-
酒米の王様、山田錦の無農薬栽培に挑戦
「安心・安全の酒づくり」を目指す「信濃錦」の蔵元、宮島酒店(本社・伊那市)は酒米の王様「山田錦」の無農薬による試験栽培に着手。17日、酒米の契約栽培農家、飯島町田切の吉川照美さん所有の水田約19アールで植え付け作業をした。
4月18日種まき、12-15センチに成長した中苗を5条植えの田植え機で植え付けた。
「山田錦」は温暖な地域での栽培に適し、兵庫県が主産地、県内では一般的な方法で試験的に栽培されているが、無農薬栽培は初めて。同社は「地球温暖化が進め中、南信地区が今後の適地になるのでは」と、数年前から模索し、JA上伊那飯島有機米部長の吉川さんの協力で試験栽培のこぎ着けた。
宮島敏企画部長は「山田錦は草丈が長く倒伏しやすい品種。醸造すると、柔らかく、味に広がりがある。無農薬栽培で力づよい米ができるのでは」と期待を込めた。
今後、6月中、下旬に県内外の酒販店や消費者とともに「草取りの会」を行う計画。 -
上ノ原社協 地元の保育園に花の苗300本植樹
伊那市の上ノ原社会福祉協議会(会長=牛山剛区長)の26人は17日、地元の上の原保育園へサルビアなどの花の苗300本を植樹した。同社協では今後も、地域貢献のために同保育園との交流を広げていく。
会員の自宅で育てているジャーマンアイリス、マリーゴールド、スイセンなど5種類の苗を園職員らと一緒に施設の周りへ植えた。来春に咲くスイセン以外の花の苗が、赤や黄色などの彩で園を囲み、木下りつ古園長は「出来て3年目の施設なので環境が整ってうれしい」と喜んだ。
上ノ原社協と保育園との交流は昨年から始まり、花の植樹は本年初めて。今後は七夕飾りづくり、運動会、正月遊びなどの交流会を企画している。
この日は園児との交流はなかったものの牛山会長は「会員は何らかの形で貢献できていることに充実感を得ている。次回の園児との交流でエネルギーを分けてもらえることを楽しみにしている」と話した。 -
西春近商工会が総会
伊那市西春近商工会の第46回通常総会が16日、商工会館であった。市内の高遠町商工会、長谷村商工会との合併協議会設立をはじめとする本年度事業を決めたほか、会長に野溝和男さんを再任した。
あいさつに立った野溝会長は「40年余続いてきた商工会だが、県の指示は1市町村に1経済団体。商工会活動は補助金8割で成り立っている。補助金カットで、合併せざるを得ない」と経過を報告し、伊那商工会議所と話し合いながら09年4月までに統合したいとする意向を示した。
本年度事業では、07年4月1日の旧3市町村の商工会の合併を目指して合併協議会を設立する。2月から3商工会で問題研究委員会(委員16人)を継続して開催。3月には3商工会が広域連携による経営改善普及事業協定に調印し、小規模事業経営支援事業や新たな事業業分野の開拓のための情報提供など連携して取り組む。また、例年開いている「春近どんぴちゃ祭り」「西春近商工祭」は充実させ、地域振興を図る。
席上、永年勤続優良従業員の表彰があった。
会員は240人。 -
伊那市が23日付の人事異動を内示
伊那市は17日、23日付の人事異動を内示した。部長級9人、課長級21人、課長補佐級26人、係長級6人、主査級1人、主任級1人の64人。「旧3市町村の一体感を醸成する人事」(小坂市長)とした。
4月に市長選があったため、新市発足に伴う人事異動(3月31日付)は新市へのスムーズな移行を考慮し、最小限にとどめていた。第2次異動は管理職が中心。
高遠町・長谷の各総合支所長(地域自治区長)は、地域の実情を知り、3市町村の合併を協力し合って進めてきた伊東義人氏(73)、宮下市蔵氏(73)をそれぞれあてた。任期は2年。小坂市長は「地域の要望もあるだろうが、公平な立場で全体のバランスを考えながら取り組んでほしい」と期待する。
地域協議会は委員の人選をして、6月中に発足させたいとしている。
総合支所次長には、旧伊那市職員を起用。
また、旧伊那市で取り組んでいた昇格する際の自己推薦を高遠町・長谷に広げた。課長級・課長補佐級で33人を受け付け、合併前に3役が面接。個人の意欲をかって9割ほどを採用した。 -
