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【記者室】参院選 陣笠議員はもう結構
参院選は今日投開票。焦点は与党が過半数割れするかどうかだが、有権者の関心は報道で伝えられるほど高まってはいないようだ。一因として市町村の首長、議員などの選挙に比べ、候補者本人の考えや主張が見えにくいことが考えられる▼訴えを聞いていても所属政党の政策ばかりで、聞き覚えのある党首の話と何ら変わりがない。党の方針にもの申すような骨のある候補はとんと見かけないが、郵政民営化で造反者が除名などの厳しい処分を受けるのを目の当たりにしては無理もないか▼当選するだけが目的の陣笠議員はもう結構。もっとどっしりとした存在感のある人物が現れてくれないものか。相手政党の揚げ足取りよりも、高い理想と信念を語る本物の政治家が。(白鳥文男)
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中アで女性転落、絶望か
28日午前10時50分ごろ、中央アルプス檜尾岳の南西、「梯子(はしご)ダル」西側の太田切川の谷で沢登りをしていた9人パーティーのうちの女性1人が誤って川に転落した。女性は急流の深みに沈んだままの状態で、生存は絶望とみられる。
仲間が救助しようとしたが助け出せず、携帯電話も通じなかったことから、仲間が下山して警察に通報した。警察などが救助に向かっている。 -
駒ケ根建設業組合がボランティア清掃
日ごろ世話になっている地域に恩返しをしようと駒ケ根建設業組合(佐々木正博組合長)は27日、駒ケ根市の田沢川と国道153号線伊南バイパス沿線の歩道の草刈りやごみ拾いなどのボランティア清掃作業を行った。毎年この時期に行っている作業で、今年で5回目。
建設業のほか水道、設備、測量、設計などの企業45社から約60人が参加し、強烈な日差しが照りつける中で、歩道に生えた草を黙々とむしったり、草刈り機のエンジン音を響かせながら河原や土手に長く伸びた草を刈ったりした=写真。伊那建設事務所と駒ケ根市の職員も数人参加したほか、国道沿いにある一部企業なども作業に協力した。
作業に先立って佐々木組合長は「非常に暑いので、けがと熱中症には十分気をつけて作業を」と呼び掛けた。 -
駒ケ根市家族経営協定調印式
駒ケ根市の農業従事者らでつくる家族経営協定友の会「ゆずり葉の会」は26日、新たに協定を結ぶ1家族(福沢一郎さん・千恵子さん夫妻=下平)の調印式を市役所で開いた。一郎さんは都合で出席できなかったが、千恵子さんが協定書に調印した=写真。調印を終えた千恵子さんは約20人の会員を前に「協定のことは以前から聞いて知っていた。勧められて調印したが、まだ歩き出したばかり。よろしくお願いします」と述べて大きな拍手を受けた。福沢さん方では約30品種のカーネーションを50アールのハウスで栽培し、年間40万本を出荷している。同会の会員はこれで33世帯。協定を結んだ世帯数は県下で2101、上伊那では227(3月末現在)。
家族経営協定は、農業の後継者不足に歯止めをかけ、農業への取り組み意欲の増進を図るなどの理由により、労働報酬、休日などについて家族内で結ぶ協定。 -
天竜川護岸改修促進期成同盟会総会
天竜川(大久保地区縲恆セ田切川)護岸改修促進期成同盟会(会長・中原正純駒ケ根市長)は26日、07年度総会を駒ケ根市の駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。会員ら約30人が出席し、護岸改修と大久保橋改良の早期着手を国、県に要望していくなどの07年度事業計画・予算案を承認した。任期満了に伴う役員改選が行われ、正副会長、監事とも再任された。
中原会長は「天竜川は過去洪水で大きな被害をもたらしてきた。年々整備はされているが、まだ10カ所以上の改修が必要。大久保橋も老朽化が進んでることから、一刻も早い架け替えを要望したい」と述べた。 -
駒ケ根市全国大会出場激励会
