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手作りしめ飾りで新年を 長谷地域青少年育成会
伊那市の長谷地域青少年育成会は2日、長谷公民館で、恒例の「親子しめ飾り教室」を開いた=写真。地域内の親子27人が参加し、良い新年を迎えるため、しめ飾り作りに挑戦した。
親子の交流と伝統文化の伝承を目的とした教室。旧長谷村の元教育長の伊東耕平さんを講師に招き、地元で取れた稲のわらを使って、参加者らが思い思いのしめ飾りを制作した。
経験者は2人で残りの人は初心者。わらに・スより・スを掻けていくのに苦労していたが、次第にコツをつかむと、指導者も「うまくできた」と太鼓判を押す作品が完成した。
2年目の参加となった中山晴貴君(長谷小3年)は「昨年よりうまくできた」と満面の笑み。周りの保護者らは「地域の人に教えてもらい子どもたちが受け継いでいってくれれば」と話していた。 -
小中学校の学力検査 前年を上回る
伊那市教育委員会は、小・中学校の標準学力検査の結果をまとめた。中学校の数学などは全国平均を下回ったものの、小・中学校ともに前年を上回った。小・中学校長らで構成する検討委員会で学力向上に効果のあった学校の優良例を検証、各校へ紹介して授業改善に取り組む。
検査は6月、小学校5年生654人、中学校2年生約700人を対象に、市内21校で取り組んだ。小学生は国語、算数の2教科、中学生は国語、数学、英語の3教科。
小学校の2教科は、いずれも全国平均を上回った。領域別でみると、国語は「修飾・被修飾の関係、指示語」が下回るのみで「辞書の活用」「漢字やローマ字の読み書き」などは良かった。算数の「分類整理、折れ線グラフ」は昨年に比べて正答率は上がったが「割り算」「面積」などは昨年同様、全国平均を下回った。
中学校の国語は全国平均50に対し、男子49・6、女子53・1と男女に差が出た。「単語について理解する」が昨年より下がった。数学は全国平均以下と全県と同様の結果。「空間図形と図形の面積・体積など」は78から93へ上昇したが「比例、反比例、座標」「作図、平面図形の理解」はともに全国平均を下回った。英語の「基本的な単語や英文を書く」「伝える内容を整理して書く」などは全国平均を下回っているが、平均に近づいた。
学力検査は学校週5日制に伴い、保護者から学力低下を心配する声があったため、学習内容の定着度の実態を把握し、指導計画に生かそうと旧伊那市で04年度から取り組んでいる。07年度から、文部科学省の「全国学力・学習状況調査」があることから、これまでの検査を継続するかは全国一斉調査の動向を見ながら判断する。 -
新山地区で保育園・小学校存続に向け住民フォーラム
伊那市富県の新山地区の住民有志でつくる「新山の保育園小学校を考える会」(若林敏明代表)は3日、地元集落センターで住民フォーラムを開いた。約50人が集まり、子どもの減少により課題となっている保育園と小学校の存続に向けた方策を探った。
説明によると、保育園への入園も少なくなり、小学校は早くて1縲・年生合わせて3人となる09年度にも複式学級が懸念され、子どもが減り続けた場合には市教委から統廃合の検討も視野に置かれている。
この現状を受け、考える会が地区全戸を対象にしたアンケートでは、全207戸のうち202戸から回答があり、存続を求める声が8割を占めた。これによりフォーラムでは出席者に、結果を踏まえた今後の活動計画案を提示、地域が一体となって存続に向けて活動していくことを確認した。
今後は、地区外から園児や児童を受け入れるための交通網の確保、UJIターン者や若者の定住を目指した住宅の整備、充実した施設に向けた保育園の改修、保育士を支援する地域組織の立ち上げなどに取り組む。基盤づくりを進め、地区外に「自然に囲まれた小規模校ならではの魅力」をアピールしていく。
住民からは「新山への関心があるか市内の保育園にアンケートできないか」「転勤族の子どもを受け入れるのもいいでは」などの意見があった。
計画案は大筋で合意が得られ、考える会は11日に市に提出するという。 -
新体操クラブ「ポーラ☆スター」伊那・塩尻合同発表会