持続可能な教育について考えるワークショップ
自然体験教室を通して子どもの健全育成、地域活性化などを目指すNPO法人・自然学校ふる里あったかとお(丸山宏一理事長)は13日、「持続可能な開発のための教育」(ESD)について学ぶワークショップを総合福祉センターやますそで開いた。スタッフや地域住民など約15人が参加し、未来をつくる教育をそれぞれの個人がどう実践していくかを考えた。
環境、農業、経済など、さまざまな分野で「持続的な発展」が求められる中、ESDへの関心も高まっており、身近な例からESDを学ぼう竏窒ニ企画した。講師には、あったかとおの理事でESDの推進に取り組むNPO・ESD竏谷の理事、森良さんを迎えた。
参加者はまず、自分の考える「今のままでは続けられなくなること」を一つずつ掲示。それを続けていくためにはどうすべきかを話し合った。
森さんは、最終的な解決方法はそれぞれ関連があることを示し「自分が主体となって問題に向き合うことが基本。しかし、それぞれの問題は本質的には関連しており、協力し合って解決を目指すのが個人にとってのESD」と参加者に語った。 -
スタジオビーチハウス公演「as a DANCER」
スタジオビーチハウス(諏訪市、竹内敬衣子主宰)のエコロジーリサイタル「as a DANCER」1st KEIKO’s Ecology Recital 2006が14日、伊那市の県伊那文化会館であった。地球への感謝の気持ちを伝えるダンスが会場を埋めた観客を魅了した。
“隣人や自然環境に感謝するキモチをはぐくむ”をテーマに社会や子どもたちにやさしく語りかけるダンスツアー。第1幕はダンスと照明、第2幕は歌とトークとダンスのコラボレーション。竹内代表とビーチハウスインストラクター、子どもたちの総勢50人が出演し、SORA(HOOKS!)、A-SUKE(cafe on the JAM)が特別出演した。
1羽悲しく舞っていたチョウが、「地球さんありがとう」の気持ちの広まりと共にたくさん舞い踊る舞台で、磨き抜かれたダンスの技を存分に披露し、ライトの中で踊るダンサーたちに観客は惜しみない拍手を送った。 -
伊那市消防団 「長谷機能分団」決意新た
伊那市消防団(田畑安彦団長、1156人)に新たに導入したOB団員らでつくる「長谷機能分団」の会議が15日夜、長谷老人福祉センターであった=写真。同分団員や団本部員ら約25人が集まり、分団の役割について確認したりした。
特定の役割と活動に限り任務を遂行する機能分団は、県内では長野市を合わせて2消防団。同消防団では消防音楽隊も同分団として4月1日に任命している。
長谷機能分団は、広大な守備範囲の長谷地区で活動する消防団員(定数110人)を確保するため導入。団員はほとんどが地元に職を持つ、団歴20年以上などのベテランOB団員ら16人で構成し、地区内の火災などに出動する。
今まで長谷では嘱託消防員として人員不足を補っていたが、災害保障を確保するため分団に格上げする形となった。
あいさつに立った田畑団長は機能分団制度を導入するまでの経過を説明し「地域外の消火活動には出動しないが、皆さんが災害現場で安全な活動ができるよう年一度の訓練はしてほしい。これからも地域の安全を守る応援隊として協力してほしい」と呼びかけた。 -
不審火の疑いのホームセンター火災 再発防止へ
13日、伊那市内のホームセンターで商品が焼ける不審火の疑いのある火災が発生。伊那署は16日、再発を防止し、盗難などの防犯体制も強化するため、管内の量販店など35店舗に対し、防犯診断をした。
店舗内の防犯カメラなどの防犯設備が効果的に働いているかなどを調査。署員20人が2人一組の10班に分かれ、ホームセンター、デパート、本屋、大型の薬局などを3店舗ずつ回った。
伊那市西春近のホームセンターでは、防犯カメラの設置位置や、録画テープが劣化しているかなどを点検したほか、カラーボール、通報装置の有無を店関係者とともに確認。商品陳列でカメラの死角をつくっている場所などについては改善を指導した。
