-
伊南子ども劇場キャンプ準備
3日、伊南子ども劇場(北村和枝会長)は8日から阿南町で行うキャンプで使うナイフと火起こしの道具を作る作業を駒ケ根市上穂南の市公設地方卸売市場で行った。キャンプに参加する約30組の親子のうち約10組が集まり、皆で協力しながらそれぞれの道具を作り上げた=写真。
参加者が作ったのは巻きつくひもの力を利用して棒を回転させ、摩擦熱を起こす火起こし道具と、5寸くぎをたたきのばし、砥石(といし)で研いで刃をつけたナイフ。ナイフ作りでは七輪の炭火で熱した5寸くぎをペンチでつかみ、ハンマーで根気よくたたいてのばした。子どもたちは「疲れた」「腕が痛い」と弱音を吐きながらも、丸いくぎが少しずつつぶれて平らになっていくにつれて「もう少しだ」と気力を振り絞ってハンマーを振るっていた。
見守る保護者らは「火が起こせないと煮炊きができないし、刃物がなければ鶏や魚をさばけない。キャンプを通じて恵まれた現代生活のありがたさに気づいてもらいたい」と話している。
同劇場はキャンプで料理に使う鶏のさばき方の講習も後日行うことにしている。 -
下島育子さん(54)
「光を通して浮び上がり、あふれるような色彩で見る人を魅了するステンドグラス。ステンドグラスではないが、ステンドグラスの雰囲気を楽しむことができる」-。
駒ケ根市北割生まれ。会社員を経て、「理容しもじま」を営む下島善三さんに嫁ぎ、家業を手伝うため、家事、育児の傍ら、通信教育で学び、理容師の免許を取得した。以来、25年間、夫と二人三脚で理容店を切り盛りした。「お客様とのコミュケーションが楽しい。ここでは本音でしゃべってくれる」。
2年前、東京で理容師の修業していた長男の和善さんが帰郷。家業を手伝ってくれるようになり、趣味の世界に没頭できるようになった。
もともと、ものづくりが好きで、仕事の傍ら、趣味で押し花やパッチワークを習っていたという。ヴォーグ社のパッチワークの本に掲載されていたグラスアートの記事に目が止まった。「5カ月でインストラクターの資格が取れる」というグラスアート甲府教室の生徒募集に「前からやりたかったステンドグラスに似ている。誰もやっていない新しいアート。しかも、短期間で資格が取れる」と飛び付いた。
1昨年10月から甲府教室に通い、5カ月後に長野県で初めての日本グラスアート協会公認のインストラクターになり、教室「手作り工房りんごの木」を開いた。
グラスアートは1枚のガラスに接着剤つきのリード線を貼って、デザインを描き、裏から日焼けしにくい特殊フイルムを貼って彩色し、フイルムの端をリード線でとめて作品を作る。ステンドグラスに比べると、手軽に短時間でき、安全に作ることができるのが特徴。
「リード線をしっかり圧着させ、フイルムに空気やゴミを入れないように貼るのがコツ。リード線でカーブを作ったり、色の調和が難しい」とか。
昨年7月、伊那市のかんてんパパで、初めて、教室の作品展を開き、3日間で千人が来場。写真立てや宝石箱、壁掛け、テッシュケースなどの小物やランプシェード、衝立などの大作を鑑賞し、グラスアートの世界に親しんだ。
しかし、グラスアートの認知度は低い。伊那市のペアーレや飯島中央公民館の講座で教えるなど、多くの人がグラスアートを手軽に楽しめるように活動の輪を広げている。
「ステンドグラスのイメージが強すぎて、とっつき難い面もあるが、体験してみると、うそみたいに簡単にできる。子供でも高齢者でも楽しめる。時には苦労して、大作を完成させた時の喜びは格別」。5人家族。
教室の申し込みは「手作り工房りんごの木(TEL83・1353)」大口国江 -
「きらめき」公園オープン