第37回全国高校ギター・マンドリンフェスティバル(7月28、29日、大阪府)と全国高校総合体育大会(7縲・月、佐賀県)の3競技に出場する選手の激励会が25日夕、駒ケ根市保健センターで開かれた。出場者はそれぞれ「本番でも練習通り良い演奏をしたい」、「頑張って強豪を倒したい」、「一つでも多く勝ちたい」などと力強く決意を語った。中原稲雄教育長は「日ごろの精進の結果の全国大会出場。調子を整えて準備し、良い成績を挙げられるよう頑張って」と激励した。
出場者は次の皆さん。
◆第37回全国高校ギター・マンドリンフェスティバル(7月28、29日、大阪府)▼赤穂高校器楽部=早川美由紀(顧問・指揮)小鍛冶美穂(3年・マンドリン)飯塚彩(2年・同)▼伊那弥生ケ丘高校器楽部=唐沢侑希(3年・マンドセロ)堺沢彩(3年・マンドリン)坂本典子(3年・コントラバス)和田祐樹(2年・ギター)
◆全国高校総合体育大会ソフトボール(7月28日縲・月1日、佐賀県)▼伊那弥生ケ丘高校男子ソフトボール部=村上一(3年)小出大志(3年)下島健(3年)◆同バレーボール(8月3縲・日、佐賀県)▼東海大学付属第三高校女子バレーボール部=戸枝陽香(3年)◆同新体操(8月3縲・日、佐賀県)▼伊那西高校新体操部=笠原基衣(1年) -
駒ケ根市国保運営協議会
駒ケ根市国民健康保険運営協議会は26日、07年度第1回の会議を市保健センターで開いた。委員など約20人が出席し、国民健康保険特別会計の06年度決算見込みと07年度予算などについて市担当者から説明を受けた。
06年度決算見込みは歳入25億9580万円(対前年度比7・03%増)に対し歳出25億4290万円(同5・01%増)で5290万円の黒字。この結果、国保事業基金の取り崩しはせず、年度末の基金残高は2億1100万円となる。07年度予算は歳入・歳出とも27億600万円で前年比14・62%増。
任期満了に伴う委員改選後、初の会議であり、委員に委嘱書が手渡された=写真。任期は07年7月1日縲・9年6月30日の2年間。会長には前任期に引き続き堀千代美さんが選出された。
委員は次の皆さん。
▼会長=堀千代美▼委員=那須裕、気賀沢たつ子、中谷均、横田克彦、高仲成人、小町谷紀幸、中山清志、寺沢昇、山田功、奥村誠二 -
駒ケ根ライオンズクラブ新体制発足
駒ケ根ライオンズクラブは26日、井口美義新会長の下で7月に発足した07年度の新体制を発表した。会長スローガンは「友愛深めて 社会のために」。井口会長は「地域との親交を通じて友愛を深めながら、さまざまな奉仕活動に積極的に取り組みたい」と抱負を語った。07年度の重点事業は、スポーツ少年団の子どもたちを中心とした公共・福祉施設などの環境クリーン事業(9月2日、市内6カ所)、介護・高齢者福祉事業援助を目的としたチャリティー映画会(11月16日、市文化会館)の開催など。このほか献血や青少年育成事業などの奉仕活動に取り組んでいく。
今年度から、会員の人数と質の確保のため、一定以上の年齢、経験のある会員を終身会員とする制度を新たに導入した。初年度登録の終身会員は6人。
主な役員は次の皆さん。
▽会長=井口美義▽前会長=服部信彦▽第1副会長=浦野英喜▽第2副会長=下島利満▽第3副会長=吉沢正敏▽幹事=諏訪徳行▽会計=奥田憲一▽Lテーマー=下村明▽テールツイスター=小池強▽副幹事=下沢正一▽副会計=平沢玲子▽副Lテーマー=小田切さち子▽副テールツイスター=松井良介 -
東伊那小児童会夏祭り
駒ケ根市の東伊那小学校(小川清美校長)児童会は24日、児童会夏祭りを開いた。全校児童が縦割りの8グループに分かれ、児童会の各委員会が趣向を凝らして用意したアトラクションやゲームなどを楽しんだ。
校内の各教室や体育館などにはタワー崩しゲーム、楽器当てクイズ、ボール投げなど、7つのコーナーが設けられ、児童らがグループごとに会場を回ってはそれぞれのゲームに挑戦した。体育館でのボール拾いゲームは、アイマスクで目隠しした児童がパートナーの指示で動き、床に散らばっているボールを拾い集めてその数を競うもの。児童らは床に四つんばいになり「右」、「真っ直ぐ」などの声に従って懸命にボールを探し回っていた=写真。中には夢中になるあまり、壁に頭をぶつけて笑い合う児童も見られた。
高学年児童が1年生など低学年の児童を助けたり励ましたりしながら楽しくゲームに取り組む微笑ましい姿が校内のあちこちで見られた。 -