防犯診断をした署員の一人は「不審者を発見したら、まずは声をかけてもらいたい。その時は一人でなく複数で対応してほしい」と話していた。
13日午後0時55分ころ、伊那市内のホームセンター内の建築・金物売り場にあった商品数点が燃えているのを警備員が発見して消火。店内にいた買い物客に被害はなかった。 -
市議会臨時会
伊那市議会臨時会が15、16日開かれた。市役所の位置を定める条例ほか218件、05年度一般会計暫定予算ほか11件、06年度一般会計暫定予算ほか11件を承認、教育委員会委員の任命ほか5件に同意、一般職の任期付職員の採用等に関する条例の制定を可決した。
一般職の任期付職員の採用等に関する条例は、市長が専門的な知識、経験を持つ人を5年を超えない期間で採用することができるもの。給与の目安は常勤職員の給与体系を適用し、経験年数や年齢を加味しながら市長が格付けする。
当面、旧市町村の公社や第3セクターの統廃合の特命事項に当たる1人の採用で、旧高遠町助役を考えている。
討論で、議員から「採用しなくても、その職務に付くことができる職員がいるのではないか」「行政コスト削減といわれる中で、安い給料と考えられない」「市民から見て救済としか見えない」と反対意見が出る一方「採用で収入増が図られるならばいいのではないか」と賛成意見もあった。
採決の結果、賛成多数(反対5)で可決した。 -
助役に酒井茂氏決まる
伊那市議会臨時会が16日開かれ、市から提案のあった助役・収入役の選任について同意した。助役は酒井茂氏(53)=東春近、収入役は白鳥孝氏(50)=西箕輪=。任期は4年。理事者3役は旧伊那市の体制となった。副市長2人を置く人事は見送った。
提案理由の説明で、小坂市長は「幅広い見識を持っている」「民間企業で培った経営感覚を持っている」とそれぞれ述べた。
議員から、小坂市長が当選後の記者会見で助役・収入役人事を話したことに「議会の同意を要するものは配慮が必要ではないか」と意見があったものの、全会一致で同意した。
酒井氏は京都大学農学部卒。75年から市役所職員。企画課長、伊那市・高遠町・辰野町・箕輪町・南箕輪村・長谷村任意合併協議会事務局長などを経て、04年2月から助役。
白鳥氏は立教大学社会学部卒。79年、南箕輪村の電子部品会社に入社。伊那市社会教育委員、西箕輪公民館運営審議会委員を務めた。04年2月から収入役。 -
アユ稚魚5500キロ放流 天竜漁業前年比120キロ増
天竜川漁業協同組合(後藤治也組合長)は15日竏・月8日までの期間、アユの稚魚5500キロ、63万匹を、天竜川や三峰川、横川川などへ29回に分けて放流する。昨年のアユ釣り延べ人口が前年に比べて15パーセント増の約2万人に増えたため、本年は120キロ多く流す予定だ。
稚魚は体長約9センチ、体重約8グラム。人工産の県内産2100キロ、岐阜産1200キロ、天然の琵琶湖産2200キロの計5500キロ。湖産は人工産に比べ、おとりアユの追いが強いため、昨年から全体の45パーセントほどの割合で放している。
15日は、伊那市狐島の天竜川沿いの2カ所で、アユの稚魚を約75キロずつの計150キロを放流。組合員が川辺から優しく流し入れると、稚魚は元気よく泳いでいた。
友釣り解禁日は例年通りの7月1日。組合員によると、今年は雪解け水が多く水温が上がらないため成長が不安らしい。順調に育てば解禁には、20センチ、100グラムサイズのアユが釣れるという。 -
高遠町商工会通常総代会
伊那市の高遠町商工会の第46回通常総代会が12日、町福祉センターであった=写真。06年度事業計画や一般会計収支予算などの7議案を可決。3年に一度の任期満了による役員改選で、会長に森本光洋を再任した。
本年は▽経営改善普及事業の充実▽会員福祉共済・商工貯蓄共済などの推進▽新規創業・経営革新支援事業の推進▽商工会緊急改革プランの推進竏窒d点方針とした。
一般会計収支予算は約2365万円で、前年度と比べて約23万5千円少ない。
あいさつに立った森本会長は高遠町、長谷村、西春近商工会と合併について「不便が出てくるなど心配はあるが、残務整理をするのではなく、前向きに取り組んでいかねば。今後も地域の事業所の成長と発展に全力を尽し、文化、伝統の担い手を果すべく頑張りたい」と述べた。