駒ケ根市の国道153号線伊南バイパス周辺の南田市場区画整理事業の一環で新たに整備された4号公園と補助幹線道路12竏・号線のオープンを祝う式典が2日、現地で行われた。地元住民ら関係者約20人が出席してテープカットを行ったほか、地域の小学生ら約20人が川や池に約200匹のアマゴを放流するなどして施設の完成を祝った=写真。中原正純市長は「この地域は新たな魅力あるまちとして大きく様変わりしてきた。子どもたちにはこの公園で積極的に遊んで元気に育ってほしい」とあいさつした。
住民らでつくる愛称選定委員会により決められた愛称は公園が「きらめき公園」、道路が「南田市場公園通り」。それぞれ、ねずみ川と公園内の池の水面がまぶしいほどキラキラ輝いていること、南田と市場の公園をつなぐ道路であることなどから決めたという。
ねずみ川に面した公園は面積1200平方メートル。ログハウス調のトイレ、物置、水飲み場のほか、大小2基の滑り台、ザイルクライミングなどの遊具や池などが整備されている。事業費は2130万円。道路は七面川に架かる橋(約9メートル)を含む延長793メートルで、ナツツバキなどの街路樹約80本が植えられている。事業費は1億4千万円。 -
シルクミュージアム第12回特別展
駒ケ根市東伊那の駒ケ根シルクミュージアムは第12回特別展「描かれた蚕織の世界」を3日から9月10日まで開く。下伊那郡鼎(現飯田市)出身の洋画家須山計一さんが戦後間もない1946(昭和21)年に県農業会の依頼で描いた絵本『信濃のかいこ』の原画9点と複製画3点のほか、飯田市中央農協の依頼で同市出身の画家肥後耕寿さんが描いた絵本『おかいこさま竏註フの蚕飼いのはなし』の原画10点を展示している。江戸時代の蚕糸技術書など貴重な書物の数々や養蚕浮世絵なども併せて展示。近世から現代に通じる蚕織の様子を親しみやすい絵画約100点でじっくりと見ることができる。
学芸員の宮崎久美さんは「今回の展示は絵画が中心で誰にでも分かりやすい。今も昔もほとんど変わらない養蚕の様子を小中学生にもぜひ見てほしい」と話している。
午前9時縲恁゚後5時。水曜休館(16・30日は開館)。入館料は一般300円、小・中学生100円。問い合わせは同館(TEL82・8381)へ。 -
介護サービス相談会5・6日に
駒ケ根市内の宅幼老所の代表などの関係者でつくる有志の会は5・6日に、介護サービス相談会を同市菅の台の「サポートハウスぽぷり」で開く。高齢者や障害者の介護に関する悩みなどの相談に、介護のプロが無料で応じる。介護用品・機器などの展示相談会も併せて行う。
5日午前10時縲恁゚後5時、6日は午前10時縲恁゚後4時。
問い合わせは「ぽぷり」(TEL81・1651)へ。 -
駒ケ根市飯坂で火災竏衷Z宅全焼
1日午後2時30分ごろ、駒ケ根市飯坂の無職川上博文さん(69))方の住宅から出火。木造瓦ぶき一部2階建て住宅1棟(約146平方メートル)を全焼して同3時40分に鎮火した。けが人などはいなかった。
駒ケ根署は出火の原因を台所の火の不始末と見て調べを進めている。 -
バイオ企業研究所しゅん工式
がんや心筋梗塞(こうそく)の研究用試薬の研究開発などを行うACTGen=アクトジェン(本社名古屋市中区、林通宏社長)は1日、改装工事が終了した駒ケ根研究所のしゅん工式を駒ケ根市赤穂の南の原工業団地内の社屋で開いた。林社長は「ベンチャー企業としては分不相応な設備でスタートする。施設にふさわしい業績を挙げるよう従業員一同努力したい」とあいさつした。
研究所は丸信工業の空き工場2階部分を改装した約650平方メートル。2日から稼動し、当面、所長以下従業員14人体制で製薬企業向けの試薬の研究、開発などを行う。
同社は伊那市手良に研究所がある医学生物学研究所などのグループ会社として05年11月に設立された。1年後をめどに本社を名古屋市から移転し、09年度には売上5億円を目指す。 -
JICA国際協力セミナー