新体操クラブ「ポーラ☆スター」(橋爪みすず代表)の伊那、塩尻両教室による発表会が3日、伊那市の県伊那勤労者福祉センター体育館であった。2才児から高校生まで総勢約250人が華麗な演技を披露し、詰めかけた観衆を魅了した。
伊那教室は15回目、塩尻教室は13回目で、初めて合同の発表会を計画。「絆(きずな)縲怩ツながりと時を重ねて縲怐vをテーマに、学年別の演技や競技種目の発表を展開した。
生徒たちはリボンやクラブ、ボールなどの手具を音楽に合わせて自在に操り、日ごろの練習の成果を堂々と披露。ギャラリーから大きな拍手を集めていた。
発表会には「松川ペパーミントベル」や「SWAN安曇野RG」など、県内の関係クラブも賛助出演し、舞台に華をそえた。 -
市議会が開会 06年度一般会計補正予算など22件を提案
伊那市議会12月定例会が4日、20日まで17日間の会期で開会した。市から提案されたのは一般案件4件、条例案件8件、06年度補正予算10件の計22件で、20日に採決する。
06年度一般会計補正予算は4700万円を追加、総額を333億7200万円とする。主なものは、新たに開業する人を支援するための新規創業支援施設の整備、老朽化に伴う美篶公民館建設の測量設計委託、ツキノワグマ出没に対する対策費など。
市特別職報酬審議会条例は、副市長制導入に伴う報酬額を審議するために設置。
市保養センター条例は、羽広荘の利用料金を年末年始、繁忙期に1人1泊につき3千円以内の割増料金を徴収するもの。南アルプスからの初日の出を見ることができる宿としてPR。公布の日から施行する。
陳情は、入笠山縲恷ュ嶺高原にかけて計画されている風力発電事業の中止また白紙に戻して再検討することを求める5件のほか「市内の高等学校にバス通学する生徒のバス料金軽減と利便の向上を図ることに関する陳情」などが提出されている。
開会あいさつで、小坂市長は、風力発電事業について「市議会に陳情が出され、継続審査となっている。議論を踏まえ、態度を明らかにしたいと考えている」と述べた。 -
本物の投票箱で一票の重み実感 中学校生徒会選挙
伊那市選挙管理委員会が貸し出した投票箱、投票記載台を使った、来年度の正副会長を決める生徒会選挙が市内の中学校で始まっている。1日、春富中学校でもあり、生徒らは本物の箱に投じることで一票の重みを体感した。
会長候補3人、副会長候補男女各3人ずつの計9人の立会演説会の後に、全校生徒528人は意中の候補者の名前に印を付けた用紙を次々と投票=写真。有権者の一人は「本当の選挙をしてるみたいだった」と感想を述べた。
市選管は、将来の有権者となる生徒たちに選挙意識を持ってもらいたいと、1997年度から要望のあった市内の中学校へ選挙箱などを貸し出している。本年度は、伊那、西箕輪、高遠、長谷中など5校が使用する。 -
「さよならイナニシザウルス」
伊那市の伊那西小学校01年度卒業生は2日、同小敷地内へ在学時に埋設した、流木の模型「イナニシザウルス」の解体をした。児童たちの遊ぶ場に老朽化した模型があっては安全ではない竏窒ニ、取り壊した流木を地中に埋め、思い出を振り返った。
同卒業生15人が小学3年生の時、小沢川などで拾ってきた材料を骨に見立てて作った、全長約5メートルの「イナニシザウルス」。約1年間は校舎内に立体模型として飾ったが、5年生時に現在の場所へ「発掘した化石」の姿で埋設していた。
卒業後は毎年8月に同級会を兼ねて皆が集まり、修理作業をしてきたが、本年の修理の際に解体することを決断した。
この日は、卒業生5人と担任だった野口輝雄さん(辰野西小教諭)、保護者の計8人が参加。9年間の歳月が立った模型を前に「お墓になっちゃったね」などと偲びながら、「イナニシザウルス」の頭部や足の骨10本ほどを、埋設していた場所へ埋めた。
参加者の一人、唐木智恵さん(17)=伊那西高校2年=は「皆で楽しく作った思い出がよみがえった。イナニシザウルスの姿はなくなってしまうが、私たちの心の中に生き続けてくれれば」と言葉を噛み締めていた。
解体した「イナニシザウルス」を埋葬する伊那西小卒業生ら -
富県南部保育園でおでんパーティー
おじいさんおばあさんにもぼくたちの大根を食べてもらおう竏窒ニ、伊那市の富県南部保育園の園児たちが1日、地域のお年寄りを招いたおでんパーティーをした=写真。