3商工会は、07年度4月1日の合併を目指し、月一回の協議会を開いている。本年12月ころには合併の方向づけを決定するという。 -
伊那市合併で新体制に 少年補導委員55人を委嘱
3市町村合併に伴い新体制になった伊那市少年補導センター少年補導委員の委嘱式が9日夜、市役所であった。委員は旧伊那市50人、同高遠町3人、同長谷村2人の計55人。会長には美篶の丸田旭雄さんに決まった。
あいさつに立った市教育委員会の北原明教育長は「小学校では地域で児童の安全を守るボランティア活動が広がっている。補導委員の活動も貴重な地域の力となる。少年たちも温かい声を掛けられるのを待っている」と話した。
丸田会長は「事件や交通事故がなければ警察は要らないと思う。しかし、警察や司法があるから悪いことはできないということが秩序を守っている。青少年が警察等にお世話になる前に、早期にキャッチして適切な指導で育成していきたい」と意気込みを語った。
少年補導委員は街頭補導活動などで不良行為少年を発見し、非行に移行する恐れのある少年に対して注意、助言、指導などをして未然に防ぐ。学校の夏休み期間や毎週などに実施する巡視活動は年間約90日となっている。 -
アースデイピクニック
地球のことを考え、行動する「アースデイ」(4月22日)にちなみ、伊那市西春近の伊那スキーリゾートで14日、「アースデイピクニックINA2006」(実行委員会主催)があった。
「多文化共生社会の実現」と「大自然豊かな伊那谷・新伊那市のまちづくり」をテーマに、住民・企業・行政が一緒になって考える機会にしようと伊那谷で初めて開いた。
外国籍児童の就学支援基金「SANTAプロジェクト」の支援ライブには、地元をはじめ、県内外の音楽グループが出演。アルプホルンを皮切りに、ブルース、ジャズ、ロックなど幅広いジャンルの音楽が披露され、イベントを盛り上げた。
また、廃食油をバイオディーゼル燃料(BDF)に再生するNPO法人「伊那谷菜の花楽舎」など地域の活動団体の紹介、おもちゃや衣服などをそろえたフリーマーケットもあった。
事務局を務めるクローバーコミュニケーション信州の伊藤貴司さんは「学校に行けない外国籍の子どもがいる。ライブを通し、支援活動を知ってもらえたら」と話した。
来年以降も続けていくという。 -
つつじ祭り 家族連れでにぎわう
伊那市の鳩吹公園で14日、第14回つつじ祭りがあった。満開には早かったが、多くの家族連れなどでにぎわった。
「つつじの里」といわれる公園には、サツキ、リュウキュウ、キリシマツツジなど11種類、3万本余が植えられ、長い期間楽しむことができる。見ごろは今月下旬。
会場では、シイタケの駒打ち体験、丸太切りやルーレットなどのゲーム、熱気球の試乗など多彩な催し物が繰り広げられ、親子が一緒になってのんびりと過ごす姿が目立った。
手打ちそばや白毛もちのサービスは人だかりができるほどの人気。
ステージでの大正琴や太鼓演奏のほか、おやき・ローメン、緑化木などの販売もあった。
式典で、小坂市長や伊那西部保育園児らが公園内にイワヤマツツジ1本を記念植樹した。 -
伊那市議会議長下島省吾氏に決まる
伊那市議会臨時会が15日開かれ、正副議長が決まった。議長は下島省吾氏(74)=無所属・富県、副議長は原浩氏(68)=無所属・高遠町西高遠=。任期は申し合わせにより2年。
正副議長選は、市民にわかりやすい議会とするため、立候補制による投票を導入。
議長には下島氏、柳川広美氏(45)=共産党・中央、副議長に原氏、新井良二氏(61)=無所属・中央=が立候補した。
本会議を全員協議会に切り替え、立候補者が各10分以内で所信表明。下島氏は一体感を感じ取れる議会運営や行財政改革などを、柳川氏は市民の声を市政に生かす取り組みをそれぞれ挙げた。そのあと、本会議を再開し、議長、副議長の順で単記無記名投票した。
その結果、議長は下島氏が26票中22票、柳川氏が4票、副議長は原氏が21票、新井氏が5票だった。
就任あいさつで、下島氏は「市民から信頼される議会のために誠心誠意務める」と述べた。 -
