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高遠高校美術クラブ下絵製作励む
伊那市・長谷村との合併に伴う高遠町の閉町などの記念事業で、高遠高校美術クラブ(北原勝史教諭、7人)が全町民が折った折り鶴を展示するための下絵製作に励んでいる。
下絵は、ベニア板(横364センチ、縦182センチ)に、タカトオコヒガンザクラが満開の城址公園、街並み、遠望には仙丈ケ岳が描かれ、町を包み込むように鮮やかな虹がかかっている。
生徒たちは1月中旬、部活の時間を使って作業に取り掛かり、10日までに8割が完成。ベニア板全体に描く大きな虹の弧が最も苦労したという。
1年生の伊東香澄さん(16)は「部員全員での共同作業に、町民一人ひとりが気持ちを込めた折り鶴が張られることを思うと、完成がすごく楽しみ」と話していた。
今月中に、全戸から折り鶴約2万4千羽を回収する予定。折り鶴の張り付け作業は町女性団体連絡協議会が担い、作品は3月25日の式典当日に展示する。 -
伊那谷・木曽谷そば交流で互いの味を食べ比べ
高遠町総合福祉センター「やますそ」で11日、伊那谷・木曽谷そば打ち交流があった。両地域のそばグループから約30人が集まり、お互いのそばを食べ比べた。権兵衛トンネル開通を機に、今後も交流を深めていきたいとしている。
参加したのは、高遠町の山室そばの会、王滝村のみずなら会、木曽町の木曽ふるさと体験館の3グループ。地元産そば粉を使い、辛味ダイコンを添えた高遠そば、具を煮たなべでひと口ほどのそばをゆでる投汁(とうじ)そば、つゆにすんき漬けを入れたすんきそばをそれぞれ用意した。
高遠そばを試食した木曽の参加者は「後から辛味がきて、おいしい」となかなかの評判。木曽のそばに、高遠住民は「とうじそばはつゆがおいしい」「すんきそばはすっぱいと思ったが、さっぱりしている」「十割そばに比べて、二八そばはのど越しがいい」と感想を述べた。
昨年、第1回高遠冬のそば祭りを開いたが、今回は地域の枠を超えて交流し、伝統の食文化そばで地域の活性化を図ろうと初めて企画した。関係者は、いずれ一般にも振る舞えるようなイベントに発展していけばと話した。
JR高遠駅前では、王滝村の農産物加工グループなどが物産を販売。
店頭には、塩の入っていない漬け物「すんき漬け」を加工したおやきやカレー、木曽ヒノキのチップなどをそろえた。木曽ヒノキのチップは袋に詰め放題で500円。「香り袋、脱臭剤、入浴剤などの用途がある」と売り込んだ。
立ち寄る人が多く、権兵衛トンネル開通で近くなったことから来村を呼びかけた。 -
だるまの絵付けを体験
高遠町の中心市街地にある仙醸蔵で11日、「信州高遠だるま市交流会」があった。町の友好親善都市の東京都新宿区から13人が来町し、だるまの絵付けなどを体験した。
交流会は、旅行者滞在型プログラムを組む市民グループ「JCB高遠町屋蔵部」が企画。だるまの絵付けは昨年に続くもので、一般参加を含め、親子連れなど約40人が挑戦した。
講師は、だるま職人の中田純一さん=高崎市。
中田さんは「高崎だるまはまゆ毛が鶴、ひげが亀を表し、向かい合っているのが特徴」とだるまを解説し、筆の使い方など説明。
実演を見た参加者は、渡された高さ12センチのだるまを持ち、筆に墨をつけて慎重にまゆ毛とひげを書いた。
新宿から友人と参加した山内勝仁さん(32)は「難しい。思ったように筆が使えない」と話しながら、筆先に集中して取り組んでいた。
「だるまの目はどちらから書くのか」という疑問に「こうしたら間違いということはないが、南側に向かって飾ったときに朝日が出る東側に当たる左目を勧める」と答えた。
夜には、食文化交流会として、いろりを囲み、馬刺し、ローメン、ししなべ、五平もちなどを味わった。
12日には、そば打ち体験に挑戦する。 -
高遠のだるま市にぎわう
