注開拓や拡大に役立てようと毎年作っている。
ガイドでは、全自動レンズ研磨システム、精密部品など工業製品や加工技術を写真入りで紹介しているほか、工業統計や市の工業団地などの状況を掲載。今回は、既存企業や市外からの新規企業が工場の増設や新設などする際に利用できる工業等振興補助金の一覧表を充実させた。
掲載企業は▽一般機械・器具▽精密・金属加工▽電機・電子▽食品・醸造窶狽ネど7部門に分け、それぞれ各社の得意技術や、主要製品、主な取引先などをまとめている。
ガイドは東京都などで開かれる工業展などに活用するほか、希望者には市役所商工観光課窓口で無料配布している。 -
小黒川渓谷キャンプ場で感謝祭
伊那市荒井区内の萱の小黒渓谷キャンプ場で30日、初の感謝祭があった。熱々のきのこ汁がふるまわれ、場内の釣り堀でニジマスを釣ったり、釣ったニジマスを炭火で焼いて味わうなど、紅葉が見ごろを迎えた渓谷は家族連れらでにぎわった。
昨年10月、台風23号の影響で、テントサイト区画が土砂で埋まり、場内にシャベルカーが入って土砂を除いたり、敷地内を流れるせせらぎ水路を新しく直すなどの工事で迷惑をかけたおわびの意味と、利用者への感謝の気持ちを込め、伊那市振興公社が計画した。
釣り堀は、さお代、くし代などはサービスし、釣ったニジマスは1匹100円で販売。市内や近隣から訪れた人で常に満杯の状態で、子どもも大人も、糸をたらしてじっと当たりを待った。駒ヶ根市から訪れた家族4人は8匹を釣り上げ、「もう2匹釣りたい」と話していた。
キャンプ場は11月末まで営業する。 -
第45回長野県保育研究大会
第45回長野県保育研究大会が29、30日、伊那市であった。1日目は伊那中学校で分科会、2日目は県伊那文化会館で式典や記念講演などがあり、「無限の可能性を持つ子どもたちの健やかな成長を願い、使命達成にまい進する」と宣言した。
式典は、伊那市保育協会による太鼓演奏、「伊那市の歌」合唱、ダンシング・オン・ザ・ロードの踊りで華やかに開幕。県保育園連盟会長表彰もあった。
研究発表は、「一人一人の育ちを支える療育システムをめざして-母子とともに歩んで-」をテーマに伊那市保育協会の母子通園訓練施設「小鳩園」が発表した。
保育士が専門職として求められることに▽子どもの姿をあらゆる面から見て、親の話を丁寧に聞き、具体的な方法を一緒に考える▽子育ての主体者は父母であることを深く認識し父母の努力に共感と励ましをもって向き合う姿勢をもつ▽発達支援のための知識と技術を身につける努力-を挙げ、相談体制の早急な充実や伊那市との療育システムのさらなる充実なども示した。 -
古書画表装展
伊那市御園にある伊藤盛輪堂の第13回古書画表装展が28日、ベルシャイン伊那店2階文化ホールで始まった。地元の作家を中心に、掛け軸60点、額15点が並ぶ。31日まで。
作品は、町田曲江、小坂芝田、池上秀畝が合作で梅、松、ボタンをそれぞれ描いた掛け軸のほか、手良出身の登内微笑、長尾無墨、堀田秀叢などがそろう。
40年余の経験を生かし、精根込めた表装で、作品の1点1点に「丸表装」「袋表装」「輪補大和表装」など表具様式を記す。今月中旬、京都府であった全国表装作品展(全国表具経師内装組合連合会主催)に出品した、二段表装の江崎孝坪「朝」=写真・左=も並ぶ。
また、掛け軸やびょうぶ、ふすま絵などに関すること、表具の取り扱いなど無料相談に応じる。
営業時間は午前10時縲恁゚後6時(最終日4時)。 -
第4回中学生サッカーINA FESTIVAL
第4回中学生サッカーINA FESTIVAL(いなフェスティバル)が29日、伊那市陸上競技場など上伊那7会場であった。県内外から37チームが参加し、日ごろの成果をぶつけ合った。
上伊那地区のサッカーレベル向上を目的として4年前、伊那東部地区で始まった大会。徐々にその範囲が拡大し、知名度もあがり、上伊那だけでなく県内外からも参加チームが集まるようになった。
大会は年2回あり、春はカップ戦で順位を決定するが、秋は2年生以下の新人チーム同士の交流を目的としている。