シュワスマン・ワハマン第3周期彗星B核が天の川の中にある姿の撮影
14日に地球に大接近したシュワスマンワハマン彗星。伊那市西箕輪の野口輝雄さんは15日早朝、その彗星が天の川の中にいる所を撮影することに成功した=写真。4日より天候が悪く、大接近した14日も観測できなかったため、今回の撮影は最も接近した姿をとらえたものでもある。また、この彗星に伴い、流星群が発生すると予測する一部天文学者もいる。
撮影に成功したのは、2番目に大きいB核で、撮影時の接近距離は1010万キロ。満月の影響で空はかなり明るかったが、3縲・等星程度の明るさがあり、尾もしっかり写っているため、野口さんは「満月がなかったら素肉眼でも尾が確認できたと思う」と話す。
今後は月明かりも徐々になくなるため、後10日間が観測好機だという。
流星群は、うしかい座の一番明るい星・アークチュールス付近から放射状に流れ、22日夜から23日夜にかけて観測できるのではと予測されている。 -
伊那米総合試験地田植え
県や上伊那農業協同組合、関係行政機関などでつくる伊那米試験地運営委員会は15日、伊那市美篶の試験田で適合品種試験、データ収集などを目的とした田植えをした。630平方メートルのほ場に委員ら約20人が10品種を植え付けた。
適合試験をする新しい品種は、信交520号(うるち米)、信交516号(酒米)、信交糯149号(もち米)の3つで、収穫量の増加、胴割れ防止などの効果が期待されるという。
また、隣接する1374平方メートルのほ場では、施肥基準などを調査する肥料試験もする。
昨年も同委員会は新しい品種の適合試験に臨んだが、新しい品種の導入には至らなかった。うるち米の場合、アキタコマチ、コシヒカリが圧倒的に普及しているため、新品種の普及までにはなかなかつながらない現状もあるという。 -
長谷村商工会総会
伊那市長谷の長谷村商工会(会員63人、橋爪将司会長)の06年度通常総会は14日、商工会館であり、本年度事業計画案などを承認した。
06年度基本方針は、3月に広域連携の協定を結んだ高遠町商工会、西春近商工会との共同による経営改善普及事業、3商工会の合併協議会設立、県方針の1市町村1商工団体の考えに基づく議論など。具体的方策は、広域連携による指導業務の拡充強化、政経懇談会、労務講習会、地元の祭りへの参加協力、商工業活性化事業など。
一般会計収支予算は930万6804円。収入は経営改善事業補助金378万円などを含む市補助金458万円があり、総額は前年度と比べ464万7738円の増額。
橋爪会長は、「1行政1商工団体で3商工会が連携して来年は合併し、08年に商工会議所に統合する計画。時代の変革の中で皆で力を合わせていかなければならない。一層の協力をお願いする」とあいさつした。
任期満了に伴う役員選任は、合併検討や1年任期を考慮し、橋爪会長と小椋勝司副会長を留任。欠員になっていた副会長に北原昭三郎さんを新任した。
新理事、監事は次の皆さん。
▽理事=池上盈明、中山博志、中山顕、西村和裕、馬場勝人、畑口勇、池上英雄、水野俊郎、池上明博、馬場正道、西村きくみ▽監事=渋谷市郎、西村富雄 -
北田耕治・北野勝彦陶芸二人展 16日までベル伊那
「北田耕治・北野勝彦陶芸二人展」は16日まで、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開いている=写真。
県内小川村で築窯の北田氏と岡山県美作で作陶活動の北野氏の新作などが並ぶ展示販売会。とっくりやぐいのみなどの酒器や花器、日用食器など合計約400点が並ぶ。
北田氏は主に焼きしめ、黄瀬戸を中心に出品。地元で見られるクリの木、ヤマブドウ、北アルプスのカラマツ風景などをモチーフに、優しい絵柄が描いている。
北野氏は備前を焼く陶芸家の中でも少ないといわれる、白備前を中心に展示。土と焼き方に独自の工夫をこらした作品は、柔らかみ、温かみを伝えている。
午前10時縲恁゚後6時(最終日は午後4時)。 -
高尾神社で例祭とミュージックフェスタ