冬の風物詩、高遠町の「だるま市」が11日、鉾持神社参道であった。伊那署高遠町警部交番発表の人出は2万8千人。町内外から多くの人が詰めかけ、福だるまを買い求めた。
参道には大小さまざまなだるまをはじめ、約60の露店が並んだ。
だるまを買う際に、安くしてもらうと福が舞い込むといわれ「もっとまけてよ」「じゃ、1500万円で」と駆け引きがあった。
大きいだるまが売れたり、ご祝儀が入ったりすると、購入者に向けて「よー」と手拍子が鳴り、一帯は活気づいた。
毎年、だるま市に来ているという茅野市の夫婦連れは「自営業なので、商売繁盛になればと、例年より大きめのだるまを買った」と話した。
一業者によると、高さ24縲・2センチが売れ筋だったという。
また、風水だるまとして赤に加え、黄、白、青などの色がそろい、買い求める女性もいた。
だるま市は、五穀豊じょうを祈る鉾持神社の祈年祭に合わせて開催。
中心商店街では、人形飾りコンクール(町商工会主催)が展開された。6団体が出品。権兵衛トンネルを題材にしたものが目立ち、通行人の目を楽しませた。
また、町総合福祉センター「やますそ」で開いた第10回「たかとおふり縲怩ワ縲怩ッっと」(実行委員会など主催)にはおもちゃ、衣類、花など27ブースが設けられ、子どもらでにぎわった。 -
JA生活部会、すずたけ寄贈
上伊那農業協同組合(JA上伊那)の東部地区生活部会(金井靖子部会長)は10日、伊那市美篶の老人保健施設「すずたけ」に、チャリティーバザーの収益金で購入した認知症徘徊(はいかい)感知器を寄贈した=写真。
同地区部会は、昨年11月にあった東部地区JAまつりでチャリティーバザーを開催。家で眠っている未使用のタオルやコーヒーカップセットなどを部会員から募り、市価の半額以下で販売したところ、7万2620円の収益となった。今回は、その全額を使って時価8万円相当の介護機器を購入。マット部分に人が立ったことを感知し、離れた場所にいる人へ知らせるもので、認知症患者の徘徊を防止することができる。
東部地区としてチャリティーバザーを開催したのは初めてで、今後も継続していきたいとしている。
すずたけの塚越広施設長は「入所当初は落ち着かず、徘徊する人も多くいるのでありがたい」と語った。
15日は伊那地区生活部会からの寄贈もある。 -
冬場に体力強化、技術向上
高遠町長藤の屋内運動場で4月6日までの毎週木曜日、小中学生と一般女子を対象とした「冬季ソフトボール技術講習会」が開かれている。伊那市、高遠町の小学1年男子から33歳の主婦までの約15人が、白い息を吐きながら練習に励んでいる。伊那市・高遠町ソフトボール協会の共催。
新伊那市発足の年、両協会はソフトボールの底辺拡大を目指して企画。スポーツ少年団の野球チームに所属する児童や伊那中、伊那東部中の女子ソフトボール部員などが、4月下旬から始まる大会などに向けて、体力強化や技術向上に取り組んでいる。
キャッチボール、ノック守備、ティーバッティングなどの基本技術を、全国大会に出場する県ソフトボール協会委員が指導。キャッチボールは少しづつ2人の距離を離しながら投げ合い、肩の強さを強化していった。
伊那中1年の武田京子さん(13)は「ボールをもっと遠くまで投げれるよう、毎週参加して努力したい」と意気込みを語っていた。
4月7日までの毎週金曜日は、同室内運動場で一般男子を対象とした講習会を開いている。
両協会では「小中学生・一般女子」「一般男子」の講習会への受講者を募集している。参加費は一般千円、小中学生500円(保険代含む)。問い合わせは伊那市の唐沢さん(TEL78・1250)、伊藤さん(TEL72・5346)、高遠町の前林さん(TEL94・3526)へ。 -
人形も木曽との交流期待
高遠町で11日にある冬の風物詩「だるま市」を前に、町商工会が主催する恒例の人形飾りコンクールの作品が中心商店街にお目見えした。10日に審査会があり、本町実業団の権兵衛トンネルを題材にした作品が金賞に選ばれた。