中学生だけでなく、小学6年生の選抜2チームも参加。また今年は、規模の小さい伊那中学校と高遠中学校が合同でチームをつくり、参戦した。
小雨の中、選手らは声掛け合い、互いのゴール目指してボールを奪い合っていた。 -
八幡町ハロウィーンにぎわう
伊那市の「八幡町ハロウィン」が29日、伊那北地域活性化センター「きたっせ」などであった。カボチャのちょうちん81個が並び、仮装した子どもらでにぎわった。八幡町実業団協同組合主催。
カボチャのちょうちんは、伊那小学校2年冬組の児童や来場者らが作ったもので、「きたっせ」の軒下に並べ、午後6時前に点灯。ロウソクの火がゆらゆらと揺れ、幻想的な雰囲気を作り出した。しばらくの間、楽しんだあと、希望者が自宅へ持ち帰った。
会場には、とんがり帽子をかぶったり、顔の形をしたカボチャを衣装に使ったりと仮装した子どもたちが集まり、組合加入の35店で1500個の菓子を配った。
そのほか、カボチャのちょうちんづくりやリンゴ拾いなどのイベントもあった。
山寺区の文化祭も「きたっせ」で開かれ、相乗効果にもなった様子。
ハロウィンは4回目を数え、尾崎晃一理事長は「楽しみにしている人もいて、イベントとして定着してきた」と話した。 -
トールペイント作品展
伊那市美篶の大洞かずよさんが主宰するトールペイント教室「プリムローズ」の作品展が29、30日、喫茶・食事「楓林(ふうりん)」で開かれている。
「楓林」を会場に、昨年の夏から月1回、教室を始めた。地元の主婦ら10人が集まり、昼食を食べて作品づくりに取り組んでいる。
会場には、1年かけて作った作品の中から、参加者が自信作を持ち寄って12点を並べた。
作品はコーヒーフィルター入れ、ペン立て、ミニトレイ、バッグなど身近な素材で、季節感が出るようタンポポやイチゴ、雪だるま、柊などの図柄が描かれている。
1回に1作品を作るペースで、参加者は四苦八苦しながらも、楽しんでいるという。
指導に当たる大洞さんは「身近なものを作ることで、生活を楽しんでほしい。同じ図柄でも、世界に一つしかない作品」と話している。
30日は午前9時縲恁゚後9時。 -
染織作家小山憲市展
伊那市生涯学習センター2階展示ギャラリーで30日まで、上田市出身の染織作家小山憲市展が開かれている=写真。しま、格子を中心に、着物や帯など約50点がそろう。
小山さんは上田紬の伝統を踏まえながら、糸使いのおもしろさ、色の深さにこだわった作品づくりに取り組み、県染織作家展などで数々の賞を受賞。小山ファンである東京和装ゼミナール=駒ケ根市=の常田輝子さんが上田紬を知ってほしいと企画し、南信で初めての個展が実現した。
「シックな感じ」が多く、じわじわと存在感が出てくる作品が並ぶ。
小山さんは「布の持つ感触、縦・横糸の表情、苦心した色などを見ていただきたい。その人らしさを表現する、おしゃれ着としての提案ができれば」と話している。
開館は午前9時縲恁゚後4時。即売もしている。 -
スクールガード・リーダーの活動内容説明
伊那署は28日夜、同署と管内の小学校22校との連絡協議会「伊那小学校分科会」で、スクールガード・リーダー(地域学校安全指導員)の行政書士・篠原昭夫さん(66)=南箕輪村=の紹介や活動内容を、学校関係者やPTA約50人に説明した=写真。
スクールガード・リーダーは、05年度文部科学省の委嘱事業「地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業」として、県教育委員会が9月に委嘱したボランティア。地域住民などでつくる学校安全ボランティア(スクールガード)に対しての助言や、小中学校周辺の巡視などをする。警察官退職者から21人を委嘱し、県内19署に1縲・人を配置した。
篠原さんは伊那署、駒ヶ根署など南信地区を中心に交通課の仕事に従事し、交通安全教育で子どもたちと接する機会も多く経験。管内の22小学校、8中学校を受け持ち、「子どもから、地域から安全を進めていけるよう監理していきたい」とした。
伊那署では「各学校の不審者防止対策などの体制整備、地域ボランティア活動の促進に役立っていくことを期待したい」としている。