ツツジが見ごろを迎えている伊那市山寺の高尾公園で13日、高尾神社の例祭とミュージックフェスタがあった。伊那小学校児童の手作り楽器による演奏や太鼓演奏などがあり、訪れた人たちを楽しませた。
1933年から続く例祭は今年、74回目を迎えた。昔は5月11日に行われていたが、ちょうど高尾公園のツツジが見ごろになる時期ということもあり、11日に一番近い土日に開くようになった。
神事では、代表的な神前神楽「浦安の舞」を伊那小学校の女子児童が披露。扇と鈴の舞で、祝いと喜びを表現した。
ミュージックフェスタは、地元音楽バンドなど7組が、太鼓演奏などを披露。例年は大人の演奏を中心としたステージだったが、今年は地元の伊那小学校で手作り楽器に取り組んだクラスがあり、子どもたちにも参加してもらうことにした。
高尾公園のツツジは
約500本。樹齢70年近いものもあり、手狭となった場所の植え替え作業などもしてきた。今は赤、紫色などのヤマツツジが見ごろ。今後はサツキなどが咲き始めるという。 -
伊那市体育協会総会で本年度事業計画など承認
伊那市体育協会の役員総会が12日夜、伊那公民館であり、06年度は合気道部が新たに加盟し、全30団体の60人が出席して、各団体の本年度事業計画などを承認した。
会長の小坂樫男市長はあいさつで「スポーツのまちというなかで、施設などは他市に負けない充実がなされている。各団体が市民の健康の輪を広げ、市民みんながスポーツに取り組める努力を」と呼びかけた。
市体育協会の発展などに尽くしたとして、89年度から16年間にわたり、協会理事長を務めた所沢千秀さん(82)を表彰した。
ソフトテニス部理事と同時に理事長に就任し、市体育協会の充実・発展に尽力。また、終戦後に伊那公園にテニスコート(2面)が設置されてから、ソフトテニスの普及・発展に長年尽した功績をたたえた。
所沢さんは「スポーツ都市としていくつかの大会を伊那市に招くことができているのも各部のみなさんの尽力のたまもの。私自身、愉快に楽しく、体育の振興のために微力だが尽くすことができた」と述べた。 -
放火の疑い?! 伊那市の量販店で商品焼く
13日午後0時55分ころ、伊那市内の量販店で店内南側の建築・金物売り場にあった、ビニールで梱包されたメッシュパネル取り付けホルダーなど数点が焼ける火事があり、警備員が火を消した。
伊那署の調べによると、同店の委託警備員が店内を巡視していたところ、同売り場で商品などが燃えているのを発見し、消火器で消火した。
同署では放火の疑いもあるとして捜査を進めている。 -
西箕輪中学校教諭 宮下健治さん(36)
03年4月、在外教育施設の派遣教員として、妻と1歳の長女を連れて、東アフリカの中心都市にあるナイロビ日本人学校へ赴任した。
「体験することは一番の学びだと思っている。肌で感じることが学習の近道。だから自分は外の世界へ出掛けた」
中学校には外国籍の生徒が増えていた。外国人への接し方に困惑し、自分の理解の限界を実感。海外旅行の経験も少ない「ちっぽけ」な自分を見つめ直すため、文部科学省などの試験を受け、ナイロビで3年間の教員生活を送った。 -
林家木久蔵さんが来伊
テレビの長寿番組「笑点」でおなじみの落語家林家木久蔵さんが11日夜、伊那中央病院を訪れた。患者らを前に「笑点」の裏話などを披露し、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
看護職員でつくる「山脈(やまなみ)会」(山口あつ子会長)が「看護週間」(7縲・3日)に合わせ、笑いで病気回復につなげてもらおうと企画した。
木久蔵さんは笑点のテーマに合わせ、黄色の着物姿で登場。「笑いは病気に木久蔵(効くぞう)」と早速、笑いを取った。笑点メンバー桂歌丸さんの夫婦仲を「『おーい』と言うのがふじこ夫人、『はーい』と答えるのが歌丸師匠」と話したり、「向かいの空き地に囲いができた」「へえー」と師匠林家正蔵さんのものまねを交えたりとテンポよく進んだ。
また、着物をまくり上げ、軽快なリズムに乗って、弟子の林家きく麿さんと一緒に「いやーんばかーんダンス」を踊り、会場を沸かせた。
病院内の講堂には200席を用意したほか、講堂まで来ることができない患者のために院内放送のテレビで流した。 -