人形飾りは市に合わせた各商店の誘客作戦がはじまりとされる。今年は実業団、金融機関、学校、役場の6団体が出品。町や町商工会職員、各種団体関係者ら約20人が、努力、アイデア、全体バランスなど6項目で審査し各賞を決定した。
本町実業団は、俵を背負った馬を引く馬子が権兵衛トンネルを通る場面を表現。トンネル開通直後で、木曽谷との交流に期待が高まっており「今年のだるま市を象徴する作品」と評価を受けた。
嶋村正登代表は「みんなで協力し、一生懸命取り組んだ努力の結果」と喜んでいる。
水戸黄門が権兵衛トンネルを通って、タカトオコヒンガンサクラの観光に訪れたという作品、高遠小学校3年生が空き瓶やペットボトル、粘土細工で未来都市を表現した作品も注目を集めた。 -
大数珠回して安全祈願
高遠町上山田引持で8日、「お事始め」の伝統行事があり、数珠回しをして一年の無病息災、五穀豊穣などを祈願した。
明治以前の古くから地区に伝わる行事で、区民で数珠回しをし、互いの安全を願い合うという。
集会所に集まった住民25人が輪になり、「南無阿弥陀仏」を唱えながら、長さ20メートルほどの数珠を右回りに3周した。数珠には一つだけ大玉があり、その大玉が自分の場所に回ってくると、頭を下げてそれぞれ一年の願いごとをした。
事始めは、陰暦2月8日の農事始めを指し、引持では毎年陽暦のこの日に行っているが、伝統行事を保存・継承していくために来年以降は、「若者が参加できる週末に開催していきたいと考えている」(平岩国幸常会長)。 -
街頭犯罪 前年より大幅減
伊那署は05年に管内で発生した刑法犯罪の発生状況をまとめた。全刑法犯は1276件で前年と比べて239件(15・8%)減少。その中でも特に、街頭犯罪は658件で同178件(21・3%)減と、大幅に減った。
街頭犯罪は、オートバイ盗が20件で同14件(41・2%)減、車上ねらいが140件で同93件(39・9%)減竏窒フ順番で大幅に減少。侵入盗の事務所荒しは9件で同10件(52・6%)減った。
自転車盗については前年より20件減っているが、依然として185件も多発。特徴は、全体の48・6%を占める6竏・月までの温かい時期が多く、午前6時縲恣ッ10時、午後4時縲恣ッ8時の時間帯、金曜日の発生が目立つという。
刑法犯のうち、忍び込みが7件で前年と比べて5件(250・0%)増、ひったくりが3件で同1件(50・0%)増、空き巣が52件で同8件(18・2%)、詐欺が97件で同13件(15・5%)増加した。
伊那署では、▼「私は大丈夫」という、何の根拠もない自信は禁物▼車を離れるときは常に施錠し、車内が見えるところにバックを置かないなどの、ほんの少しの「ずく」があれば防げる▼深夜の自動販売機前に複数人が乗った車が止まっているなど、「変だな」と思ったときは通報する竏窒ネどと、注意を呼びかけている。 -
高遠消防署・安全迅速に
高遠町消防署は、水槽付消防ポンプ車を更新し8日、町役場駐車場で入魂式をして、無事故・無災害を祈った。
新車両(6人乗り)は、20年間使用した車両の老朽化に伴う更新。従来の2輪駆動から4輪駆動となり、1・5トンを貯水する水槽を積んでいる。車両や土手火災などに有効で、1分間に6リットルを放水し、少ない水量で消火を高める高圧噴霧消火装置、電動ウィンチのほか、救助時に対応するスプレッターやカッターなどの油圧式救助機具も備えている。
式には署員ら関係者約20人が出席。伊東義人町長はあいさつで「迅速に対応できるように備えることが住民にも安心してもらえる。被害を最小限に抑えられるように訓練を積んでほしい」と呼びかけた。 -
木曽と交流推進へ
高遠町の鉾持神社参道で11日、伝統行事の「だるま市」がある。権兵衛トンネル開通直後、木曽谷からの誘客にも期待が高まっている。