同園は今年、食育活動の一環としてさまざまな作物をつくることに挑戦。これまで作っていたジャガイモ、サツマイモのほかに、ズッキーニ、ソウメンカボチャなども収穫し、給食として調理したところ、苦手な野菜でも自分たちで作った愛着からがんばって食べる園児の姿も見られた。
大根も今年初めて挑戦した作物の一つ。大小合わせて100本以上を収穫し、大きい大根は園児らがそれぞれ持ち帰ったが、それでも小さい大根が残ったため、とおでんパーティーを企画した。また、普段からお世話になっている畑の園主や地元農家、保育園の前の広場でゲートボールをしているお年寄りなども招くことにした。
大根を切る作業は年長園児が担当。ほかの園児は、はんぺんやこんにゃくを串に刺す作業に挑戦した。
招かれたお年寄りは「この大根はぼくたちでつくったんだよ」と話し掛ける園児に、「すごいね。おいしいよ」と返し、おでんの味とともに子どもとの交流も楽しんでいた。 -
はら美術で東山魁夷・小倉遊亀・中島千波巨匠作家版画展
伊那市旭町のはら美術で10日まで、「東山魁夷・小倉遊亀・中島千波巨匠作家版画展」が開かれている。日本画画壇を代表する3作家の約40点が、訪れた人を楽しませている=写真。
今回は、東山魁夷の白い馬シリーズの一つ「緑響く」を始め、絶版となった中島千波の「千歳桜」、小倉遊亀が生誕100年を記念して描いた「山百合」など、巨匠作家の代表作を一堂に集め、四季の風景を演出。どれも一度は目にしたことがあるような秀作は、人が集まる機会が増える年末年始に、家の中に彩りを加える。また、年末特別価格ということでそれぞれ市価より安い価格で販売しており、中には半額以下まで抑えているものもある。
主催者の原章さんは「それぞれの特徴ある作品が集まっている。長野県に縁のある作家の作品を家に迎え、新たな気持ちで新年を迎えてもらえれば」と話していた。
入場無料。午前11時縲恁゚後6時。 -
白毛餅の販売始まる
上伊那農民組合産直センターはこのほど、まぼろしのもち「白毛餅(もち)」の今年の販売を始めた。竹上一彦代表は「今年もおいしいもちが出来ました。伊那谷の宝とも言える味をぜひ食べてみてほしい」と呼びかける=写真。
今年は18人の生産者が9ヘクタールから42トンを収穫。7月の長雨の影響で収量は減少したが、品種本来の性質として寒い環境の方が生育に適していることもあり、品質は例年よりも良かった。地元だけでなく、口コミで評判を聞きつけた県外消費者も多く、昨年は販売早々に完売した。
収量の少なさや作りづらさから一時は、ほとんどの農家が生産しなくなっていた白毛もちを復活させ、販売をするようになって9年目。消費者からの支持を受け、計画上では販売数も年々増やしており、今後は生産者を増やすことも検討している。強い粘りとこくのある味に定評があり、「昔懐かしい味がする」と多くの反響が寄せられている。
正月に合わせて年末に購入数が増え、一時的な品薄状態になることもあるため、12月中旬ころまでに購入することを勧めている。
販売所はニシザワ各店、キラヤ各店やJA上伊那Aコープ各店、グリーンファーム、みはらしファームとれたて市場など。
問い合わせ・注文は上伊那農民組合産直センター(TEL73・0785)へ。 -
かんてんぱぱで2days happy~ビーズアクセサリーと暮らしの雑貨展~
普段の忙しさをしばし忘れ、2日間を楽しんでもらおう竏窒ニ、「2days happy縲怎rーズアクセサリーと暮らしの雑貨展縲怐vが3日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。オリジナルアクセサリーや身の回りで使える小物など約300点が、訪れた人を楽しませている=写真。
年代も分野も異なる8人の女性たちが集まって企画している作品展で8回目。上伊那を中心に、山梨県、三重県の作家も参加している。
会場にはビーズや天然石のアクセサリー、帽子、布製バッグ、フェルト小物、アートフラワーなどのオリジナル作品が並んでいるほか、ネールアートやお茶の体験コーナーもあるなど多彩。近年注目を集めている「ビーズステッチ」を用いたアクセサリーもあり、多くの女性客の心をひき付けていた。