夏の交通安全運動交通指導所
夏の全国交通安全やまびこ運動(25縲・1日)初日の25日、伊那地方事務所と伊南交通安全協会駒ケ根支会、県自動車店協会、駒ケ根署は駒ケ根市内の中央道駒ケ根IC(インターチェンジ)の出入り口に交通指導所を設け、安協役員など約60人が出てドライバーらにチラシやティッシュペーパーなどを手渡しながら安全運転を呼び掛けた=写真。安協役員らは「交通安全運動実施中」「飲酒運転禁止」などと書かれたのぼり旗を立て、ICを通過するドライバーに事故防止をアピールしていた。
同日早朝にも市内北割一区の県道駒ケ岳公園線と広域農道の北原交差点で人波作戦を実施。安協役員など約110人が出て通勤途中のドライバーらに交通安全を訴えた。
運動のスローガンは「信濃路はルールとマナーの走る道」、重点は▽高齢者の交通事故防止▽後部座席を含めたシートベルト・チャイルドシート着用の徹底▽飲酒運転の根絶竏秩B -
駒ケ根市内の5小学校終業式
駒ケ根市内の5小学校で25日、1学期の終業式がそれぞれ行われた。子どもたちが待ちに待った長い夏休み竏秩B始まりは一斉だが終わりは赤穂、赤穂東は8月20日まで、赤穂南、中沢、東伊那は21日までとなっている。
赤穂南小学校(下平達朗校長)では全校児童を前に3、6年生が学習の成果などを発表した。6年生は全児童が下級生を取り囲むように大きく輪をつくり、就学旅行の思い出をこめた絵を披露。ディズニーランド、東京タワー、雷門など、印象的な場所を描いた絵を一人ずつ掲げて見せた=写真。3年生は1学期に初めて習ったというリコーダーの演奏を披露。『さくら笛』と『ソロサンマ』の2曲を立派に演奏した。下平校長は「1学期はみんなそれぞれ頑張った。夏休みは火遊びをしない、けがをしない、うそをつかない竏窒フ3つの約束を守って良い休みにしてください。8月22日の2学期の始業式には元気に会いましょう」と呼び掛けた。 -
玉屋書店が学校などに図書寄贈
駒ケ根市の玉屋書店(森隆社長)は同市内の7小・中学校すべてと4カ所の子ども交流センターに新品の図書など約210冊を寄贈した。25日、森社長が市役所教育長室を訪れ、中原稲雄教育長に目録を手渡した=写真。森社長は「在庫として毎年少しずつたまってきた本。眠らせておくより、学校などで有効に使ってもらえればうれしい。寄贈は初めてだが、数年してたまったらまた寄贈したい」と話した。中原教育長は「貢献に感謝する。趣旨を十分に受け止め、大事に使わせていただく」と礼を述べた。
寄贈したのは小・中学校に対し住宅地図計7冊と、子ども交流センターに対し児童書、学習書など計204冊。小・中学校にはさらに数百冊を寄贈する予定で、現在各学校が希望の図書を選定している。 -
【「信濃鶴」長生社専務、杜氏 北原岳志さん】
06年度製造の新酒を対象にした全国新酒鑑評会で「純米大吟醸信濃鶴」が金賞に輝いた。純米酒が金賞を受賞するのは極めて珍しい。信濃鶴は過去、少量の醸造用アルコールを添加した吟醸酒で6年連続金賞受賞の記録を持っているが、02年に「純米酒しか造らない」と宣言して以降では初の受賞だ。この間の道のりは決して平坦ではなかった。
◇ ◇
「長男だからいずれは蔵を継ぐことになるだろうと思ってはいたが、まさか杜氏(とうじ)として酒を造ることになるとは考えもしなかった」
杜氏とは職人を監督、指揮する親方で、酒造りの総責任者だ。
大学は工学部に進学し、ものづくりの基本となる技術、品質管理などのほか、経営学も習得。90年に家業に入り、酒造にかかわるすべての仕事を覚えた。
数年後、長く働いてきた杜氏が体の具合を悪くした。後任の杜氏を探したが適当な人が見つからないまま月日が過ぎ、いよいよ翌年はもう働けない竏窒ニいう状況に追い込まれた。杜氏がいなければ酒は造れない。
「誰もいないのなら自分がやるしかない。だが、それまで8年間やってきたとはいえ、教えられてやるのと自ら先頭に立ってやるのとは全然別。必死だった」
苦労しながら杜氏として数年の経験を積むうち、自らの酒造りに疑問がわいてきた。
「日本酒の消費はずっと前から右肩下がりを続けている。消費者に受け入れられないのは単純にまずいからだ。それなら思い切って日本酒本来の原点の姿に戻ろう」と、醸造用アルコールを添加しない純米酒だけを造っていくことを決断した。純米酒だけの蔵は全国で十数軒しかない。父である社長を説得し、運命の大転換に乗り出した。