木曽谷との交流第一歩として、町観光協会などは木曽谷の各市町村や観光団体などを回ってPR。当日は王滝村からの物産展も予定している。
平岩国幸事務局長は「まずは近距離であることを体であじわってもらうこと。いずれ、互いの行事に参加し合うなど交流のきっかけになれば」と話す。
だるま市は、五穀豊穣(ほうじょう)を願う鉾持神社の祈年祭が起源。参道には、福だるまや熊手などの縁起物をはじめとした露店が約60店立ち並ぶ。毎年2万人以上でにぎわい、町にとっては冬場の最大イベントだ。
恒例の人形飾りコンクールもあり、今年は町役場、実業団、金融機関、学校から6団体が出品する。権兵衛トンネル開通もあって、木曽谷に関連した作品もある。
問い合わせは、高遠町観光協会(TEL94・2552)高遠町商工会(TEL94・2309)へ。 -
新市の生活を周知へ
高遠町と長谷村で6日夜、伊那市との合併に伴う住民説明会が始まった。町は6、村は8会場で、それぞれ合併協議会で作成した「くらしのガイド」に基づいて、住民生活に密着した事柄や新市の行政組織などについて周知していく。
高遠町の初日は、三義地区を対象に三義地域交流拠点施設であり、住民約50人が集まった。地域協議会の役割、高遠や長谷区域に設置する総合支所の機能をはじめ、大字をなくした新たな住所表示の変更などを説明。三義地区は過疎対策事業の一環で、45歳以上で10キロ以上の通勤者は通勤補助を受けることが可能となることも報告した。
住民からは交通機関の充実や、消防車両の更新、老朽化に伴う橋の新設の要望など身近な生活に沿った意見や質問がでた。
伊東義人町長はあいさつで「よりよいまちづくりには、住民の意見を聞く機会を数多く設けていくことが重要である。地域づくりの主役は住民。市政に関心をもってもらい高遠地域を元気にしてもらいたい」と述べた。
長谷村は非持山を対象に開き、地域住民25人が集まった。
各担当課からの説明後、参加者から「地区への補助金はどうなるのか」と質問があった。
村側は「3市町村で異なる。06年度は現行通りだが、段階的に現伊那市の水準に合わせるため、3年ぐらいかけて引き下げていく」とした。
そのほか、社会福祉協議会の組織などに質問があった。 -
新春いぐち呉服展示会「初つぼみ市」
南箕輪村民センターで6日まで高遠町多町「きものいぐち」の新春いぐち呉服展示会「初つぼみ市」が4日、南箕輪村村民センターで始まった。6日までの初春の売り出しで、初日からにぎわいを見せている。
あでやかな新作振袖のフルセット、夏冬正絹喪服フルセットはお仕立て上がり各29万8千円、高級特選市は2点セット「訪問着と袋帯」「留袖と袋帯」が定価35縲・5万円を25万円(お仕立て別)など特価で提供。洗える着物(反物)2006円、おしゃれ街着こもん市10万5千円、草履バックセット全品1割引などもある。
「振袖は新柄が出そろい、訪問着や留袖も豊富に取りそろえていますので、お気軽にお出かけ下さい。お手持ちの着物も、お直しやクリーニングなどご相談に乗ります」と話している。
11縲・3日は高遠町きものいぐち特設会場で開く。問い合わせは同店(TEL94・2074)へ。 -
保科正之公の大河ドラマ化実現へ署名20万人突破
高遠町や町観光協会が展開している江戸時代の高遠藩主・保科正之公のNHK大河ドラマ化実現に向けた署名が2日、20万人を突破した。
ドラマ化実現に協力している長野市若穂保科地区の住民有志でつくる長野会議から2762人分の署名が郵送で届き、20万2060人となった。
保科地区は平安時代以前に、一帯を統治した武将が地名を姓にあてたことがはじまりとされ、長野会議は、「保科」の姓発祥の地として、町の活動に賛同した有志で結成。今回の署名を含め、これまでに約6千人分の署名を届けている。
町観光協会は、節目を祝って20万人目とその前後2人を署名簿から探し出し、記念品を贈る予定。また、3月にはNHKに出向いて署名簿を手渡し「保科正之ファンの気持ちを精いっぱい伝えたい」とする。