代表の平沢いづみさんは「普段の生活から抜け出して楽しんでもらえる空間。ぜひお越しください」と話していた。
入場無料。午前10時縲恁゚後4時。 -
第3回伊那市民芸術文化祭
第3回伊那市民芸術文化祭が2、3日、伊那市の生涯学習センターで開かれている。さまざまな分野の作品展示や舞台発表が、訪れた人の目を楽しませている。
幅広い人にそれぞれの活動を知ってもらうとともに、発表を通じて互いに刺激し合い、更なる芸術レベルの向上を図ろう竏窒ニ始まった取り組みで3年目。市内を中心に近隣市町村からの参加もある。
展示部門では、絵画、水墨画、写真、生け花、陶芸、パッチワークキルトなど約240作品の応募があったほか、舞台部門では、バレエ、フラダンス、日本舞踊などの19団体が出場。2、5階コーナーには、伊那芸術文化協会の講座受講者らによるお茶席の無料体験コーナーも設けた。
出場者は幼児から年配者までと幅広く、若い人の参加も多いため、例年場内が活気に包まれるという。
来場者は「こういう写真はなかなか撮れない」などと話しながら一堂に並んだ作品の数々を見比べていた。
入場無料。展示部門は午前9時縲恁゚後4時半、舞台部門は午前10時20分縲恁゚後4時半。 -
高遠町図書館「としょかんまつり」
伊那市高遠町図書館の20周年「としょかんまつり」は2、3日、町文化センター内の同図書館で開いている。20年間の懐かしい写真や貸出し冊数の推移資料を展示した「20周年のあゆみ展」や「えほんの複製原画展」「古本・雑誌市」などの企画を繰り広げている。
3日午前10時30分からは、「はじめての古文書教室」と題して図書館で所蔵する古文書などを読み解く。同午後1時30分からは、「風船飛ばし・こどもひろば」があり、保育士らによる読み聞かせや、メッセージ付きの風船飛ばしをする。
1986年10月26日、同図書館が誕生した。20年間の貸出し総点数は110万8920点。蔵書数は開館当初と比べ、約1万2千点から約9万点まで増えているという。05年の一人当たりの一年間の貸出し点数は8・4点だった。
「20周年のあゆみ展」を見学する利用者 -
東春近で子育て親育ち講座
子どもとの向き合い方について考えよう竏窒ニ29日、園児や就園前の幼児を持つ保護者を対象とした「子育て親育ち講座」が伊那市の東春近中央保育園であった。地域の母親など約20人が集まり、飯田児童相談所の臨床心理士・小木曽計男さんから、幼児の成長や心理や、ともに育ち合っていくためのヒントを学んだ=写真。東春近地区社会福祉協議会主催。
取り組みは6年目。これまでは児童の保護者を対象とすること多かったが、より幅広い人に聞いてもらえるよう、今年は保育園での講座を企画した。
小木曽さんは、忙しい現代の母親の多くは、自分の子の発達がほかの子より遅れていることなどに育児ストレスを感じている現状を説明。しかし、各成長段階に、その時に学ばなければならないものがあり「それをむやみに早めたり、我慢させれば、後で必ず爆発する」として、子どものペースを尊重し、個性を伸ばしてあげることの大切さを語った。
また「“母親”“父親”という感情は子どもの誕生と同時に芽生え、子どものの成長とともに育っていく」とし、互いに育ち合っていくことが、子育てであることを示した。 -
かんてんぱぱで大工のひまつぶし展
木からさまざまな文字を切り抜き、それを板に貼り付けた木工作品を手掛けている伊那市の酒井一さんによる「大工のひまつぶし展」が3日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。印象的なことわざを貼り付けた壁掛けや表札、甲板など約600点が、訪れた人の目を楽しませている=写真。
本業は大工。家を建てる時に生じる銘木の切れ端を「何かに使えないか」と、オリジナルの表札として家主にプレゼントしたことをきっかけに始めたものだが、周囲の評判がよく、仕事の傍ら作品制作にも取り組むようになった。
表札のほか、四文字熟語やことわざ、「信濃の国」などを作品としたものなど多彩。中には、ラジオなどから流れてきた気に入った言葉を書き留めて作品としているものもあるという。使う木もカキ、ケヤキ、イチイなどさまざまで、木目の違いが、作品の表情を変えている。