純米酒は「コクはあるが重い」というのが定評だ。案の定、当初は評判が悪く、売り上げも落ちた。鑑評会の金賞連続受賞もぱったりと途絶えた。しかしぐっとこらえて、コクを残しつつキレを出そうと、さまざまな試行錯誤を重ねて課題を一つ一つ克服。そして今年、5年間にわたる挑戦がようやく実を結んだ。
「やっと光が見えたような気がする。思った方向に向いているかな、って。味を評価されたこともうれしいが、純米だけに絞ったことで蔵として一本筋が通ったことが大きい」
◇ ◇
理想の酒は「香り高く、米の味わいがある程度出ていて、かつキレがいい」と言う。
「昔は抜きん出た酒を造りたい、東京で売れるような酒を造りたい、などと考えていた。今はね、結局自分の好きな酒を造ればいいんじゃないかと思うようになった」
酒は生き物だ。まったく同じに仕込んだつもりでも同じ酒にはならない。
「酒造りで、こうすればこうなる竏窒ニ確信が持てるのはせいぜい1年に1つ。長い道のりだが、地道な実験を繰り返しながら理想の酒を追い求めていきたい」
( 白鳥文男) -
水辺の競演ハス、スイレン:
夏の水辺を彩るハス、スイレン、炎暑の中の一服の清涼剤として人々に親しまれている。エジプトの神々の王、オリシスに捧げられた聖なる花、ハス。釈迦誕生の時、五色のハスの花びらが降り注いだと言われ、泥水から清らかな花を咲かせることから、中国では「君子」として称賛される。スイレンは太陽に恋した乙女が、両親に反対され、湖に身を投げ、その乙女の魂がスイレンになったという悲しい伝説がある。かつて湖沼で普通に見られたコウホネ、「崇高」「美しい人格」という花言葉を持つ、古刹でひっそりと金色の花を咲かせている。今回は涼を呼ぶ、各地のウォーターガーデンを紹介する(大口国江)
##(中見出し)
ピンクと白のハス、色とりどりのスイレンも見ごろ、飯島町赤坂の小山重美さん
飯島町赤坂のふれあい農道沿いの休耕田でピンクと白のハス、黄色やピンクのスイレンが見ごろを迎えている。
近くの農業、小山重美さんが4年前に、15アールの田にハスは白2株、ピンクの八重5株、スイレンはピンクの濃淡、黄色をそれぞれを1、2株植えたところ、田1面に繁殖した。スイレンは6月20日ころから、ハスは7月初めから次々と開花し、今が見ごろ、来月中旬まで楽しめる。
小山さんは「ハスは清浄無垢、仏様の花で尊い」。妻の金子さんは「スイレンは花の形も整い、小さくてかわいい」と話している。
道路沿いとあって、関心が高く、「これも植えておいたら」と、ガマやマコモダケも持ち込まれ、田んぼの隅に植えられた。中にはフナやコイを放流する人もあり、魚を狙ってシラサギも来るなど、田の中はにぎやかとか。
##(中見出し)
神秘的な花、貴公子の風情が魅力、伊那市山寺、茅原英男さん
JR伊那北駅北の線路沿いに茅原さんのハス田はある。「こんな町中にハスが咲いている」と、大抵の人は驚く。
98年から知人に分けてもらったり、種苗会社から苗を取り寄せ、白やピンクなど8・2アールで栽培している。
今、咲いているのはつぼみの先端はピンクで、開くと真っ白になる白ハス。続いて、ピンクの花も咲き出す。
大型で花弁は20枚前後の花は、夜明け前から咲き始め、日の出には満開、ほのかに甘い香りが漂い、午後には閉じ始める。これを3日間繰り返し、3日目の午後から散り始める。
「崇高な雰囲気、けがれのない花の美しさ、田んぼ1面に漂うほのかな香り、梅雨のうっとうしさを忘れる」と魅力を。もう1つの魅力はハス田に集まる、メダカやタニシ、カエルなど。「ハスの葉の上でカエルがひなたぼっこをしている。とてもかわいい」と笑顔を向ける。
##(写真)
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##(中見出し)
ハス、スイレン、コウホネ、水辺の3重奏、駒ケ根市東伊那の下島安正さん
駒ケ根市東伊那の竜東線から田んぼ1枚隔てた下島さんの休耕田では、ハスやスイレン、コウホネが水辺の3重奏を奏で、涼を呼んでいる。