署名活動は100万人を目指して一昨年11月に開始。近隣市町村や、会津若松市などの正之に縁のある全国の自治体に協力を求めるほか、観光客を焦点にあてた署名活動なども展開し、昨年5月に10万人を突破した。 -
集合型町営住宅ハイツ小原F棟が完成
高遠町が定住対策で小原地区に建設を進めていた集合型町営住宅ハイツ小原南F棟が完成し2日、関係者約20人が出席して、しゅん工式があった。
集合型は95縲・9年度、瀬戸にA、B棟、小原南にC、D、E棟を建設。6棟目のF棟(9世帯)は、鉄筋コンクリート造の三階建て。延床面積は約600平方メートル(1戸あたり62平方メートル・2LDK)。
湿気対策、遮音対策を考慮した構造で、プライバシーの確保、日当たりにも配慮し、C棟北側に隣接して建設した。建設費は1億円余。
伊東義人町長あいさつで「入居者が地域になじんで、地元住民と仲良く生活していってほしい。(伊那市・長谷村との)合併後も、高遠地域の定住対策、活性化対策として引き続き住宅建設に積極的に取り組んでいきたい」と述べた。 -
登下校時、不審者に声をかけられたら
高遠町の高遠小学校(宮下廣規校長)で1日、児童の登下校時における不審者の声かけを想定した防犯訓練があった。
防犯ビデオを鑑賞した後、伊那署高遠町交番の署員が不審者を装って、声かけや連れ去りの場面を実演。▽不審者の話にのらない▽防犯ベルを鳴らす▽大声で助けを求める▽近くの家に逃げ込む竏窒ネど、児童たちは真剣に不審者に遭遇した場合の対応を学んだ。
岩井智明交番所長は、「車から声を掛けられたら、車体の後部に逃げて」「すぐ防犯ベルのひもを引っ張れるように、ランドセルの横など、手に近い場所に取りつけて」などと指導した。
不審者が校内に進入した際の教職員の対応訓練もあり、さすまたを使った対処法を実践。防犯指導員や警察との連携、安全マップの作成、教職員とPTAなどで昨年結成した「高遠っ子みまもり隊」の活動内容についても意見を交わした。 -
「高遠そば」伝承へ21人が修了
高遠町の高遠そば組合と町公民館が主催する「高遠そば打ち講座」の最終回が1日、高遠閣であり、全日程を終えた受講生21人に修了証が交付された。
伝統ある高遠そばの伝承、底辺拡大を狙った初の試み。伝承者、初心者の2コースに分かれ、5回にわたって高遠そばの習得を目指してきた。
伝承コースは、延し棒を2本操ることや水加減など「全体的に難しい」(同組合)そば粉1キロを使った10人分に挑戦してきた。修了した3人には認定証を交付。今後、そば打ち体験や各種イベントに講師として参加してもらう。
この日は、高遠そばの特徴の一つ、辛味大根、焼きみそ、ねぎを加えた辛つゆ作りにも挑戦した。
西高遠の岡部雅子さん(68)は「自宅で打って家族で食べたいと思って参加した。なんとか打てるようになったが、これで終わるのではく、何回も練習をしていきたい」と話していた。 -
高遠・長谷の保育園年長児が作品展
高遠町と長谷村の4保育園の年長児56人による作品展が30日、信州高遠美術館で始まった。卒園を前に、これまでの成果を発表する恒例企画。この一年間に描いた絵の中から、1人1作品を選んで飾った。2月18日まで。
運動会のタイヤひきや玉入れ競争、夏祭りの踊りといった行事、プール遊び、土手滑りなど友達と楽しんだ様子や、両親の顔を描いた作品もある。いずれも心に残った思い出をクレヨンなどで画用紙いっぱいにいきいきと表現している。
幼いときから美術館に親しんでもらいたいという狙いもあり、期間中に、各保育園の園児が訪れて鑑賞する。
入館料は一般500円、小中学生150円。午前9時縲恁゚後5時(最終入館4時半)。火曜日休館。
問い合わせは、信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。 -