国際教育について理解を深めてもらおうと駒ケ根青年海外協力隊訓練所(加藤高史所長)は1日、地方自治体や教育委員会の職員、現職の学校教員らを対象にした第1回国際協力セミナーを開いた。県下各地から約30人が参加して講演を聞いたり、意見交換をするなどした。県企画部国際チームの小宮山英明チームリーダーは「県としての国際化への取り組み」について講演=写真。基調講演として中部大国際関係学部国際関係学科の青木澄夫教授の「国境を越えた諸課題に対し積極的に行動力で示す人材を育てる竏鋳n球規模で考え、地域で行動する」が行われた。加藤所長は「教育に活用できるノウハウを2日間で見つけてほしい。リラックスして積極的な議論を」とあいさつした。
セミナーは1泊2日の日程で、2日目は東京大大学院総合文化研究科の木村秀雄教授の基調講演「異文化理解と適応」を聞くほか、05年に駒ケ根市の赤穂南小学校に開設された世界情報センターや、飯島町の草の根技術協力などの取り組みをテーマにしたワークショップや意見交換会などが行われる。 -
明社協寄付
明るい社会づくり運動駒ケ根市協議会(堀内照夫会長)は1日、7月豪雨災害の被災者に対する街頭募金で集まった義援金を駒ケ根市に寄付した。福澤哲男副会長ら役員3人が市役所を訪れ、中原正純市長に目録と募金の全額約13万円を手渡した=写真。福澤副会長は「毎年行っている福祉募金を急きょ災害義援金に切り替えて募金を募った。やはり身近な所での災害という意識があっためか、思ったよりたくさん集まってびっくりした」と話した。中原市長は「尊い気持ちに市民を代表して感謝する。義援金は日本赤十字社を通じて寄付したい」と話した。
募金活動は7月26日に駒ケ根市内の大型店やスーパーなど7カ所で行われた。同協議会は10月にも福祉街頭募金を行うことにしている。 -
国体山岳競技 - 県勢は少年男子が出場権獲得
長野県をはじめ北信越5県の成年女子、少年男子、同女子の代表チームが出場した第27回北信越国民体育大会山岳競技の2日目の競技「縦走」が駒ケ根市で行われ、前日のクライミング競技の結果と併せて総合順位が確定。県勢では少年男子が9月末から10月にかけて兵庫県で開催される第61回国体「のじぎく兵庫国体」への出場権を獲得した。成年女子は新潟県、少年女子は新潟県と富山県がそれぞれ出場を決めた。青年男子は北信越大会を通らずに出場できる。
30日は縦走競技が空木岳池山尾根コース(距離約3100メートル、標高差約520メートル)で行われた。選手は男子10キロ、女子8キロの重さのザックを背負い、駒ケ池の辺のスタート地点から号砲とともに一斉に飛び出してゴールの池山尾根林道終点の駐車場を目指した=写真。
同競技が駒ケ根市で開催されるのは初めて。同市では8月19・20日にビーチバレー(公開競技)が、同25縲・7日にホッケー競技が行われる。 -
駒ケ根市で親子昆虫教室
駒ケ根市立博物館は30日、親子昆虫教室を同市東伊那のふるさとの丘で開いた。市内の9家族・20人が参加し、昆虫の採集方法や標本の作り方などを楽しく学んだ。
講師の市誌編集委員田中邦治は虫捕り網の上手な使い方について「チョウなどは特に羽を傷つけないように、止まっている虫の上からすばやく網をかぶせると良い」などと伝授。捕った昆虫を持ち帰る際に傷つきやすい羽や触覚などを保護するため、昆虫を入れる三画紙の作り方も教えた。
参加者は虫捕り網を持って近くの林に繰り出し、お目当ての昆虫の居そうな場所を田中さんに教えてもらった=写真。子どもたちは思い思いの場所に分散し、覚えたばかりの方法でチョウやトンボなどを上手に捕まえていた。 -
観成園最後の夏祭り
駒ケ根市の特別養護老人ホーム観成園(福島紀六園長)で28日夜夏祭りが開かれた。観成園は建物などの老朽化により今年冬に北割一区に移転新築することになったため「最後の」祭りとなった。