西駒山草会展示会
伊那市中心の山野草愛好家でつくる西駒山草会(11人、網野幸治代表)の第5回山野草展が13日、南箕輪村南原の南原公民館で始まった。珍しい斑入り植物やアツモリソウなどが並び、山野草ファンが次々と訪れ興味深く見入っている。
主に斑入り植物で約450点を会員が持ち寄った。ヤマシャクヤク、ヤブレガサ、レンゲショウマ、ルイヨウボタン、ハッカクレンなど品種は約50種類あり、会員が全国を歩いて集めた貴重な植物も多い。
アツモリソウは、今年は開花が遅く出品数は予定より少ないが1鉢に30本も咲いているものもあり、来場者が関心を寄せている。
会員は、「年々来場者が増え、多くの人に見てもらい喜んでもらえると育てる張り合いになる。マニアがよだれをたらしそうな珍品ぞろい。これだけ一堂にそろうことはないのでぜひ見に来てほしい」と話している。
展示は14日まで。午前7時縲恁゚後4時。会員が育てた山野草も販売している。 -
最重点事項は高齢者の交通事故防止
伊那市交通安全協会連合会は12日、市役所で総会を開いた。会員約90人が出席。「高齢者の交通事故防止」を最重点事項に掲げた本年度事業を決めたほか、新会長に堀内四郎さんを承認した。
あいさつに立った原義一会長は「伊那署の交通事故発生件数のうち伊那市が6割を占める。安協の果たす役割は大きく、人命尊重の理念を再認識して地区の安全は地区で守ってほしい」と呼びかけた。
本年度事業で▽高齢者交通安全モデル地区に美篶地区を指定し、安全活動を推進する▽夜光反射たすきや紅葉マークの普及促進▽シートベルトの着用▽飲酒運転を許さない気運の育成▽交通安全教育の推進竏窒ネどに取り組み、交通事故のない「安全で快適な交通社会」の実現に向ける。
05年の伊那市の交通事故発生件数は372件(11件減)で、死者が3人、傷者が482人だった。高齢者が関与した事故は32%を占め、生活道路における交通安全対策が必要となっている。 -
伊那60歳ソフトボール連盟リーグ戦開幕
伊那60歳ソフトボール連盟リーグ戦の開幕式が11日夜、伊那市の美篶六道原運動場であった。10チームが参加し、手良総合グラウンド、高遠町総合グラウンドを合わせた3球場で、8月中旬までの毎週水曜日に試合をして、総当たり戦で優勝を目指す。
式では昨季優勝チームの手良球友が優勝旗を返還。伊那勘太郎クラブの代表選手が「ソフトボールを通じて健康増進に努め、親ぼくの輪を広げたい」と宣誓した。
武田勝英会長は「体力増進と運動不足の解消、地域のソフトボールの発展に寄与することを目標とし、これまでに培った素晴らしいプレーを発揮して、勝負にこだわりながらも和気あいあいと楽しんで」とあいさつ。
来賓の小坂樫男市長は「伊那はソフトボールのまち。生涯スポーツとしてソフトボールをさらに盛んにしてもらいたい」とし、ジュニア育成の協力も求めた。 -
高遠北小で不審者対応避難訓練
伊那市高遠町の高遠北小学校(宇治正隆校長、61人)で10日、不審者対応避難訓練があり、実践を通して緊急時の対処法を確認した。
伊那署員が扮(ふん)するナイフを所持した不審者が、教室棟1階北東端のクラスに侵入したとの想定。教職員はマニュアルに沿って迅速に対応し、児童の安全確保を図った。
不審者が現れると、職員が非常用メガホンのサイレンで緊急事態を周知。各クラスの担任が驚きをみせる児童を体育館に素早く誘導し、男性教諭4人がさすまたで不審者を取り押さえた。
同校は「林で囲まれ、周囲には何もない場所にあり、携帯もつながらない。訓練を通してさらに対応を検証していきたい」とする。
高遠町交番の岩井智明所長は「職員の対応で素早く、落ち着いて、行動ができていてよかったと思う」と講評。登下校時の・ス声かけ・スにも注意を促し、▽知らない人にはついていかない▽大声で助けを求める▽なるべく一人では遊ばない竏窒ネどを呼びかけた。
宇治校長は「訓練ではあったが本気になって素早く避難できた。登下校時なども何かあったときには、友達と一緒になってできるだけ遠くへ逃げることも心がけてほしい」と話した。 -
協働、格差是正へ地域自治区充実期待