3・5アールに植えられたハスは、濃いピンクで弁数が90枚前後となる八重茶わんハス、つぼみの先端がピンクで、開くと白くなる白ハスの2種類。無数の花を8月下旬まで咲き続ける。
3アールのスイレンの池には白と黄色、ピンクのスイレンのほか、黄色のコウホネが水面を彩る。スイレンは6月から咲き始めた。
##(中見出し)
名園にひっそりと咲くコウホネ、スイレン、駒ケ根市光前寺
駒ケ根市の古刹・光前寺(吉沢道人住職)の本坊客殿奥の庭園は築山泉水庭で、前面に池があり、四季折々の水辺の景色を創っている。
初夏と晩秋には濃紫のカキツバタが池を彩り、今は金色のコウホネ、まもなくスイレンも咲く。池の周りにはギボウシが群生し、水色の涼しげな花を多数咲かせている。
池1面でなく、ぽつりぽつりと浮葉を漂わせ、真鯉、緋鯉がわずかに水面を揺らす。ここだけ、時はゆっくりと流れる。
庭園を望みながら、お茶と菓子の接待を受ける、まさに至福のひととき。
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夏本番、中央アルプス千畳敷にぎわう
梅雨明けまじか、都会の喧騒(けんそう)と暑さを逃れて、標高2600メートルの大自然に涼を求める人々で千畳敷カールは本格的夏山シーズンを迎えにぎわっている。団体や家族連れなどが、雪渓を長蛇の列を作って、慎重に歩き、ハイマツに見え隠れしながら、カールを登っていく。
今年は梅雨明けが遅れ、カールには残雪が残り、雪の下からようやく芽ぶき、花たちは先を争って咲き始めた。
日当たりの良い草原では、シナノキンバイやミヤマキンポウゲが黄色のじゅうたんを広げ、シオガマ、ミヤマクロユリ、コイワカガミ、ゴゼンタチバナなどのほか、カールのシンボル、コバイケイソウは大群落とまではいかないまでも、多くの花が見られる。
りょう線では既に中ア特産種のコマウスユキソウ、ハハコヨモギ、植栽のコマクサが短い夏をおう歌している。
千畳敷ホテルの小林正樹総支配人によると、カールの高山植物の開花は1週間ほど遅れているが、梅雨明けともなれば、雪解けは一気に進み、早春から秋の花までが一度にカールを彩るとか。
梅雨の晴れ間となった24日、今夏1番の入りこみで1500人余が訪れ、バスやロープウエーは定期のほか、臨時便で対応した。 -
ネパール・ポカラ市母子保健推進プロジェクト支援計画発表
栄養不良や感染症などのため、乳幼児死亡率が千人当たり64人(日本1・8人、2001年)、妊産婦死亡率が10万出生当たり539人(日本6・3人、同)と世界的にも高い水準にあるネパールに支援の手を差し伸べよう竏秩B駒ケ根市民らでつくる「ネパール交流市民の会」の塩原順四郎会長は23日夜に駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた同会の第9回総会で「ネパール・ポカラ市母子保健推進プロジェクト支援計画」の素案を発表し、理解と協力を求めた=写真。
計画によると、乳幼児と妊産婦の死亡率を改善するため▽超音波診断装置などの医療機器やジープ型救急車の現地調達に対する支援▽ポカラ市の医師、看護師などの研修受け入れ▽ポカラ市母子保健センター設置に協力竏窒ネどを行う。「竏柱ャ市民の会」は研究、検討を重ねた上で、ポカラ市との調整が整い次第、支援事業に着手したい考え。計画の決定を待って基金を設立し、市民からの寄付を募って支援の財源としていく。 -
「駒ケ根地域自立支援施設」地元説明会
駒ケ根市の特別養護老人ホーム・伊南福祉会「観成園」が昨年移転したのに伴い、空いた建物に児童発達支援施設「つくし園」、市地域活動支援センター(旧福祉共同作業所)「伊南桜木園」などを移転させて「駒ケ根地域自立支援施設」(仮称)として利用する計画について駒ケ根市は23日夜、建物のある上穂町区の住民を対象にした説明会を同区内の三和森クラブで開いた。住民約30人が集まり、市担当者の説明を聞いた。旧観成園に隣接していた旧看護専門学校校舎の解体に伴い、建物内に設置していた市文化センター分館と市立図書館・博物館収蔵庫、小中学校中間教室としての機能も併せて同施設内に移転する。
担当者らは代わる代わる施設の目的や現状などについて説明し、理解と協力を求めた。席上、いくつかの質問が出たものの、住民らは受け入れについておおむね好意的な反応を見せていた。