国道152号高遠バイパス最終の東高遠工区680メートル着手
国道152号高遠バイパスの最終工事となる東高遠工区の安全祈願祭と起工式が30日あり、県や町職員、地権者、施工業者ら50人余が出席した。
県や高遠町が進めている高遠バイパス事業は、大型車の交通対策、観桜期の渋滞緩和などを目的に、1979(昭和54)年度に着工。全長7・6キロのうち、これまでに6・9キロが完成、供用されている。
残りの東高遠工区は、町道的場公園線から国道361号の高砂橋まで高遠城址の西側を通る延長680メートル。幅員は11メートルで、車道は2車線6・5メートル、片側歩道(2・5メートル)。およそ100台を収容する観桜期用の駐車場がある町道的場公園線から約100メートル間は、両側歩道となる。事業費約8億5千万円をかけ、08年度中の完成を目指す。
また、同工区沿道の景観を考える委員会の検討結果を反映し、建設区域に予定している橋りょうのデザインは、近くの高遠大橋との調和をとるなど「周辺の自然環境に違和感を与えない」ように配慮した計画になっている。
式で伊東義人町長は「生活、産業・観光用の道路として地域住民の待ちわびた重要な路線であり、新伊那市の新たな発展と飛躍にもつながる」とし、早期完成に期待した。 -
1団体・2個人の活動たたえる
高遠町農業委員会と高遠町はこのほど、05年度農業功績者表彰式を高遠さくらホテルで開き、1団体2個人を表彰した。
功績者は、遊休荒廃農地に牛を放牧して農地再生に取り組む藤沢荒町のあすなろ会、町農業委員を長年務める東高遠の廣瀬昭典さん、町農業委員会会長を2期務めた三義の春日建郎さん。
農政講演会もあり、「将来の地域農業を支える担い手づくり縲恟W落営農へ準備する力と対応する力縲怐vをテーマにパネルディスカッションをした。
07年産から導入される、認定農業者や集落営農組織などの担い手を対象とした国の新経営安定対策についての概要を基に、農業者ら約60人が意見を交わして、今後の農業展開の方向性を探った。
小池政一会長は「農業が大きく変わろうとしている時期だけに、互いに考え、町の方向付けをしていかなければならない」と話していた。 -
全国藩校サミット5月下旬に高遠町で開催
高遠藩の藩校「進徳館」があった高遠町で5月27、28日、第5回「全国藩校サミット」がある。新市誕生後のため、伊那市・長谷村も加わった実行委員会が26日発足し、進徳館の教育精神の継承、発展を目的に町で定めた「進徳館の日」を開催日に決め、内容を検討した。
藩校サミットは全国の藩主末裔や藩校関係者らが集い、これまでに「湯島聖堂」(東京都)や、会津藩の「日新館」(福島県)などで開催されてきた。
進徳館精神を現在の教育に生かす町では、「進徳館精神を今に、未来に」をテーマに、信州大学の笹本正治教授らの講演、パネルディスカッション、実学を重視した進徳館教育を実践する地元の中・高校の生徒による学習発表などを予定。2日目は進徳館や高遠藩のゆかりの地を巡って研修する。一般参加者も含め約400人を見込んでいる。
実行委員長の伊東義人高遠町長は「藩校サミットを成功させ、進徳館の日をさらに発展させていきたい」と述べ、協力を求めた。 -
4月「学校改革推進調整委員会」発足へ
高遠町、長谷村、高遠高校同窓会でつくる振興会は26日夕、「高遠高校の将来を考える会」を同校で開き、学校評議員やPTAを交えて、学校側と同校の現状課題を探り、魅力ある学校づくりについて意見を交わした。
「高校の再編の時期」ととらえ、「地域に根ざし、信頼される高校」(振興会)を目指しての初会合。事前にあった同校の現状と将来像への意見を求めるアンケート結果に基づき、主に挙がった意見に沿って、振興会の3団体、学校評議員、PTAの5分散会で議論した。
議題は▽進学実績と強化▽コース制の充実▽風紀・校風の改善▽進徳館・高遠の学・地元力・中高連携の取り入れ▽その他(校名変更など)竏秩B