新伊那市発足に伴う市議会議員選挙も終え、新議員26人が誕生した。「新市の方向付けをする最も重要な4年間」とする声もあり、市民の期待は大きい。伊那毎日新聞社では、市議選に合わせて候補者34人を対象に、新市の課題や権兵衛トンネルの開通による期待など6項目にわたるアンケートを実施した。
新市の課題では、南信地域の中核都市となることに期待するなかで、旧3市町村のそれぞれの特色を生かした一体的なまちづくりや、行政の広域化により多様化した地域課題や住民要望への解決策として、「市民に開かれた行政」と「住民との協働からなる市政運営の進め方」を課題とする回答が目立った。
なかでも、過疎化が進む周辺部との地域格差をなくすための対応や、地域の声を行政に反映させるため、高遠町と長谷、旧市内7カ所に設置する地域自治区の充実を訴える意見も多かった。
高遠町と長谷の候補者は新市発足による国民健康保険税や介護保険料の値上げを指摘する。高遠町の候補者は、2010年からの出生祝い金の廃止、高齢者の暮らしを支援する事業の有料化など、「旧高遠町が努力してきたことが崩される。それぞれの市町村が住民のために行ってきたことを、合併を機に壊してしまうのではなく、守り発展させることが課題」としている。
ほかに、広域ごみ処理問題、福祉や子育て支援、広域防災対策などの具体的な課題も挙げていた。
地域自治区と市議会の位置付けの問いには、地域自治区を、地域課題を探り、活性化に向けて住民の意見を行政に反映させるための「重大な組織」、市議会は審議・判断をする機関であり、行政のチェックをする機能を「これまで以上に充実させる必要がある」とし、役割の本質はそれぞれ異なるが、重なっている部分もあり、連携した取り組みが必要と考える意見が多い。
特に、高遠町と長谷は「これまでの自治体の施策のなかの住民にとって良い面を失わないように自治的な機能を発揮していくこと」として、地域自治区に期待し、市議会においては「地域自治区の自主的な活動を尊重し、発展させるために協力していくことが大事」と主張する答えもあった。
地域自治区の心配な点は「地域エゴが出やすい組織」とし、議会は「伊那市全体の発展という視点で調整していく機能をもつべき」とする回答も。
地域自治区に設置される地域協議会の委員構成について、地域の意見が十分に反映するために「型にはまらない人選が必要」と強調する意見があり、市長の任命制となっている地域自治区長について、「住民の知恵や力を生かし自治を発展させるために」公募や公選にするなどの提言もあった。
また、高遠町と長谷の地域自治区長の給与の高さを問題視する議員もいた。
「合併前は別の市町村だった地域をどう思うか」の問いに対し、通勤や通学、地域交流などによる友好関係からそれぞれの旧市町村を身近に感じていたとするなかで、経済の中心地である伊那市、歴史や文化、豊富な観光資源、自然に恵まれた環境を有する両町村の見方が多く、それぞれの特徴を認識し、生かして、一体感のあるまちづくりの推進を掲げる声が多かった。
権兵衛トンネルの開通にあたっては、木曽谷との人的交流や文化交流をはじめ、木曽谷との連携を図り、中京圏など広域からの誘客を促進し、観光客の増大からなる観光や産業、経済の活性化への効果に期待していた。
また、過疎問題を抱えるなかで、産業立地の促進と住環境や道路などの基盤整備から定住者の増加を目論む意見がある一方で、観光や商業の促進による、アミューズメント的な地域形成の指向の強まりを懸念する声もあった。
就労域の拡大や高度医療の広域化などを挙げる回答も目立った。
そのほかの主張としては、地域自治区や地域協議会の設置により、「市議はこれまでのように地域課題に尽力し、伊那市全体のことについて大局的な視点で考え、議会において建設的な立場にならなければならないと考える」とした声があった。
「合併を成功させ、早い時期に南箕輪村や宮田村との合併を図り、10万都市を目指すべき」と、合併の拡大を主張する回答も。
また、三峰川流域の合併を機に「二つのアルプスを眺める『三峰川舟下り』コースの設置も魅力の一つ」とする提案もあった。