酒井さんは「昔ながらの木の良さを知ってもらえれば」と話していた。
午前9時縲恁゚後5時(最終日は午後3時まで)。入場無料。 -
冬の風物詩 ザザ虫漁・解禁
伊那谷の冬の風物詩となっているザザ虫漁が1日、天竜川水系で始まり、愛好者らが今シーズン初めての漁を楽しんだ。関係者によると今期は、7月の豪雨災害の影響で虫が死に収穫量が少ない見込みだ。漁期は2月末まで。
伊那市東春近の天竜川の春近大橋上流では、中村和美さん(79)=同市中央区=が例年と同じ場所で漁。自分で考案した鉄製カンジキをつけた足で器用に川底の石を裏返しながら、手製の「四つ手網」に虫を集めた。
30年近くザザ虫漁を続けている中村さんは「今年は楽しみが少ない」と少し残念顔。一昨年の台風で川が荒れた後、昨年は豊漁の年に比べて収穫量が50%ほど回復したが、本年はその1、2割ほどと予想する。
ザザ虫はトビゲラ、カワゲラ、ヘビトンボの幼虫が主な対象だが、天竜川ではトビゲラが主流になっているという。
ザザ虫漁が解禁となりさっそく天竜川で漁を楽しむ -
美篶小開校105周年・資料館専門委が企画展
伊那市の美篶小学校資料館の管理・運営をする専門委員会は1日、同小学校開校105周年記念日に合わせ、企画展を開いた。校門脇にある石碑、「二宮金次郎」の石像についての説明や、資料館で保存する手押しポンプ、モロコシの粒をもぐ道具などの実演展示をした。
同石像を調査した専門委員の一人、矢島信之さん(63)=同市青島=によると、二宮像は、1939(昭和14)年に地元出身の畑保雄さんが寄贈。その当時は銅製だったが太平洋戦争で金属不足となり供出され、その後石像に置き返られたという。
矢島さんは、企画展を訪れた児童たちに、家族のため必死に働いた二宮金次郎の功績などを解説。石像が市内の小学校に現在もあるのは貴重で、同小学校など6カ所だけとし、「雨の日も雪の日も見守ってくれている石像に、登下校の際には感謝のあいさつを」と呼び掛けた。
開校記念の企画展で二宮金次郎像について説明する矢島さん -
手良保育園でクリスマスツリーの飾り付け
サンタさんが早く来るといいな竏秩B伊那市の手良保育園の園児たちが30日、クリスマスツリーの飾り付けをした=写真。
例年同園では、本物のモミの木をツリーにしているが、今年は手ごろなモミがなかなか調達できずにいた。そこで、園児の保護者にも協力を呼びかけたところ、一人の園児の祖父が「もらってくれる人がいたらいいと思っていた」と、山に生えている高さ3・5メートルのモミの木を提供してくれた。
飾り付けは83人の全員が参加。園児は、サンタ、ベル、長靴など、思い思いの飾りを順番に飾り付け、最後にランプが点灯すると、拍手をして喜んだ。
保育士が「大きなツリーが出来たのを見て、サンタさんも来るかな」と話しかけると、園児らは「やったー」と、笑顔を見せた。 -
蜜ロウの干支の袋詰め作業
伊那市共同作業の家で30日、来年のえと「亥(いのしし)」を模った蜜ロウの置物の袋詰め作業があった。市内の共同作業所3施設から約10人が集まり、165組のカラフルな親子イノシシを袋詰めした=写真。
蜜ロウえとの販売は12年目。ミツバチの巣箱づくりを伊那市共同作業の家に依託している小松養蜂園(小松実治代表)が「少しでも利用者に還元できれば」と、翌年のえとを模った蜜ロウの置物を提供。それを施設利用者らで販売し、収益を利用者の賃金として還元している。市町村合併に合わせて昨年からは、作業や販売を市内の共同作業所6施設と合同で行っている。
今年は「親子猪竏忠ニ族の絆竏秩vと題して大小2種類を1セットとした。小林敏子所長は「悲しい事件が多いが、家族の絆を大切にしてほしいという思いを込めた」と話す。
置物は各共同作業所などで販売するほか、3日の「障害者の日の集い」や16日の「ふれあいバザールinいなっせ」などでも販売する。価格は1セット800円。
問い合わせは伊那市共同作業の家(TEL73・2489)へ。 -
伊那市八幡町・尚美堂店主
宮下敏さん(71)この時計も「直してほしい」ってついこの間持ってきたんだよ竏秩B使い込まれた古時計を嬉しそうに眺める。