つくし園などを運営する市教育委員会によると、10月から内部改修工事を始め、年度内の完成を目指したい考え。 -
「こまがね子育て10か条」策定を市長に報告
市民の子育てのよりどころにしてもらおうと検討を重ねてきた「こまがね子育て10か条」の策定が終了したとして子育て10か条策定会議(春日俊也座長)の委員らは24日、市役所を訪れ、中原正純市長に報告した=写真。春日座長は「真剣で活発な議論を重ねてきた。それだけにまとめるのに苦労したが、最後には納得いくものができた」と笑顔で話した。中原市長は「願いを込めた一条一条から熱い思いが伝わってくるようだ。市議会に相談した上で8月初めにも制定し、市民に周知して子育ての合言葉にしたい。今後の市政の大きな柱として生かしていく」と述べた。
こまがね子育て10か条は次の通り。
一、アルプスに 響くあいさつ 心が通う
一、早寝 早起き 家族で愛の朝ごはん
一、「ありがとう」「ごめんなさい」言葉で伝える 素直な気持ち
一、ほめてしかって抱きしめて 目を見てうなずき 最後まで
一、家事・育児 家族みんなで協力を できることからお手伝い
一、メディア漬けに御用心 テレビやゲームは時間を決めて
一、外遊び 群れ遊び 自然に身につく がまんやルール
一、顔出せば 広がる人の輪 ご近所づきあい
一、生まれ出た一つの命 大切に
一、(わが家の一条を家族で決めましょう) -
小学生に防犯チラシ配布
夏休みを前に児童らの防犯意識を向上を図ろうと伊南防犯連合会の防犯女性部ホワイトエンジェルス隊、少年友の会、防犯指導員らと駒ケ根署は24日朝、駒ケ根市の赤穂東小学校前で、登校して来る児童らに防犯チラシを配布し、万引きの禁止や交通ルールの遵守を訴えた=写真。開放感から気の緩みやすい夏休みに向けて児童の気持ちを引き締めるとともに、防犯連合会のボランティアらの顔を児童に覚えてもらおうという狙い。
チラシは低学年用と高学年用の2種類が用意されたが、いずれも「万引きはドロボウ。絶対ダメ!」、「手を上げてしっかり見よう右左」などと書かれ、犯罪や事故に注意するよう呼び掛けている。 -
「第27回上伊那地区交歓会
駒ケ根市の駒ケ根文化館で22日、琴伝流大正琴指導者会「虹彩」による「第27回上伊那地区交歓会」があった。約50グループ・教室が出演し、大正琴を通じて、交流を深め、交歓の輪が広がった。
長井幸子教室と平沢緑教室の演奏に合わせ、全員で上伊那交歓会「虹彩の歌」を歌ってスタート。各グループは「二輪草」「旅愁」カチューシャの歌」「泉のほとり」「憧れのハワイ航路」など懐かしい演歌、唱歌などを披露。日本情緒あふれる音色で、大正琴の魅力を伝えた。
また、ソプラノやアルト、テナー、ベースなどバランスのよい見事なアンサンブルで、日ごろの練習の成果を発揮、会場から大きな拍手が送られた。
途中表彰式があり、指導者10年継続者4人、門下生20年継続者11人、80歳以上の門下生8人の精進をたたえ表彰した。 -
紅がく庭園をピンクに染め
駒ケ根市の古刹光前寺では数10種類のアジサイが境内を彩っている。
山アジサイ系(ガクアジサイ)が中心で、がく(装飾花)が白からピンクに変わる「紅がく」「清澄沢」。真紅になる「紅」。がくが濃紫の「黒姫」など多彩。
日当たりのよい駐車場前に植えられた紅がくは今が見ごろ、辺りをピンクに染めている。
また、鐘楼の周辺には数百株のアジサイを植え、あじさいの小道を作っている。
吉沢道人住職は「アジサイは桜の木の下でもよく咲いてくれる。寺の雰囲気に合うガクアジサイを中心に集め、挿し木で増やしている」と話している。 -
わが家のセーフティーリーダー委嘱式
子どもたちの防犯意識を高めようと駒ケ根警察署と伊南防犯連合会は23日、駒ケ根市の赤穂東小学校(太田寿久校長)の6年生85人に対し「わが家のセーフティーリーダー」のリーダー証を交付した。同署の山本修作署長らが小学校を訪れ、代表の児童6人の首にリーダー証を掛けて、防犯用のボールペンとメモ用紙のセットを手渡した=写真。山本署長は「家の窓やドアの鍵をかけることなどを家族の先頭に立ってやってほしい。学校への行き帰りにも低学年を危険から守ってやってください」と呼び掛けた。