車いすに乗った利用者と地元の住民らは歌や踊りなどの演芸や華やかな打ち上げ花火を一緒に見物したり、明るいちょうちんの下で輪になって盆踊りを楽しく踊ったりして最後の夏祭りを楽しんだ=写真。
福島園長は「1977年以来29年間、ここで地域のお世話になった。職員がどんなに頑張っても足りないものばかりだったが、上穂の方々に支えられてきたことに感謝したい」と話した。 -
小規模介護事業所連絡協議会設立へ
駒ケ根市内の宅幼老所やグループホームなどの小規模介護事業所の代表者ら有志数人は、これまで事業所同士の組織的なつながりがなかったことなどから連絡協議会設立へ動き出している。28日、施設の代表者ら8人がふれあいセンターに集まり、市保健福祉課、市社会福祉協議会を交えて協議会設立への意志を確認し合った。NPO法人リブサポート南信州の中原茂之代表は「われわれ現場の声を行政にぶつけるためにも連絡協議会の設立はぜひ必要」と強く訴えた=写真。出席者からはおおむね賛成の意見が得られたことから、今後設立に向けて本格的な準備作業に入る。会則や事業計画、予算などの原案を作成し、8月にも正式に連絡協議会を発足させたい考え。
-
駒ケ根市で北信越国体クライミング競技
第27回北信越国民体育大会山岳競技のクライミング競技が29日、駒ケ根市の「森と水のアウトドア体験広場」のクライミングウォールを会場に開かれた。長野県をはじめ北信越5県の成年女子、少年男子、同女子の代表チームが出場し、9月末から10月にかけて兵庫県で開催される第61回国体「のじぎく兵庫国体」への出場権を懸けて壁面に挑んだ。見守る関係者らが「頑張れ」と声援を送る中、選手らはそれぞれ緊張した表情で垂直を超える壁面にとり付き、あらかじめ決められたルートに沿って渾身の力を込めてよじ登っていた=写真。
30日は同じメンバーによる縦走競技が空木岳池山尾根コース(距離約3100メートル、標高差約520メートル)で行われ、2日間の総合成績により出場チーム(成年女子1、少年男子1、同女子2)が決まる。成年男子は北信越大会を通らずに出場できる。
同競技が駒ケ根市で開催されるのは初めて。同市では8月19・20日にビーチバレー(公開競技)が、同25縲・7日にホッケー競技が行われる。 -
伊那バス駒ケ根営業所移転へ
伊那バスはJR駒ケ根駅近くの上穂栄町にある現在の駒ケ根営業所を8月4日から同市福岡に移転する。移転に伴って高速バス新宿線の発着点が同10日から新営業所に変更になるが、乗車は今後も引き続き可能で、予約などの窓口業務の機能もこれまで通り残す。
移転先は国道153号線沿いのホームセンター「ケーヨー」の跡地。土地、建物はもともと伊那バスの所有だった。移転について同社駒ケ根バスセンターの北原敏旨常務は「従来は営業所周辺に専用駐車場がなく、高速バスの利用客が車を止められなかった。移転先では数十台の車が止められるので利便性が大幅に増す」と話している。新営業所は待合室も広く、待ち時間をゆったりと過ごすことができるという。
問い合わせは駒ケ根バスセンター(TEL83・4115)へ。 -
駒ケ根市教職員夏期研修会
駒ケ根市教育委員会は28日、市内の小中学校教職員を対象にした夏期研修会を駒ケ根市文化会館で開いた。教職員約200人が参加し、飯田教育事務所教育支援主事の伊藤潤さんの講義「特殊教育から特別支援教育へ」、信州大医学部付属病院精神神経科子どものこころ診療部の酒井文子さんの講演「軽度発達障害について竏窒サの理解と対応」を聞いたほか、7つの分散会に分かれてそれぞれ討論を行い、特別支援教育について理解を深めた。
伊藤さんはLD(学習障害)やAD/HD(注意欠陥/多動性障害)児童への具体的な対応方法について「特別視しないが配慮する竏窒ニいう姿勢が大事だ。必要な支援を必要な分だけ行うと同時に、保護者への支援が大きなポイントになる」と話した=写真。 -
高校生が一日看護体験