父からの店を引き継いで42年。「出来る限りを尽くす」を信念に、数多くの時計を直してきた。今年は、その技術と経験が認められ、「信州の名工」の一人にも選ばれた。「いろんなことをしてきたこととの兼ね合いもあるのかもしれないけど、急なことで驚いている」と本音をもらす。
◇ ◇
小さい時から機械いじりが好きで、働く父の姿を見て育った。15歳の時、修理工としての本格的な修行を積むため、駒ヶ根市内の時計店へ。
最初に任されたのはベンジンでの箱磨き。寒い冬は、冷たい液で手がかじかみ、震えながら箱を磨いた。そんな日々を重ねる中で、大きい時計から徐々にいじらせてもらえるようになっていった。
機械時計の心臓とも言える「アンクル」を任せてもらえるようになったのは、3年ほど経った時のことだった。アンクルに付いてるルビーの爪石は、秒針の進む速さを決める要。その角度で、時計の正確さは決まる。
「最初は全然分からなくてね。失敗するとアンクルに当たる『がんぎ歯』が欠けて、限りなく回転した状態になってしまう。何度も失敗して散々怒られたよ」と笑う。
6年間の修行の後、“他流試合”の意味を込めて東京の時計屋で7年間働き、地元に戻ってきた。
◇ ◇
大切な人からもらったもの、何かの記念に贈られたもの竏秩B修理に持ち込まれる時計の中には、特別な思いがこもったものも多い。
ある時、「何軒も回ったけど断られた。直してほしい」と一人の客が駆け込んできた。その時計はネジは巻くことができず、何個所も故障しており、ほかで断られるのも無理のない代物だったが、引き受けることを決めた。
動かない場所の調整、減った部品の取り替えなど、あらゆる個所を修理するには、2週間ほどを費やした。その後、きちんと動くかをテストし、持ち主へと返すことができた。
「ありがとうございます」。そう笑顔を見せる客の姿が嬉しかった。
「修理した時計を見て喜んでもらえるのが何より。結局自分も時計が好きだってことなんだろうね。何がきても恐くないという自信はあるし、珍しい時計や複雑な時計ほど挑戦してみたい。まだまだ見たことのない時計はたくさんある。そんな時計をぜひ持ってきてほしい」 -
伊那商工会議所で情報化の実態を把握
伊那商工会議所は、情報化の実態を把握するアンケートの結果をまとめた。それによると、メール活用は全体で74%であることが分かった。
アンケートは商業、建設、工業、観光接客など全会員1800人が対象で、150人が回答した。
アンケートは、会社で利用している情報機器や活用状況など4項目。商議所から会員への情報伝達の手段は封書やファクスだが、新しい手段で情報を迅速に提供したり、メール活用が可能な環境を構築できるかどうかを探った。
メールの利用状況は情報通信業、工業、理財部会がほぼ100%だが、観光接客業、商業は50縲・0%にとどまり、業種や従業員数によって差が出た形。利用しない理由としては▽必要がない▽使い方が分からない▽パソコンを持っていない竏窒ネどが挙がった。
また、商議所からの情報配信について「メールでよい」が半数以上を占め、10%に満たなかった「よくない」を上回った。「どちらでもない」は40%近くで、メールの利便性を理解してもらうことで、上昇するとみている。
来年1月中旬には、県経営者協会上伊那支部と一緒に、インターネットやメール活用のための研修会を開く。情報化の推進に役立て、事業効果を上げる。
経協が昨年度、調査したブロードバンドやITシステムの構築・活用状況の結果から「上伊那の企業のIT(情報技術)利用に対する「現状満足度」は県内トップで、高い関心を示している結果と同じだった。 -
上伊那郡縦断駅伝優勝の伊那市チーム 市長に報告
第54回上伊那郡縦断駅伝競走大会(上伊那陸上競技協会・伊那毎日新聞社主催、KOA特別協賛)で14年ぶりの総合優勝を果した伊那市チームは30日夕方、市役所を訪れ、小坂樫男市長に優勝の報告をした。
26日にあった、駒ヶ根市縲恍C野町の6区間(38・1キロ)を舞台に7市町村11チームが参加した同大会に伊那市は、旧市でつくるAチームと、旧高遠町・長谷村のBチームが出場。Aチームは、県縦断駅伝メンバー4人と高校生2人の力走で、2位と2分1秒差の記録で優勝した。
Aチームの桜井健一監督、平沢和海コーチ、1区・土橋勇一さん、2区・鈴木昌幸さん、3区・萩原英雄さん、5区・守屋智春さんの6人が訪問。小坂市長は「久しぶりの優勝おめでとう」と笑顔で祝福した。