分散会で、卒業後の進路に対し、「生徒や保護者が目的意識に欠けている」と指摘する意見があった。95年度に導入した大きな特色といえるコース制について、時代のニーズに合わせた専門分野の取り入れなど、見直しに対して意見が集中。通学条件の悪さや交通費負担の軽減を求める意見もあり、巡回バスの導入案など行政側への要望も多かった。
全体を通して、振興会長の伊東義人高遠町長は「互いに協力し合って課題を解決していきたい」と述べた。
同校は4月に「学校改革推進調整委員会」を立ち上げ、意見を基に将来の構想を打ち出していく考え。 -
世界を体験 自分を高めて
高遠高校進学コースの女子生徒2人がオーストラリアのシドニーに28日から15日間の日程で短期語学留学する。26日、同校振興会会長の伊東義人高遠町長を訪ね、出発のあいさつをした。
語学留学は、町と長谷村、同窓会でつくる振興会の事業で6年目。1、2年生を対象に、ホームステイをしながら現地の英語学校で学ぶ。渡航・研修費用のほぼ半額を補助する。
1年の中山由貴さん(16)=長谷村非持=は「英語を使う職業に就きたいと考えている。これまで学んできた英語の実力を試してみたい」と抱負。2年の佐藤友希子さん(17)=宮田村町二区=は「現地の人との触れ合いを大切にし、異文化も学んで自分の考えを大きくしたい」と熱意を伝えた。
伊東町長は、地元の紹介用に町の英語版パンフレットや高遠城址公園の絵はがきなどを渡し、「友好を深めて、悔いのない研修にしてほしい」と研修の成果に期待した。 -
農村女性きらめきコンクールで「土の会」が優秀賞
高遠町の3小中学校に地元産の野菜を提供している農家主婦でつくる「土の会」(湯沢正子代表、7人)が、県農業協同組合の05年度農村女性きらめきコンクールの地域活動の部で優秀賞を受賞し、26日、伊東義人町長が伝達した。
土の会は、農業改良普及センターが主催する農村婦人学校の受講生有志15人で91年に発足。当時の北原三平町長からの依頼にこたえ、翌年から給食センターに届けている。
現在、ジャガイモや玉ネギ、大根など17品目を提供しており、給食で使用している野菜の全体供給量(1週間分)の35・6%を占めている。
伊東町長はあいさつで、新鮮で安全な野菜の提供に感謝。高齢などを理由とした会員の減少を受けて、後継者の育成にも期待した。
湯沢代表は「これからも土を愛し、子どもたちにおいしい野菜を送っていきたい」と述べた。 -
シルバー人材センター会員調理通して食生活&健康管理学ぶ
伊那広域シルバー人材センターの高遠・長谷地区会員を対象とした健康教室が24日、高遠町の保健センターであった。約40人が参加し、調理実習と講演会で健康管理について学んだ。
調理実習は、高齢者の食事介助要請に対応する狙いもある。高血圧予防に減塩するなど「栄養バランスを考え、身近にある材料で」をコンセプトに、「豆腐バーグのきのこあんかけ」「いもだんご汁」など3品に挑戦した。
調理することが少ないという男性会員たちは、栄養士や女性会員らからアドバイスを受けながら、慣れない手つきで野菜を切ったりした。完成した料理を前に「よくできたと思うよ」と出来栄えに満足していた。
西高遠の男性会員(74)は「普段は料理をしないから慣れないことで難しかったが、これまで以上に健康を考えるいい機会になった」と話していた。
実習後は、長谷村国保美和診療所の清水正之副所長の講演に耳を傾けた。 -
かるた・百人一首「はい」素早い攻防
高遠町の高遠北小学校で24日、恒例かるた・百人一首大会があり、全校児童が楽しんだ。
日本の伝統文化に親しもうと、国語の授業の一環。低学年がかるた、高学年が百人一首に挑み、学年関係なく4人ずつで競った。