駒ケ根市の昭和伊南総合病院は28日、上伊那の高校生を対象にした一日看護体験学習を行った。男子3、女子13の計16人が参加し、病棟での看護などを体験した。
白衣を着た高校生は数人ずつに分かれて各病棟で入院患者の身の回りの世話に当たった。内科病棟を訪れたグループは患者の手足をせっけんで洗う作業を体験=写真。医療用手袋をつけ、恐る恐る患者の手を洗い始めるとそばで見ていた担当の看護師が「もっと強く」「指の奥までしっかり洗って」などとアドバイス。高校生らは慣れない手つきながらゆっくりと慎重に作業をこなした。患者が「気持ち良かった」と言うと初めて緊張が緩み、うれしそうな笑顔を見せた。高校生らは患者の汚物処理などの作業も行い、看護師らの仕事の大変さに改めて驚いていた。
参加した伊那弥生ケ丘高2年の水田亮君(17)は「将来は医療関係の職業に就きたいと思って参加した。実際に患者さんと接するのはすごく緊張するが、いい経験になった」と話した。 -
【記者室】伊那市伊那部、駒ケ根市赤穂…
伊那市伊那部○番地、駒ケ根市赤穂○番地、箕輪町中箕輪○番地…。目指す場所がどの辺りなのか、これじゃ全然分からない竏窒ニいう経験をお持ちの方は多いのではないだろうか▼取材で訪ねる家を探すのにえらく時間がかかってしまうことが筆者にもよくある。事件などの場合には一刻も早く現地に急行しなければならないのに、血眼になって住宅地図をにらみつけ、しらみつぶしに探してみても一向に見つからない。誰か何とかしてくれないものか▼それにしても人間の住む場所を表すのが数字というのは何とも味気ない。対して錦町、水神町、辰見町などはそれぞれに味わい深い趣きがある。歴史や由来を想像させるそんな地名を後世に大切に残していきたいものだ。(白鳥記者)
-
【筝、三味線演奏家 大庫こずえさん】
91年から駒ケ根市で教室を開く傍ら、3年前から昼神温泉の舞台で月5回の定期演奏をこなす。一方で筝、三味線、尺八から成るユニット「まいまい」のメンバーとして各地で演奏活動を行うほか、中学、高校で邦楽器の実技指導も行っている。
4月、霊犬早太郎伝説700年を記念する独演会を光前寺で開いた。同じ演目で7月には京都芸術センターでも公演を開催。演奏家としての方向性を模索し、追求し続けながらもつかめずにいたこれまでの自身とは一線を画す演奏に、新境地への確かな手応えを感じている。
「聴いて楽しんでもらうことはうれしいのだけれど、自分が音楽に求めているものはただそれだけではなくてもっと本質的な何か。筝でなければできないこと、自分だけにしかできないこと竏秩Bそれが今回の試みで少し見えてきた気がします」
◇ ◇
東京都豊島区生まれ。邦楽とは特に縁のないごく普通の家庭に育った。中学3年生の時「思い当たるきっかけもないのに、なぜか筝を弾いてみたいという思いが強くわき上がってきて」進学した高校で筝のクラブに入った。初めて弾いてみた筝は「すごく楽しかった」。指導に当たっていたのがたまたま山田流筝曲の師匠で、クラブと並行して、浅草にあるその師匠の教室にも通い始めた。
「1人だけでなく、ほかの先生の教えをもっと受けてみたい」と東京芸術大邦楽科の別科筝曲に入学。「素晴らしい先生に出会えて」2年間の課程を修了したが…。
その後結婚して夫の仕事の都合で駒ケ根市に転居。子育てに没頭する生活が10年近く続いた。
「子育ては楽しかった。筝や三味線は思い出したように年に1回ぐらい触れてみる程度で、特に弾きたいとも思いませんでした」
子どもが成長したのを機に再び演奏を始めると、長かった空白を埋めるようにさまざまな活動に挑戦した。ビートルズの曲、ピアノやギター、インドの楽器との共演竏秩B東京、名古屋などの大都市でも公演した。
「楽しんで演奏することは新鮮な経験でした。可能性を求めていろんなことを試してみたんですが…」何かが違う。やればやるほど伝統的な演奏に魅力を感じ「こういう演奏でいいのか」と疑問は募るばかりだった。