不審者に対する護身術訓練も行われ、2人組になった児童らは腕をつかまれた時の対応などについて署員の実演を見ながら繰り返し訓練していた。
24日には赤穂小の6年生132人にもリーダー証が交付される。
リーダー証には「友達や家族に安全を広めるリーダーとしての任務」として▽元気良くはっきりとあいさつする▽決められたルールを守る▽みんなの手本になる行動をとる竏窒ネどが掲げられている。 -
【記者室】同じ高校生だというのに…
横浜市にある私立高校の1年生が駒ケ根市を訪れ、当地の美術館で絵画のワークショップを受けた。都会の高校生はさぞや洗練されているかと思いきや、行ってみて驚いた▼講義を受ける50人以上の生徒のうち、3分の1もが机に突っ伏して傍若無人に寝こけているのだ。初対面の講師に対する敬意も緊張感もありはしない。まったくあきれ果てた無神経さだ。引率の教員も何も言わない▼奇しくも同じ日、夏の高校野球の取材にも行ったが、こちらはまるで別世界。どの選手も全身全霊で投げ、打ち、走り、声をからして叫んでいた竏秩B同じ高校生の同じ一日だというのに、この生きざまの落差は一体何だ。寝込んでいる生徒をたたき起こして考えさせなければならない。(白鳥文男)
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駒ケ岳の遭難者救助
21日午後3時半ごろに中央アルプス駒ケ岳で滑落、負傷し、駒ケ根署に携帯電話で救助を求めていた大阪府大東市の自営業国谷忠男さん(65)は一夜明けた22日午前9時33分、宮田村黒川渓谷の黒川林道を下山中のところを、要請を受けて捜索に当たっていた中ア遭難対策協議会の救助隊に発見され、救助された。国谷さんは肋骨や左手甲の骨折などの重傷。同行していた女性にけがはなかった。
調べによると国谷さんらは21日午前9時ごろ、日帰りの予定で駒ケ岳に入山。馬ノ背を下山中の午後3時半ごろ、7合目途中の夫婦滝付近で濡れた岩に足を滑らせて約10メートル滑落した。 -
駒ケ根天竜川河川愛護連絡会が美化活動
駒ケ根市内の天竜川と支流河川などに関係する団体でつくる(会長・原寛恒副市長)は21日朝、天竜川と田沢川の美化活動を行った。19団体の会員らと市職員など約130人が参加し、河原や土手に落ちているごみなどを拾ったほか、アレチウリの駆除も併せて行った。天竜川の対象区域は東伊那区・大久保地区縲怏コ平区・丸塚地区の約2キロ。参加者はごみ袋を手に川の両岸を歩き、ペットボトルや空き缶などのごみをせっせと拾い集めていた=写真。
作業に先立ち、下平区の農村環境改善センター・一心館で開いた開会式で原寛恒会長は「1993年から毎年行ってきたが、回を重ねるごとに美化意識は着実に高まっている。活動を通じてさらなるモラル向上につながってほしい」と述べた。 -
駒ケ根高原美術館で横浜の高校生が美術ワークショップ
駒ケ根市の駒ケ根高原美術館は21日、神奈川県横浜市の橘学苑高校デザイン美術コースの1年生を対象にしたワークショップを同館で開いた。来館した56人の生徒は「すべてのものを○△□に閉じ込める(あてはめる)」をテーマにした絵画作品の制作に挑戦。与えられた1時間の時間内に作品を仕上げようと真剣な表情で絵筆やクレヨンを動かしていた=写真。
制作に先立って参加者は同館に展示されている絵画などの作品を鑑賞したほか、松井君子副館長の講義「美術との出会いについて」を聴いて作品制作のイメージを高めた。松井副館長は「絵が下手な人はいない。全員が個性的で上手。自信を持って描いて」と呼び掛けた。
同校がワークショップを受講するのは3回目。05年から同館を毎年訪れている。 -
駒ケ根雇用対策協議会設立
上伊那の有効求人倍率が1・6倍を超える水準で推移するなど求職者には望ましい状況が続く反面、企業側は深刻な人材不足に悩んでいる。雇用の確保が課題となっているこうした現状を打開しようと駒ケ根市は、産・学・官が連携しての雇用対策に乗り出した。趣旨に賛同した市内の企業約40社を会員に、赤穂高校、駒ケ根工業高校、伊那技術専門校と駒ケ根商工会議所、駒ケ根市が協力し、伊那公共職業安定所とも連携しながらさまざまな雇用対策を行っていく。