年明けから授業を通してかるたや百人一首をしてきた児童たちは、「句がほとんど頭の中に入っている」(担当教諭)。低・高学年いずれも、児童たちは体を前に乗り出し、札をにらみつけては、句が読まれた直後に「はい」と大きな声で素早く取り合った。
何枚とれたか児童一人ひとりに記録賞が渡され、各自が前年の記録を参考に自己評価。2年の女子児童(8)は「いっぱい取れたよ」と喜んでいた。 -
「六角観音供養塔」高遠町宝に
高遠町教育委員会は、西高遠諸町の相頓寺跡に残る江戸時代の石造物「六角観音供養塔」を町宝に指定した。
供養塔(高さ2・45メートル、幅70センチ)は、1747年に水上村(現・高遠町藤沢水上)の石工・九兵衛門が製作したことが分かる銘が刻まれている。町には2500体余の石造物があるなかで、石工の名が彫られたものは珍しいという。
難しいとされる六角型の面には観音菩薩(ぼさつ)の名が均整に彫られ、台座には卍字、その下に「緒人皆等得解脱」の文字などが記されており、技術が高く評価されているという。
昨年12月の町文化財保護委員会で、文化財にふさわしいとして意見がまとまり、町教委に申請。23日にあった町教委定例会で町宝への指定を決めた。 -
新市誕生・権兵衛トンネル開通 パネル展示で情報提供
権兵衛トンネル開通と高遠町・長谷村との合併を控え、伊那市は24日、市役所1階市民ホールにガイドマップなどのパネルを展示した。情報提供の一環で「大きな変化」を市民に広報している。
パネルは、写真家津野祐次さんの「朝の仙丈ケ岳」を含む5枚。新市誕生までの経緯、新市の地図上に公共施設などを記したガイドマップ、新市まちづくりの基本方針、住所表示変更に伴う手続きなどをまとめた。また、諏訪湖縲恍・テ川の木曽路・伊那路のドライブマップもある。大きさは、およそ縦1・5メートル、横1メートル。
市は「合併まで70日を切った。当分の間、展示して、より気運を盛り上げたい」と話している。 -
高遠国立少年自然の家でふれあいフェスティバル
国立信州高遠少年自然の家で22日、「冬の高遠ふれあいフェスティバル」があり、200人を超える家族連れなどが、スノーシューやそば打ちなどを楽しんだ。
体験などを通して子どもの健全育成を支援する活動を助成する「子どもゆめ基金」の採択事業で、今年初めての試み。そりすべり、歩くスキーなど、雪を生かした活動に加え、もちつき、そば打ち、木工や籐(とう)細工などの創作イベントを多数準備。県内を中心に、県外からも申し込みがあり、定員を超える人が集まった。
参加者は、それぞれ好きなイベントに参加。今季から国少で取り組み始めた「スノーシュー」は、昔、雪の中を歩く時に使った「かんじき」の海外版で、雪の中の自然観察などに役立つため、近年注目を集めている。この日は、約50人がスノーシューを体験。ある親子は、雪の下にある長い霜柱を発見し「すごい」と驚き、冬の自然を楽しんでいた。 -
3年間の集大成 個性あふれて
高遠高校芸術コースの美術、書道を専攻する3年生の卒業制作展が29日まで、信州高遠美術館で開かれている。
美術専攻の生徒は個々で自由にテーマを決め、昨年8月から製作してきたた油絵13点を出展。思い出の詰まった学び舎や友人を描いた作品が多い。学校入口の階段を描いた作品は「この先、壁に突き当たったときにジャンプできるステップになれば」との願いを込めている。
青い海とイルカとのグラデーションにこだわり、平和を表現したり、それぞれ個性あふれる作品がそろった。
書道専攻の作品は6点。「辞書で調べるのに苦労した」という篆(てん)書の「千字文」の力作に加え、これまで学んできた中で得意とする書体で書いた作品などを飾り、3年間の集大成として堂々と発表している。
美術担当の北原勝史教諭は「生徒それぞれ個性が表現できている作品ばかり。生徒が作品に込めた思いが伝われば」と話している。
入館料は一般500円、小中学生150円。午前9時から午後5時まで。問い合わせは、信州高遠美術館(TEL94・3666)へ。