光前寺の公演の話が舞い込んだのはそんな時。心機一転を期して臨んだ演奏は重なった欲求不満を吹き飛ばすものだった。
「やっと気がついたんです。無理して新しいことをやらなくてもいい。自分自身が本当にやりたいことをやればいい。それがほかの人にはない、自分を100パーセント生かせる道だってことに竏秩v
◇ ◇
「この道に終わりはない。一生勉強です」
今も月1回東京に通い、師匠に教えを受けている。
「先生は『教えることはもうない』と言う。でも何かしら得るものは必ずあります。以前弾いた曲をまた弾いてみると、もっと深いものを感じることがある。感性が深まったというか竏秩Bそれが自分を成長させることでもあるんです」
演奏の依頼、教室の申し込みはTEL83・0863へ。
(白鳥文男) -
駒ケ根市中沢で住宅火災
26日午後9時すぎ、駒ケ根市中沢下割の会社役員春日利子さん(44)方の物置から出火。木造瓦ぶき2階建て住宅(約200平方メートル)1棟を全焼して約1時間後に鎮火した。けが人はいなかった。
駒ケ根署が原因を調べている。 -
明社協災害募金活動
明るい社会づくり運動駒ケ根市協議会(堀内照夫会長)は26日、7月豪雨災害の被災者に対する見舞いのための募金活動を駒ケ根市内の大型店やスーパーなど7カ所で行った。ベルシャイン駒ケ根店の店頭には堀内会長はじめ会員4人が立ち、訪れる買い物客らに募金を呼び掛けた。買い物客らは快く呼び掛けに応じ、硬貨や紙幣を募金箱に入れていた=写真。
堀内会長は「福祉のための街頭募金を毎年行っているが、今年は豪雨の被害が大きかったため、急きょ切り替えた。困っている人のために少しでも役に立てばうれしい」と話した。 -
性教育講演会
駒ケ根市、市教育委員会、性教育プロジェクト会議は27日、性教育講演会を駒ケ根駅前ビル・アルパで開いた。約40人が集まり、日本誕生学協会代表理事でバースコーディネーターの大葉ナナコさんの講演「命を愛しむ子どもに育てるために・親しかできないことを学ぶ」を聞いた。
5人の子どもを持つ大葉さんは「私自身、出産は死ぬほど痛いとか、金がかかるとか、大変だ竏窒ネど、マイナスのイメージしか持っていなかったが、実際体験した生命の誕生は素晴らしい感動を感じさせてくれた。皆さんも子どもたちに命の素晴らしさを正しく伝えてほしい」とした上で「子どもの80%が5歳までに『赤ちゃんはどうやって生まれてくるの?』と聞く。初めて聞いてきたその時が性教育を始めるチャンス。本当のことを正しく、ロマンチックに教えるべき」と呼び掛けた。 -
「芝居の会」定期公演にむけてけいこ佳境
駒ケ根市近郊の演劇愛好者らでつくる劇団「芝居の会」(久保田恵美代表)は29・30日に宮田村の村民会館大ホールで開く第10回定期公演『絢爛(けんらん)とか爛漫(らんまん)とか』に向け、駒ケ根市文化会館別館で連日けいこに励んでいる。25日夜は出演者、スタッフら約10人が集まり、本番の舞台を想定しての通しけいこを行った=写真。4人の出演者をはじめ団員らは真剣な表情でそれぞれの役割に取り組んでいた。
『絢爛(けんらん)とか爛漫(らんまん)とか』は昭和初期の時代を背景に、個性あふれる4人の女性作家の人間模様をコメディを織り交ぜながら描いた作品。主演の斧研雅子さんは「幸せをつかもうとする女性たちそれぞれの感情を大事に演じてお客さんにきちんと伝えたい。ここにきて修正点がたくさん出てきたので本番に向けてしっかりけいこしたい」と話している。
開演は29日午後6時30分、30日午後1時30分。全席自由、前売り1千円、当日1200円。駒ケ根市、伊那市のプレイガイドで発売中。問い合わせは芝居の会(TEL090・8347・2154)へ。 -
駒ケ根ライオンズクラブ新体制発足