19日、会員企業と関係者約30人が出席し、「駒ケ根雇用対策協議会」を設立する総会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた=写真。総会で承認された07年度事業計画によると、U、I、Jターンを促進するため▽全国の大学を訪問してUターンをアピール▽企業ガイドを作成、配布▽盆、正月の帰省時に就職相談会を開催▽リクルート主催のUIターンフェアに参加竏窒ネどを実施。地元高校生に対しては、希望者を登録して地元企業についての情報提供を行うほか、高校の進路指導職員らによる意見交換会を開催し、地元企業への就職を呼び掛けるとともに、進学する生徒のUターンを促進するための対策などを検討していく。
初年度予算は会員企業の会費20万円のほか、負担金として商工会議所40万円、市100万円の計160万円。
会長に選任された中原正純市長は「人手不足の状況が続いていることから、今後はより強固な人材確保対策が求められる。協力して取り組んでいこう」と呼び掛けた。
伊那公共職業安定所の井口功所長は「行政が主導して雇用確保対策に取り組むのは上伊那で初ではないか。今後の成果に期待したい」と話している。 -
地震義援金募集開始
16日に起きた新潟県中越沖地震で被害を受けた被災地への義援金の受け付けを駒ケ根市が20日から始めた。市役所保健福祉課、市民生活課、駒ケ根駅前ビル・アルパ1階の市民サービスコーナー、中沢支所、東伊那支所のほか、ふれあいセンターの各窓口に募金箱を置き、市民の協力を呼び掛けている=写真。受け付け期間は8月31日まで(延長することもあり)。希望者には領収証も発行する。募金は日本赤十字社県支部を通じて被災地に送られる。
問い合わせは市役所保健福祉課社会福祉係(TEL83・2111内線314)へ。 -
羽生出展
東京芸術大で34年間教授などを務めて今年3月に退任した国画会会員の画家羽生出(いずる)さん(67)の絵画展「面と空間の詩学」が駒ケ根市の駒ケ根高原美術館で8月22日まで開かれている。1960縲・6年制作の油彩、水彩、素描作品約70点を展示。人物、風景、静物などの具象画に代表される初期の作品から、少ない色と単純な直線を使った構図が特徴的な円熟期の抽象画への変遷が楽しめる。
羽生さんは1939年、東京都生まれ。東京芸術大絵画科油画を経て同大学院修了。現在同大名誉教授、日本美術家連盟会員。
会期中無休。午前9時縲恁゚後5時30分。入館料は大人千円、大学・高校生800円、小・中学生500円(土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
KOMA夏実行委員会全体会
28日に駒ケ根市の中心商店街を会場に開かれる夏祭り「KOMA夏! 第5話」の実行委員会(平沢徹実行委員長)は18日夜、全体会を開いた。集まった約50人の委員は5つの部会ごとに机を囲み、祭りの計画についてタイムスケジュールに沿って入念に打ち合わせ=写真。10日後に迫った祭りに備えた。平沢実行委員長は「5年目を迎えることができた気持ちから祭りのテーマを・スthankfully 感謝を込めて・スとした。今年はサプライズ・イベントも用意しているが、当日までは秘密にしたい。お楽しみに」と話した。
祭りは一般参加の19グループ・約800人によるダンスパレードが広小路と国道を開放して行われるほか、SPEED太郎とヒッヒーのアトラクション、ヒーローミニシアター、宝くじ抽選会などが多彩に催される。浴衣写真撮影会、・スネイルアート・スサービスなどもある。
祭りの日程は次の通り。
▼午後2時=・スヒッヒーの館・ス開館▼3時=物販・食販出店、・スヒーローミニシアター・ス開館▼4時15分=SPEED太郎アトラクション▼4時30分=パフォーマンス披露▼5時15分=自由曲によるダンス披露▼5時50分=パフォーマンス披露▼6時=開会セレモニー▼6時10分=ダンスパレードスタート▼6時20分=ダンス等パフォーマンス披露▼7時50分=パレード終了▼8時5分=フィナーレ(ダンスタイム)▼8時15分=パレード表彰式▼8時35分=ジュビロ磐田イベント▼9時=宝くじ抽選会