桜井監督は「優勝候補と目され選手たちも緊張していたが勝ててうれしい」と感想。48歳、最年長の守屋さんは「来年も優勝」と連覇に向け、心強く語った。 -
伊那市役所で小学生防犯写生大会作品展 12月5日まで
第26回小学生防犯写生大会の作品展は12月5日まで、伊那市役所1階市民ホールで開いている=写真。「低学年の部」「高学年の部」の、金、銀、銅賞と佳作の入選作品18点が並び、防犯活動に一役買っている。伊那地区防犯協会の主催。
10月7日、伊那地区の小学生を対象に写生大会を実施。同月30日、伊那消防署で、伊那警察署長、小学校美術教諭らによる審査があり、参加者55人の作品から入選作品を選出した。
ポンプ車、救急車、パトカー、はしご車などを水彩絵具やクレヨンなどで写生。画面いっぱいに描かれた迫力ある作品や車両の細部の構造まで描き込んだ力作など、一人ひとりの個性が詰っている。 -
信大農学部留学生と地域住民の交流会
地域の伝統郷土料理を通じて国際交流を深めよう竏窒ニ、信州大学農学部の留学生24人と男女共同参画の推進を図るための活動に取り組む「パートナーシップいなし」(有賀千篤会長)の会員11人が29日、伊那市西箕輪のそばの家「名人亭」で、そば打ち体験をした=写真。
地域レベルでの国際交流と相互理解を深めることを目的とする取り組みで10年目。過去には小学生や高齢者などと交流したこともあり、例年交流する主体を変えている。
信州そば発祥の地と言われる伊那のそば打ちを通じた交流会を企画した今年は、伊那市そば打ち名人の会の小林史麿会長を迎え、あらかじめそばの歴史について学んだ後、そば打ちに挑戦。留学生だけでなく、地域住民にも初めてそば打ちをする人が多かったが、粉を調理する習慣のある国から来ている留学生の中には、馴れた手つきで生地を練ってみせる者もおり、周囲を関心させていた。 -
伊那市ママさんバレー リーグ優勝は「コスモス」
伊那市ママさんバレーボール協議会(武田さゆり会長)のリーグ戦順位決定戦は28日夜、伊那市の伊那小学校体育館であった。決勝戦は、「コスモス」がセットカウント2竏・で「マザーズ」を破り連覇、3位は「めぐみ」となった。
昨年より1チーム少ない10チームが参加し、それぞれ6試合ずつ戦う、変則リーグを5月初旬から展開。決勝戦、3位決定戦の対戦チームは、昨年と同じ顔合わせとなった。
決勝戦は、強固なブロックで攻撃を防ぎながら、相手のミスを誘い得点を積み重ねたコスモスが序盤から優勢。マザーズもブロックを交わすトスで対抗するが前年優勝チームの勢いにはかなわなかった。
コスモスの熊谷明子主将は「練習の成果が今日の試合で発揮できた。苦手意識のあったチームだったが作戦が成功した。3連覇に向けて来年も頑張りたい」と話していた。
武田会長は「リーグ戦を通じて、良い点、悪い点があると思うが、来年に向けてのステップアップにつなげてほしい」と本年のリーグ戦を閉めた。
順位は次の通り。
(1)コスモス(2)マザーズ(3)めぐみ(4)たんぽぽ(5)東春近(6)ウイング(7)トパーズ(8)荒井(9)みなみ(10)オレンジ -
信州高遠22キロてくてく歩き大会
励まし合いながら完歩を目指そう竏窒ニ22日、伊那市高遠町の信州高遠青少年自然の家から高遠町内まで「信州高遠22kmてくてく歩き大会」があった。県内外から266人が集まり、ともにゴールを目指した。
さまざまな世代の人や仲間同士で歩くことを通じて、忍耐力や体力、集中力を培うことなどを目的する取り組み。昨年までは「かち歩き大会」として行っていたが、今年は「てくてく歩き」と名称を改め、コースもループ橋方面を通るようにした。
毎年出場する参加者もいるが、好タイムを目指す人、完歩を目指す人、歩くことを楽しむ人など目的はさまざま。走らないことを原則として、それぞれのペースでゴールを目指していた。
各部門の上位入賞者は次の通り。
◆小学生の部(1)日向一機(11)(2)宮沢翼矢(12)(3)小池星弥(12) (5)北村俊也(12)
◆中学生の部(1)増澤圭史郎(15)(2)原悠也(15)(3)松田未来(15)(4)御子柴恵子(14)(5)石川実佳(15)