駒ケ根ライオンズクラブは26日、服部信彦新会長の下で7月に発足した06年度の新体制を発表した。服部会長は「71人の会員とともに最大限の努力をしていきたい」と抱負を語った。
会長スローガンは「『例会』に学ぶ」。マンネリ化しやすい例会のあり方を原点に戻って見つめ直す新会長の強い思いが込められている。基本方針は▽「例会」の充実▽重点事業の継承▽青少年への良き環境づくり▽我々は奉仕人(ほうしびと)であり惜しまない竏窒ニしている。06年度は月2回の献血をはじめ、スポーツ少年団やリトルリーグへの支援、清掃や植樹などの奉仕活動を行っていく。
主な役員は次の皆さん。
▽会長=服部信彦▽前会長=北原公和▽第1副会長=井口美義▽第2副会長=原清美▽第3副会長=下平文隆▽幹事=吉澤正敏▽会計=米山正和▽Lテーマー=伊藤政文▽テールツイスター=田中敬男▽副幹事=宮澤宏彰▽副会計=小池強▽副Lテーマー=新井博▽副テールツイスター=桃澤克芳 -
高校総体など全国大会出場選手激励会
全国高校総合体育大会の6種目、全国高校ワープロ競技大会、全日本9人制バレーボールクラブカップ男子選手権大会にそれぞれ出場する駒ケ根市関係のチーム・選手の激励会が25日、駒ケ根市の保健センターで行われた。選手らは「一つでも多く勝ちたい」「全力を尽くしたい」「できれば全国制覇したい」などと一人一人決意を述べた。中原稲雄教育長は「日ごろの精進の結果。県の代表として、また母校の名誉のためにも頑張って」と激励した。
出場者は次の皆さん。
◆全日本9人制バレーボールクラブカップ男子選手権大会(8月3縲・日、群馬県)=駒ケ根クラブ(北林昌彦、北沢和明、小原隆、福沢章浩、六波羅健二、松沢成善)
◆全国高校総合体育大会▼バドミントン(8月1縲・日、奈良県)=小原奈美子、下村彩乃(共に赤穂高)▼ソフトボール(8月4縲・日、大阪府)=伊那弥生ケ丘高男子ソフトボール部(矢澤祐章、村上一、小出大志、岩田智彦、山宮佑毅)▼バレーボール(8月1縲・日、大阪府)=東海大学付属第三高女子バレーボール部(湯澤恵理、戸枝陽香)▼バスケットボール(8月1縲・日、大阪府)=松商学園高男子バスケットボール部(上田広輝)▼テニス(8月1縲・日、兵庫県)=神林由希(飯田風越高)滝澤紗耶香(松商学園高)▼フェンシング(8月3縲・日、京都府)=伊那北高女子フェンシング部(巣山史織、橋本彩)
◆第53回全国高校ワープロ競技大会(8月6日、神奈川県)=赤穂高商業実践部(小町谷あすか、田中亜季、向山加奈子) -
村井仁候補駒ケ根で街頭演説
県知事選に立候補している無所属の村井仁候補(69)は25日、告示後初めて駒ケ根市を訪れ、集まった約130人の市民らを前に街頭演説を行った。村井候補は「田中県政をさらに4年続けさせることは絶対に許してはならない。投票日まで残された期間は短いが、口が上手なあの人に負けないよう頑張っていきたい。ぜひ皆さんの力を貸してください」などと支持を訴えた。
演説会場は駒ケ根駅前の広小路と銀座商店街の交差点付近。予定より約10分遅れて到着した村井候補は早速、集まっていた市民ら一人一人と握手=写真。親しみやすさをアピールした。マイクを手にした村井候補は「田中知事は言っていることをちっとも実現しない。抽象的な聞こえの良いことは言うが、大切な安全・安心対策は進んでいない」「確かに借金は減らしたが大事な仕事をしない。その結果経済は沈滞したままだ。知事の施策に誤りがあったと言わざるを得ない」などと激しい調子で現職を非難。その上で「私は経済・財政のプロとしての自負を持っている」「私が知事になったら、必ずや県に眠っている資産を生かし、多少借金は増えても有効に使う施策を講じる」などとして田中知事との考えの違いを鮮明に打ち出した。聴衆からは時折「いいぞ」「頑張れ」などの声が飛んでいた。