◆一般の部(1)高橋順子(54)(2)草深昭嘉(72)(3)岩本卓也(23)(4)中嶋鐵彌(63)(5)北原昇(56)
◆グループの部(1)伊那中C(2)ニコニコ家族(3)チームイトウ -
親子でバングラディッシュ料理に挑戦
料理を通じて異文化も知ろう竏窒ニ伊那市の大萱保育園に通う年長園児親子13組が25日、バングラデシュ料理作りに挑戦した。 大萱保育園は今年、親子で調理体験を行うことで、食に対する理解を深めてもらうために年長園児の希望者を対象とした「親子クッキング」を実施。第1回目は白玉など和菓子を中心としたメニューに挑戦したところ、好評だった。
今回は同園に娘のヌールちゃんを通わせている信州大学農学部の留学生、ミーア・アブドゥル・ガッファさん夫妻に講師を依頼し、バングラ料理づくりを企画。日本では販売されていない香辛料を使ったり、あちらで食べられている細長い米を使ったりしながら、鶏肉がたっぷり入った野菜の煮物と香辛料が効いたライスカレーの2品に挑戦した=写真。
出来上がった料理は全員で試食。大人も子どもも家でつくるカレーとは違う異国の味を楽しんだ。 -
伊那市でエイズ予防・性教育講演会
エイズ感染者で、来日するたびに各地でエイズ予防を訴える活動をしているブラジル人、ジョゼ・アラウージョ・リマ・フィーリョさんによるエイズ予防・性教育講演会が26日、伊那市民会館であった=写真。在日ブラジル人など約30人が参加。エイズ対策として先進的な取り組みをしてきたブラジル事例を通して、エイズから身を守るための方法や、子どもへの性教育のあり方を学んだ。
市内に住む在日ブラジル人にもエイズや性教育について学んでもらおう竏窒ニ、始めた取り組み。日本人も参加できるよう、日本語の同時通訳もしている。
ジョゼさんは2000年には感染者が150万人になると言われていたブラジルでは(1)治療の無料化(2)匿名での検査の実施(3)感染が進む特定グループでの予防対策竏窒iめ、60万人まで感染者を抑えた実例を紹介。「日本は先進国でありながら唯一エイズ感染者が増えている。私たちは国に対して正しい情報を提供してもらい、性について語り合っていかなければならない」と語った。
また「市内でも匿名かつ無料でエイズ検査が始まっており、気軽に検査に出かけてほしい」と呼びかけた。 -
第31回伊那市勤労青少年ホーム祭
第31回伊那市勤労青少年ホーム祭が25日、同ホームであった。サークル活動や講座受講でホームを利用する約50人が集まり、さまざまな催しを通して交流を深めた。
年に一度開く利用者の交流会。今年は「楽」をテーマに、20近いサークルや講座が参加。会食を交えながら、バンド演奏や各グループの取り組み発表などが行われた。
イベント企画やオリジナルグッズの企画制作をしているグループ「笑龍」は、さまざまなイベントをより楽しくするために開発しているオリジナルフード6種類を発表。
形や見た目はどれも似通っているが、味や触感はこれまでにない新鮮さを追求しており、試食した参加者は「面白い味」「カリカリしていて美味しい」などと話しながら楽しんでいた。 -
伊那食品工業がザールブリュッケン放送交響楽団演奏会に市内の中学生を無料招待
伊那食品工業(本社・西春近)は27日、来月2日に伊那市内で行われる「スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮、ザールブリュッケン放送交響楽団演奏会」に市内の中学生200人を無料招待するための目録を市に寄贈した=写真。
教育支援やメセナ活動に積極的に取り組んでいる同社は「本物の音楽を市内で聞けるまたとない機会を、ぜひ子どもたちにも提供しよう」と、今回の寄贈を決め、市内6中学校に希望者を募った。
塚越寛会長は「子どもたちには次のステップアップにつなげてほしい」と話していた。
2日に迎えるスタニスラフ・スクロヴァチェフスキ氏は、「最後の巨匠」として親しまれている人気指揮者。また、ザルブリュッケン放送交響楽団も、ドイツの公共放送の中で最もよく知られたオーケストラの一つで、これだけ大規模な海外の楽団がフルオーケストラで地方公演をするのは非常に珍しいという。また、伊那第九合唱団とのコラボレートもある。