応援演説に立った中原正純駒ケ根市長は「田中県政にノーと言わなければならない。何としても村井さんを知事に送り出したい。市長としてお願いする」などと呼び掛けた。
演説会は約30分間行われた。会場には宮下一郎衆議院議員のほか、佐々木祥二元県議会議員、保守系の市議会議員数人などが顔を見せ、演説にじっと耳を傾けていた。 -
天竜ふるさとまつり8月26日に
第18回天竜ふるさとまつり(実行委員会主催)が8月26日に駒ケ根市の天竜川や天竜かっぱ広場などを会場に開催される。多くのチームが手造りのいかだで天竜川を下る呼び物の「かっぱのいかだ下り大会」のほか、演芸大会、花火大会、魚のつかみ取り大会などが多彩に催される。天竜かっぱ広場のふるさとコーナーでは地元の農産品や飲食の屋台が多数軒を並べる。
問い合わせは市役所東伊那支所(TEL83・4001)内の実行委員会事務局へ。 -
駒ケ根市内小学校終業式
駒ケ根市内の5小学校で25日、1学期の終業式がそれぞれ行われた。子どもたちが待ちに待った長い夏休み竏秩B始まりは一斉だが終わりはさまざまで、最も短い赤穂南小が8月18日まで、赤穂東は同20日、赤穂21日、中沢、東伊那は22日までとなっている。
赤穂南小学校(下平達朗校長)では全校児童を前に1・3・5年生が学習の成果などを発表した。1年生は鍵盤ハーモニカで『かえるの歌』を演奏したり、南幼稚園との交流の思い出などを大きな声で発表したりした。3年2組は総合的な学習の時間で「地域の昔を探検しよう」をテーマに取り組んだ味噌作りやカイコの飼育などについて発表したほか、初めて習ったというリコーダーの演奏を披露=写真。5年2組は1学期に頑張ったことについて「漢字をたくさん練習して100点が取れるようになった」「金管バンドの練習をして曲が吹けるようになった」などと一人ずつ発表した。下平校長は「1学期はみんなそれぞれ頑張った。夏休みは火遊びをしない、けがをしない、うそをつかない竏窒轤チて良い休みにしてください。2学期の始業式には元気な顔で会いましょう」と呼び掛けた。 -
桜田晴義展
駒ケ根市菅の台の駒ケ根高原美術館は「桜田晴義展竏虫糾oを超える表現」を8月31日まで開いている。スペイン・マドリッドと軽井沢に居を構え、独自の道を歩む桜田さんの油絵作品約70点を展示。
約40年前、武蔵野美術大を卒業した当時の桜田さんは「目先ばかりを追う日本画壇の風潮に愛想が尽き、絵をやめようと思ったこともあった」が、初心に戻るため絵の原点を求めてスペインに渡ったことが転機となり、再び意欲的な創作活動に入った。「骸骨や幽霊などインパクトの強いものを描いた時もあったし、こけおどし一切抜きの徹底したリアリズムを追及した時期もあった。自分自身の内面の変化によって作風も変遷してきたんだ。今は人生の集大成となるようなものを描きたいね」と話している=写真。
午前9時縲恁゚後5時30分。入館料は大人1千円、大・高校生800円、小・中学生500円(小・中学生は土曜日無料)。問い合わせは同館(TEL83・5100)へ。 -
「カイコを育ててみよう」教室
カイコって、かわいいね-。駒ケ根市東伊那のシルクミュージアムで23日、小学生を対象にした「カイコを育ててみよう」教室があり、郡内の3組約10人の親子が参加した。
ミニシアター「カイコの不思議」で、カイコの一生や絹製品について学んだあと、宮崎久美学芸員からカイコの飼い方の説明を受けた。
この中で、宮崎さんは「カイコには朝、昼、晩と夜の4回新鮮なクワを与える。途中で、クワが無くなったら追加する。クワは冷蔵庫の野菜室に保存する」と説明した。
この後、子どもたちは5齢のカイコ10頭を分けてもらい、大切に持ち帰った。
小学1年の長男と参加した伊那市のお母さんは「息子は虫が好きで、参加した。自分もカイコを育てたことがないので、子どもと一緒に育ててみたい」と話していた。